5ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

【2次】漫画SS総合スレへようこそpart30【創作】

1 :作者の都合により名無しです:2005/10/14(金) 22:52:53 ID:pZS3oPHb0
祝! パート30!!

元ネタはバキ・男塾・JOJOなどの熱い漢系漫画から
ドラえもんやドラゴンボールなど国民的有名漫画まで
「なんでもあり」です。

元々は「バキ死刑囚編」ネタから始まったこのスレですが、
現在は漫画ネタ全般を扱うSS総合スレになっています。
色々なキャラクターの新しい話を、みんなで創り上げていきませんか?

◇◇◇新しいネタ・SS職人は随時募集中!!◇◇◇
SS職人さんは常時、大歓迎です。
普段想像しているものを、思う存分表現してください。

過去スレはまとめサイト、現在の連載作品は>>2以降テンプレで。

前スレ
 http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1126862482/
まとめサイト
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/index.htm


2 :作者の都合により名無しです:2005/10/14(金) 22:53:59 ID:pZS3oPHb0
ほぼ連載開始順 ( )内は作者名 リンク先は第一話がほとんど

ドラえもんの麻雀教室 (VS氏)
 http://park14.wakwak.com/~usobare/dora/gateway.html
ザク (ザク氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/zaku/01-raou.htm
超格闘士大戦 (ブラックキング氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/tyo-kakuto/01.htm
ディオの世界 (殺助氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/dio/01.htm
虹のかなた (ミドリ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/niji/01.htm
オムニバスSS劇場 (バレ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/bare/16.htm
忍者の証 (青ぴー氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/aopi/01.htm
黄金時代 (銀杏丸氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/ginnan/01-1.htm
不完全セルゲーム (サナダムシ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/cellgame/01.htm
北の果てより (パオ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/kita/01.htm

3 :作者の都合により名無しです:2005/10/14(金) 22:56:31 ID:pZS3oPHb0
AnotherAttraction BC (NB氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/aabc/1-1.htm
上・魔女 中・茄子 下・蟲百物語 (ゲロ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/gero/wi-01-1.htm
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/gero/03-01.htm
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/gero/mu-01.htm
ドラえもん のび太の超機神大戦 (サマサ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/tyo-kisin/00-01.htm
Iron Fist Tournament (名無し氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/iron/01.htm
Who Fighters (ユル氏)
 http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1123952057/346
それゆけフリーザ野球軍 (しぇき氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/ballgame/01.htm
ドラえもん のび太の天聖道士 (うみにん氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/uminin/3-01.htm

※ サイトの短編カテゴリから長編カテゴリへスレの途中で移行した場合、
  上記のアドレスで作品へつながらない場合があります


4 :作者の都合により名無しです:2005/10/14(金) 23:03:07 ID:pZS3oPHb0
ここは自由に二次創作小説(SS)を書いていくスレです。
書こうかな? と思われる方は是非、挑戦して下さい。
漫画の自由創作小説スレなので、ルールはひとつだけ。

  1、漫画のキャラが主役、最低でもメインの登場人物であること

これだけです。ですが、一応のマナーとして、下記も守られた方が良いようです。

  2、あまり過度のエロや下ネタに走らないこと
  3、基本的に最後まで完走するつもりで書くこと
  4、他人が見て不快にならないようなネタであること
  5、文章力は不問ですが、最低限他人に伝わるように努力すること
  6、他の作者の方が投稿中、バッティングしないよう気をつけること


皆様方のご参加をお待ちしております。



5 :作者の都合により名無しです:2005/10/14(金) 23:52:44 ID:/rLSkmzF0
30か・・・
折角のお祝いなのでこのスレが終わる前にまた来たいなあ
まずネタを思いつかないとながんばれ俺

あと連載陣の皆様、いつも楽しませてもらってます


6 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/15(土) 02:03:13 ID:0zbIDjz50
------------------------------------------------------------------------------------------------
<水上水族館・入場口付近>
「ともかくこれで終了ね!後はソーメン等が出てくるのを待つばかりと・・。」
マオは満足そうにスカウターのスイッチを切って、周りを確認する。
「なんだかな〜。」
満足そうなマオに比べて不満げなウエハーツ。
「いくら人質を取られたとはいえ、ドドリアの旦那ならあんな奴等が引き金を引く前に倒せるはずだろ?」
その言葉でドドリアは思い出したように、
「テレビで犯行声明を出したへの字の口の男のせいだ。あの男だけ別次元の強さを感じたんでな・・。そういえばあの男には会わなかったのか?」
「いや〜。姉さん?いた?」
ウエハーツはお気楽にマオにたずねる。
「いや・・。B8に数人巡回してた奴が要るけど、雑魚だったわ・・・。ふむ・・。ソーメンのところかしら・・。」
マオがそう思案すると、水族館の方から・・・。


ズッガガガガガアッガガッガガガ〜〜〜ン!!


と無駄に濁音の多い爆発音とともに飛び出す影二つ!!
「ふ、フリ太君?」
そう、令嬢が言うとおり影の一人はボロボロになったフリ太君のきぐるみを着たサラダ軍曹。
そしてもう一人は・・・・。
「予定通りか・・・。」
思わせぶりな台詞を放ちながらこちらを振り返るもう一つの影。すると・・。
「あ!への字の口の男!」
ドドリアはその男の顔を見て警戒の確認も込め大声で叫ぶ。
「「こいつが・・・。」」
そしてドドリアの言葉に男を見た一同は思わず息を飲む。


----それもそのはず、この男の纏うオーラが怒ったときの”フリーザ級”だからだ・・・。


7 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/15(土) 02:04:41 ID:0zbIDjz50
一同が男のオーラに押されているとその男はゆっくりと周りを見回し、主要メンバーがいるかどうかを確認する。
「ふむ、これで主要メンバーは全員脱出しているわけだな。・・・フリ太君!お前はこの状況を見てどう思う?」
となぜかサラダ軍曹に話しかける。
「フリっふ!(みんな!逃げるぞ!この状況じゃ話にならない!)」
サラダがそう答えると、男は満足したように
「うむ、その通りだ!逃げた方が楽しめるからな。」
と「お前達などすぐに殺せるぞ」と言わんばかりの言葉を吐く。
言われたドドリア達は男の言葉よりもフリ太君の言葉が通じていることに一同は内心突っ込んでいたが、そうは言ってられない。
一同は逃げようと一瞬構えを取るが、マオだけはこの男の言動を見て何もかも喋らせる機と感じ、ずっと気になっていた質問をする。
「ねえ?1つ聞いても良い?」
「ん?なんだ?命乞いの類は受け付けんぞ?」
やはり余裕の表情と言動でマオの言葉を聞く口がへの字の男。
「そんなんじゃないわ・・。なんでアンタの部下はあんなチンピラばかりにしたの?あれじゃあ、誘拐した意味が無いわよ?」
皆が思っていた質問をぶつけ沈黙が走る・・・。
「・・・。ふむ、聞きたいことと言えばそんなことか・・。でもそんな説明は必要が無いだろう?これから死に行くもの達にはな!!」
「ちっ!なめやがって・・。」
ありがちなへの字の口の男発言だが、オーラに押されているのかドドリアもついつい3流の言葉を発してしまう。
「気分を害した、か・・・。だが、私はお前達にもっと気分を害されたことがあるんだぞ!!」
「なんだと?貴様は一体?」
ザーボンは男にそう尋ねるが、男は・・。
「まあ、そこら辺は長くなるから勝ったら教えてやろう!!さあ、100を数えてやるからその間に逃げるが良い!」
とりあえず一同は「「かくれんぼかよ!」」と思わず突っ込むと、男は満足したように100数えるために後ろを向いてしまった。

--------------------------------------------------------------------------------------------------------

8 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/15(土) 02:06:42 ID:0zbIDjz50
<水上水族館・外U>
この水族館は前に書いたとおりテーマーパークのように広い。
なので隠れるには絶好の場所なのであるが・・・。

「って!本当に隠れるのかよ!!」
ウエハーツは思わずそんな事を叫んでしまう。
「しょうがないでしょ!こっちにはあの子もいるし・・・。それにあのオーラを見たでしょ?」
マオのこの言葉に流石に黙るウエハーツ。
「しかし・・。フリーザ様はまだ宇宙遊泳を楽しんでおられるだろうし・・。この星であれほどのオーラに対抗できるのは・・。」
そう言って、飛んで逃げながら考え込む一同。
令嬢は何か言いたげだが、ドドリアに担がれているので幸せ半分といった顔でついつい発言する機会を失っていた。
レストランが密集する地域に差し掛かるとサラダ軍曹は時計を見るや否や頭だけぬいぐるみを脱ぎながら大声で皆に叫ぶ。
「そろそろ100秒だぞ!手短なところに隠れろ!!」

--------------------------------------------------------------------------------------------------------

9 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/15(土) 02:07:57 ID:0zbIDjz50
<水上水族館・入場口付近>
炎上する水族館をバックに100数える黒幕の男。
「99・・・。100・・・。」
男は100数え終え、むくっとザーボン達が逃げた方向を見る。
「レストランの方か・・・・。」
男はそう言って狩りを開始した------------いや始めようとした時だろうか、男の目の前にあの用務員のおじさんが!!
(なんだ?このじいさんは??)
思わず魅入ってしまうへの字口の男。それもそのはず彼の今の様態があまりにも不自然だからだ!

-----右手に犬ソリ--------左手にチェーンソー・・・・・。
そしてソリの中には先程ドドリアが壊した水槽の中に住んでいたサメが1匹・・。

この得体が知れないおじさんに、あれほど余裕をかましていたへの字の口の男は魅入るのを通り越して不気味な寒気も感じ始めていた・・。
「ちょっと・・・。そこの人・・。」
用務員のおじさんは下を向きながらへの字の口の男に話しかける。その不気味さにちょっと引きながら、
「な、なんだ?私は忙しいんだ!」
「では1つだけ質問を・・。」
そう言って、用務員のおじさんは手に持っていた紐を地面に置きサメをまじまじとへの字口の男に見せる。
このサメを見た瞬間に今まで感じていたおじさんへの寒気からの警戒心が薄れたのか、早くドドリアたちを殺すという気持ちが大きくなり
ついこんなことを口走ってしまう。
「こんなのが何だというんだ!私は急ぎの用がある!さっさと用件を済ませ!」
「では・・・。」
そう言って、用務員のおじさんは左手に持っているチェーンソーのエンジンを掛けこう質問した。
「この水族館を爆破したのは貴方ですか?」
「え?ああ、俺のエネルギー波が主な原因だが?」
への字の口の男は用務員のおじさんの質問にあっさり本当のことを言う。
さっきまでの寒気を感じていた時なら、正直に答えなかったかもしれない。
しかし、こういうときに以外と予想外で自分に関係ある質問だと正直に答えてしまうものだ----人間と言うのは・・。

ブン!ブン!

用務員のおじさんは男の答えを聞くと同時にチェーンソーのエンジンを回転数を上げる。

10 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/15(土) 02:09:23 ID:y9ag2OTb0
そして・・・・。

「君。あのサメはね・・。」
さっきの下を向いている時と違いニコニコ笑顔を振りまきながら、への字の口の男に問いかける。
「あのサメは?」
一般時ならびびる光景だが、間違ってもフリーザクラスのオーラを持つ男。チェーンソーごときではひるまず余裕に構えている。
「あのサメは、私が15年の歳月をかけて、学校の用務員時代から大切に、手塩にかけて育て上げてきたサメなのだよ。
ゆくゆくは農林水産ミルコ賞も夢ではない・・。・・・・そう思って可愛がってきた。そう、とても大切なサメだったのだ。ちなみに名はカトリーヌと言う。地球では有名な女優からとった名だ。」
「ははあ・・・。」
「それを水槽を壊して干からびさせた後に、水族館ごと爆破して殺した・・・・だって?あまつさえ、誘拐犯で爆破した犯人だと言うのに・・。わざとここに残っているのかね?君は」
「まあ、そうなりますな。」
「うん、うん。おじさん、ようやくわかってしまったよ。世の中には煮ても焼いても食えぬ奴がいて、この誘拐騒動もすべて私への嫌がらせなんだろ?」
「?何を言ってるんだ貴方は?」

ぶるるるおぉぉぉぉぉん!!ドうんドうん!!


エンジンをMAXまで上げた用務員のおじさんは、じっと笑顔でへの字口の男を見つめたまま・・。
「ん?どうしようってんだ?そんなもので?」
さすがにチェーンソーではびびらず、先程と同じく余裕は崩れない。
「いとしいカトリーヌの無念を晴らさなければならない・・。気の毒だけど、シンデモラウヨ・・。名も知らぬ誘拐犯さん・・。」
「は?」
への字の口の男がそう漏らした瞬間、用務員のおじさんから自分をはるかに凌ぐオーラを放つ!!

11 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/15(土) 02:14:29 ID:y9ag2OTb0

シュバーン!!

水族館の火事が一瞬で消えるようなオーラを放った後、血走った目でチェーンソーを振り上げるおじさん。
死ぬほどびびるへの字の口の男。

「待っ!水槽を壊したのはピンクデブ・・・・。」
「ダーーーーーーーイ!!」
フリーザをはるかに越えた戦闘力を持つ用務員のおじさんは狂気と笑顔に満ちた顔で、への字口の男の胴に向かってチェーンソーで薙ぎ払っ

た!!



-------------用務員のおじさんが現れてから10分後・・。

への字の口の男の事とはすっかり忘れて、用務員のおじさんの反応にびびりまくるドドリア達はレストランの厨房に隠れていた。
「あ・・・。完全にへの字の口の人は死にましたね・・。この誘拐事件の真相を全く話さないまま・・。」
令嬢はマオから借りたスカウターの反応を見てそう呟く・・。
マオはその横で(これってさっきの用務員の人?)と先程のことを思い出していた。
サラダは冷や汗をかきながら「フリフリ」言い、ウエハーツは
「どうする・・。なんか、への字口を殺した奴の反応は全く収まらないぜ。」
と半分呆れた様子で自分のスカウターを見ながら愚痴をこぼす。
「むしろ、こっちに近づいてきているような・・・。」
そしてザーボンは冷や汗を書きながらスカウターの反応を見ていた・・。

12 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/15(土) 02:24:43 ID:y9ag2OTb0
祝!漫画SS総合スレへようこそpart30!
SSだけでpart30行った今日この頃。そろそろギネスに申請か?
どうもしぇきです。

30ということで今までの偉大なる先人の方々が戻ってきそうなので、
スレ汚しになる前に先に投稿させてもらいました。

>サマサさん
アルマナ達はいい方向に壊れていますな。
このキャラでゲームの方にでたらどんなゲームになっていたんだろう・・。
ともかく親分に出ていただいて、「馬鹿を断つ剣なり!」との台詞とともに
アスランを一刀両断してもらいたいとちょっと考えてしまいましたw。

>ふら〜りさん
アーバレストも考えていましたが、そうなると長編並みの長さになるので
止めました。
一応、60kbの以下を目指して書きました。

>いつもレス下さる方々。
本当にどうもありがとうございます。
フリーザやグルドも短編があるのでそちらでお披露目になります。
野球に戻るのはまだ先かな・・・。

では失礼します・・。

13 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/15(土) 02:54:48 ID:y9ag2OTb0
>10の一般時は一般人です。
スイマセン。

14 :作者の都合により名無しです:2005/10/15(土) 08:19:10 ID:0luXSUcE0
新スレ乙!

大貫さんテラ強すww
彼なら素手でベリアル倒せるな

15 :作者の都合により名無しです:2005/10/15(土) 15:11:03 ID:U1lpZprO0
パート30おめ!次の目標はパート50ですな。


>黄金時代(前スレ最後の投稿)
うーん、この若き日は体格とパワーの分だけ、牛さんが
アイオリアより少しだけ強かったのか。技術が未熟な子供の頃はそんな気がする。
確かに作品にチャンピオンレッドの影響が見て取れますなw
やや、大袈裟な筆致が作風にあってると思います。次はどの黄金が主役だろ?

>フリーザ野球軍
フリーザ級の男が相手なら、親衛隊はもちろん、ザーボン&ドドリアでも
相手になりませんなあ。水族館なんか気の放出だけで消滅しそうだ。
招待は誰だろう?フリーザ様は一応主人公なので、美味しいところで颯爽と
登場して、ドドリアと令嬢を救うのかな?

>>>1さん
スレ立て乙かれ様です。新テンプレもいい感じですな
ただ、順番としては>>1>>4>>2-3の順の方がいいかも

>>5さん
どなたか分かりませんが、期待してますよー



16 :茄子:2005/10/15(土) 18:18:45 ID:tCMhmsVX0
その12 惑星開拓

 これが宇宙?
 ――気持ちいい!

「ルリ! 嬉しいのは分かるが任務を迅速に果たせ。前方の未開惑星には謎が多い。先ずはお前
が単独侵入しデータを転送するのだ」
 分かってますよ艦長! 今、私凄く興奮してるの! だって、ずっと憧れていた宇宙に身を晒
す事が出来たのですもん。宇宙は私の想像なんて軽く超えた理想以上の場所でした! もーう
嬉しくてじっとしてられないです!
「思念を収めろ。もし未開惑星にお前のルナリアを感知できる知能生物が存在していたらどう
する? 軍人とは、万事慎重を期して望まねばならんのだ。お前もこれから軍人の端くれとな
るのだから、いつまでもそんなことでは困るぞ」
 はい、分かっております! では、手代木瑠璃、降ります!
「田口艦長……あのルナリアンは使い物になるのですか?」
「総司令補佐。あれは確かに精神面に問題を抱えております。あれは人間臭すぎる」
「あなたの権限に口を挟むわけではないのですが……あれは廃棄でもよいかと」
「しかし……ルリのルナリアは、非常に強い」
「ルナリア……まだ全て解明されていない超エネルギー、ですか。そしてルナリアを無尽蔵
に産み出す機構を体内に備えている、ルナリアン。失敗実験の副産物に、果たしてそこまで
期待を掛けられるものか」
「……」
 艦長! 何かすげーです!
「ルナ、状況が分からん。視覚映像を転送しろ」
 はい、送りまっす! 何ですか、これ……!? 細長い触手みたいのが地上を覆ってる! 
何かキモエロいです!
「解析させる。その間、隙間を探し地上に降りろ」
 隙間ァ?
「そうだ隙間だ。どこかにあるだろ。有毒反応は無い」
 隙間なんて……なかったら作りゃいいか! 手の先に……!
「ルナリアンの手が!」


17 :茄子:2005/10/15(土) 18:20:02 ID:tCMhmsVX0
「体内に溢れるルナリアを自由に使いこなす日を、ルリは待っていたのでしょう。戦場で笑
顔を見せおって……」
「手が……金色のナイフのように!」
 ただいま地上十メートル! ざあっくざぁく斬り進んでます! まだ正体は分かりません
か!?
「どうだ?…まだだ。お前はどうだ、問題は無いか?」
 全然大丈夫っす! 快適ですよお。私の体内を何かがすげースピードでぐるんぐるん掻
き回っててくすぐったいくらい。ルナリアの集中してる右手も異常無し、です!
「油断はするな。ルナリアの強大さは身をもって知っている筈だ。一度制御を失えば、お前
のか細い体など微塵に吹き飛んでしまうぞ」
 …ええ。あの時は――言葉では表現できないくらい、あたしにとってはキツかったです。
あの子達を思えば、生きているだけ私は幸せ。宇宙にも来れたし。だから……あたしはル
ナリアンの第一歩を印し、そして繋げたいんです。未来へ!
「あの失敗実験……あれは凄惨でした。漏れ出たルナリアがあの場にいた全ての人間達
をかき消した。生き残ったルリは、親友人全てを失い、そして――ルナリアを得ました。望
まぬ力です。だからね、総司令補佐」
「な、なんだい」
「あの子は開拓者となるのです。当時失敗実験だった筈のものが、十年の後の今や半ば
公然と執り行われ、多大な犠牲を払って産み出されたルナリアンは今世界に二十四人。
ルナ以外は皆まだ子供の歳。もしルナリアンが戦力として計算出来ない――それどころか
強大な力を持て余すだけの落伍者集団ということになれば、あなたの言う通り廃棄になる
でしょうね。彼女は、全てのルナリアンの存在を背負って今作戦をこなしているのです。ル
ナリアンの価値を開拓する為に――」
「……艦長、もう少し客観を取り戻したまえ」
「私は冷静です。ただ、ルリの無事と成功を願っています。あの場でかき消えた息子の
為にもね。しかしそれは艦長としての私とは関わりの無い事です」
「そうか、君はあれで一人息子を――」
 艦長!! 地上に到着しましたけど……なんじゃこりゃ――!!
「五月蝿い。騒がず冷静沈着にデータを送らんか」
 あはい送りました! ですけど、これ……ぶっとくて、紫色の物体が一メートル上空
くらいに幾つも幾つもぶら下がってんですけど!
「…ルリ、今解析が済んだ」

18 :茄子:2005/10/15(土) 18:20:47 ID:tCMhmsVX0
 なんなんです!?
「あれは茄子だ」
 なす?
「ナス科の一年草。主として熱帯に分布。主に食糧として古くに利用されていたようだ。
二十一世紀末までは存在が確認されたが、現在地球では絶滅。私も現物を見たのは
初めてだ」
 食べ物なんですか? あれがァ??
「当時の地球では、な。これは発見かも知れん。報告を聞いて色めき立つ連中もいる
だろうな」
 んな呑気な……で、あたしはどうしましょ? 当初の目的通り、艦が無事降下できる
だけのスペースを作って撤収しましょうか?
「いや。貴重な絶滅種の存在が確認された以上、それは問題になろう」
「総司令によると、『細胞の一部を持ち帰り、科学班に渡せ』との意向。ルナリアンよ、
任務が楽になったな」
「今のは総司令補佐だ。聞いたな。そういうことだ」
 そゆことですか。分かりました。これで認めてもらえんのかしら(ぼそっ)。
「認めてもらえんどころか、絶滅種の発見だぞ。大手柄だ」
 聞こえてましたか……分かりました、気合入れて切ります! クローン化するんなら、
食べられそうな身の部分のが宜しいですよね? なんとなくね。でやっ。
「ようし、後はそれを保護カバーに入れ、戻ってこい。ルナリアを表面に展開させるの
を忘れるな。燃え尽きてしまうからな」
 心配してくれて有難うございまっす! でも言われなくたって自分の身を守る事
くらい忘れませんよ!
「お前が燃え尽きたら、俺や皆が困るんだ」
 そーですか……んん?
「どうした?」
 今地上三十メートル……だけど、下から迫ってくる。何かが急速に! ああっ!
「ルリ! どうした!?」
 だ、大丈夫です! でも……
「こ、これは……!」
 感じます……ああっ、体の中が熱い! 煮え滾るように……熱い……!
「逃げろ、ルリ! 無事帰ってこい!」

19 :茄子:2005/10/15(土) 18:21:29 ID:tCMhmsVX0
「艦長……こ、これは一体!? 茄子のツタが一斉にルナリアンを取り囲んで――」
「分かりません……仲間を傷つけられ、怒っているのか?」
「食料であった筈の茄子が、知能生物だった……」
「ルリ……!!」
ああ、熱い……出る、出そう、漏れちゃうよ! 傷口から……ああ……これは……ルナ
リア……!! 見たくない、でも、金色の……助けて、皆……お父さん、お母さん、ケン
くんルゥちゃんコージ君さーこアヤッペ……!!

「…あ」
「艦長、目覚めました!」
「あなたは……医療班の井沢くん、だっけ」
「うんそうだよ。よかったねー、なんとか帰って来れて! 艦長ー! 艦長の大好きな
ルリちゃんが目を覚ましましたよー!」
「うるさい黙れ! ルリ……痛くないか? 体内のルナリアは正常値を保っているが、
どうだ?」
「は、はい……ちょっと傷口が痛みますけど、たいした事無いと思います」
「そうか、良かった……」
「…艦長、心配してくれてたんですね?」
「お前は俺にとっては、息子の代わりなんだ。子を心配しない親など親ではない」
「ケンくんの代わり、って……あたし、女の子なんですが……」
「はっはっは。すまんすまん、二十歳にもなって男のような体付きをしてるものだから、
ついな」
「…どうせ幼児体型ですよ」

 艦長に聞いた。私を守ってくれたのは、ルナリアだという。傷口から漏れ出た大量の
ルナリアが、茄子を全て消し去ったというのだ。
 あたしは薄々感じていた。
 あたしの体内には、皆が"入ってる"。
 皆があたしを助けてくれたんだ。
 そして――これからも助けられていくんだろう。
 ――そうそう、入院中にテレビを付けてたら、国家元首のお偉方が茄子を食べてたよ。


20 :ゲロ ◆yU2EA54AkY :2005/10/15(土) 18:22:35 ID:tCMhmsVX0
『茄子』が長編になったみたいで、どうもです。これも保管して頂いているバレ様と、読
んでくださってる皆様の応援のお陰です。有難う御座います。
今回は本格SFらしきものを作ってみようと思いましたが、どうだったでしょうか? あと、
オール会話文でやってみました。ラクっちゃラクでした。
近い内に『魔女』の四話を終わらせます。多分こっちもすぐに長編に入ると思うんですが、
バレ様に掛かる負担が大きくなって申し訳ないです。
しかし、俺は本当に細い女が好みなんだなあ。

前スレ>>316
いつ終わるんでしょう。なんか自信なくなってきましたw
150話一気にやった方は尊敬しています。
>>344
確かに、蟲師は今六巻までしか出てないですね。
百話……頑張ります。
>>345
蟲は人の愚かしさと悲しさを笑う……そういう面もあるかもしれませんね。頑張ります。
>>354
大国様はねえ。まあ好きではないですね。それは前面に出さなかったですけど、好きではないです。
>>357
会話は成り立たせない方向であれは書きました。黒田風を強く出そうとしたので。
>>358
いや、別にそんな大層なモンでもないです。僕なんてまだ大した事無いので。
>>359
そういう感想をお持ちになれるのなら、黒田硫黄の漫画が合うかもしれませんよ。
彼の描く漫画はほとんどそんな感じなので。
>>367
いや、そんなことはないでしょう。面白いと思うですよ。短編は書きながらテキトーに考え
てモノになるので寧ろ楽だと思います。長編はちょっと間違えると取り返しのつかない事態
に陥ることがありますので……

最近『不完全セルゲーム』を全部読んで楽しませて頂きました。特に三話と十三話が大好き
です。では次回。

21 :作者の都合により名無しです:2005/10/15(土) 19:06:00 ID:m31dxTpM0
ああ、すごいがっかりだ。たまたま今回だけだといいな。
最後のコメントは救い様が無い点があるけど。

22 :作者の都合により名無しです:2005/10/15(土) 21:11:15 ID:Y99Ket0J0
30スレ目おめ。まさかここまで行くとは思わなかったw

>銀杏丸さん
そうだな、アウデバランは最初はこういうキャラだったんですよ。
壁として立ち塞がるような、そんなキャラ。最終的に自動ドアになったがw
これからもかっこいいセイントを書いて下さい。

>しぇきさん
なにげにギャグSSなのにインフレしてるな。フリーザ級の気ってw
デートどころじゃなくなったけど、それはそれで盛り上がってるから
不細工なドドリアみも脈があるか?

>ゲロさん
毎回毎回、趣向を凝らすなあゲロさんは。すごい引き出しの多さだ。
オール会話文でも読みづらいと言う事はなかった。説明口調が気になったがw
こういうホンワカした文体なのに、背景にどこか「暗さ」が見えるのがすごい。

>VSさん・5さん
早く復活してください。楽しみにしてます。>>5さんが誰かはわからんけどw

23 :作者の都合により名無しです:2005/10/15(土) 23:34:15 ID:wuLMnF7o0
確かに、ゲロさんのネタの広さには敬意を払う。
今回も宇宙物に突然のナスの出現にワラタw オチも秀逸。



あと、バキスレ30スレ突破とサイト20万ヒット突破おめ


24 :作者の都合により名無しです:2005/10/16(日) 02:00:01 ID:GMHFJEjf0
ああ、200000ヒットしたんだ。大したもんだな。

25 :作者の都合により名無しです:2005/10/16(日) 02:10:24 ID:GMHFJEjf0
途中送信してしまった。無駄レスすいません。
これからもバキスレの発展と職人さんの活躍を期待してます。

・銀杏丸氏
今回は黄金たちの猛々しい子供時代の話だな。
ライバル心と友情が織り交ざった感じがいい!獅子も牛も凛々しいな。
次回はタイトルから、魚か山羊か蟹が主役かな?

・しぇき氏
への字口の割には、なんか大物っぽいな。オリジナルキャラかな?
ドドリアが令嬢の前で男を見せるか、それとも結局失恋するのか。
しかし番外だけで長編行きそうだなw

・ゲロ氏
最初は本格的なSFっぽかったのに、茄子の出現で急に話が身近にw
途中でちょっと色っぽい表現もあるけど、艦長その他と関係していて
そのルナリアに守られたってことだろうか?

26 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/16(日) 07:02:42 ID:rP0nuS2+0
超機神大戦番外編 「アスランの世直し珍道中」2

ここはバルマー星の王宮。その謁見の間にアスランたちは通された。玉座にはアルマナが座り、その脇をバランと
ルリアが固めている。こうして見ると、アルマナからはやはり王族としての風格が漂ってくるのであった。
「さて・・・ユーゼスの話でしたね」
アルマナはそっと語りだした。
「ユーゼスが現れたのは、今から一年前でした・・・彼は現れるや否やユーゼス教を立ち上げ、あれよあれよという
間にこの星の民の実に50%を信徒にしてしまったのです」
「50%・・・なんつーろくでもない奴らだ・・・」
クラフトがぼやいた。
「それだけならまだいいのです。宗教を興したというだけで処罰する法律などありませんから。しかし、問題はその
後でした。ユーゼス教にハマッた民は、教団の活動にばかり一生懸命になって仕事はしなくなるわ、ネトゲに現を
抜かすわ、税金は納めなくなるわ・・・このままでは、王族はオマンマの食い上げです」
「うむ。だからユーゼスには、教団を廃止するよう頼み込んだ。放置しておけば、いずれこの星は滅びてしまう。
だが奴は<その申し出を断るのも私だ>と言うばかり・・・。いくら頼んでも聞きもせん。こうなっては仕方ない。
我がバルマー騎士団の名だたる精鋭たちを差し向けたが、ユーゼスにことごとく返り討ちにされてしまった・・・」
バランは辛そうに目を伏せる。
「・・・一応聞くが、精鋭ってどんな奴らなんだ?」
クラフトが尋ねた。<騎士団最強>がこのヘッポコバランなのだから、他の面子もろくなもんじゃないと思ったのだ。
「うむ・・・皆のもの、参れ!」
バランの声とともにぞろぞろとバルマー騎士団の精鋭たちが姿を現した。
「ムエタイの名手、サムワン海王だ」
「俺は腕利きハンターのポックルだ」
「ドラゴンフレイム所属、片桐(弟)だ」
「あ、魔法律家ムヒョの助手のロージーです」
「ふっ、俺はヤムチャ様だ!」

27 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/16(日) 07:03:26 ID:rP0nuS2+0
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「うーむ、如何にユーゼスが強敵とはいえ、これだけの猛者が揃って何故敗れたのか・・・」
「当たり前だーーーーーーーーーーーっっっ!!!」
クラフトが怒号を放った。
「そんな連中集めて、あんたらマジでユーゼスを倒す気があるのか!?つーかヤムチャ、お前第二話で死んだんじゃ
なかったのか!?」
「ふっ、俺を甘く見るな。ヘタレキャラは生命力だけは強いのだ!」
「何でもいいわ!さっさと帰れ!迅速に!確実に!」
クラフトに怒鳴られ、五人はすごすご退散していった。
「ふむ、どうやらこの星は本気でヘタレ揃いのようだな」
バカ王子がなんだか楽しそうに言った。
「全く・・・で、話の続きは!?」
「はい・・・騎士団の(しつこいようですが)精鋭たちも敗れ、業を煮やしたお父様が、直々にユーゼスの討伐へと
赴くことを決心したのですが・・・」
アルマナが目を伏せ、懐から何かを取り出す。それは―――遺影だった。壮年の男性のモノクロの写真。おそらくは、
その人物こそがアルマナの父なのだろう。
「殺されたのか・・・かわいそうに」
「いえ、殺されたわけではないのです」
「は?」
「お父様は甘いものが大好きで・・・一日に平均30個のホールケーキを平らげることもありました。その日は
景気づけにとケーキを50個に板チョコ100枚、さらにあんみつ70皿平らげたところで糖分の取りすぎで
そのまま急性脳卒中に・・・ううっ・・・」
アルマナはさめざめと泣く。バランもありとあらゆる穴からいろんな液体を出してむせび泣いた。当然ルリアも
滝のような涙を流している。
「ああ、おいたわしや姫様・・・」
「ああ、なんておいたわしい話だ。僕も義憤の念を抑えきれないよ」
「ああ、おいたわしいな、あんたらの頭が」
クラフトはうんざりしたように言った。何気なく隣のアスランを見る―――
「うおおおおっ!なんてかわいそうな話なんだっ!これはもう助けるしかないじゃないか!」
バランにも負けず劣らずの勢いであらゆる液体を垂れ流し、アスランも号泣していた。

28 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/16(日) 07:04:13 ID:rP0nuS2+0
「おい、待て!今の話のどこに泣く要素があるんだ!?」
クラフトの声には耳を貸さず、アスランはぐいっと身を乗り出す。
「アルマナ姫!あなたの父上の無念を晴らすため、俺も微力を尽くさせてもらいます!」
「まあ・・・けれど、本当によろしいのですか?こっちから助力を頼んでおいてこういうのもなんですが、つい
さっき会ったばかりだというのに・・・」
アルマナの言葉に、アスランは思いっきり胸を反らして答える。
「確かについさっき会ったばかりですが・・・何故か、あなた方三人とは、初めて会った気がしないのです。特に
そこのヒゲオヤジ殿とは、生死を共にする戦友であった気も・・・」
「おお、お前もだったか!実はワシもお前とは初対面の気がせんかった。まるでどこかで既に知り合っていると
いうか、お前を見ると、何故か<第三次>とか<α>とかいう言葉が浮かぶのだ」
「なんと!奇遇ですね。俺もそんな感じの言葉が浮かぶんですよ」
「ぬう・・・確かに。なんだか、ここではない世界でお前と出会ったような・・・」
「ええ、実は私もそんな気が・・・」
アスランとバルマー星の三人が変な方向で意気投合し始めた。
「なるほど・・・どうやら君たちは運命によって引き合う仲間のようだ!」
バカ王子がいきなり立ち上がり、演説をぶち上げた。
「戦え、運命に定められた勇者たちよ!この星を悪漢共の手から救い出し、王族の権威を取り戻し、消費税率
500%とか10歳以上強制徴兵制とか無茶な政治をやりまくるのだ!」
「「「「おおーーーーーーっ!」」」」
異常なまでのハイテンションに包まれる謁見の間。周りの兵士たちもつられて声援を送る。
「頑張れ、アルマナ様!」
「応援しています!」
「姫様ハアハア・・・」
「ルリアタンハアハア・・・」
「バラン(略)」
何かヤバイ人も混じっていたが、無視していただきたい。異常な人間たちに囲まれ、唯一まともな神経を持った
クラフトは頭を抱えて盛大な溜息をついた。
「ここはバカの万国博覧会だ・・・」
もちろん、誰も聞いちゃいなかった。

29 :サマサ ◆2NA38J2XJM :2005/10/16(日) 07:11:58 ID:rP0nuS2+0
投下完了。前回はパート29の501より。

>>1さんスレ立てお疲れ様です。
とうとうパート30の大台に乗りましたね。その歴史に、僕も確かにいるということを
秘かに誇りに思います。

>>しぇきさん
・・・出ましたか、最強用務員・大貫。ドドリアたちに凄まじいトラウマを残しそうですね。
ドドリアの恋はきちんと実ってほしいです。
>>親分について
・・・次回登場予定です。原作とはやはりかけ離れた性格になりますが。怒らないでくださいね(汗)

>>ゲロさん
面白いと言って頂ければ幸いですが、茄子ネタだけでこれだけ書ける方がスゴイ気が・・・
ところでルリって、宇宙船艦ナデシコから取ったんでしょうか?

30 :サマサ ◆2NA38J2XJM :2005/10/16(日) 07:23:20 ID:rP0nuS2+0
書き忘れ―――

まとめサイト20万ヒットおめでとうございます。
バレさん、いつもお疲れ様です。

31 :作者の都合により名無しです:2005/10/16(日) 10:15:17 ID:Q8oeQoqQ0
ヤムチャ本当に生きてるとは…
さすがヘタレ

32 :作者の都合により名無しです:2005/10/16(日) 11:28:56 ID:nvi3pWEG0
はいはいサマササマサ

33 :作者の都合により名無しです:2005/10/16(日) 15:10:07 ID:Aj5y+n740
ヤムチャよりもただ一発キャラとしてサムワン海王が出たことに感激したw
なんか、バカ王子がこの中で一番まともそうな気がしてきたw
王道っぽい物語構成なのに、登場人物のせいでそんな感じしないなw


34 :ふら〜り:2005/10/16(日) 20:54:46 ID:15up8jFV0
遂に来ました30! 「思い出すのぅ、スレ番ひとケタの頃は……」などと、
意味もなく長老様キャラしたくなる気分です。いや実際、思い出は山盛りですし。
つくづくいろいろありましたが、まだまだどんどん、盛り上がっていきましょうっ!

>>銀杏丸さん
確かに、考えてみたら辛かったでしょうねアイオリアは。それでも暗黒に堕ちなかった
のは仲間たちの支えと、そしてやはりコンプレックスをバネに、でしょうか。でも「俺は
あんな兄とは違う!」になってないのが偉いところ。結局、信じたことが真実でしたし。

>>しぇきさん
フリーザ級、をもあっさり超えました元用務員。原作でも銃が効かないなど人間離れして
ましたが、本作では更に凶暴・強力化。哀れなりへの字口。一方、ドドリアに担がれて
幸せ♪ になってる令嬢が可愛い。本当に彼のこと、好きなんだなぁと。二人に幸あれっ。

>>ゲロさん
これだけの文章量、しかも会話文だけで、これほどの情報量と起承転結が描けるとは。
今回は内容以上に、技術面で感服しました。あと私の場合、SF感が濃厚=コブラとか
ダーティペアとか、なのでルリはナイスバデーなタイツ風スーツ姿をイメージしてました。

>>サマサさん
敵も味方も、全方位タダ者じゃないこのノリ。ファンタジー風なせいか、スレイヤーズ
なんかを彷彿。この調子だと、ユーゼス側の戦力も期待できますね。どんな奴らなのか?
>ヘタレキャラは生命力だけは強いのだ!
↑真理。三原も橘さんもアレほどヘタレといて死にゃ〜しねぇ……と特撮ヲタは呟きます。


35 :作者の都合により名無しです:2005/10/16(日) 22:00:05 ID:ZNl/boME0
サマサさん暴走してるなw
なんか番外編の方が生き生き書いてる気がする。

36 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/17(月) 01:24:12 ID:omEKUz/M0
<用語説明>
勝手に自分が作り出した武器が文中に普通に使われているのですが、それをフォローするのを忘れていました。
ついていけーねーよ!とか思っている人もいると思うんで、つたないながら説明みたいのを最初に投稿します。

<人名編>
ライトノベル:フルメタルパニックのインスパイアしたキャラの説明。人名の()内は原作での名前。
名前はドラゴンボールの世界なので、無理やり食べ物に当ててます。

・サラダ=ソーメン(相良宗介)
フリーザ軍を支援している最大の団体であり、傭兵を集めて様々なことに手を出している団体”ミスリル”の一兵士。
階級は軍曹でコードネームはウルズ7。
主に爆破物のスペシャリスト。当然、他の技能も一流。人との付き合いはそんなに得意ではない。
戦闘力は3000〜35000に変化。

・クリケット=ウエハーツ(クルツ=ウェーバー)
サラダと同じく”ミスリル”に所属する一兵士。
階級は軍曹でコードネームはウルズ8。
狙撃のスペシャリストでDGの世界観を上乗せしているので、2km先の相手のこめかみを狙うぐらいの腕前がある。
接近戦はセンスはないが、相手の動きを見切る目は”ミスリル”の中でも随一。
尚、笑顔の下に爪を隠すタイプで女好き。戦闘力は2800〜30000に変化。

・マオ・ドウ(メリッサ=マオ)
上二人と同じく”ミスリル”の一兵士。
ただし、二人とは違って現場を仕切る権限を与えられている。コードネームはウルズ2。
バトルなので関係はないが、原作と同じく博士号を取得しているなどの兵器の開発に参加していたことがあるので、
武器の使い方は他のメンバーよりも一日長である。仲間からの人望は厚い。
戦闘力は1500〜28000。


37 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/17(月) 01:25:03 ID:omEKUz/M0
<武器編>
いつの間にかE式マシンガンとか登場していますが、この後投稿するのにもどんどんそういうのが混ざっているので
語句説明を・・。
武器の参考はドラゴンボールで下級兵士がエネルギー波をロックマンのように腕につける機械から発射しているのを参考にしました。

・E式シリーズとは。
EとはEnergy load(エネルギーを込める)のEです。この場合はDGでも行われている、エネルギー波の概念をそっくり
そのまま重火器等に当てはめたものです。(エネルギー波を打つときに手のひらに戦闘力を集めて撃っていると、原作を読んで解釈をしている自分なのですが、それを重火器に当てはめているということ。)

・E式マシンガン(E式トンプソンM1A1短機関銃)
自らの戦闘力を込めることにより、威力を増すマシンガン。
込めた戦闘力により威力やスピードが違うが、一度にストックできる弾数が40発なので、
込めた戦闘力/40が一発あたりの弾に込められている戦闘力である。
どんなに込めても威力は分散させられるため、主に機械を破壊したり、相手が格下の場合に使われることが多い。
でも、牽制や弾幕で相手を抑えることも出来るので”ミスリル”では重宝されることが多い。

・E式マグナム(E式S&W M19=コンバットマグナム)
上と同じく戦闘力を込めることにより威力を増すマグナム銃。
弾数が6発となっているので威力はマシンガンより高いが、連射が出来なく反動も凄い。
”ミスリル”では至近距離で撃つことが多く、自分の前戦闘力を込めて特攻することも出来る。
銃弾の大きさを考えると、このシリーズの方が1cm2に当たる戦闘力の量が大きいので格上の相手でも少しは通用する。

・E式スナイパーライフル
上と同じで、ウエハーツが好んで使うライフル。
一発ごとに、戦闘力を込める仕組みで、主に暗殺用に使われる。
当然、威力は絶大。ウエハーツの場合は銃身や銃弾にドリルがついているので格上の相手が戦闘力で体を強化していても
ある程度のダメージが見込める。

38 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/17(月) 01:25:52 ID:omEKUz/M0

・E式バズーカ(E式・対巨大生物ロケットランチャー)
上と同じで戦闘力を込めて威力やスピードを増すバズーカ。
戦闘力を込める点では同じだが、戦闘力をコントロールできる人が使えば、着弾地点や爆発地点。
または爆発させず砲弾として扱うことも出来る。
ただし、それ相応の戦闘力がないと使えない。

・E型地雷(指向性地雷とかその他もろもろ)
威力を上げるのは同じだが、本当のと違うのは爆発範囲を戦闘力をコントロールできる奴が使えば、”限定”できる点だ。
”限定”した分、面積辺りの威力は増します。
後、バズーカと同じように遠隔操作も出来るがその時はタイムラグがあるので格上と叩く時は余程うまくはめないといけない。

こんくらいでしょうか・・。
アホみたいな設定ですが、お付き合い宜しくお願いします。

39 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/17(月) 01:26:31 ID:omEKUz/M0
--------------への字の口の男が死んで5分後・・。

フリ太君に仕込まれていたピッキング道具でドドリアの手錠を外すと、サラダはスカウターの反応を見て、皆にこういった。
「1つ前のエリアに来たぞ!各自別のエリアに撤退しないか?」
「いや、むしろここから出たほうがいいんじゃ・・。」
ドドリアはそう提案するが、令嬢が
「こっちを追っているみたいですから・・。私たちが今逃げたらこの星の人達に被害が出ます。だから・・。」
「やはり・・、戦うしかないのか・・・。」
「はい・・・。」

一瞬の沈黙・・・。
そして次の瞬間、ドドリアはむくっと起き上がって令嬢を見た。
それは決意の篭った目であった・・。


「私がここで奴を食い止める・・。皆は”ミスリル”や”フリーザ軍の本部へ連絡を入れておいてくれ。」
そうその言葉が指し示す意味とは・・・。

”自分が捨て石になる”
と言うことだ。

当然皆はドドリアを止める。
「お前の戦闘力じゃ無理だ!」や「皆で食い止めようとか!」を口々に言う。

-----がしかし、「皆で食い止る」等という事は無駄だとみんな解っている。
例えフリーザがいたとしても無理だろう。近づいてくる”何か”を止めるのは・・・。
それが解っていてドドリアは一人で捨石になると言ったのだ。

彼のこの行動は漫画なら読者が涙する光景だろう。
しかし、現実で駄策。
つまり、無駄死にだ。後には悲しみしか残らない・・。

40 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/17(月) 01:29:36 ID:RPbmi9+v0

だがサラダだけ、建設的とはいえないがドドリアを思いとどまらせる一言を!
おそらくこういう状況に遭遇したことがあるのだろう。サラダはドドリアに向かって、この男にしてははっきりとこう言った。
「はっきり言って、お前のその考えは評価に値しない。」
「なに?ではどうすればいいんだ?逃げることもだめ。戦ったら100%死ぬ。こんな状況でどうしろって言うんだ!」
「それは・・・、解らん・・。しかしお前が死んで悲しむものがすぐ近くにいることは知っている。」
そう言って、令嬢とザーボンを見るサラダ。
「ドドリアさん・・。」
ドドリアを見つめる令嬢・・。
もはやこのままフリーザを越えた”何か”に殺されるしかないのか?
そう思ったその時、ザーボンのスカウターが鳴り出す。

ピピピピピピ!

無機質な機械音。それは果たしてこの音は”生存への福音”となるか?
ザーボンは生存への希望をこのスカウターに見ながら、通話機能を開くと、そこからはあの参謀の声が!!

「はい・・・。ミルコ殿ですか・・?」
「うむ、どうやら凄いことになっとるのう・・。こっちの計測器も全部壊れるぐらいの戦闘力がそっちに向かっているみたいじゃの。」
「・・。わかっています・・。その・・。一体どうすれば・・・?」
もはや藁にもすがりたい気分なザーボンは思い切ってミルコに率直な質問をぶつける。するとミルコは、
「ふむ・・・。実はな・・。”ミスリル”とうちらで合同開発している兵器があるのじゃが・・・。そこに大佐はいるかの?」
「え・・?大佐・・・?」
ザーボンが振り向くと、そこにはあの儚げな令嬢が・・・・。
(この人が・・、大佐・・?)
ビックリするドドリア&ザーボン。令嬢はドドリアを見つめながらザーボンのスカウターを受け取る。
「あ・・。ミルコさんですか?はい・・。私です。」
「お〜!!どうじゃ、”アレ”は稼動できるかの〜。」
「え?ああ、はい・・。取り合えず稼動は・・。でも耐久テストはしてないですし・・。」
「ふむ・・。緊急時だから仕方が無かろう!それではお願いできるかの?」
「はい。すぐダーナに・・・。」
そう言って通信を切る令嬢。ザーボンにスカウターを返して、ドドリアをまた見つめる・・。

41 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/17(月) 01:30:38 ID:RPbmi9+v0

「あ、あの・・。私・・。その言ってないことが・・・。」
「あ・・。ハイ・・。その大佐って?」
「その・・。私は”ミスリル”を治める令嬢ですが、それと同時にサラダさんたち傭兵を束ねる大佐でもあるんです・・。」
そう言って下を向く令嬢。


「秘密・・。にしてた訳ではないんです・・。ただ・・。その嫌われるかなあって。その・・。なんていうか・・。」

言いながら令嬢は涙目になる。

----するとドドリアは満面の笑みだが少し恥ずかしそうに、


42 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/17(月) 01:31:09 ID:RPbmi9+v0
「俺は貴方が好きです・・。

--------------貴方が自分のことをどう思っているかは貴方でないから解りませんが、

------------------------貴方が例え自分の事をどう思っていようとも俺が好きな貴方には変わりありません・・。

---------------------------------だから・・。顔を上げてください・・。」


不細工な男が始めて異性へ言った愛の賛歌。

その言葉は危なげながらも、しっかりと自らの”思い”を紡いでいた。

一瞬の沈黙・・。

令嬢は涙を拭いてから、
「---------ドドリアさん!!!」
とドドリアに飛びつく。それを受け止めるドドリア。

その光景は容姿とかバランスとか、そういう世俗的なものを遥かに飛び越えて宇宙で一番美しい光景だった・・。

そして二人の言葉は、不器用ながら確かに互いの心に届いていた・・・・。

-----------------------------------------------------------------------------------------

43 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/17(月) 01:32:08 ID:RPbmi9+v0
と、まあ、こんな緊急時にイチャイチャしているバ!カップルは置いといて・・・。」
マオは半ば呆れ気味にサ二人の告白シーンを眺めながら、サラダとフリーザを越える”何か”を足止めする作戦の確認をしていた。
「あ〜、うらやまし・・。っとまあ、俺はこのポイントで狙撃の為に待機しているんだな?」
ウエハーツも二人を見ながら作戦の確認にはいる。
「・・・。余計な事を言うとはこういうことか・・・。俺はこの地点にE型指向性地雷を中心とした地雷源を造るんだな。」
サラダは自分の余計な一言から始まったラブストーリーを見ながら作戦の確認にはいる。
(また・・・。だ・・。俺は・・。)
そしてザーボンは自宅にいるときに感じている感情を一層大きく感じながら、3人の作戦を聞いていた。

ピピピピピピピピ!!!

スカウターがフリーザを越えた”何か”がこのエリアに完全に入ったことを知らせる。
「で?”アレ”は呼んでくれた?」
マオは最後の作戦の旨を確認すると、令嬢に”アレ”の状況をたずねた。
「大丈夫です。ドドリアさんの胸の中できっかり、ばっちり!連絡しましたから!後・・30分でこちらに着くそうです!」
この言葉に思わずマオは
「・・・・。(こいつ・・。後でどうしてやろうかしら・・・。)」
と考えていた・・。

---------------------------------------------------------------------------------------------

44 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/17(月) 01:39:56 ID:RPbmi9+v0
どうも、いろいろ解りにくいことを投稿しましたがこんな感じの設定で
これから進んでいくしぇきです。
まあ、この話ももう終わるので遅すぎる気もしますが、自分の文章だけでは
わけがわからない方は上の用語を読めば解るところも多少あると思います。

>茄子さん
ああ・・、茄子の話だ・・。
とかなり解りやすく筆が走ってそうな文章で楽しめました。
後、ルリってナデシコですか?

>サマサさん
親分が出る?ということは友も・・・。
二人で銀河をバカの風に乗って駆け抜けてください!
にしてもバランが壊れすぎw
後、ユーゼスのキャラがロボット板のシュウのSSに似ている・・。
まさかあそこでも小ネタを書いているのですか?

長くなりましたが失礼します・・・。
今週には来なくなった人達も帰ってくるといいなあ〜。

45 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/17(月) 01:42:25 ID:RPbmi9+v0
と見たら誤字が在りました。

43のマオは半ば呆れ気味にサ二人の告白シーンを眺めながら、サラダとフリーザを越える”何か”を足止めする作戦の確認をしていた。
は、
マオは半ば呆れ気味に二人の告白シーンを眺めながら、サラダ達とフリーザを越える”何か”を足止めする作戦の確認をしていた。
です。
サを消してなかったのと、サラダの後に達を入れてなかったです。
スイマセン・・。

46 :----:2005/10/17(月) 01:53:48 ID:zhhWFkR40
道路(公道・私道の別を問わず)を駐車場代わりに使うことについて、少し、思うことを述べさせて頂きます。

【きちんと駐車場を借りてらっしゃる方々へ】
皆さんは駐車場代として、幾らくらい払ってらっしゃいますか? 仮に毎月5千円としましても、年間6万円ですね。
駅から近いところに住んでらっしゃる場合、地域にもよりますが、毎月2万円、年間24万円くらい払っている方もいらっしゃることと思います。

さて、道路に我が物顔で、車を毎日置いている方は、近所にいらっしゃいませんか?
彼らは、堂々と犯罪を犯し、年間6万円から24万円くらいのお金を浮かせているのです。
もしも、かれらの年収があなたと同じだと仮定すると毎年6万円から24万円くらい(もしかしたら、それ以上に)あなたより贅沢な暮らしをしているわけです。
あなたと同じ年収なのに、犯罪を犯すことによって、です。腹が立ちませんか? 当然、腹が立ちますね。
しかも、近所にそういう方々が大勢いらっしゃいますと、結構、通行の邪魔だったりもします。

そういった方々を懲らしめる唯一の方法、それは、地道な通報です。
自分の家の近所で、そういう車両を見かけたら、出来る限り警察に通報し、彼らを懲らしめ、駆逐しましょう。
皆さんの力で、日本の道路を綺麗にしましょう。


47 :作者の都合により名無しです:2005/10/17(月) 11:34:46 ID:GRgOevA80
しぇきさんお疲れです。
最初の武器の説明から、なんかデートから始まったとは思えないような
展開ですなw
意外とドドリアと令嬢のバカップルはうまくいってそうなそうな感じで
安心しましたw

48 :作者の都合により名無しです:2005/10/17(月) 14:09:04 ID:dpPjPzoV0
しぇき氏いつも乙です。物語りは恋物語からガチの戦争へと発展してますな。
しかしサマサ氏といい、番外編の方がみなさんリキ入ってる気がw

49 :作者の都合により名無しです:2005/10/17(月) 21:37:59 ID:6/Li77wN0
遅れたけどパート30&20万ヒットおめでとう。
パート50くらいまで続けばいいね。
職人さん&バレさん、いつもお疲れ様です。

50 :不完全セルゲーム:2005/10/17(月) 22:59:59 ID:MIN3YbCv0
最終話「人造人間セル」

 地上五百メートル。高く高くそびえ立つ超高層ビル。「セルタワー」と、人は呼ぶ。
 最上階から見渡す地上は、まさに絶景。目に映る景色がみな、自らの所有物とさえ錯覚
させられる高揚感。たとえ飛行機から地上を眺めても、こうはいくまい。
 いうまでもなく、この錯覚を味わうことが許されているのはセルだけである。すなわち、
セルはここを住居としているのだ。
「これが、完全……」
 だれもが追い求め、一生を費やしても手に入らぬ代物を、次々に手中に収めた。なにも
かもが、彼の采配一つで進む。
 しかし、成功すればするほど、彼は昔を思い返す。
 弱く、惨めだった。疎まれ、酷い扱いを受けた。難所に次ぐ難所、強敵ばかりが現れる。
だが、立ち向かった。強くなるため、見返すため、守るため──完全体になるため。
「これが、完全……?」
 消し去りたいはずの恥ずべき歴史が、完全なる心に疑問を打ち立てる。
 私が立っている現在(いま)こそが、夢にまで描いた完全だったのか。否、断じて違う。
もっと崇高で、もっと充実していて、もっと愉快であったはずだ。どうにも上手く表現が
出来ないが、たしかなことが一つだけ。はっきりと口に出来る。
「これは、完全じゃないッ!」
 ──と、脳に染み渡るメッセージ。五つの声。

 ソウカ。
 我ラヲ否定スルカ。強キ心デ。
 ヨカロウ。
 ナラバ、我ラハシバシ眠リニツコウ。
 モシ答エヲ見出セタナラバ──。

 半刻ほどのち、秘書を務める女性がセルを訪れる。が、部屋にはだれも居ない。
「え、セル様?! ど、どこへ……ッ!」
 姿を消した英雄。もはや彼の痕跡は、どっしりとしたマホガニー製の机に残された便せ
んのみ。慌てて秘書が、これを読む。
「より完全となるため、ここを去る。許して欲しい」

51 :不完全セルゲーム:2005/10/17(月) 23:00:36 ID:MIN3YbCv0
 一方、セルと別れたメンバーは気ままな旅路を続けていた。
 父に失望したセルジュニアも加わり、山に捨ててあった軽トラックで適当に世界中を放
浪する日々。
 彼らはカーラジオにより、完全体となったセルの活躍を知っていた。
 初めは戸惑ったが、セルが選んだのだから仕方ない。今では心から納得していた。むろ
ん、彼と喧嘩別れをしていたセルジュニアも。
 だが、数日前──気になるニュースがラジオから流れていた。

「今や世界を代表するヒーローであるセル氏が、昨日午後から失踪していたことが明らか
になりました……」

 一体どうしたのか。地球に飽きて、宇宙に手を伸ばそうとでもいうのか。または、さら
なるプロジェクトのためのセル自身による演出か。はたまた、頂点を極めた空しさから世
俗を捨てたのか──世間では、もっともらしい説が無責任に乱発されていた。
 荷台に乗りながら、心配するセルジュニア。
「どうしたんだろう。まさか、死んじゃったんじゃ……」
「いや、ないな。奴はたとえ自殺したくなっても、死ねん男だ」
 同じく荷台に乗る16号は、即座に否定した。あれだけ死に瀕しながらも、セルは生き
延びてきたのだ。死んでいる方がおかしい。
「でも、本当にどうしたんだろうね。どうせまた、しょうもない計画でも練ってるんだ
ろうけど」
 助手席に座る18号が、呟く。しかし、これまた運転を担当している17号が否定した。
「いや……どうやら違うようだぞ」
 ブレーキを踏み、停車させる17号。何故ならば、
 ──前方にて、土下座するセル。
 セルは第一形態に戻っていた。当然ながら、全宇宙を席巻するほどのパワーは、すでに
失われている。
 トラックから降り、皆が駆け寄ろうとするが──16号が腕を外しながら制止する。
「みんな、奴には色々といいたいこともあろうが……。まずは、俺に任せてもらおう」
 17号、18号、セルジュニアは、分かり切っていたかのように頷く。そして、
「ヘルズフラッシュ!」

52 :不完全セルゲーム:2005/10/17(月) 23:01:23 ID:MIN3YbCv0
 ──もう、何発放たれたろうか。
 セルが完全体となって16号たちと別れてから、今現在までにツケになっているヘルズ
フラッシュ。一ヶ月を三十日、一日につき三発として、およそ五百四十発ものヘルズフラ
ッシュが、セルに叩き込まれた。
 二人以外のメンバーは、彼らが奏でる爆発音と悲鳴とを、どこかノスタルジックな気分
に浸りながら聴いていた。
 ちなみに、セルがまともに会話が出来るほどに再生するまで、これより十日ほど費やし
たとも付け加えておく。

「──とまぁ、私は完全体でなくなったワケだ」
 再生し、さっそく一行と別れたあとの体験談を始めるセル。ほとんどが単なる自慢話の
上、しかもニュースを通じて皆も知っていることばかりだったので、しばしばヘルズフラ
ッシュなどの攻撃が加えられた。
 しかし、セルが「完全」を捨てる経緯については皆も、まともに耳を傾けていた。
 そして、セルが完全体を否定したことで、凄まじい拒絶反応が起こったという。これに
より、セルはクリスタルを全て吐き出してしまい、元の形態に退化してしまったのである。
「──だが、クリスタルたちは約束してくれた。もし、私が答えを見出せたなら、喜んで
再び力を貸そう、とな」
 こうして、セルは自分自身が納得ゆく「完全」を目指すべく、一行に加わることにした
のだという。と、17号が尋ねる。
「ところで、クリスタルはどうしたんだ? もう持っていないようだが」
「あぁ、まったく金を持たずに出発してしまったから、無一文でな。とりあえず、質屋に
入れてきた」
「……は?」
「五百ゼニーだった」
「バカ野郎ッ! ゲロによると、あれは莫大なエネルギーの集合体だって話だ。一般人に
保管なんぞ任せたら、地球が滅びかねない代物なんだぞ!」
「大丈夫だって。質屋のオヤジ、少しボケてたし」
「急いで案内しろッ!」
 五人は飛ぶ。地球を救うために。

53 :不完全セルゲーム:2005/10/17(月) 23:01:58 ID:MIN3YbCv0
 相変わらずの無能ぶりを発揮するセルに、呆れる17号。
「やれやれ、結局こうなっちまうのか。まぁ、退屈だけはしそうにないな」 
 そんな彼の本心を見抜き、18号は微笑を浮かべる。
「セルのせいで、また17号の遊び好きにも火がつきそうだね。まったく……」
 16号はというと、早くもエネルギーは充填している。
「今日もたくさん撃てそうだ。楽しみにしていろ、セル」
 こうしたやり取りに囲まれ、セルジュニアは無邪気に笑っていた。
「やっぱり、パパには完全なんて似合わないよ。不完全でなくっちゃ」
 半ば、クリスタルを吐き捨てたことを後悔するセル。
「くそっ、おまえら完全に私をナメてるだろ。……いや、“完全にナメられる”というの
も、一種の完全じゃないか?! やったぁ!」
 セルが納得ゆく「完全」を手に入れるのは、まだしばらくお預けとなりそうだ。


                                  お わ り

54 :サナダムシ ◆fnWJXN8RxU :2005/10/17(月) 23:03:59 ID:MIN3YbCv0
まずは新スレ&30スレ目おめでとうございます。
そして、バレ氏のまとめサイト20万ヒット。数字以上に、素晴らしい快挙だと思います。

これにて「不完全セルゲーム」終了です。
お付き合い頂き、本当にありがとうございました。

初めは全編ギャグの予定でした。
ひたすら虐められながらセルが旅を続け、なんの脈絡もなくクリスタルにて待ち受ける敵をがんばって倒す。
やっとこさ苦労してクリスタルを五つ吸収しても、なにも起こらない。怒るセル。
そこへどこからともなくドクター・ゲロが現れ「この世に完全なモノなんてないんじゃ!」→みんな感動→END。
という身も蓋もない物語だったのですが、
投稿される他の作者さんの作品を読み、シリアスやらバトルやらも書きたくなってしまい予定変更。

悟飯戦で少しセルを成長させ、
ドクター・ゲロに長々と後付け設定を説明してもらい、完全体セル編スタート。
一応ギャグ物として始めた手前、まともなバトルはここだけにしたかったので、
インフレ悟空には犠牲になってもらいました。激戦を期待してた人、すいません。

あと敵キャラとしては、
うっかり神様をベースにして融合してしまった神コロ(セルと互角。スタミナ不足)
がいましたが、都合によりカットしました。

よく言われた「しけい荘(シコル)っぽい」ことについても、
どうにか「しけい荘色」を払拭したかったのですが、なかなか上手くいかず。これもすいません。

次に何かを書くかはまだ分かりません。当分は読む方に徹しようと思います。
縁あれば、またお会いしましょう。
長々と、失礼しました。

55 :作者の都合により名無しです:2005/10/18(火) 00:17:07 ID:2Mvn5TPhO
>54
アンタの作風は大好きだ。
お疲れさまでした。
次回作に期待してます

56 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/18(火) 05:13:17 ID:atQm7L4i0
超機神大戦番外編 「アスランの世直し珍道中」3

夜。ここはとある料亭。そこではユーゼスとその取り巻きによる酒池肉林の宴が繰り広げられていた。
「えー、諸君。乾杯の音頭を取るのも私だ」
その言葉と同時に飲めや歌えやの大騒ぎが始まった。計算高い取り巻きたちは、ユーゼスにここぞとばかりに
ゴマをする。
「ささ、ユーゼス様、一杯・・・」
教団の幹部でもあるちりめん問屋のラオデキ屋が、酒の入ったコップを差し出す。それを受け取りながら、
ユーゼスは含み笑いを漏らした。
「ラオデキ屋、そちもワルよのう・・・などと、ベタな悪役会話をこなすのも私だ」
「いえいえ、ユーゼス様にはかないませんて・・・」
「ふっふっふ・・・ところで、信者たちの集まり具合はどうなっている・・・と聞いてみるのも私だ」
その問いに、別の取り巻きが答える。
「はっ、先月の時点でバルマー星人のユーゼス教の入信率が実に70%を越えました。今年中には80%を
超えるペースですぞ」
「ふむ・・・まさかここまで上手くいくとは、我ながら怖いくらいだ・・・と恐縮するのも私だ」
ユーゼスはわざとらしく謙遜してみせたあとで、ぶち上げる。
「このまま信徒を増やしていけば、私の悲願―――<ユーゼス幕府>を打ち立てる日も近い!」
とうとう語られたユーゼスの恐るべき野望―――!取り巻きたちはここぞとばかりに大騒ぎする。
「おお、なんと!」
「すごいですよ、ユーゼス様!」
「ふふふ・・・さすがユーゼス様!おい、料理人!皿が空になったぞ、持って来い」
取り巻きの一人が横柄にがなりたてる。それに気を悪くした様子もなく、二人の人影が現れた。
一人は引き締まった身体つきの、やたら老け顔の男。背中に異常にバカでかい剣を背負っている。一流の戦士だけ
が持ちうる威圧感を纏った、危険な香りがする男だった。
もう一人は夜だというのにサングラスをかけた金髪の男。全身から発する空気、そこにいるだけで笑いの神が降臨
しそうな佇まい。一流の芸人だけが持ちうる威圧感を纏った、ヤバイかんじの香りがする男だった。
だが二人ともコックスタイルだったので、一応料理人らしかった。

57 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/18(火) 05:14:15 ID:atQm7L4i0
「友よ!今こそ皿を並べる時!」
「うむ!」
どう見ても一発キャラでは終わりそうにないえらくキャラが濃ゆい料理人二人が、手にした皿を並べていく。
芋虫みたいな形をした、グロテスクな料理だった。
「ふむ、これはなんだ?と聞くのも私だ」
「パニとポンデギです。チキューという星の名物料理だとか」
料理人の片割れ―――グラサン男が説明する。
「ほう、では食ってみるのも私だ―――むむっ!これは中々後を引く味!これは美味いと大絶賛するのも私だ」
「ありがとうございます」
料理人たちは満更でもなさそうな顔で厨房へと引っ込んでいく。再び騒ぎ出す一同。
「はっはっは、こんな贅沢ができるのもバカな信者どものおかげですなあ!」
「いや、全く!はっはっはっはっは・・・」
「そこまでだ、悪党ども!」
突如響いた声に、笑いが止まる。部屋の障子が勢いよく開かれた。その先にいるのは―――
ご存知、アスラン、バカ王子、クラフト、そしてバルマーの三馬鹿だった。
「罪なき星民から金をむしり取り、それによって豪遊三昧、さらには王家転覆すら目論むとは、その所業、天が
許しても、この俺、アスラン"ダイナマイツ"ザラと愉快な仲間たちが許さん!」
「誰が愉快な仲間たちだ!しかも意味もなくミドルネームが変わってるし!」
いつも通りのやり取りを尻目に、アルマナが進み出る。
「ユーゼス・・・もはやここまでです!どうか大人しくお縄を頂戴してください!」
「ふん・・・アルマナ姫か。いくら言われようが我が野望は邪魔させん、と諦めないのが私だ!者ども、であえ
であえ、と時代劇のお約束どおりのセリフをはくのも私だ!」
「はっ!私にお任せを!」
「いえ、ここは私が!」
どこからか沸いてきて、わらわらとアスランたちを取り囲む殺気立った男たち。アルマナがさすがにうろたえる。
「こ、これは・・・千手ピンチです!きっと私だけはお姫様で可愛いからってとてもこのスレでは書けないような
アレやコレやされたあげくアラブの好色な大富豪にでも売られるのだわ!」
「それをいうなら私とて危ない・・・捕らわれの女剣士など、男たちの格好の餌食ではないか!」
「むう・・・ワシもこの熟れた肉体に目をつけられて薔薇族やその辺の雑誌のモデルとして働かされるやも・・・
ヤマジュン漫画的展開はいやじゃあ〜〜〜〜〜〜!」
「頼むからあんたらは黙ってくれ」

58 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/18(火) 05:14:59 ID:atQm7L4i0
「せっかくみんなでボケ系萌えキャラぶりをアピールしたのに・・・」
「せんでいい・・・つーか、今時千手ピンチなんてやるな!」
「ふむ、漫才は結構だが、雑魚の皆さんがやる気だぞ?どうする、アスラン」
「ふっ・・・心配するな、皆の衆。俺の本来生きる世界での法則・・・それは美形キャラは強いということだ!」
そう言い残してアスランは無数の悪漢どもへと立ち向かっていった。

―――二分後。
「やめてよね、本気でケンカしたらこの場限りの雑魚キャラたちが俺にかなうわけないじゃないか!」
アスランはあっさりと雑魚キャラたちを倒した。ついでにラオデキ屋他取り巻き連中も倒していた。
「マジで勝ちやがった・・・なんなんだこの無駄な強さは」
クラフトがまたもや頭を抱える。だがアスランの強さに、さすがにユーゼスも狼狽していた。
「ぐ、ぐうう・・・馬鹿な、これまで差し向けてきた連中とはレベルが違うではないか!」
「ふん、このアスラン"ダイナマイツ"ザラをあんなヘタレキャラと一緒にするな。さあユーゼス、残るは
お前だけだ!観念しろ!」
だがユーゼスは、狼狽しながらもどこか不敵な態度を崩さない。
「く・・・くっくっく、どうかな、まだとっておきを残しているのが私だ―――先生、お願いします!」
ユーゼスの声にアスランが動揺をあらわにする。
「なに!?先生だと!?こんなところで授業でもする気か!?」
「いや、違うな。ここでいう先生とは用心棒のことだろう」
「あ、なるほど。それなら納得だ、はっはっは」
笑ってる場合ではないのだが、アスランは百万ドルの笑顔で笑った。そんなアスランを尻目に、<先生>が
姿を現した―――!
「む!?お前たちは―――料理人だと!?」
そう、そこにいたのは先ほど料理を持ってきた二人―――
「ふっ・・・料理人コンビとは世を忍ぶ仮の姿―――我らの真の名は!」
何故かバックに流れるBGMが変わり、二人の口上が始まった。
「我はゼンガー・ゾンボルト!悪を断つ剣なり!」
「私はレーツェル・ファインシュメッカー!究極の美食を求める者!」
「二人は!」「プリキュア!」
「違う!」

59 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/18(火) 05:15:53 ID:atQm7L4i0
律儀に突っ込みを入れるクラフト。またバカかよ・・・ともはや何度目になるのか分からぬ溜息をつく。
「では行くぞ、友よ、俺に合わせろ!」
「おう!友よ、今こそ駆け抜ける時!」
そしてレーツェルが両手に出刃包丁を持ち、ゼンガーが超巨大な剣―――斬艦刀を両手で抱えあげ、そのまま竜巻の
ごとき勢いで得物を振り回しながら突進する!
「「奥義!<竜巻斬艦刀・逸騎刀閃>!」」
まるで、局地的な竜巻が襲い掛かるような攻撃だった。何とかかわしたものの、料亭は見る影もなくボロボロになり、
地面が散々に抉られている。
「むう・・・我ながら、どうやってこんな攻撃をかわしたんだろう?」
アスランが首を捻るが、どう見てもかわせそうにないエフェクトの攻撃をけっこう楽にかわせたりするのがスパロボ界
では常識だ。星を光に変えるような攻撃でもかわそうと思えばかわせるのだから、これくらいで驚いてはいけない。
「ほう、上手く避けたな。だが次はないぞ!」
「さあ、正義のために死ぬがよかろう!」
二人が再び得物を構え、先ほどの技の構えに入る。
「おい、待て!確かにこっちも大概だが、ユーゼスだって正義とは言えんだろう!」
「ふっ・・・世の大人たちが真実を教えぬのなら、俺が教えよう・・・」
「そうだな、無知で愚かな者たちに、冥土の土産に聞かせてやろう」
ゼンガーとレーツェルはクワッ!と目を見開き、堂々と言い放った。
「「正義とは金なり!」」
「す、救いようがねえ・・・」
クラフトはもはや突っ込む気も失せた様子で天を仰ぐ。その時アルマナが遠慮がちに口を開いた。
「あのー・・・お金が目的なら、これくらいは用意できますが・・・一応私はお姫様なので、お金持ちなのです」
そういってアルマナは小切手をちらつかせる。ゼンガーとレーツェルはそれをちらりと見て―――目を漫画的表現で
飛び出させた。そして二人は目を\マークにしたままアルマナの手をガシッと握った。
「「我らはバルマーの剣なり!」」
「ま、マジで金のことしか考えてやがらねえ・・・ある意味清々しいな」
クラフトはもはや感心すらした。

60 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/18(火) 05:16:48 ID:atQm7L4i0
一方、<先生>にあっけなく裏切られたユーゼスは―――
「ぬ、ぬうう・・・この金の亡者めが・・・!」
「今度こそ観念するんだな、ユーゼス」
「く、く、く・・・」
ユーゼスはうなり―――やがてそれが、笑いに変わる。
「くっくっく・・・はっはっは!構わんともさ、そんな連中が裏切ろうとも!まだ奥の手を残しているのが私だ!
いでよ―――我が究極の機械神―――<ジュデッカ>よ!」
その瞬間―――世界そのものが揺れ動く。何かとんでもないものが、この場に顕現しようとしている。やがてその
全貌が明らかになった―――!
「な・・・ば、馬鹿な・・・アレは・・・!

61 :サマサ ◆2NA38J2XJM :2005/10/18(火) 06:23:53 ID:atQm7L4i0
投下完了。前回は>>28より。

>>35
本筋とは関係なく思いっきり好き勝手に書けるので・・・

>>しぇきさん
しぇきさんのドドリアはやたらかっこよくて好きです。最強用務員相手に果たして生き延びられるのか
心配ですがw
親分&友をこんなキャラにしちゃいました・・・ジュデッカも原作とは別物のろくでもないものになります。
仰る通りユーゼスのキャラはシュウのアルバイトスレ(ですよね?)を参考にしたものです。
そこにもたまにカキコしてます。

>>サナダムシさん
連載終了お疲れ様です。最後はいつも通りのノリでいいかんじでした。
セルのヘタレなキャラは大好きでしたので、後日談的な番外編も見たいところです
(って、労力を考えたら軽々しく言っていいことではありませんが)。
今度はまたぜひ新天地開拓なみのドギツイう○こSSを(削除

連投規制ウザすぎ・・・何分で解除されるのやら。

62 :作者の都合により名無しです:2005/10/18(火) 08:52:42 ID:UaL0TN8X0
>>サナダムシさん
大団円のハッピーエンドですな。強大な力や、富、名声よりも大事なものがある。
それに気付いたからこそ輝くヘタレぶり。これからの彼らの波乱に満ちた旅に幸あれ!

>>サマサさん
>>ヤマジュン漫画的展開はいやじゃあ〜〜〜〜〜〜!
こっちだってやだよw
どいつもこいつもぶち切れまくってるなwやめてよねはアスランがやったか。

63 :作者の都合により名無しです:2005/10/18(火) 09:23:28 ID:Qb3ylSYj0
>サナダムシ氏
ああ・・・とうとうこの日が・・・長きにわたる連載お疲れさまでした
セルの成長を生暖かい目で見ていた日々が終わるのは寂しいですが、またの登場を期待してます

>サマサ氏
さすが、種世界随一のネタキャラ・・・実際、その目に余る傍若無人ぶりはある意味本編まんまかもしれないw
しかし「それも私だ」って、なんでここまで有名な台詞になってしまったのか(ロボット版ではデフォ名無しとして使われてるし)
本編ではたった一度しか言ってないはずなのにw
>親分&友をこんなキャラにしちゃいました・・・
気にするな、俺は気にしていない


64 :作者の都合により名無しです:2005/10/18(火) 13:47:09 ID:WXZhCToI0
はいはいサマササマサ

65 :作者の都合により名無しです:2005/10/18(火) 13:49:21 ID:8UbaafrN0
サナダムシさん、お疲れ様でした。
ああ、好きだったのになあこの作品。清濁入り乱れたセルに愛着が沸きました。
また復活を願ってます。読みきりでも気の向いたときに書いて下さい。
待ってますよ!

66 :作者の都合により名無しです:2005/10/18(火) 18:53:37 ID:DwL8ZX7/0
サナダムシさん、連載終了おめでとう&お疲れ様でした。
今すぐなんて言えませんが、いつかまた面白いSSで楽しませて下さい。

>不完全セルゲーム
物語の出だしとは雰囲気の違った、ほのぼのとしたホームドラマな感じの
終わり方でしたね。帰るべき場所に帰った、というか。良い幕引きですね!

>超機神大戦番外編
アスランノリノリですなw 種は知らないけど、原作とは間違いなくキャラが
違うだろうなw しかし、最後だけはちょっとだけ緊張感が走るヒキですな。

67 :ふら〜り:2005/10/18(火) 21:54:38 ID:N0armuC90
ギャグありシリアスあり、バトルありラブコメあり、SFありファンタジーあり。
質も量もジャンルも、見事に全方位豪華な現状。ありがたいことです。

>>しぇきさん
用語解説も含め、フルメタ色が強くなってますね。そんな中、待ってましたよドドリア&
大佐のらぶらぶシーンっ! 不細工、と断言されてるだけにクルものがありました。堪能。
今後の注目は、も少し活躍するであろうソーメンと、ザーボンの様子ですね。さて如何に。

>>サナダムシさん
完結お疲れ様にございます。さて、シコルは完璧にヒーローになりました。何だかんだで
他の面々も認めてました。でもセルは、むしろ本人が一番認めていない。で、どうしたら
ヒーロー=完全体になれるのかと己に問い、安楽を捨てて過酷な(ヘルズフラッシュな)
修行の場に戻ってきた、と。英雄というよりも求道者でしたね、セルが辿り着いたのは。
彼がこの先、何を経て何を得て真の完全体となるのか? またいつか後日談、見たいです。

>>サマサさん
怒涛のボケ嵐の中、ある時はクラフトが、ある時は地の文が、テンポ良く突っ込んでくれ
ているから読んでて面白気持ちいいです。シナリオでも脚本でもない、小説の味ですね。
あっという間にユーゼス側壊滅ですが、機械神……いやいや、きっと外してくれると期待。


68 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/18(火) 23:08:14 ID:SPEtafdx0
<水上水族館・中央広場>
現在PM8:45。
いつもならパレードでも行われているこの広大な中央広場。
大きさで言えば、ざっと東京ドーム10個分はあるだろう。
しかし今日は銀河最強の用務員と史上最大の決戦をする生き残りをかけた決戦会場になっていた。


--------”アレ”到着まで後30分・・。


「ケケケケケケケケケ!!!」
もはや笑顔だか狂気だかわからない表情でチェーンソーを振り回す用務員のおじさん。

シュバッッン!!

ドドリアやザーボンは全く見えないその斬撃を肩の一瞬の動き軌道から先読みし、
エネルギー波で加速しながら、すんでの所から回避していく!
無論、攻撃の軌道が見えないものを連続して避けられるものではない。
しかし用務員のおじさんの斬撃軌道が両手をふさぐチェーンソーである以上、大振りになるのでウエハーツの射撃で
チェーンソーを狙い、斬撃の軌道を変えて二人のフォローをする!

チュイン!!

ウエハーツの狙撃が命中すると、チェーンソーの軌道が変わり外側に振り下ろされる。
そして一瞬生まれる----------大きな隙。
それを見逃すはずなく、二人は鳩尾と延髄という人体の急所に攻撃する!!

ズシン!ドスン!!

夜空に響く大きな打撃音。
あまりにも強力な攻撃に、用務員のおじさんの横側にあったサメ料理屋の看板が今の余波で地面に落ちる。
多分普通の戦闘員なら5回は死ねる攻撃だっただろう。

69 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/18(火) 23:09:05 ID:SPEtafdx0


--------しかし、彼等が相手にしているのは・・・・・・。

「・・・。ば、化け物か・・・。」
「い、いくら戦闘力に差があるとはいえ、当たったのは急所だぞ!!」
そう、用務員のおじさんは急所に当たっているのにもかかわらず怯むことなく、痛みを感じることなくゆらりとこちらに近づく。
”どんな攻撃も通じない!”二人には一瞬絶望がよぎったが、おじさんの移動速度を見てまた体勢を立て直す。
そう彼等が一瞬で殺されずにいるのはゾンビのようにゆらりとしか移動してこないこと。
そして一定の距離を保てば攻撃はしてこないことにも大きな理由なひとつだ。
(まるで詰め将棋だな・・。)
ウエハーツはそう思ってから、次の斬撃の為に集中力を永遠まで引き上げる・・。

「・・・・・・・。」
ウエハーツが集中し始めた頃、用務員のおじさんは突然止まり、サメ料理の看板を見ながらぽそりと喋りだす。
「カトリーヌ・・・・。」
「「カトリーヌ”・・?」」きたことのない名前。対峙するドドリアとザーボンはその聞いたことのない言葉に思わず復唱してしまう。
このことが用務員のおじさんの興味を引いたのか、襲い掛からずにへの字の口の男に話したことを再び話し出す。


-----------5分後・・。

用務員の話が佳境に入る。
読者はもうわかるだろうが、これはある意味命をかけたノベルゲーム。
一言間違った発言をすれば、今度は距離さえ関係無しに襲い掛かってくるかもしれない。
「先程の男はこの水族館にエネルギー波を放ち、カトリーヌを死に追いやった・・。だからカタキヲトッテアゲタンダヨ!!」
話が終盤に差し掛かるほど狂ったように笑いながら話を進めてくる用務員のおじさん。
「そうだ・・。彼は死ぬ間際にこんなことを言っていたね・・。水槽を壊したのはピンクデブと・・。」
そう言ってゆっくりとこちらを振り向き、ドドリアをまじまじと見ると用務員のおじさんは満面の狂気の笑顔で小刻みに震えながら死の台詞を放つ。

70 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/18(火) 23:11:02 ID:SPEtafdx0
「そうかい・・。散々こちらの攻撃を避けておいてやっぱり悪意しかなかったんだね・・。」
もはや意味も理解も出来ない言葉を紡ぐ用務員のおじさん・・。
「ということは、ピンクの君にも私の愛しいかとリーヌが死んだ責任を取って貰わないといけないなあ〜〜〜。」
はっ!と思い出すドドリア。確かに彼は逃げ切るためのひとつの手段として、水槽を破壊した・・。

そして・・・。
あの台詞が・・・・・。

「私はカトリーヌの無念を晴らさなければならない・・。済まないが隣の薄緑顔の君にも一緒にピンクとシンデモラウヨ・・。」
そう言った用務員のおじさんは先程よりも遥かに増したオーラに包まれながらゆっくりとこちらを見つめてきた・・・。

その時のおじさんの目は・・・。

もう言わないでおこう・・。

「ゼム・キル・オール!!」
そして用務員のおじさんは夜空を背景にしながらこちらにチェーンソーを大きく振りかぶり跳躍してきた!!!

絶体絶命の二人!!しかし!

「フリっふ!!」&「もらった!!」
致命的な隙を見つけるまで各自の作戦の準備を終え、隠れていたサラダとマオ。
ふたりはこれが最大のチャンスとまずは跳躍している用務員のおじさんに向かってサラダがとび蹴りをかます!!
とび蹴りを食らった用務員のおじさんは流石に空中ということもあり、僅かにバランスを崩しチェーンソーから左手が離れる。
そしてその攻撃に完璧なタイミングでE式バズーカに自らの戦闘力をすべて込め、用務員に向かってぶっ放す!!
「銀河の果てまで・・・、飛んで行け!!!」
バランスを崩し、防御できない用務員のおじさんはマオの放ったバズーカをまともに食らい・・・・・、爆発はしなかった。
むしろ、爆発せずにそのまま弾状のまま固定されている戦闘力で造られた弾は、用務員をある地点まで押して行く!!!

71 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/18(火) 23:12:12 ID:SPEtafdx0

「ぬおおおおおおお!!!」
用務員のおじさんが始めてニンゲンらしい?台詞をはきながら、サメ料理店の方へ突っ込む!!
そして、その突っ込んだ先には・・・・・・・・・。

-----------------------その時、惑星フリーザは太陽よりも輝いていた・・。------------------------


-------10分後・・。

「いくらこの化け物でもダメージぐらいは負うだろう・・。後は”アレ”とやらの到着を待つまで粘れるはずだ・・。」
令嬢と一緒に空に逃げたドドリアはボソッとそう言い、水族館ごと吹き飛ばし出来た巨大クレーターを見下ろす。
すべては彼等の作戦通りに行なわれた。

----彼等の作戦の発端と概要はこうだ。

への字の口が殺されたのは、用務員のおじさんが現れてから10分後。
スカウターで戦闘力の反応を確認していたかぎり、その間は戦闘行為が行なわれていなかったと予想できる。
おそらく会話の類をしていたと予想したマオは、への字口の男が死んだ後”アレ”が来るまでの足止めとして、
生半可な攻撃をせずにすべて先程の一撃に集約する作戦に出た。

1:まず肉弾戦に優れているドドリア&ザーボンを的として用務員に立ち向かい合わせる。
当然、フリーザを超えるオーラを持つものを何の援護も無しにするわけにはいかないので、射撃のスペシャリストであるウエハーツに
当初は相手の拳を狙わせ、攻撃の軌道を少しでも変えてもらうことにする。(実際は現場の判断でチェーンソーに狙いを合わしたが)

2:への字の口がすぐに死ななかったは会話と判断したことで、すぐには殺さずに会話を楽しむタイプだと考られるので会話終了
から次の攻撃に転じる瞬間を狙って、サメの料理店にサラダがありったけのE型指向性地雷を中心とした地雷原に吹き飛ばし、
ダメージを与える。(もうお分かりだがE型は戦闘力を込めて爆発的に威力を上げる兵器の接頭語である。)

72 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/18(火) 23:12:45 ID:SPEtafdx0


「ふう、これでダメージが無きゃ、”アレ”が来るまでは持たないわね・・。」
先程の作戦の提案者であるマオもドドリアと同じようにクレーターを見ながら、大きなため息とともにつぶやいた。
「”あれ”登場まで後、5分か・・・・。これで終われば一番いいんだけどな〜。」
ウエハーツが軽口を叩いた瞬間、地面がゴモゴモと動き出す!!その地面の動きからも推測できるようにほとんど無傷のような感じもする。
「ちょっと〜、アンタが言うから〜〜!!」
「なっ!俺のせいかよ!!!」
用務員の無事をびびりながらマオに講義するウエハーツ。
「フリ、フリッふ!(喋っている場合か。先程と同じように奴の攻撃の軌道をずらしながら”アレ”が来るまで耐えるぞ!!)」
そう言って、障害物が無くなった決戦の舞台にゆっくりと降り始めるサラダ。
「マオさん・・。頼みます・・。」
そう言って、令嬢をマオに渡すドドリア。
「嫌です!私も最後まで一緒に・・・。」
当然、令嬢は講義したが、マオのこの一言で諭される。
「アンタ!ドドリアの行動が誰のための行動か解らないアンタじゃないでしょ!」
「・・・・・。はい・・・。」
そして令嬢とマオはTDDに飛んでいった・・。


73 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/18(火) 23:14:54 ID:mY9S+/N00
「ふう、旦那もニクイネ〜。」
ウエハーツはポンポンとドドリアの肩を叩く。
「そう・・・だな・・。援護は頼むぞ。」
全く聞いていないのか、適当な返事をしてからマオ達が飛んでいった方向を見つつ、ゆっくりとサラダの横に下りる。

「・・・・・。」
「なんだ?ザーボンの旦那はまた心ここに在らず状態か?」
ドドリアと令嬢の会話を聞いて、先程の戦いで忘れていた”ある感情”が沸騰石を入れたように急激にザーボン頭を支配し始めていた。
「・・・・・。ああ、大丈夫だ・・・。」
やっぱり聞いてはいないのだろう。「俺は・・・。」等と言いながらザーボンもゆっくりと地面に降りる。
「ふう、なんか俺の話って誰も聞いていないって感じ?」
ちょっと悲しくなりながらウエハーツは上空2000mまで上昇。そして待機しながら、相棒のライフルを構えてしっかりとムゴムゴと動く地面に狙いを定めていた。

〜”アレ”到着まで残り3分〜

-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

74 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/18(火) 23:27:10 ID:mY9S+/N00
どうも、秋の長雨に飽きてきたしぇきです。

>サナダムシさん。
本当に連載終了お疲れ様です。
自分はセルはシコルより、物語の主人公を謳歌しているように感じました。
一回完全になってから、また落ちる。しかも自分の意思で。
上手く文章に出来ませんでしたが、個人的にはセルの方が好きです。
完全になった後の、お金がないみたいに環境が変わったら、性格も少し変わるというところ
展開は実際の人間にも少しながらあると思いますし。
ともかく連載お疲れ様でした。

>サマサさん
もう、親分と友というよりかユーゼスは・・・。
しかも幕府ってw
帝国やユーゼス星にしたがらないところが、このユーゼスの一番面白いところかも。
ジュデッカは幕府発言を見ちゃうと、風雲ドラえもん城+ジュデッカのイメージがついちゃって
馬鹿殿様よろしくな乗りになっちゃいそうで、最後の厳しそうな戦闘の複線は逆にギャグへの
布石?と思ってしまいます。

>レスを下さった皆様。
いつもありがとうございます。
今後ともお付き合い宜しくお願いします。

では、失礼・・・。

75 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/18(火) 23:28:52 ID:mY9S+/N00
>72
抗議が抗議でした・・。
スイマセン。

76 :作者の都合により名無しです:2005/10/18(火) 23:45:50 ID:9F6yFq0i0
>サナダムシさん
必ず、必ずまた帰って来てよー。俺はいつまでも待ってる!
大団円乙です。セルは可愛くもあり、憎らしくもあり、いじらしくもありました。
17号たちといつまでも楽しく旅を続けるんでしょうな。いいエンディングでした。

>サマサさん
なんかボケばかりって感じですね、基本的には。ツッコミ役より数が多い。
しかし、こんな面子で世直しなんて出来るのかな?少しラストシリアスになりましたがw

>しぇきさん
用務員のおじさん無駄に強えw 本当にフリーザ様クラスだ。
ザーボンドドリアの攻撃すらビクともしない。令嬢を守る男気を見せるのか、ドドリア?



77 :作者の都合により名無しです:2005/10/19(水) 00:46:18 ID:skPWKo+x0
石仮面ゾンビVSゴルゴ13を希望。

78 :作者の都合により名無しです:2005/10/19(水) 00:52:43 ID:CBO3nwWV0
しぇき氏乙です。
ハードな展開ですが、どこかほのぼのさせる令嬢の存在。
うまくいくといいですね、ドドリあと。
しかし、最初から考えるとこんな展開になると思わなかった。

全然関係ないけど、なぜしぇき氏は後書きの最後
「・・・」で終わるんだろう?作品はハイテンションなのに。

79 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/19(水) 01:48:42 ID:+KVSsykg0
そういえばこれを投稿するのを忘れていました。

>はやくもレスをくれた方々。
どうもです。
>78さん
・・・・はそうですね・・。
あれです。気分ですね!
答えになってないや・・・。

<用語解説・2>
<乗り物編>
TDD:”ミスリル”が所有する潜水艦である。
なぜか宇宙でも運用可能。

フリ太君スーツ:このスーツは対宇宙生物用の屋内戦用としてサラダ創案で造られた特殊なスーツ。
戦闘力の向上とかはないが、フリーザを基準に造られているこのスーツは体の強度や身体能力をフリーザと同じにしてくれるスーツ。
ただし、フリーザは原作でも言ったとおり今までコルド以外には第二形態までしか見せたことがないので、サラダが基準としたのは
第二形態までである。
この話ではへの字の口の男(フリーザ最終形態並の強さ)の前ではあまり意味を成さなかった。
サラダが最前線で生き残ったり、用務員のバランスを崩せたのもこのスーツのおかげである。

80 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/19(水) 14:33:35 ID:oreqNa7P0

「知っているかアイオロス、ついに黄金聖闘士が12人揃うそうだ」

開口一番、サガは嬉しそうに言い放つ。
サガとアイオロスは長い付き合いだ、友であり、強敵(とも)である、
それだけに心底嬉しいのだという事も良く分かった。
常に沈着冷静、悠然とした面持ちを崩さないこの男がここまで喜ぶのは珍しいことだ。

「全員そろうのは前聖戦以来だったか?たしかに珍しい事だが、そこまで嬉しいことなのか?」

一瞬、あっけに取られたような顔をした後、サガは破顔した。

「お前、自分の弟が黄金聖闘士になったのに嬉しくないのか?」

そういう事かと、アイオロスは色々と納得した。
昨日の朝方からアイオリアは妙にそわそわとしていたが、そういう事だったのか
聖闘士任命にはこれと言った規定があるわけではないが、黄金聖闘士だけは別だ。
日の出と共に教皇から黄金聖闘士としての位を授かるのが規定である。
これは黄金聖闘士の守護星が黄道12星座の一角を司どり、最も長く太陽の光を浴びている為だ。
すべての聖衣の中でもっとも長く太陽の光を浴びている黄金聖衣を纏うことを許される為の大事な儀式。

兄であるアイオロスにそのことを伝えなかったのは

「兄さん!俺!黄金聖闘士になったよ!」

こうして伝えたかった為なのだろう。

81 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/19(水) 14:34:55 ID:oreqNa7P0
「フッ…。残念だったなアイオリア。私がもう伝えたぞ!」

サガのからかいにムキになっている弟を見ながら、アイオロスは胸中でそっとつぶやく。
「アイオリア、お前が黄金聖闘士になることはずっと前から知っていたことなんだ」と

アイオロスがこの力を自覚したのは、ずいぶんと前のことになる。
もしかしたら物心つく前には既にこの力を使っていたのかもしれない。
先のことが夢という形で分かってしまうのだ。
それが近い将来に起こる物ならぼやけて、遠い事ほど鮮明に。
自分ではまったくコントロールが効かず、突発的に見てしまうのだが、
生まれて14年もの間、延々付きあってきたのだから嫌でも慣れる。
アイオリアが黄金聖闘士になるというビジョンは、アイオロスが黄金聖闘士になった日に見た。
威風堂々と獅子座の黄金聖衣を纏い、純白のマントをひるがえし、
並み居る敵を睥睨するその姿を我が事のように嬉しく思った。
アテナの御所・聖域を脅かす賊を、自分から受け継いだ技で打ち倒すその姿を、我が事のように嬉しく思った。
同時に、弟が聖戦に参戦する事に複雑な想いを抱いた。
若い、いや幼いこの弟が聖闘士の、しかも黄金聖闘士の栄誉を授かることは嬉しい。
だが、同時にそれは死が隣人となることだ。

この世にたった二人の肉親の、しかも弟に、平穏に、幸せに生きて欲しいと思わない兄はない。



82 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/19(水) 14:35:37 ID:oreqNa7P0
だが、弟は聖闘士として戦に生きることを選んだ。
平穏とは程遠い、屍山血河の修羅道を選んだ。
聖闘士を志したのならば、黄金の小宇宙をもって戦うのならば、
目の前にたつ者にすべらからく死を与えるのならば、心構えを説いた。
アイオリアが聖闘士の道を志し、兄に教えを請うたその時、
アイオロスは何よりも平和の尊さを説いた。
万敵を打ち破る力を得ても、目的のない力ならば暴力だ。
利己に走り、自愛に傾くのならばそれは聖闘士とはいえぬ。
この地上は、汚いモノもある、悪党も居る、理不尽も多い。
だが、どうしようもない程穢れているわけではない。
琴線にふれる音楽がある。
争いの無い時を想像してごらんと歌う者がいる。
人間愛の素晴らしさを説く物語がある。
心をふるわせる絵画がある、彫刻がある。

そして、理不尽を看過しない者たちがいる。
理不尽に耐える事、理不尽に抗う術を持たない人の牙となることの尊さを知る者がいる。

まだ自分は未熟だ、だが、未熟だと分かっていても弟に説かねばならない、教えなければならない。
自分自身でも良く分からない焦燥に駆られて、アイオロスは弟を、技を、心を、体を鍛えた。

不思議と。自分が成人した姿を見ることは無かった。
それがこの焦燥の原因なのかもしれない。
その日の夕暮れ、アイオロスはふと、そう思った。

その時、アイオロスは見た。
はるか東方から来たアテナの姿、五人の少年たちと共に聖域に来る姿をみた。
彼らが、不屈の闘志を燃やし、不滅の小宇宙を爆発させ、12宮を踏破する姿を見た。
そして、生まれたばかりのアテナに迫る悪意を見た。
黄金の短剣を振りかざし、アテナの命を狙う悪意をみた。
悪徳に塗れ、あらゆる善意を理不尽に踏みにじる悪意を見た。

83 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/19(水) 14:36:30 ID:oreqNa7P0
「…夢?いや…ッ!!!」

確信だった。
このアイオロスは今日、死ぬのだ。
このアイオロスはアテナの為に死ぬのだ。
このアイオロスは死してなお、アテナの為に戦うのだ。
己が成人した姿を幻視する事など無理だったのだ、俺は今死ぬのだから。
ならば刻まなければならない、やがて訪れるだろう正義の志士に遺す言葉を、
あの少年たちへ遺す言葉を。

アイオロスは漆喰を崩し、大理石に言葉を刻む。
長い文面など無理だ、そんな時間は無い。
ならば、こう遺すしかない。

「少年たちよ、君らにアテナを託す」

刻み込み、崩れた漆喰を修行の過程で身に着けた超能力をつかって再生する。
漆喰が元の形に戻るまでの時間がもどかしい、時間が無いのだ。

12宮から教皇の間までの長い回廊は、いかに黄金聖闘士といえども、空間転移をする事はできない。
聖闘士最大の超能力を誇る教皇シオンをもってしても、宮を飛び越えての空間転移などは不可能なのだ。
常なら12宮第9の宮という立地条件を疎ましく思うが、
アテナに危機が迫る今となっては12月に生んでくれた顔も知らぬ親に感謝したい気持ちでいっぱいだ。

アイオロスは、重苦しく、そしてあざ笑うかのような歯車の音を聞いた。
運命を司る三姉妹・モイライとよばれる三姉妹の回す糸車の音だ。
神々からしてみれば、糸車程度で事は足りるのだろうが、
人間からしてみればそれは巨大な歯車であり、糸は断ち切れぬ黄金の鎖だ。
長姉クロトが運命の糸を紡ぎ、次姉ラケシスがその糸を手繰り寄せ、末妹アトロポスが断ち切る。
その運命という鎖に縛られていることをアイオロスは今、自覚した。
理不尽だと、そのときアイオロスは初めて己の不遇を呪った。

84 :銀杏丸:2005/10/19(水) 14:41:47 ID:oreqNa7P0
銀杏丸です、こんにちは
遅ればせながらバキスレパート30、そしてまとめサイト20万ヒットおめでとうございます

拙作黄金時代もバキスレの歴史の一つという事、とても嬉しく思います
その歴史に恥じぬよう、より一層の精進をしたいと思っています

今回の回は上中下の三回にわけて投稿させていただきます
童虎とシオンの話の他では一番書きたかったエピソードなので
ご期待ください

85 :作者の都合により名無しです:2005/10/19(水) 15:19:48 ID:atBadxGf0
銀杏丸さん、おっつですー

「少年たちよ、君らにアテナを託す」
星矢の名台詞のひとつですよね。大好きな台詞です(性格には台詞ではないかw)
アイオロスの最後の日のエピソード、銀杏丸さん一番書きたかったそうですが
漫画のファンとして一番気にかかる裏話のひとつですよね。SSの読み手冥利に尽きます。

どんな悲劇と希望が待っているか楽しみにしてます。コスモ燃やして頑張って下さい。

86 :ドラえもん のび太の天聖道士:2005/10/19(水) 20:30:33 ID:CcKf0pCY0
前話
http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/uminin/3-01.htm
 

87 :ドラえもん のび太の天聖道士 13:2005/10/19(水) 20:31:39 ID:CcKf0pCY0
宇宙を漂う小型のスペースシップ―――――――

全身を黒いレザーで覆う、長身痩躯の幽鬼のような男が一人眠りについている。
――――が、目覚める。鋭い眼光とともに。
「―――侵入者!エイリアンか!?」
完全に気配を絶っての背後からの斬撃。ギラーミンは黒く光る銃身でその刃を受けとめた。
斬撃をすんでのところで受け流し、距離を置く。いや、置こうとした。が、侵入者はそれを
許さない。お互いの獲物の射程の違いを知ってのことか、あくまでも接近戦に持ち込もうと
距離を詰めてくる。しかし、決して愚かな獣のような愚直な突進ではない。

「違う!この洗練された動き――――――何者だ!?」
ギラーミンの記憶の中には、過去十数年を遡っても、全く気配を感じさせずに己の懐に、
これほどの接近を許した男はいなかった。まだ駆けだしの若造だったころに遡っても数え
るほどである。こめかみを冷たい汗が伝う。侵入者の剣が舞い、ギラーミンが受け流す。
高次元の攻防。幾度それを繰り返したことだろう―――――――

ついに侵入者が鋭い動きでギラーミンの喉元に剣をつきつけた。が、そのとき既に
ギラーミンの銃はピタリと相手の心臓の位置にあった。一瞬の膠着。そして――――――
―――先に矛をおさめたのは侵入者の方だった。
「さすがです。あの歪魔肥大化した魔王デマオンを倒しただけのことはあります。」


88 :ドラえもん のび太の天聖道士 13続:2005/10/19(水) 20:32:40 ID:CcKf0pCY0
ついに侵入者が鋭い動きでギラーミンの喉元に剣をつきつけた。が、そのとき既に
ギラーミンの銃はピタリと相手の心臓の位置にあった。一瞬の膠着。そして――――――
―――先に矛をおさめたのは侵入者の方だった。
「さすがです。あの歪魔肥大化した魔王デマオンを倒しただけのことはあります。」

侵入者の姿は端正な顔立ちの凛々しい青年だった。灼熱の炎を思わせる重武装に身を固め、
鎧の背部からは孔雀の羽のような尾ひれが艶やかに広がる。さしずめ鳳凰の化身といった
ところか。さらに鳥の嘴を模した冠を抱く頭上には、不可思議な謎の光の輪が浮かんでいる。
かなりド派手なコスチュームに身を包んでいるが、一見したところ、暗殺者や宇宙盗賊の
類には見えない。青年は話を切り出した。
「あなたのお力をお借りしたい。」
ギラーミンはわずかに間をあけて、静かに答える。
「ビジネスの話ならば聞こう。――――が、やつを倒したのは私ではない。」
「知っています。だが、あなたもまた紛れもなく選ばれし勇者たちのうちの一人です。
そして、あなたがおっしゃる魔王デマオンを倒しし者とは、まだ幼き勇者たちのことでしょう。
彼らの元へもそれぞれ使者が向っているはず――――――失礼。申し遅れました。」

青年の瞳に燃え盛る真紅の炎の幻影が灯り、紅蓮の獅子の鬣のごとき髪が猛る。
「私の名は―――――――――――“ヘッド・ロココ”!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

89 :ドラえもん のび太の天聖道士 14:2005/10/19(水) 20:33:24 ID:CcKf0pCY0
蒼く澄んだ空。白い雲。太陽の光を燦燦と浴びる大いなる地上の大地。

いつもの空き地で、のび太は必死に主張していた。
いつものようにジャイアンやスネオにバカにされながら。

「だから僕が昨日の夜に、窓の外で見たあれは絶対“神帝”だったんだって!」
「やれやれ、またのび太がバカなこといってら。神帝なんて、おとぎ話だぜ?」
「“天聖界”なんて実在するわけないじゃん。まあ、100歩譲ってホントに神帝とかが
いたとしてもさ。わざわざこの地球の、それものび太の家になんか来るわけないだろ。」
「のび太さん、夢でも見たんじゃないの?」
「あ〜っ!しずちゃんまで・・・!」
頼みのしずかちゃんにまでも、やんわりと自分の話を否定されたのび太は、少々
ショックを受けたようである。しかし、助け舟は意外なところから飛び出した。
「いや、のび太くんの言う事にも一理あると思うな。」
出木杉くんである。誰もが認める秀才の意見に、その場にいる全員が思わず耳を傾ける。

「昔、個人的に興味があってさ。調べてみたことがあったんだ。天聖界の存在は
架空のものとも言い切れないと思うよ。それに意外と地球とも関わりが深いんだ。
いや、意外とどころじゃないね。実際には物凄く密接に関わってる気がするんだ。」
「へ?そうなの?出木杉くん。」
どんな突拍子もない意見であっても、出木杉くんの言うことであれば不思議と信用
してしまう。そのへんの信頼度は、さすがにのび太とは段違いである。

「そもそも〜というものは古代天聖界におけるナディアとメディアとの対立が〜〜〜」
出木杉のうんちくは続く。話術巧みな出木杉の前に、かなりの長話にも関わらず、
ずっと集中して聞き入る一同。

90 :ドラえもん のび太の天聖道士 15:2005/10/19(水) 20:34:23 ID:CcKf0pCY0
「〜〜〜どちらにしろ、地球が誕生したのは天使たちが全員滅んだ後のはずだから、
神帝たちがまだ生きているとは思えないけどね。」
「じゃあ、やっぱり神帝なんていないんじゃん。」
「え〜・・・がっかりだなあ・・・」
理路整然とした説明で否定された形になったのび太は心底ガッカリした様子である。
「出木杉さんって何にでも詳しいのねえ。」
感心するしずかのセリフでおしゃべりの時間は終わりということになった。
ジャイアンが音頭をとって
「まあいいや。せっかく人数集まったんだからもっと体動かして遊ぼうぜ!」
『おう!』

「カンフーごっこだ!オレ、ドラゴン・リー!」
「じゃあ僕ジャッキー・チュン!」
ジャイアンとスネオが張り切って叫びながら、凶悪な笑みでのび太に飛びかかった。
「げっ!またぁ!?僕また悪者役するのはいやだよぉ!」
「うっさい!のび太!あちょお〜!」

のび太。ジャイアン。スネオ。しずか。そして、出木杉。
いつもの空き地の土管の上で楽しそうに遊ぶ5人の姿をそっと覗いて――――――
ドラえもんはいつも通りのその平和な景色に思わず一人微笑んだ。

ふと、出木杉くんがドラえもんに気がついて声をかける。
「やあ。ドラえもん。そんなところで何をやってるんだい?」
「やあ。出木杉くん。みんな楽しそうなんで声をかけにくかったんだ。」
「例のアレの準備はどうなの?海底の。」
「準備は一応出来た。後は冬休み待ちだね。あと問題はのび太の宿題なんだけど・・・」
「OK。わかった。僕で良ければ手伝うよ。・・・ただし、問題を解くのはあくまでも
のび太くん自身の力でね。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

91 :ドラえもん のび太の天聖道士 16:2005/10/19(水) 20:47:11 ID:CcKf0pCY0
公園で遊ぶのび太たちを眺めるドラえもんと出木杉。彼らを、さらに後方から
見つめている人物がいた。古代邪馬台国人のような不思議な恰好をした幼い少年。
胴の鎧と剣、女性の顔を象った盾を装備している。昨日の夜にのび太が出会い、
公園内でついさっきまで必死に力説していた“渦中の人”ヤマト神帝である。
「おおっ!?“勇者”たちが勢揃い!しかもあたりには他に誰もいないぞ!?」
説明くさいセリフを呟いて、満面の笑顔で手を振りながらドラに向かって声をかける。
「やあ、みんなー!」

ドラえもんは少しだけ驚いた表情を浮かべて、ヤマト神帝の方を見た。
「あ・・・あなたは・・・!?」

ヤマトは笑顔を絶やさず、ドラに応えようと口を開いた。その刹那。
「やあ、僕の名は・・・・」
『やあ!ドラえもんくん、久しぶり。』
『エルさん!』

「え?」
別方向から割り込んでくるもう一人の男の声。
(エルさん?誰だ!?僕はヤマト・・・)
と、気が付けばヤマトの後ろにもう一人誰かいる。チェックのシャツにジーンズ
というラフなスタイルの青年である。ドラえもんは彼の名を“エル”と呼んだ。
ヤマト神帝は知るべくもないが、ドラえもんたちが以前海底を冒険したときに、
共に戦った海底人の友人である。ドラえもんの顔が懐かしさに思わずほころぶ。


92 :ドラえもん のび太の天聖道士 16続:2005/10/19(水) 20:47:58 ID:CcKf0pCY0
「服が違うから、一瞬誰だかわかんなかったよ!」
「ハハハ、一応この世界の標準的な服装に合わせないと怪しまれるからね。」
「何でこ・・・ハッ!? ひょっとして・・・・?あの“蛇”のことで・・・?」
「ああ。地上世界でももう既に話題になりはじめているようだね。そのことで
キミたちに話があって、ここに来たんだ。」
「やっぱり。ちょうど、僕らもエルさんたちに話を聞きに行こうと思ってたんですよ。」
「キミのウチに寄らせてもらっていいかい?もちろん、のび太くんたちもいっしょに。」

ドラえもんと青年は間にいるヤマトを完全に無視して話を進めていく。
そのうち遊んでいたみんなもエルの存在に気がついて、ゾロゾロ集まってきた。
みんなエルとの再会に夢中で、エルの後ろでチョロチョロしながら必死に存在を
アピールしているヤマト神帝には、悲しいことに昨日会ったはずののび太さえも
なぜか気付いていない様子である。近所の見知らぬ子供がおもちゃの武装を身に
まとって、たまたま通りがかった程度に思われているのかもしれない。
話はすぐにまとまって、みんなでのび太家へと向かうことになったらしい。
7人揃ってワイワイゾロゾロと公園を後に、歩いていく。

「え?あ?ちょっとぉ!?」
ヤマトはあわてて、みんなの後を追った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

93 :ドラえもん のび太の天聖道士:2005/10/19(水) 21:06:05 ID:CcKf0pCY0
遅れ馳せながら、30スレ目突入&サイト20万ヒットおめでとうございます。
これはバレ様やハイペースで更新されまくってる職人様方の力が大きいと思われます。
僕もせめてサマサさんたちの三分の一くらいのペースで更新できればと思うのですが、
正直、五分の一のペースですら無理っぽいです。熱いです。

今回、新規にはほとんど書いてないようなものなので恐縮ですが、一応今回分終了です。
前作のラストとつなげるのに、思ったより苦労して無駄に長く無意味なプロローグになって
しまいました。さらにそれが尾をひいて旅立ちまで、もう少しかかってしまうかもです。

しまった、いらんことせずに完全に別作品にすれば良かったかも・・・などと早くも
少しだけ後悔しはじめております。ビックリマンのDVDボックスが欲しいな。

サナダムシ様、完結お疲れ様です。ヒーローになってもやっぱり最後はヘタレなお約束。
素晴らしい愛されキャラです。インフレの極致は個人的にバキスレの膨大な作品の中でも
最もツボでした。あのシーンを読んでなぜかドリフを思い出したのは僕だけでしょうか。

しぇき様、連日のハイペース更新お疲れ様です。外伝を読むとギャグの先にある感動も
期待できそう。本編ではこないだの“コバマサ劇場”を超える超展開を期待しておりますよ。

94 :作者の都合により名無しです:2005/10/19(水) 21:28:55 ID:OIEY+3Yt0
>>うみにんさん
乙です。前作ラストシーンのギラーミンの会話相手がヘッド・ロココだとは・・・
かなり懐かしい!!
今思えば時期は冬休みなんですね。がんばってください

95 :作者の都合により名無しです:2005/10/20(木) 00:18:32 ID:wo6Z3zoh0
おお、楽しみな作品が2つも北。銀杏丸氏、うみにん氏乙でやんす。

>黄金時代
いよいよ、この話ですか。原作ファンとして最も知りたかった話。
アイオロスの最後を。ある意味銀杏丸さんドンキホーテだw(失礼)
いや、本当に期待してます。確かにこの話では3話要りますね。

>のび太の天聖導師
確かにビックリマンといえばヘッドロココが主人公っぽいですね。
アニメでもそうだったし。やはり前作の人気bPのギラーミンは
レギュラーですか。出木杉もいいもんとして活躍しそうで、楽しみ。

でもうみにんさん、>>87の最後と>>88の最初の3行が被ってるのは、わざと?


96 :作者の都合により名無しです:2005/10/20(木) 13:04:28 ID:Mft2kXL10
うみにん氏も銀杏丸氏も、なんだかんだで結構更新してくれて嬉しい。
セイヤとビックリマンは個人的にツボ。
お二人とも物凄く期待してますので頑張って下さい。



97 :作者の都合により名無しです:2005/10/20(木) 15:44:10 ID:/eXXBygw0
>銀杏丸氏
アイオロスとサガ、普段仲が良いのにね。これがあの悲しい末路になるんだな。
サガのダークサイドの目覚めとアイオロスの守りがどう書かれるのか楽しみです。


>うみにん氏
ギラーミンはやはり作品の中心キャラですか。前作でも人気bPだったからな。
アドベンチャー色の強い作品は大好きなので、更新頑張って下さい!

>>95
アニメって主人公はヤマトなんとかじゃなかった?

98 :作者の都合により名無しです:2005/10/20(木) 22:58:48 ID:OUTYhfUiO
うん、途中までヤマトが主人公。
だけどヤマト爆神になってから戦線離脱する。
まぁ最終回の集団特攻には参加してたがな。

99 :作者の都合により名無しです:2005/10/20(木) 23:52:58 ID:wo6Z3zoh0
ビックリマンはシールしか知らないけど、うみにんさんだから安心出来る。
更新ペース以外w

100 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/21(金) 00:37:41 ID:aj2ozAiq0
アイオロスとアイオリア兄弟を何時もの様にからかって、サガは己の守護する双児宮へと帰った。
日が中天をさす頃だ。

人馬宮から双児宮までは5つの宮しか無いものの、12宮を逆めぐりしてみようと思ったのは、
思い付き以外の何物でもなかった。
天蠍宮にてミロの追い込みっぷりに苦笑し、無人の天秤宮に差し掛かったとき、サガは有り得ないモノを見た。

この宮を守護する黄金聖闘士は、前の聖戦終結以後、現在に至るまで五老峰にて日夜座禅を組んでいる。
彼の黄金聖衣もまた、その聖闘士と共にあるはずだった。
ならば、天秤宮の中央にあるこの聖衣は一体なんなのだ?
太陽の欠片のように、黄金色に煌く天秤はなんなのだ?
なぜ水平のはずの天秤が左に傾いでいるのだ
天秤座とは、星と正義の女神アストレイアの持ち物とも言われている。
彼女は死者の魂の善悪を秤り、その死者がエリシオンかタルタロスに赴くのかを決める役目を負っていた。
右に傾けばエリシオンに、左に傾けばタルタロスにその魂を送るといわれている。

その善悪の彼我を測る天秤が、なぜ悪の側に傾いているのだ?

がちりと、重苦しい音をサガは聞いた。
幻聴ではない、彼の心の中、厳重に封印した扉が、
重苦しく喘ぐ様な、呻く様な異様な音を立てて開かれるのを感じた。
血だまりのような赤い目をした何かが、扉の向こうに居る。
アレを認めてはならぬ。アレを出してはならぬ。アレと目を合わせてはならぬ、アレを意識してはならぬ。
言い知れぬ不安。心の奥底に隠したもう一人の自分を見透かされたような気がして、サガは慄いた。
一瞬、心の中で鎌首をもたげたおぞましいなにかに気を取られているうちに、その黄金の天秤は消えていた。

101 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/21(金) 00:38:20 ID:aj2ozAiq0
「幻覚だ…。幻に決まっているッ!」

不安を打ち消すように、知らず、叫んでいた。
自分の中にあった暗黒を認めないために、叫んでいた。
だが、その黄金の天秤の言わんとする事がなんなのかは察していた。
天秤座の黄金聖闘士は、すべての聖闘士のバランスを保つ役目を負っている、
己の道に迷う聖闘士を訓え、諭し、道を踏み外さぬようにする役目を負っているのだ。
道に迷う者が天秤宮を訪れると、黄金の天秤が迷う者にビジョンを与え、道を示すのだという。
その天秤が、サガに反応したのだ。

その傾きは言ったのだ。お前の迷いは、内にある暗黒にあるのだと。

老師童虎は、はるか廬山五老峰に座しながらも、サガの懊悩に気が付いていたのだ。
教皇の激務を課せられた親友の一助となるべく天秤宮に施したこの機構は、
皮肉にも、サガを更なる魔道に貶めてしまうことになったのだ。

白い相貌をさらに蒼白にし、サガは飛ぶようにして自宮に戻った。
シャカは瞑想中だったし、アイオリアはまだ帰ってきては居ない、
デスマスクはそもそも自宮に居ることのほうが少ない。
顔を合わせる者が居なかったことは、サガにとって幸いだった。
今の彼には、泰然とした何時もの姿はない、余裕もない、他人にむけるべき微笑もない、
ただただ、焦燥だけが拭いきれない穢れのように染み付き、影のように寄り添っていた。

怖かったのだ、恐ろしかったのだ、おぞましかったのだ、
何よりも自分自身の暗黒の扉を開け放ってしまった事が。

102 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/21(金) 00:39:40 ID:aj2ozAiq0
「どうしたんだ?サガ」

からかい半分心配半分、そんな調子でカノンが声をかけるまで、サガは自宮に戻っていることに気が付かなかった。

「カノン…?」

なんだよ?とでも言いたげな顔で、彼はサガの顔を見る。
鏡に映したような二人だが、異なることは多い。
嗜好や趣味などもそうだが、最大の相違は彼らの性分にある。
サガは、清廉にして高潔な精神をもち、博愛をもって知られているのに対し、
カノンは精錬とは言い切れず、驕慢で自己愛的なところが多い。
故に、カノンは早々に聖衣の選抜から漏れていたのだが、それが彼ら二人の決定的な亀裂に繋がっていた。
顔も、力も、互角。ただ、性分の違いのみで彼らの明暗は決したのだ。
ただ一つの違いだが、それは大きな違いだ。
私利私欲のために拳を振るうのであれば、それは即ち暴威だ。
意思なき災害とさして変わらない暴威でしかない。
ましてや、頂点たる黄金の聖闘士がそのような体たらくでは、禍い以外の何ものでもない。

だが、彼らは兄弟なのだ、血を分けた肉親なのだ。

「偽善の仮面が外れかけてるぞ?」

だからこそ、相容れないのかもしれない。
皮肉たっぷりのカノンの言葉が、サガの爛れた心には酸のように沁みた。

「黙れカノン!何時かは改心し、聖闘士としての貴務を負うことを認めるかと思っていたがもう簡便ならん!」

「おい…!何をする気だサガ!」

引きずるようにしてカノンをスニオン岬の水牢へと連れ出していた。
こんな事はただの八つ当たりに過ぎない、
弟に何をするつもりなのだ?

103 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/21(金) 00:40:22 ID:aj2ozAiq0
「その水牢でたっぷりと反省しろ!」

私は
私は…
私は…ッ
一体何なのだ?

「サガさま、教皇が御呼びです、至急聖衣着用の上教皇の間へとお越しください」

サガは、重苦しく、物悲しく音をたてて回る歯車の音を聞いた。
サガの内なる扉は開かれた。

「…すぐ参る」

サガは内心の動揺を押さえ込み、聖衣を纏い、マントを羽織り、教皇の間へと向かった。
昼からの晴天は、いつの間にか泣き出しそうな空模様になっていた。
まるで自分のようだ。
らしくもなく自嘲し、アイオロスを連れ立って教皇の間に入った。


104 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/21(金) 00:43:57 ID:aj2ozAiq0
我が耳を疑うとは、まさにこのことだった。
アイオロスが教皇だと?莫迦な。
私こそが、教皇に相応しい人間だ。
アイオロスと比べ、仁智勇に優れこそすれ劣ってなど居ないはずだ。
なのに、何故だ?



105 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/21(金) 00:45:28 ID:aj2ozAiq0
「サガよ。何のためにその強大な小宇宙があるのだ?」
黙れ!
「老人一人殺すなど、訳も無いだろう?」
黙れ!
「力を己の為に使わないで何になる?」
黙れ!
「我が意を通す為に力を蓄えたのだろう?」
黙れ!
「お前は強い、強さとは我が意を通す事だろう?」
黙れ!
「殺せ!奪え!それが私の本性だ」
煩い!
「サガは生まれながらの暗黒だ」
うるさい!
「善の皮を被ったところで、悪の本性を隠し通せはしない」
うるさい!
「本性をさらけ出してしまえよ」
うるさい!
「このまま一生、アイオロスの下で働く気か?」
うるさい…!
「あいつより私のほうが優れているだろう?」
うるさい…
「ならば…奪え!」


「教皇…、何故私が次期教皇ではないのです!」

そして、モイライの歯車は、回る。

106 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/21(金) 00:52:48 ID:aj2ozAiq0
>>83より、黄金時代第十話-背信者より(中)-でした

サガサイドの話です
ドンキホーテとは正に今の僕を明確にあらわしていますねw
サガは難物です、車田先生に聞かないとたぶん分からないと思います

サガにせよ、アイオロスにせよ、抱え込むものが大きかったんじゃないかと思います
そんなに一人で背負い込むなよと、
いってやれる先輩格が居なかったのが彼らの悲劇ではないかと

では次回、背信者より(下)にてお会いしましょう

107 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/21(金) 01:09:38 ID:AiH1Qmwr0
<元水上水族館・クレーター>
先程の爆発で大きく裏返った水族館は、まるですごろくの裏側を象徴するかのように何もないクレーターを作り出していた・・。
今、このクレーターの上に立っているのはわずかに3人。
ドドリア、サラダ・・・。そしてザーボンである。

だが・・・、それも一瞬であった・・。

ドバッッ!!!

地面が盛り上がり1つの影がクレーターを覆う。
そう、ドドリアたち三人の後ろを・・・・。

「なっ!?」
誰もが予想しなかった背後からの攻撃。
普段は全方位を警戒しながら戦うサラダも、目の前に地面が動いてたことから一瞬反応が遅れる!
「はあああああああああああ、、、カトリーヌゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!」
サラダの背中に振り下ろされる用務員のおじさんの拳!先程まで持っていたチェーンソーは地面の中。
つまり先程から地面が動いていたのは・・・、そうチェーンソーである。ちなみに外傷は全く見当たらない・・・。

ブオン!

サラダはほとんど無防備な状態で背中から拳を叩きつけられる。
・・・がその瞬間遥か上空からウエハーツの放つE型ライフルからの弾が!

パァァーン!

ほんの僅かにはじかれる用務員のおじさんの拳。
「フリッ!!」
サラダはこの銃撃のおかげで背中に直撃せずに、僅かにかするだけに終わる。
しかしその衝撃波で半ばきりもみの様な状態に飛ばされながら数十メートルほどの放物線を描き地面に叩きつけられる・・。
そして気絶するサラダ・・。

108 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/21(金) 01:12:38 ID:AiH1Qmwr0

さっきはウエハーツの銃撃のおかげで事なきを終えたが、そう連続に上手く行くはずがない。
二人は絶望感と恐怖感に押しつぶされそうになるのを必死に耐えながら、用務員のおじさんの一挙手一投足を見て、次の攻撃を避けようと必死に考える。
しかし先程よりも頭にキテイルのか、用務員のゾンビのような歩行は止めて小刻みに足を交互に動かしながらザーボンに突進する!
「あ・・・・。」
あまりの速さに反応すら出来ないザーボン!
そして・・、用務員のおじさんの容赦ない首への斬撃!!
「ざ、ザーボン!!!」
無意識の内にドドリアはザーボンに向かってエネルギー波を打つ!
「グァ・・・。」
ドドリアのエネルギー波の直撃により、ザーボンは300m後方へ弾き飛ばされ、空を切るチェーンソー。
しかしエネルギー波の直撃を受けたザーボンのダメージは軽症・・・、とはいかなかった。
(た、助かったが・・。これじゃあ・・・。)
ザーボンが倒れた後、先程と同じように倒れているザーボン顔を覗き込み、ドドリアじゃないことを確認する。

「こ〜れ〜で・・・・・・・。
---------------お前がピンクかあ!!!!!!!」

用務員のおじさんはグルリと顔だけこちらに向けながらエクソシスト宜しく以上のバック走で近づいてくる!
しかもバック走でも300mの距離はゼロに近いのか?と言わんばかりの速度である。

「速い・・、が!」
ドドリアは飛びながら、右へ左へ、そして地面へエネルギー波を打ちながら移動する。
これはエネルギー波を回避のための加速と目潰しに使い、”アレ”が来るまでの時間かせぎ意味がある。

トバーン!!

大きく巻き起こる粉塵。
用務員のおじさんは発狂しているので粉塵など気にせず、さっきまで目の前にいたドドリアがエネルギー波を打っていた場所に一直線へ向かう。
(発狂しているおかげだな・・。)
ドドリアは空中から発狂のため用務員のおじさんは冷静な判断が出来なかった事を確認して、この隙にサラダの元に向かった。

109 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/21(金) 01:16:05 ID:AiH1Qmwr0

「おい、大丈夫か?」
ドドリアは自ら作り出した粉塵をうまく隠れ蓑にしてサラダの介抱をする。
「・・・。ん、ん。ど、ドドリア!?」
サラダはガバッと上体を起こし、辺りを見回す。
どうやらフリ太君のボイスチェンジャー機能は完全に壊れているようで、きぐるみの中からサラダの声が聞こえる。
サラダがあたりを見回すと、辺りは粉塵で覆われ、視界はほぼ0。
これなら相手もこちらを発見できないだろうと思ったサラダは、
「さっきの駄策と違ってこれは中々いい作戦だな。相手は冷静さは無いし、こちらの位置も掴めないだろうからな。」
と少し照れながらドドリアをそう評価する。
「ふふ、お前が褒めるとはな。」
「・・・。まあ、無駄口を叩いている場合ではない。この粉塵が消えたら今度こそ終わりだろう。」
「だな・・。でももうすぐ”アレ”が来るんだろ?」
「そうだ・・。」
「で、”アレ”とは何なんだ?」
ドドリアはさっきから気になっていた、”アレ”の正体を聞き出す。
「ふむ・・・。俺もよくは知らんが、”自分の気持ちを弾にして相手の体に直接ぶち込む兵器”らしい・・。」
全く解らないサラダの説明。当然この説明じゃ解らずドドリアは、
「全くわけが解らないぞ!”気持ちを弾にしてぶち込む”?そんなことが出来るわけがないじゃないか!」
「お前の言うことも最もだ。しかし俺はそれしか伝えられていない・・。多分到着後、ミルコ殿から話があると思うが・・。」
サラダはそう言って、ドドリアにスカウターを渡す。
「これで何とかミルコ殿から”アレ”の詳細を聞き出せ!俺はもう少し時間稼ぎをする。」
サラダはむくっと立ち上がり、スカウターとは違う通信機でウエハーツに連絡する。

110 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/21(金) 01:20:29 ID:AiH1Qmwr0
「こちらウルズ7。ウルズ8。奴はどうなっている?」
ウエハーツはサラダからの通信を受け取ると、
「ああ、やっこさん発狂しているから、辺りをグルグル回転しながら笑ってるよ・・。滅茶苦茶こえ〜・・。」
「そうか・・。後、1分で”アレ”は来るが、それから使用するための説明をドドリアがミルコ殿から受ける。
それが終わるまで俺と一緒に足止めをするのを手伝って欲しい。」
ウエハーツはそれを聞いて少し戸惑う。しかし他ならぬ戦友の頼み・・。
そう、彼の答えは最初から決まっていた。
「ふう、お前といると命が幾つあっても足りないわな・・。まあ、俺だけ逃げるのも嫌だし・・。死んでも恨むなよ?」
「その前にお前が死ななければいいがな。」
「ったく、言ってくれるね〜。俺がいなきゃお前はとっくに死んでるっての!」
二人は突然通信機越しに口げんかをし始める。
普通ならありえないことだがその姿を自分とザーボンと重ね合わせると、良くわかる・・。
そう、二人もまた兄弟のように見えるからだ・・。

「よっしゃ!ネクラ軍曹!足を引っ張るなよ?」
「そっちこそな色ボケ軍曹。」
二人は最後にそう言い会い真っ直ぐと正面を見る。

カッッッ!!!

そして、”アレ”は先程まで辺りを覆っていた粉塵を吹き飛ばして到着した・・・・。

------------------------------------------------------------------------------------

111 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/21(金) 01:22:02 ID:AiH1Qmwr0
<元水上水族館・クレーター>
決戦の荒野に現れた一筋の光。
それはこの荒野を二部するかのような位置に確かにこの場に降臨したのだった。

「うわ・・・、大陸間弾道ミサイル かよ・・。いくらTDDと距離が離れているからって・・。」
ウエハーツは”アレ”を降臨させた立役者に思わず呆れてしまう。
それもそのはず、大陸間弾道ミサイル はあくまで国境を越えて長距離の敵の基地を攻撃したりするもの。
いくらTDDと水上水族館が離れているとはいえ、信管を抜いたミサイルで贈り物を届けるなんて誰が考えるのだろうか。
しかしサラダはすぐに察したように、
「・・。おそらく大佐殿の指示だろう。まったく、いつも驚かされる・・。」
「・・・それってお前の台詞じゃないんじゃない?ま、確かに驚かされたけど・・。」
「なんのことか解らんが、ともかく奴とこのミサイルの距離を引き離すぞ!」
「そうだな・・。まあ、やるだけやりますか!」
そう言って、サラダとウエハーツは未だ発狂しながら辺りを回っている用務員のおじさんを空中から捕捉し、ミサイルから引き離すための牽制を開始した!!

-------------------------------------------------------------------------

112 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/21(金) 01:33:21 ID:AiH1Qmwr0
<ドドリアside>
「・・・・・。着きました!で?どうすれば・・・?」
サラダたちが用務員をミサイルから引き離すために飛んでいった後、ドドリアは粉塵を隠れ蓑にしながら
ミサイルの前まで行き、ミルコと無事連絡を取っていた。
「よし!まずはミサイルの中に入っている箱を取り出んじゃ!そこにドアノブが付いてあるはずじゃからの。」
「わかりました・・・・。はい。取れました。この黄色の箱ですか?」
ドドリアがミサイルの中から取り出したのは、手のひらサイズの小さな小箱。
一見こんな小さなものの中に、あの”用務員”を打倒できるのもが入っているとは思わないが・・・。
「うむ、その箱の中に指輪が入っているじゃろ?それが今回の秘密兵器じゃ!」
(え?これが?)
ドドリアは内心信じられないと言った気持ちでいっぱいになる。
それもそのはず、誰もこんな指輪が武器になるとは思わないだろう。
「あ・・・。ミルコ殿?これは・・。」
「ふむ、サラダから少しは説明を聞いておるな?」
「え・・。はい。でも、自分の気持ちを武器にするなんて聞いたことがありません・・。そもそもそんな技術すら・・。」
ドドリアは最な意見を率直にミルコに伝える。ミルコもそのことは予想しているようで、すぐに答えが返ってきた。
「まあ、”気持ちが武器”になるなら外見なんて関係ないじゃろ?そして、この指輪に関する技術のことじゃが・・。」
ミルコはそう言って口ごもる。
「どうしたのですか?」
「いや・・。それに使われている技術はな。本来ならこの世界には存在しないものなのじゃ。
まあ、細かいことはいいか・・。時間もないしの。」
ミルコの答えにいっぱい突っ込みたいドドリアだが、状況が状況。いちいち突っ込んでもいられない。
ドドリアもきっぱりと気持ちを切り替え、ミルコにこの指輪の使い方をレクチャーしてもらうことに。
「で、この使い方ですが・・。」
「そうじゃな。その指輪の名前は”ラムネ・ドライバ”という名前なのじゃが、ラムネ・ドライバはサラダも言ったとおり気持ちを武器に変
えるものじゃ。つまり、おぬしがあの用務員を倒したいと願えば、その相手を倒せるほどの攻撃が出来るわけじゃ!」
ミルコの要点だけを抜き出した見事な説明だがドドリアは、
「は?それだけですか?」
と思わずワンモアプリーズと聞き返してしまう。

113 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/21(金) 01:42:19 ID:AiH1Qmwr0
「そうじゃよ、解らんか?つまり、用務員を倒したいことを願いながら銃弾のようなイメージをしてそれを飛ばせば
万事解決というわけじゃ!」
もう一度、ミルコの説明を受けるがいまいちピンとこないドドリア。
まあ、普通そんなことを突然言われてすぐにイメージできる人の方が珍しいのだが・・・。
「ともかく、それ以上は上手く言えんぞ!ともかく奴の前で使ってみろ!」
「そ、そんな・・。奴の前で立っているのも難しいってのに・・。」
ドドリアが講義しようとした時、用務員とサラダ達の交戦の余波か、一瞬電波が悪くなりスカウターの通信が切れる。
これでドドリアは”希望”が来たと思ったが、この数分で一気に”絶望”まで落とされた気分になり、
うつむきながら大切な人達のことを考えていた・・。

”いきなり来た訳の解らない兵器。”
”だいたい自分の気持ちを銃弾のようにできるという事さえ、本来なら意味不明だ。”
そしてドドリアは(もう・・。だめか・・。)と思いながら、思わず倒れているザーボンを見る。
(ザーボン・・。すまん・・。そして・・。)
次に愛しい人の顔を思い浮かべようとした時、電波障害で通信が切れていたスカウターから、また通信が入る。

ピ、ピピピピピピ・・・。

(ミルコ・・。殿か?)
ドドリアはそう思いながら通信先を確認する。すると通信先はTDD。つまり、令嬢だった。
「あ・・・。ドドリアさんですか?私・・です。その、ミルコさんからラムネ・ドライバの説明をするように頼まれたんですけど。」
か細く可愛らしい令嬢の声。先程の絶望感が少し拭えそうな気分になりながらドドリアは
「その、ちょっと自分ではこの兵器の使い方が解らなくて・・。スイマセン・・。俺がもう少し頭がよければ・・。」
と自嘲気味に答える。しかし令嬢は、
「そんなことはないですよ。この兵器が本質的に分かっている人なんてこの世にはいませんし・・。
私もよくはわからないです。でも・・・。でも!このラムダ・ドライバについて唯一つ分かっていることがあります。」
「え?それは・・、何でしょうか?」
「それは・・。大切な人を守るための”武器”だと言うことです。ラムネ・ドライバの基礎設計をした人は死んでしまいましたが、
私も当初からこのプロジェクトには参加していました・・。そこで思ったのがこれが唯の”戦争のための兵器”では無いと言う事です。」
「・・・・。」
「確かに武器で在る以上、量産して使い方をマスターする人達が現れれば戦いに使われることでしょう。
でも、ただ破壊を求める人にはラムネ・ドライバを完全に扱うことは出来ないと思います。」

114 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/21(金) 01:46:46 ID:AiH1Qmwr0
そしてドドリアは令嬢の言葉をかみ締めながら、最後の質問をする。
「俺はどうすればいいですか?」

-------一瞬の沈黙・・・。

令嬢は少し唾を飲みながら、まるでこれから告白でもする様な声でドドリアにこう答えた。
「貴方には”大切な人”はいますか?」
「え?」
「指輪をつけて大切な人を思い浮かべてください・・。後は・・・、ラムダ・ドライバが教えてくれるはずです・・。」

令嬢はそう言って黙り込む・・。

そしてドドリアはやっとすべてがわかったような気がして、令嬢にこう答えた。
「解りました・・。やってみます・・。」
ドドリアはそう言って通信を切ろうとする。
が・・、今度は令嬢が大きな声で”ドドリアの自分への思い?”
いや、自分とドドリアの絆の答えがもう一度はっきりと知りたくてドドリアを呼び止める。
「あ、あの・・・。ドドリアさんの大切な人って・・。」
最初は大きかったが、後半になればなるほど声は小さくなり・・。
「大切な人って・・。誰ですか・・?」
ドドリアは一瞬ビックリしたが、すぐに先程の告白の時のように笑顔に戻って、
「それはもちろん、我が兄弟ザーボンと・・・・。」
それを聞いて顔が曇る令嬢。しかしその顔も長くは続かなかった。

115 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/21(金) 01:48:41 ID:AiH1Qmwr0
「そして、もちろん貴方です・・。今、この宇宙で一番大切な人は・・。」

この言葉を聞いて、思わず令嬢は放心状態になる。

当然、嫌な思いをしてのことではない。

それを象徴するかのように、ドドリアのスカウター越しにこんな会話が。
「ちょっと?あ、そんなふらふらしてどうしたのよ?顔が真っ赤よ!」
「あ・・・、いえ・・。幸せですよ?私は?」
「・・・・。あんた・・。この非常時に何の話してるの・・・。伝えたの?ラムネ・ドライバの使い方は!」
「ふふふふ、大丈夫ですよ!だって、ドドリアさんが使うんですもの!」
「・・・・。本当に怒るわよ・・。」
「うわ!マオ?何するの?くすぐったいってば!!」

そしてドドリアはこの会話を聞いて、なんでもできそうな気分になる。

---------こんなにも自分ことを信用してくれる人がいる。
------------こんなに自分のことを大切に思ってくれている人がいる。
-----------------それが例えこの宇宙を滅ぼすほどの敵だろうと、もはや自分に迷いは・・・・・無い!!


「では、俺はこれで行きます!サラダ達が心配なので。」
「え・・?あ、はい!頑張ってください!微力ながら応援していますから!!」
そう言って令嬢は通信を切る。

そしてドドリアはもはや”我に迷い無し!”といった表情でサラダ達のいる最終決戦の場に向かうのだった・・。

------------------------------------------------------------------------------------------------

116 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/21(金) 02:04:12 ID:AiH1Qmwr0
どうもこんにちわ。しぇきです。

>うみにんさん
ギラーミンの所は前回の最終話であった場面ですね。
今回は最初から仲間になるのか、一人で行動して影ながらドラえもん達の
助けをするのか?どっちにしてもおいしい役でこれからが楽しみです。

>銀杏丸さん
最後の23行目の「ならば・・奪え!」の後にもう反論がないのが
なんとも・・・、いいですね。
次で背徳者は終わりですか。セイントセイヤは良く知りませんが、
13人のゴールドクロスなはずなので後3話・・。
この後にセイヤのSSもあると期待しています。

では失礼します・・・・。

117 :作者の都合により名無しです:2005/10/21(金) 12:21:06 ID:JW65r7CO0
>銀杏丸さん
ギリシア神話くわしいっすね。エリシオンはともかく、タルタロスやモイライは検索しないとわからなかった。
やはりサガを悪い方向へ導くのはカノンと己のサガですか。いよいよ運命の決着編ですか。期待してます。
>「お前は強い、強さとは我が意を通す事だろう?」   バキですかw

>しぇきさん
戦いのレベルはフリーザ級なのに用務員のおじさんという響きでどうしても笑えてしまうw
最後のドドリアの思いを、あの不細工な顔で真剣に告白すると思うと少し可愛いですね。
にしても、最後までフリーザは出てこないのかなあ

118 :ふら〜り:2005/10/21(金) 23:09:55 ID:scOSysPT0
>>銀杏丸さん
サガのことを知り逃亡、でシュラにやられる……アレ、いつの間に彫ったんや! って昔
からの突っ込み所ですが、うまく纏めておられますね。このエピのせいで大抵無視される、
ロスからリアへの弟を想う気持ちが、(サガとの対比もあって)微笑ましくもカッコいい。

>>うみにんさん
ロココかぁ……私は♪スーパーファイターフェーニックス♪とかマリアがヒロインの少女
漫画Verに馴染んでたりして。ギラーミン、今回は最初からドラ陣営に立つんでしょうか?
純粋熱血上品正義なロココとのコンビって楽しそう。気長に楽しみに、待っておりますっ。

>>しぇきさん
ん〜……こういうところが男性と女性の特性の差、魅力の違いといいましょうか。今の
ドドリアは、不細工なヤローだからこそ美しい。カッコいい。ザーボンが同じことする
よりキマってると思います。さぁドドリア、原作長編一巻のキメ「思いの銃弾」GOっ!

119 :作者の都合により名無しです:2005/10/21(金) 23:30:24 ID:T4BdUkGV0
銀杏丸氏のアイオロスの悲劇、軽い気持ちで読んでたけど
ちゃんと調べてありますね。星矢関係、神話関係。
今までの作品より筆致が重厚ですね。
流石に、このエピソードに挑んだだけの事はある。

120 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/22(土) 09:41:34 ID:yC4Uoo5c0
超機神大戦番外編 「アスランの世直し珍道中」4

ついに現れたユーゼスの最終兵器―――機械神<ジュデッカ>!
「はっはっは・・・どうだ、私のジュデッカは!余りのことに声も出んか?と勝ち誇るのが私だ」
ユーゼスの高笑いが響く。だがクラフトは怯えている、というより呆れた声で尋ねた。
「いや・・・ジュデッカがどうだというよりも、これは・・・」

http://www.tanomi.com/shop/html/items02098.html

「これは・・・違うだろ?」
「何が違う?ふふふ・・・まあいい。食らえ、ジュデッカハンマー!」
ユーゼスの声とともにジュデッカが左手を振り上げ、その先にくっ付いている鉄球でアスランたちを狙った。
「うおっ!?馬鹿な、なんか結構速いし、破壊力も凄いぞ!?」
アスランが冷や汗をかきつつ唾を飲み込む。
「ははははは・・・それはそうだろう、これを見ろ!」
ユーゼスは自分のステータス画面を開いた。それを見た一同は言葉を失う。
格闘400 射撃400 回避400 技量400 防御400 命中400(全て最大値)
「はっはっは!PARによってパワーアップしたのが私だ!」
「くっ・・・道理であんなロボットに乗ってるのに強いはずだ・・・って、いい加減にしろ!PARって
なんだ!?PARって!」
「PARとはプロアクションリプレイの略語だ。主にゲームの改造などに使われる。これを使えばステータスを
カンストさせたり、ボツキャラを登場させたりすることも可能という夢のような機械だ。でもよい子のみんなは
こんなズルしちゃダメだぞ☆」
「☆じゃねえ!」
こんな時でもあくまでマイペースを貫くバカ王子をある意味羨ましく思いつつ、クラフトは怒鳴った。
「・・・皆さん!諦めてはダメです!神様は頑張る人をきっと助けてくれます!だから頑張って!」
「そうじゃ!神は逃げる者に奇跡を起こしてはくれぬぞ!」
アルマナたちの応援の声。だがクラフトはそんな彼女を冷たく罵った。
「・・・ああ、いいセリフだな。あんたらがいつの間にか500メートル後方まで逃げてなきゃ、もっといい
セリフだったんだがな」
「むう、何を言うか!逃げたのではない、戦略的撤退だ!」

121 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/22(土) 09:42:34 ID:yC4Uoo5c0
ルリアが情けないことを堂々と言い放った。もはやプライドもクソもなかった。
「ちっ・・・使えん奴らだ。まあいい、奴らは後で膝かっくん100回の刑に処そう。・・・バカ王子、俺の
<∞(インフィニット)ジャスティス>は起動できるか?」
「ああ、まだ実戦テストは行っていないが、整備は欠かしていない―――なるほど、∞ジャスティスならあれに
十分対抗できるだろう」
「よし―――こい!ガァァァンダァァァァァァァァァムッ!!!」
アスランは絶叫しつつ指をパチンと鳴らした―――
「アスラン。そんなことをしてもこないぞ」
「嘘っ!?こないだ見たアニメじゃこれで呼んでたのに!?それじゃあ詐欺じゃないか!」
「阿呆が!TVと現実をごっちゃにするでないわ!」
ろくでもない低レベルな争いを始めたアスランとバカ王子。それを眺めてクラフトはただ一言呟いた。
「どうして俺は・・・こんなところにきてしまったんだろう・・・?」
そんなクラフトの肩を、誰かが叩いた。そこにいたのは、あの用心棒の二人―――ゼンガーとレーツェルだ。
未だに目が\マークになってはいたが、顔は真剣そのものだ。
「お前たち・・・あれを倒す方法があるのだな?」
「あ、ああ・・・ただ、ちょっと取りに行くにも時間がかかるんだが・・・」
「そうか」
二人はそれだけ言って、ジュデッカに向き直る。
「お、おい・・・」
「行け。ここは俺たちで食い止める!」
「ああ。姫様からもらった金の分くらいは働かねばな・・・」
「待て!相手は馬鹿馬鹿しい姿とはいえ、巨大ロボだぞ!?普通の人間では、時間稼ぎにも・・・」
「そうかもしれんな。だが・・・」
ふっ、とゼンガーの顔に笑みが浮かぶ。
「だが・・・己の信念(金)を貫き死んでいくバカが一人くらいいてもよかろう・・・」
「一人ではないさ、友よ。私もまた正義(金)のために殉ずるとしよう」
「くっ・・・いいセリフなのに(金)のせいで感動できん・・・!」
そんなクラフトを尻目に、二人は果敢にジュデッカへと立ち向かっていった―――!

122 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/22(土) 09:43:16 ID:yC4Uoo5c0
「ふっ・・・いくらなんでも生身で巨大ロボには勝てん・・・」
「せめて初期型ザクなら何とかなったのだがな・・・」
二人は行間であっさりやられていた。やはり人間の限界というものがあったようだ。
「つ・・・使えねー・・・」
その様子を見ていたバカ王子はふうっと溜息をついた。
「ふむ。仕方ないな。やはり∞ジャスティスを呼ぶしかないか・・・」
「・・・は?おいバカ王子。お前今さらりとなんて言った?」
「え?∞ジャスティスを呼ぶしかないな、と言ったが?」
「・・・呼べるのか?」
クラフトの質問に、バカ王子は事も無げに答えた。
「ああ、ほら、このリモコン。これを操作すればAIが自動的に作動して、すぐさま飛んできてくれるんだ。
どうだ、便利な機能だろう、はっはっはっは・・・」
笑い続けるバカ王子。そんな彼に、クラフトは強烈なコークスクリューブローを叩き込んだ。
「そんなんがあるんなら、さっさと使えーーーーーーっ!」
「ぐふっ・・・い、いや、ピンチになってから使わないと、盛り上がらないかなー・・・なんて・・・こ、こら、
そんなバールのような物を振り上げるな、分かったよ、呼ぶよ、呼ぶとも、呼べばいいんだろう」
バカ王子はよろめきつつリモコンを操作する。一秒後―――∞ジャスティスがその場に降り立った。
「早っ!しかもすげーあっさりしてるな!」
「作者もいい加減番外編を早く終わらせて本編に戻りたいんだろう。さあ、アスラン。∞ジャスティスの力を
ユーゼスに見せ付けてやれ!」
「ああ・・・分かってるさ。俺が奴を殺るしかないじゃないか!」
アスランは∞ジャスティスに乗り込み、起動させる。すぐにシステムが立ち上がり、∞ジャスティスの機械の眼に
力強い光が宿った―――!
「アスラン・ザラ・・・∞ジャスティス、出る!」

123 :サマサ ◆2NA38J2XJM :2005/10/22(土) 09:50:05 ID:yC4Uoo5c0
投下完了。前回は>>60より。
今回はやたら難産でした・・・それに伴って出来の悪いこと。
早く本編に戻らねば・・・。

>>63
ありがとうレイ・ザ・バレル

>>74
ラムダ・ドライバ先にやられた・・・僕も使おうと思ってたのにorz
まあいいや、堂々と使おう(アーバレストが出るとかじゃないですけど)
ジュデッカはこのSSではあの有様ですw

>>うみにんさん
完結まで10年かかっても読み続けるので、頑張って下さい。
これだけ人数出ててごちゃごちゃしないのはスゴイです。僕なんて
ちょっと人数出たら会話が無茶苦茶になりますから(笑)

124 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 11:17:48 ID:uWO3Z8Ja0
はいはい サマササマサ

125 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 11:31:51 ID:6KjuS0en0
サマサさん、休み(?)の日の朝に乙。
リンク先のしょうもないロボ、かなり笑えましたw こんな物をもってくるあたり、ネタの幅の広さに感心してしまいます。

しかし、スパロボでPARですか…。実は私も使ったことありますorz
いえね、つい最近ロボット対戦F(及び完結編)を2ndプレイをクリアしたのですが、
2ndプレイを開始しようとした時、このゲームの鬼のような難易度を思い出してしまいまして、
PARの使用に踏み切ってしまいました。当然の如く、シュウを没ユニットのネオグランゾンに乗せてみたりとか、
インチキ臭いけど色々できて面白かったですね。
最後に、作品の感想とは直接関係ない長文、失礼いたしました。

126 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 15:07:31 ID:v31PBrZ10
サマサさんお疲れ様です。
SSの中でネタ写真のサイトアド載せるのはVSさんもよくやってた手法ですな
ちょっと卑怯に思うけど笑いました。

しかし、サマサさんの世界はどんどん広がってきますなー
漫画、小説、アニメにゲームとサブカル制覇だw

127 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 20:18:03 ID:1ggx2eqp0
某ゲームが題材のSSを書こうと思ってます。主役はそのゲームのキャラ
ですが脇キャラで他の漫画のを出したりしようかなー、と考えてますが
「漫画キャラが主役」とテンプレにあるので考えてます。やっぱし
ダメでしょうかね?


128 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 21:57:15 ID:+zLe1gDN0
>銀杏丸さん
サガがキモかっこいい。そういえば原作でも本人の2面性が
聖者面を邪悪面を駆逐していったなあ。その後カノンが出てきてコケたがw
下編でどう物語が収束するか楽しみです。

>しぇきさん
ドドリアの迷いも消えて、終盤戦っぽいですね、この番外編も。
令嬢との思いは通じ合ったみたいですが、フリーザクラスを相手に
ドドリアレベルがどう勝つのか勝てるのか楽しみです。

>サマサさん
バカ王子がバカ王子らしく暴走迷走しまくってますね。キャラが生きてる。
しかしサマサさんといいうみにんさんといい、
よくこんないろいろな世界をクロスオーバー出来るなw守備範囲広いw

>>127
漫画キャラが主役でなくてもメインの出演者ならいいんじゃないかな
本当の脇役ならスレ違いだろうけど。個人的には期待しております

129 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 22:01:40 ID:VNb7ImGD0
ちなみにどんなゲームでしょうか?
餓狼伝説主体のSSが以前にあったような気がしますので、割と有名なゲームで
エロに走らなければ、受け入れられると思います。
マイナー系で漫画キャラが本当にチョイ役だったら厳しいかも・・・

130 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 22:25:43 ID:1ggx2eqp0
ドラクエ、FF程の知名度はないですがまぁそこそこ人気のある奴で
漫画キャラは準主役級で今のところバキの奴等辺り、気分で他の作品からも。
世界観はファンタジー物の奴ですがバキがでます。(0w0;)
取り合えず一話製作中。

131 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 22:30:20 ID:+zLe1gDN0
漫画キャラが準主役クラスなら問題ないんじゃないかな?
とりあえず製作中ならあげて下さい。途中破棄は勿体無すぎ

132 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 22:51:52 ID:VNb7ImGD0
バキですか。だったら問題ないと思います。
楽しみにしてますので、よろしくお願いします。
(でも勇次郎とかが噛ませ扱いだったらヤダな〜)

133 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 22:57:20 ID:1ggx2eqp0
勇次郎は強さのバランスを考えると戦闘シーンが難しそうですが
まぁ頑張ってみます。後冒頭で主人公の紹介が無いですが分かる人には
分かります。分からない人は一話か二話で紹介が多分入るかと。
一話完成までもうちょいっぽいです。
しばしお待ちを・・・

134 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 23:18:47 ID:TP0nYT2l0
>>133
グダグダ言う前に書いて出す。
受けが悪けりゃ辞める。良ければ完結させる。
受けが悪くても続けていれば住人も慣れてくる。
うpもしないでゴニョゴニョするな!

135 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 23:46:34 ID:1ggx2eqp0
俺たちゃ海賊!俺たちゃ海賊!
最悪の目覚まし時計だ。延々とこんな叫び声が聞こえてくる目覚ましを贈りつけて来た
ブッチャーを叩き殺しにいこうか一瞬本気で考えた。しかし最近は悪党かぶれの海賊が増えてきて
その大半がブッチャーの手下にスカウトされているために戦力的に不利だ。
と、いうかこちらの戦力は海賊A(雑用)と腕っこきの槍・体術・大斧の三つの攻撃を使い分けるトカゲ人間、
ゲッコ族のゲラ=ハと新入りの死刑囚スペックだ。スペックはいつものように船を襲っていたら
海からいきなり出てきたのだ、叩きのめして手下にしたが倒した瞬間ヨボヨボのジジイになって驚いた。
俺の得意な水の術法「癒しの水」によってなんとか体力は戻ったようだ。しかしジジイのままである。
どうしようか考えているとゲラ=ハがちょうどパブから帰ってきて「詩人印の中華まんじゅう」
(税込み1個120円)を買ってきてくれた。ほとばしる肉汁が口ではじけ、やわらかな皮の食感はまるで詩人
の歌の様。と、評判だ。しかしこれのカレーまんバージョンは皮がガチガチでまったく売れていない。
肉も少ないし。早速食おうと思ったらムクリとジジイが起き上がった。そして一言「マンジュウ・・・」
と、口から放った。まぁこの前襲った船がどうやら帝国の船だったようなので金や装備は十分だったので
特にケチる必要もないので食わせてやった。そして食事が終わると健康的なジジイに戻っていた。
何者か問いただそうと話しかけようとしたらいきなり「モットクワセロ!」と叫んできた所を海賊Aが
「そんなにうまいか?このまんじゅう。俺はカレー味の方が・・・」言葉が最後まで続くことはなかった。
詩人のファンであるゲラ=ハが得意の槍で突き殺してしまったからだ。一点の曇りもない見事な突きだった。
しかし戦力は当然ダウン。正直強くはないが雑用係をまたスカウトしないとなると面倒だ・・・。
「こんな戦いばかりではありませんよ。」とゲラ=ハが決め台詞を放っている。完璧に敵と見ていた
ようだ。忠義も厚く、技もキレる最高の相棒だ。不器用なのだけが欠点だ。


136 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 23:47:05 ID:VNb7ImGD0
>>133
待ってますので、宜しくお願いします。

137 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 23:48:39 ID:1ggx2eqp0
まぁ、見方殺しももう馴れた事なので気には留めない。と、急に「グゥゥゥ・・・」と音がする。
どうやらスペックの腹の音のようだ。今のゲラ=ハの技を見て驚いたところに腹がなったようだ。
本人も自分の腹の音に気づいていなかった様だ。時間もたって冷静になったようなので何者か聞いてみた
が名前だけ教えて、
「メシガサキダッッ!」
と叫んでいるのでもう一度飯を買うようにゲラ=ハに言った。ゲラ=ハも武具の買出しに行き忘れていた
との事で一緒にスペックを連れて行って食事させることにした。俺は溜まったジュエルを持って職業師
の所に行くことにした。ジュエルとは様々な職業を教えてくれる「クラス師」と呼ばれる人へ職業を習得する
際に渡す石だ。何のために集めているのか定かではないが海賊としての技術を高めたり、新しい職へと
ついたりもできるので有効に使って武器術、法力の使い方、薬草の知識等。様々なものを教えてもらう、
というのがこの世界の常識だ。知識を学ぶための本は帝国図書館にしかない上やはり、独学より教師的な
役割の人間が居た方がいいのだ。まぁそんな訳で早速、船を降りて海賊の本拠地、「パイレーツコースト」
に降り立った。ゲラ=ハはどうせパブでまた、詩人まんでも買いに行ったのだろう。留守の人間がいないのが
心残りだがここら辺に俺に向かってくるのは調子に乗ったブッチャーの部下くらいだろう。2,3人程度なら
どうにでもなる。船を奪われ難いように少し離したところで碇を下ろす。数分ほど歩くと人が群がっていた。
何か騒ぎがあったのだろうか?近づいてみることにした。するとゲラ=ハとスペックがトランクス一丁で
街中を徘徊している変態に襲われていた。
「さぁ・・・リベンジといこうか。」
変態が何か喋っている。スペックの知り合いなのだろうか?取り合えず援護することにした俺は
懐から普段から愛用している手斧を取り出す。そして風向きを確かめ、ありったけの力を込め、
絶妙の角度で投げる。一般的にトマホークと呼ばれる斧の基本技だ。斧は弧を描くように変態に向かって飛び、
首から上を真っ二つ・・・にするはずが、なんと!かかと落としで弾かれててしまった。

138 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 23:49:10 ID:1ggx2eqp0
確かに、回転している斧の起動を見切り、斧が逆刃になった瞬間に上、または下から叩けば被害は
抑えられるが当然常人技ではない。どうやらこの変態はかなりの使い手のようだ。俺の斧は無様に変態
の足元に転がっている。すかさずフルーレを出すが斧の方が得意なのだ。しかしスペアは船の中だ。
海賊達がいつ襲い掛かってくるやもしれないこの街で得意武器を忘れてくるとは不覚だった。スペックは
歯を全て叩き折られている。ゲラ=ハは変態の猛攻を防いでいたためか、疲労が激しい、槍使いなので
中衛が好ましいのだがスペックが今、前衛として機能しないためショートレンジで戦っている。得意の
両手斧は飢え死にしそうだったのでつい先日売り払ってしまった上に、体術は向こうが上。俺が来なかったら
危なかっただろう。接近して俺が前衛を勤めようとしたその時、観客の中から女の影が出てきた。そして俺は
究極の恐怖に襲われた。
な ん だ こ の 醜 悪 な 生 き 物 は !
ゲラ=ハは最初見たときカッコ良かったので仲間に誘ったのだが他の奴らは「トカゲ?テラキモスw」とか
抜かしてやがった。奴らにこの女を見せたらどんな反応をするのか?その女はとてもこの世に人間とは思えなかった。
目が今にも泣き出しそうなほど涙をためている。普通可哀相に見えるかもしれないがこの女は別だ。
目が四方八方に歪んでいる。人間じゃない。輪郭も同様だ。体の方は見事にスレンダーだ。それが逆に
顔とのアンバランス差を増幅させている。サンゴ海を荒しまくり、善人はまぁ無暗には殺してはいないが
数多の人間を体中が真っ赤に染まるまで戦い抜いた俺もこんな化け物を見たのは初めてだ。恐怖で体が硬直
している俺にその化け物が話しかけてきた。
「卑怯者ッッ!」
何を言っているのか?恐怖と相まってさっぱり分からなかったが冷静に考えてこちらから襲った可能性を
探ってみることにした。ゲラ=ハはいきなりケンカをふっかけるほど凶暴ではない。鋭い牙と短くキュートな
尻尾を持ってはいるが冷静沈着、常に適切な判断をする奴だ。そんな事をするとは思えない。スペックか?
とにかく、状況を確かめるために恐怖をこらえてその化け物に話しかける事にした。
「お、オタクの兄ちゃんが手を出してきた訳じゃなければ俺は連れと一緒に船に戻るぜ・・・。」
足が震える。声も枯れながらも話しかけた。すると・・・

139 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 23:50:57 ID:1ggx2eqp0
「やらせるかッッ!」
大声で化け物が叫ぶ。ビクッ!と体が震える。先ほどより顔の歪みが激しい。口の形が判別できない。
「させるかッッ!そんなことッッ!お前らの好きにッッ!させるもんかッッ!」
そう叫びながら殴りかかってくる。威力は大したことはない、肉体的には。精神は凶悪なその化け物の顔に
とらわれ俺の精神はズタズタだ。こんな近距離で攻撃され続けたら殺される。逃げたい、しかし
足が動かない。意識が遠のきかけたその時。
「もういい。」
変態が化け物に話しかける。内心救われた。
「勇気を、もらった。」
と言って化け物を抱きしめる変態。は?何が?地面が起き上がってきてワケわかんねぇ・・・
ってなるとこを創造してしまった。勇気って?俺がこの化け物の顔に絶えたことが勇気?あ、化け物の涙が
俺にかかってる。石化かなんかでもしたらたまらない。すぐに拭こうと袖で拭っている時に変態が
「あの・・・海賊さん。」
と話しかけてきた。化け物は変態の胸に埋もれて泣いているので顔を見ずにすむ。しかし化け物を抱きしめ
にいった変態からはなれて休憩を取っていたゲラ=ハが運悪く化け物の顔を見たようだ。冷静なゲラ=ハ
のキュートな尻尾がいきなり千切れた。2,3日で生えてくるだろうが恐怖は一生残るだろう。心を落ち着かせ
会話に踏み切る。
「あぁ・・・どうかしたのかい?兄ちゃん。」
よし、冷静な心を取り戻したぞ。これで変態がまともな奴なら話ができる。しかし、トランクス一丁の変態だ。
油断はできない。


140 :作者の都合により名無しです:2005/10/22(土) 23:51:56 ID:1ggx2eqp0
「じつは・・・」
変態は事情を話し始めた。この変態の名前は範馬刃牙。中々の苦労人のようだ。話す必要の無い身の上まで
聞かせてくる。どうやらこの変態は父親に母親を殺され、復習のために強くなろうとしているようだ。そして
その途中、強力な毒を使う相手と出会い、猛毒に犯されてしまったようだ。毒に頼ったその相手は格闘家の
本質を見失い、あっけなく集団リンチにあって悲劇の最後を終えたという。しかし、その相手が倒れたから
といって毒が治るわけも無く治療法を探した所、知人に「逆の性質を持つ毒を使う強敵と戦え。」と言われたようだ。
自然界の物を利用した毒なので人工的な毒を使う相手、と言うことで。凶器、毒物に精通した人間を探していた
ようだ。そこで目を付けたのが牢獄に入れられるような悪人である。とはいっても刑が決まっている悪人に
襲い掛かるのは国の規律が乱れるので警備職について脱獄犯に襲い掛かることにしたようだ。これなら最悪
殺しても問題ナシ。と、いう訳だ。よく見ると体に妙な色の痣がある、まだ毒になって間もないのだろう。
「ほぉ〜、そうか、しかしあいつの戦闘方法は素手による物だ。毒物なんて使わねぇよ。」
これで丸く収まるだろう。やっといつもの暮らし(海賊業)に戻れる。そして変態も納得したのか
「分かりました・・・どうもご迷惑をかけました。では、これで。」
と、言って化け物と一緒に去っていった。あ、そういや水の術にステータス異常治すのあったな、まぁいいや。
またあの化け物に会うのやだし。と考えていた所に
「キャプテン、無事ですか?」
とゲラ=ハが話しかけてきた。あの化け物のショックからは回復したようだ。帰り際に顔が見えたが
普通のどこにでもいるブサイクな女だった。素の状態でも吐き気を覚えたがあの歪んだ時の顔はもう
二度と見たくは無かった。取り合えず速く船に帰りたい。疲労で経っているのがやっとだ。変態は冷静
だったが精神はギリギリだったのだろう。スペックを連れ帰るのを忘れたようだ。こんな大男背負う
体力はない、紐で結んで引っ張って船まで運んでいった。目が覚めるとゲラ=ハの強さに惚れ込んで海賊に
なりたい、と申し込んできたのだ。そして今、こうして俺とサンゴ海の海賊として旅船を
襲っているのだ。そう、そのキャプテンこそこの俺!キャプテン・ホーク!

141 :その名はキャプテン:2005/10/22(土) 23:58:25 ID:1ggx2eqp0
話数入れるの忘れてました・・・
一話「その名はキャプテン・・・」
タイトルもこれで。
ちなみに元ネタはロマンシング・サガです。
後最初のレスの
ゲッコ族のゲラ=ハと新入りの死刑囚スペックだ。
のところは
ゲッコ族のゲラ=ハと新入りの死刑囚スペックだけだ。
でした。もっとバトル映写いれようかと思いましたが梢ネタに変更。
感想いただけたらうれしいです。

142 :その名はキャプテン:2005/10/23(日) 00:22:51 ID:El/Ola680
すいません・・・もう一つ修正。

数多の人間を体中が真っ赤に染まるまで戦い抜いた

ではなく

数多の人間と体中が真っ赤に染まるまで戦い抜いた
です、度々すいませんでした・・・(0w0;)

143 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 01:56:12 ID:4EZca+yB0
神を殺す罪を自分ひとりで被り、神の手から人の手へと世界を奪い返すのだ。
自分ひとりで事足りる。
この赤子に何ができる?何も出来ない。何も出来やしない、何か出来てはいけないのだ。
神など要らぬ、私が地上の守人となるのだから、この神は要らぬ。
要らないのならばどうすれば良い?
簡単だ、棄ててしまえば良い。
そう、殺すのだ。

枯れ果てた老人のように、ふらふらと、ふらふらとサガはアテナの眠る間へと進む。
私が殺すのは、神の手から人の手へと世界を取り戻すのだと己を騙し、サガは進む。
懊悩だったのかもしれない、苦悶なのかもしれない、
歓喜なのかもしれない、赫怒なのかもしれない。
かつての聖戦で、アテナがその血を聖闘士に与える為に使われた黄金の短剣を
懐中に忍ばせ、サガは進む。

サガは、聖域に程近いロドリゴ村を周ったことがる。
聖域に最も近い人の域だけに、
聖闘士を知る者が最も多いのは、
この人口200名にも満たないこの小さな村なのかもしれない。
聖闘士であり、その最高峰であるサガは、偉ぶることも驕ることも無く、
気さくに村人たちと交流した。
同じ日の晩、サガは聖域に侵入しようとした賊を血祭りに上げている。

思えば、サガはその時初めて自覚したのかも知れない。己の矛盾に。

144 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 01:57:52 ID:4EZca+yB0
天使のように振舞おうとして、獣のごとく振舞ってしまうという言葉がある。
サガは押さえ込んでしまった。誰にもいう事は無かった。
言えるはずが無かった。
カノンはサガを偽善者と言った、それは一面では正しい。
サガはずっと偽って生きてきた。
荒ぶる心を心の奥底へと押し込め、清廉な人間であろうと努めてきた。
そう、思い込もうとした。
押さえ込めば、それは反発する。
強いバネのように凄まじい反発を生む。
常に本性を隠していたが、一度戦いともなればその反発はサガを獣と化した。
聖域に侵入しようとした賊を殺し、聖域からの脱落者も殺し、
理不尽な神によって魔に堕ちた者達も殺した。
人でないのならば、どんな風に殺したとしても、咎にはならない。
そう、己を騙してきた。

ならば、二世紀と半もの間聖域に君臨する怪老もまた人ではあるまい。
アテナもまたそうだ、人ではない。
ハーデスもそうだ、人ではない。
ポセイドンもそうだ、人ではない。
ゼウスもそうだ、人ではない。
神も悪魔も、人ではない。
この世は、この地球は、この地上は、人のものだ。
人が生きる場だ、人を守るためには、人ならざる者を殺すべきなのだ。
殺しつくすべきなのだ。それが人でないのなら殺すべきなのだ。
神を殺せ、人ならざるあらゆる凡てを殺せ。
小宇宙は絶対の破壊の呼び水だ。その破壊を行使すれば容易い。
この地上を守るためなのだから、殺してもいいのだ。
そして凡てを殺しつくして、世界を人の手へと取り戻すのだ。

少しずつ、歪みは大きくなっていった。

145 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 01:59:33 ID:4EZca+yB0
「そう、殺さねばならないのだ。
 この地上を守るために、神を殺さなければならないのだ…ッ」

簡単な事だ。
黄金の短剣で、すやすやと眠るこの赤子の胸元、
心の臓腑を一突きすればこの地上は守られるのだ。
渾身の力をこめた短剣は、しかし、アテナの命を奪うことは無かった。

「気でも違われたか!教皇!」

アイオロスが、寸でのところでサガの右腕を掴んでいた。
危なかった、とアイオロスは肝を冷やした。
一命に代えてもアテナを守らなければならない。
人にはまだ、神が必要なのだから。

「ぇえい!邪魔立てするなアイオロス!」

それでも短剣を突き刺そうとし、二人の力は拮抗する。
そして、アイオロスは覚る。

「やめろ!サガ!」

ぴくり、と、一瞬サガに生じた隙をつき、
アイオロスはアテナを右腕でかき抱いて距離をとる。

「そうか…、判ってしまったか…」

146 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 02:01:33 ID:4EZca+yB0
目の前の男が黄金のマスクを剥ぎ取る瞬間まで、アイオロスは信じたくは無かった。
目の前の男が黄金のマスクの下の素顔を見る瞬間まで、アイオロスは知りたくなかった。
だから、暗黒の蓬髪に血溜りのような双眸、悪鬼の如き貌の黒い小宇宙のサガの姿は、
正にアイオロスの見た悪夢そのものだった。

「サガ…、お前、その姿は…ッッ!」

押し潰すような声が自分のものであるとアイオロスは気が付く。
シオンではなかった、掴んだ腕の太さは老人のそれではなかった。
アイオロスと何度も組み打ちをした、
切磋琢磨した、共に同じ釜の飯を食った、ジェミニのサガの腕だった。
親友の腕だった。

「フッ…、見たか?見てしまったか?
 なら、仕方ない」

敵だ。
人ならざる者に組するならば、このサガに立ち向かう男もまた、敵だ。
サジタリアスのアイオロスは、私の敵だ。

147 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 02:03:33 ID:4EZca+yB0
「サガ、今夜のことは俺の胸の内に留めておく。だから…、だから止せ!」

押し殺すような、というよりは、半ば呻く様な声で、アイオロスはサガに語る。
呆気にとられたその顔は、まさにアイオロスの知るサガの顔だった。
この後、いつものように破顔一笑する、それがサガという男だった。

「アテナ抹殺を企てたなんて事は、この場限りの秘密だ、だからもう止せ!」

だから、信じていた。
サガは分かってくれると

「もう、無理だ…」

無理だ、サガはもう戻れないところへときている。
殺してしまったのだ、聖闘士の偉大なる師を。
前聖戦から現在まで、聖域を守り立てた中興の祖を。
アリエスのシオンを殺してしまったのだから。

「なぁ、アイオロス。なんで教皇は居ないんだろうな…?」

じわり、と、アイオロスは粘つく冷や汗をかいた。
秘密を暴露されたかのように、狼狽た。

「何で、私が、教皇の法衣を纏っているんだろうな?」

148 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 02:05:34 ID:4EZca+yB0
対するサガは、トリックを暴く名探偵のような面持ちだ。
だが、サガは自分が今、泣き笑いのような顔をしているとは気が付いていない。
不安定な精神、触れ幅の大きいメトロノームのように、サガの表情は歪んでいた。

「戻れないんだよ、アイオロス…。俺はもう、戻れないんだよぉおおおお!」

絶叫と共に放たれたサガの拳の威力を、アイオロスは間一髪で相殺する。
なんて顔をして居やがる。
アイオロスは親友の豹変に戸惑うばかりだった。
サガの顔は、泣き叫ぶ子供のそれだ。生まれたての赤子のそれだ。
暗黒が噴き出した、暗黒の魂が産声を上げたのだ。
暗く、昏く、そして哀しい魂がサガを染め上げていた。

「なら何で俺に話さなかった!
 友だと思っていた、仲間だと思っていた!
 そんなものを抱え込んでいて苦しいと、何故俺に言わなかった、サガ!!」

もう届かないのにも関わらず、アイオロスは叫ばずにはいられなかった。
届かないと信じたくないからこそ、アイオロスは叫んだ。
戦った、喧嘩した、泣きあった、笑いあった、
聖闘士となるべく臥薪嘗胆した友の苦悩、それに気がつけなかった己の無能を恥じ、
アイオロスは滂沱の涙を流した。
凡てはあまりにも遅すぎた。

149 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 02:10:11 ID:4EZca+yB0
「お前も死ね!アイオロス
 俺は殺す、アテナを殺す、貴様を殺す、神も殺す!」

恐慌状態に近いのにも関わらず、サガの攻撃は正確無比だ。
確実にこちらの退路を断ち、追い詰めている。
ならば、次は確実にトドメが来る!
サガが己の両腕を交差させた、放つは恐るべき一撃だ。

「ギャラクシアンエクスプロージョンッッッ!!」

小宇宙を爆発させる事により、衝撃波を生み出し、それによって敵を屠る。
原理だけ言えば簡単な技だが、黄金聖闘士二大巨頭のサガが放つのならば話は別だ。
星々をも打砕くと自負するその攻撃、マトモに食らえばチリも残らぬ。
ならば己も技を繰り出すしかない。
友を殺すつもりで技を繰り出す他、アテナを守る術は無い。

「ライトニングボルトォオオオオ!!!」

エネルギーは荒れ狂い、アテナの為に特別に設えられた子供部屋を蹂躙する。
子供向けの明るい色調の壁紙は残らず剥がれ落ち、幼児用の玩具が粉と散る。
アテナの体に先ほどまで安寧を与えていたベビーベッドなど、
エネルギーの中心にあった為、霞のように消え去った。



150 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 02:12:45 ID:4EZca+yB0
「流石だな、アイオロス…」

かつては明るい太陽を室内にもたらしていた窓は無惨にも壁ごと消滅し、
大きくはぜ割れて夜気を吸い込んでいたた。
サガは歪むように哂い、黄金色のマスクを拾い上げると、
アイオロス追撃を命じるため、聖闘士を召集した。
シュラが良いかも知れない、あいつはアイオロスを信奉していたから、
絶望させれば御しやすい剣になるだろう。
デスマスクやアフロディーテなら、私の思想に賛同してくれるだろう。
力こそ、正義だ。力なきものに正義は要らぬ。

知らずに握り締めた自身の拳が、朱に染まっていた。
サガはアイオロスの拳を相殺しきれず、避け損なったのが、この様だ。
流石だ、流石は教皇に選ばれるほどの男だ。
サガが自身の小宇宙を最大にして放った一撃を、
アイオロスは利き腕を封じられた状態で放ったにもかかわらず打ち抜いて見せたのだ。
アテナを守るという信念の元に打ち抜いたのだ。

ひとしきり哄笑すると、サガはアテナ神像を睨み付けた。
これから俺が神となる。

151 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 02:15:15 ID:4EZca+yB0
城戸光政はその日、ボディガードをまいて一人アテネの遺跡めぐりをしていた。
妻を亡くしてはや七年、その無聊を慰めるかのように手当たり次第に女を求めた。
還暦を過ぎたとはいえ、
絶倫に恵まれた光政は、気が付けば100人以上もの子を産ませていた。
日本人以外の愛人も多い。
ギリシアに来たのは、知己であるソロ家の頭首との会談以外に、
アテネに住む愛人に再会する為でもあったのだ。
幸か不幸か、彼女との間に子をなす事は無かったが…。
アテネ市郊外に広がる遺跡群は、過去の栄光を今に伝えると同時に、
孤独な老人の心象風景そのままでもあった。
光政の愛した妻は、もう思い出の中にしか居ない。
どんな美女を抱いたとしても、妻には適わないのだと気が付かせるばかりで、
光政は孤独を深めていった。
故に、その有り余る財を使って遺跡めぐり・廃墟めぐりを趣味としていた。
廃墟にしろ、遺跡にしろ、共通するのは人の消えた寒さ、虚ろさだ。
それが光政を不思議と癒していた。
地中海に栄華を誇ったヘレニズム文化の成れの果てを、
光政は妻との愛の想い出に重ねてみていた。

ふと、光政は誰かに呼ばれたように思い、声を感じた方向へと足を向けた。
たしかに誰かが光政を呼んだのだ。

152 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 02:17:16 ID:4EZca+yB0
「…!
 君!しっかりしたまえ!君!」

そこには、一人の少年が血まみれで座りこんでいた。

眠い、眠いが今眠ってしまってはこのアイオロスは死ぬ。
シュラの追撃を避け、やっとの事で郊外までたどり着いたが、
血を流しすぎたらしい。
誰かにこの赤子を託さねばならないのに、
身体は空気までが鉛と化したかのように重い。
まだ死ねぬ、その一心が城戸光政をここへと呼び寄せたのだ。

「どうか…、お願い…します…、旅の…方…
 この子を…」

もう、目は見えない、だが判る。
この男は悪党ではない、孤独に打ちひしがれた老人であるが、悪党ではない。

「この…子は…、アテナの化身…
 地上…っ…にぃ…、愛と正義を…もたらす…子」

咳き込むが、もう血の味すらしない。
口の端から流れるのは、涎ではなく下血した血なのだろう。
遺児を託すというのにこの無様ではと、
場違いな思考を脳裏の隅でする己にアイオロスは気が付いていた。
最期の力を振り絞って伝えなければならぬのに、自愛に走るとはなんたる事か。
だからアイオロスは、カッと目を見開き、胸を張り、
城戸光政に凡てを託すべく、一気呵成に口を開いた。

153 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 02:22:27 ID:4EZca+yB0
「私の名はアイオロス、アテナの聖闘士!
 この子は、アテナの化身です!
 この子が本来育つべき聖域は、悪の手に渡ってしまいました!
 故に、私は聖闘士としての使命により聖域の外へとお連れしたのです!
 私がこの子が成人するまで育て上げなければならないのですが、
 私の命はもう間もなく潰えます。故に、貴方にこの子を託したい!
 そして、この聖衣を!真の勇気と正義をもった少年へと受け継がせて頂きたい!」

叫びに近いアイオロスの話、あまりの事に呆然とする光政ではない。
一代で財を成すには、何よりも度胸が必至だったのだから。

「分かった、君の遺志は私が受け継ごう!
 この子は、私がアテナとして立派に育て上げよう!」

城戸光政は死に至る者の願いを無碍にする外道ではない。
100人以上もの女を魅了する漢ぶりは外道には宿らぬのだから。
染みこむように光政の答えを聞いたアイオロスは、
ようやく己の役を終えた事を理解し、微笑んだ。

「地上には……、人には…、まだ、神が、必要なのです…」

アイオロスにはもう、あの歯車の音は聞こえない。
アイオロスの目に映るのは、
美しく成長したアテナと、
女神を守る五人の少年たちの勇姿だった。
聖域に跋扈する悪徳を排し、
海皇を打ち倒し、冥王を屠るその姿がはっきりと見えていた。

154 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 02:33:20 ID:4EZca+yB0


星矢の彗星拳をまともに食らい、サガは己が昏倒していたらしいことに気が付いた。
鳳凰幻魔拳の後遺症か、あの時の、アテナ暗殺をしくじった記憶が蘇っていた。
急がねばならない、逸る心に体をまかせ、
教皇の椅子の向こう、アテナ神殿への回廊へと踊りこむ。
そこで、サガは驚愕した。
目の前、最後に立ち塞がるのは、今この己が纏う黄金の聖衣だったのだから。

「お前は誰だ?」

ジェミニの聖衣が問う

「お前は誰だ」

サガの良心が問う

「お前は誰だ」

サガは自問する。
聖衣は問う

「おまえはだれだ」

ふらつき、ゆがむ思考を振り切って、回廊を抜けると、
丁度星矢がアテナの盾へと指をかけたところだった。
光が、サガを貫き、12宮を貫き、そしてアテナを照らした。



155 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 02:35:30 ID:4EZca+yB0
気が付くと、満天に星が煌いていた。
脳裏に、先ほどまでの自問に成り代わり、
あの光と共にやってきた回答が咲いていた。

「私は…、私は人間だ、神ではない…
 怒り、笑い、喜び、嘆く、人間だ…
 星辰のめぐりからすれば、一笑に付すような小さな時を、
 それでも懸命に生きる人間なんだ…
 何故、私は気が付かなかったんだろう」

涙が零れていた。

「なぁ、アイオロス…
 私は愚か者だ、こんな様にならなければ分からなかったんだ…
 最期の時まで私を救い上げようと伸ばされた君の手を振り払った結果が、
 この無様だ…」

満天を彩る星の下、サガは末期の言葉を綴る。
誰も知らない、誰にもしられず末期の言葉を綴った。

「私は、聖闘士として生きたかった…
 聖闘士としてアテナを守り、人の及ばぬ理不尽をアテナの愛で癒す、
 そんな聖闘士になりたかったんだ…」


156 :黄金時代第十回―背信者より―:2005/10/23(日) 02:37:26 ID:4EZca+yB0
12宮を駆け上がるアテナが見える。
美しく成長した、あの時の赤子だ。
教皇を騙っていたときは、アテナの存在を、
生死不明のままであったアイオロスをどんなに恐れた事だろう。
それが今や、母親に抱かれる赤子のように穏やかな心でいられる。
何時か、アテナがアイオロスを伴って12宮へと来るのではないか、
アテナの下、双子座の聖闘士カノンと射手座の聖闘士アイオロスが組し、
聖域を浄化する為に来るのではないか。
そう、幾度幻視した事だろう。
己の悪意を、悪の心がある事を吐露してしまえば良かったのだ。
親友に話してしまえばよかったのだ。
そうすれば、アテナを迎え入れる事ができた。
聖闘士として戦って死ねた。
聖闘士は、アテナ無しでは成り立たないのだ。
神のような愛では駄目なのだ、神の愛がまだ、人には必要なのだ。
心に愛がなければ、英雄ではないのだ。
やがては神すら必要としない刻が来るだろう、
その刻のための聖闘士だったのだ。
だが、人にはまだ神が必要なのだ。

自害し、薄れ行く思考の中、サガの思ったことは、
奇しくもアイオロスがサガと戦った理由と同じであった。

人は神にはなれない、人は、人なのだ。

157 :銀杏丸:2005/10/23(日) 02:46:20 ID:4EZca+yB0
>>105より、黄金時代第十話-背信者より(下)-でした

下に詰め込みすぎたきらいがあります
アイオロス・サガ、どちらも背信者であり、どちらもアテナの聖闘士です
全力で書きました
忌憚のない感想をお願いいたします

連投規制に引っかかってしまい、分量配分の重要さを思い知りました…

>しぇきさま
シオンと童虎の話で2〜3話とっちゃったんで
もう5〜6話続くと思います

>>117さま
バキ、好きです

>>ふら〜りさま
いつも感想ありがとうございます
果たして納得のいく結末となったでしょうか?不安です

>>119さま
そう言っていただけると非常にうれしいです

>>128さま
サガの二面性、中で全部納めておくべきだったかもしれません
楽しんでいただけますでしょうか?

では、またお会いしましょう

158 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/23(日) 03:40:57 ID:PJgIy8Sg0
<サラダ&ウエハーツside>

<元水上水族館・クレーター>
ラムダ・ドライバが到着してから、サラダとウエハーツはたった二人だけで用務員のおじさんを足止めしていた。

まずは挨拶代わりにサラダがE式マシンガンで威嚇。
サラダに釘付けにしたあと、後方にあらかじめ回っていたウエハーツは雲の中に待機し、サラダに近づくのを狙って
後頭部に目掛けてライフルを撃つ。

---鈍い音ともにゆっくりと用務員が振り向き、ウエハーツの方へ跳躍しようとする。
しかし今度はサラダが全力で東方に回り、手榴弾を西側に投げてそちらに一瞬注意を向けさせる。

用務員が西側に向いた瞬間、脊髄に向かってフリ太君の脇に携帯しておいたE式マグナムを至近距離から3発ぶち込む!
------------そしてマグナムの反動を加速度にしてそのままウエハーツの方へ撤収。

マグナムを脊髄に近距離から打ち込まれ、少しは怯んだのか、全く効いていないのか良くわからないが
壊れかけたロボットにように”ギギギ”と音を奏でながら首を180°こちらに向けて、またもバック走で近づいてくる。
一方ウエハーツはサラダがこちらへ来たのを確認すると、サラダが先程手榴弾を投げたところへ雲を隠れ蓑にしながら飛んで行き、
今度は喉元を狙撃する。

--------------とこのように攻撃&撹乱でひたすら時間を稼ぐ作戦にでていた。
まあ、この作戦も用務員が発狂して冷静な行動が取れないため通じているようなものだが・・。

「はあ、はあ・・・・。」
それはウエハーツは大きく肩で息をしながら雲を隠れ蓑にして、10回目の狙撃をしようとしていた時だった。

ピピピピピ!!

------サラダからの連絡。
ウエハーツはスカウターの通信機能にして応答する。

159 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/23(日) 03:42:27 ID:PJgIy8Sg0
「はあ、はあ、こちらウルズ7。」
スカウター越しでも聞こえるその息切れに、流石に(これ以上は・・。一時撤退か・・?)と考えるウエハーツ。
サラダはそんなウエハーツの思考を遮るように話を続ける。
「お前も感じているだろうが、これ以上は武器にエネルギーを込められなくなる上に撹乱すら出来なくなる。だから・・・。」
「・・・・・。」
これ以上はウエハーツも予想していたのだろう。ウエハーツはサラダが言うよりも先に余裕たっぷりにこう言った。
「敵に向かって特攻するか?すべての力を込めてって奴で?ったく、お前っていつもは冷静なのにこういうときに限って熱くなるのな!」
「解っていたのか・・。」
「当たり前だろ!変な所がわかりやす過ぎるんだよ。お前は!」
「・・・。しかし、今はそれしかあるまい。俺達が撤退したら、ドドリアの元へ一直線だろう。それこそ無駄な戦いだったわけだ。」
「だがなあ〜、アレだけの爆弾でもダメージを受けない奴だぞ!特攻したってたかが知れてるだろ?」
ウエハーツは分かってはいるが、必死にサラダを止めようとする。

-----------戦友。

いや、それだけでは片付けられない仲になってしまっている自分とサラダ。
そんな奴を一人だけ勝算が0な所に向かわせたくない一身での説得だった。
しかしサラダは、
「お前の言いたいこともわかる・・。しかし今度の攻撃は奴にダメージを与えられることが出来るかもしれない・・。」
「な!?何を言っているんだ?無理に決まってるだろ?」
「大丈夫だ・・。勝算はある!だから・・、お前に手伝って欲しい。」
とサラダはウエハーツの説得を遮って、逆に自分の特攻の手伝いをしてくれと頼み込む。
これが他人なら(自分勝手な奴だ)と思うだろう。
しかし彼を良く知っているウエハーツは違う。
(ったく、どこまでもまじめで不器用なやつめ・・。まあ、そこがいいところなんだけどな!)
と彼を理解していた。

そして・・・。

160 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/23(日) 03:43:48 ID:PJgIy8Sg0

「わかったよ!しかしそれは本当に奴に一撃をくれてやれるんだろうな?」
「無論だ!このスーツとお前の射撃があれば、貫けぬものはないはずだ・・。」
「最後の方は何口ごもっているんだよ!勝算がないならやらんぞ!エネルギーの無駄使いだ!それなら逃げた方がましだね!」
「安心しろ。俺だってこんなところで死ぬつもりなど毛頭もない。用務員もこちらを見つけた様だ・・。作戦の旨を伝えるぞ。」
「はいはい・・。って、また奇声を上げながらその場を回っているのかよ・・・。心臓が止まりそうだ・・。」
サラダはウエハーツの承認を得て、作戦の概要を説明する。
「分かったか?」
「ああ・・。でもこんなので上手くいくか?」
「上手くいくではない・・・。上手く行いかせるんだ!」
「へいへい。何か燃えてますな。」
「分かったなら開始するぞ。」
サラダはそう言って通信を切り、用務員と対峙する。
用務員はサラダを見つけると満面の笑みでこう声を発した。
「嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼〜!!!!見〜〜〜つけ・・・・・、た!!」
多分、笑顔というのはこの世で一番美しく、また恐怖を感じる顔であろう。
そんな顔の前でもサラダは臆せず・・・、
「そうか、良かったな。それよりもお前はカトリーヌとやらに会いたいのだろう?」
と質問をぶつける。すると用務員は”カトリーヌ”に反応したらしく、一瞬無防備になる!

シュ!!

無防備になった隙を突き一瞬で用務員のおじさんの懐に近づくサラダ。
これはフリ太君のきぐるみの効果である。そしてサラダが用務員の懐に近づいた瞬間、

ズバン!!!

161 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/23(日) 03:45:43 ID:PJgIy8Sg0

用務員の左胸に遠距離からウエハーツが放った全戦闘力が込められた弾が食い込む!
今まではセーブしていたため用務員の体に当たっては弾かれていたが、今回打ち込んだのはウエハーツの全て。
そう簡単に弾かれることなく、しばらく用務員の左胸にとどまる!

「会わせてやろう・・。ただし、あの世でな!!」
サラダはそう言うと用務員の左胸に弾が打ち込まれるのを見るや否やE式ナイフを取り出し、
ウエハーツのように全戦闘力を込めて用務員のおじさんの左胸にウエハーツが撃った弾の上から突き刺す!!

----------------------------------------------------------------------------------------------
ドクン!

滴る大量の血・・。
そして何かが倒れる音・・・。

「や、やったか?」
「みたいだな・・。ざまあみろ・・。」
そう倒れたのは用務員の方だった!!

エネルギー波などはいくら自分が全力で撃ったとしてもたかが知れている。
そこでサラダは面積辺りのエネルギーの当たる面積を狭め、人体の急所である左胸(心臓)を貫くために二人の全戦闘力を
一点集中させたのだ。

そしてこれがその結果である。

162 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/23(日) 03:46:30 ID:PJgIy8Sg0
「・・・・・。」
全ての力を使い果たし、地面に膝をつくサラダ。
しかしもう限界だったのだろう。膝をつくと同時に横に倒れてしまう。
「おい!大丈夫か?」
ウエハーツはその姿を見てスカウターで連絡を取る。
「・・・・。ああ・・。これほど力を残さなかったのは初めてだ・・。傭兵失格だな・・。」
「何言ってるんだよ!倒せたんだから良いだろ!」
「そう・・・、だな・・。ドドリアが来なくても倒せたのは幸いだったな・・。」
「ああ・・。なにかあったら大佐も悲しむだろうしな。」
ウエハーツはゲラゲラと笑いながら、地面に寝転ぶ。
「ああ〜、そういえば連絡しねえとな〜。TDDに・・。」
「うむ・・。そういえば”アレ”が一体どのようなものかは気になるが・・・・、ま、まさか!?」
サラダの驚愕する声に飛び起きるウエハーツ。
「お、おい!どうした?」
ウエハーツは最悪なパターンを連想しながらサラダに喋りかける。すると、サラダは冷め切った声で
「さ、再生している・・・・。」
「え?」
さすがのウエハーツも声を失った。
ウエハーツからは良くは見えないが、確かにサラダでない何者かがサラダの目の前で起き上がっている。
「おい!逃げろ!サラダ!!サラダ〜〜〜!!!」
そんな声も虚しく、用務員のおじさんは狂気な笑みを浮かべながらサラダに向かって腕を振り下ろした!!

ズオン!!!

振り下ろされた拳とともに何かが潰れる音・・・・。
ウエハーツは一瞬、血の気が失せる。
「おい!サラダ!?サラダ!?」
いくらスカウターに向かって叫んでも、一向に応答がない・・・。
「クソ!!あの野郎〜〜!!」
クルツは完全に我を忘れ、下級戦闘員にも満たなくなった残り少ない戦闘力を開放しようとする。
すると上空から声が!!

163 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/23(日) 03:47:53 ID:w3KkzQBA0
「何をやっている。今、力が残り少ないお前が挑んだところで無駄死にだ。お前が先程言ったことだろう?」
「な?何だてめえ?奴より先に殺され・・・って?あれ?サラダ?生きてたのか?それに・・。」
クルツが声がする方を見上げると、誰かに担がれているボロボロのフリ太君を着ているサラダと・・・・。
「ドドリア?」
そう、ラムネ・ドライバを装備したドドリアがこの絶望的な戦場へ姿を現したのだった!

--------------------------------------------------------------------------------

164 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/23(日) 04:00:48 ID:w3KkzQBA0
どうも短編を書くのは本当に難しいと感じるしぇきです。

最初に自分が掲げたテーマを書くだけなのに、1つエッセンスを足すと
ここまで長くなってしまうのですね。
キャラ全員の外伝を書くのでこんなに長くするつもりはなかったんですけど・・。
一応、最後まで書きましたがまだえ〜と、20レス分は最低でもあるのでお付き合い宜しくお願いします。
他のキャラの話は本当に短編になります。

>サマサさん
あれですか。子供に世の中の厳しさを教えるためのおもちゃ・・。
でもユーゼスなら”それも私だ”で最終地獄を見せてくれるはず!
頑張れユーゼス!あれ・・?
後、ラムダ・ドライバを先に使ってスイマセンでした。
自分もギニュー編はスパロボのオリキャラと混ぜてコントを書くつもりでしたが
ゼンガー達が面白いのでやめときます・・。

>新作さん
ええと、名前がないので新作さんでスイマセン。
サガはGBしかやったことがありませんが、
バキと絡むのはとても楽しみです。
すると、舞台は・・・。ヨーロッパ?

>銀杏丸さん
キャラの台詞の後の文章が自然で凄いです。
自分の今のところの課題は台詞後の繋げかたが上手く行かない所なんですね。
参考にさせていただきました。
後、サガは・・・。
ハーデス編だけでも読んで見ようかな。
銀杏丸さんの文章を読む限り凄い深そうです。

長くなりましたが、失礼・・・・。

165 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/23(日) 04:05:46 ID:w3KkzQBA0
感想のところで
ゼンガー達が面白いのでやめときます・・。 は
サマサさんのゼンガー達が面白いのでやめときます・・。
です。
勘違いしちゃう文章になってました。
スイマセン。

166 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/23(日) 04:12:16 ID:w3KkzQBA0
>160で
そんな顔の前でもサラダは臆せず・・・、に
しかしが抜けてました。
どうも・・。

167 :作者の都合により名無しです:2005/10/23(日) 04:47:06 ID:3ptiormW0
というか、パオか。

168 :作者の都合により名無しです:2005/10/23(日) 10:41:47 ID:sJ2QK+uJ0
真夜中に盛るバキスレw

>その名はキャプテン
新連載乙です。出来ればコテハンをw
ロマサガですか。それならわかる。最初の出だしもイトケン曲ですもんね
ホークは昔、ロマサガでのメインキャラなので思い入れがある。
名シーンの「殺して奪い取る」は必ず出そうですねw頑張って続けて下さい。

>黄金時代
読み終えた後、ドラゴンボールの悟空の父親の話をなんとなく思い出しました。
アイオロスと少し重なったかな?一番書き難いけど一番誰もが書きたがる話を
うまく書ききったと思います。星矢のエピソード0ですねえ。お見事でした。

>フリーザ野球軍
いや、もう短編の長さではないでしょwでもドドリア初めキャラが生きてますね。
サラダとウエハーツは兵士として腕も心情も優秀なようですね。
しかし、最後に現れたドドリアはヒーローっぽいなあ。主人公か、この外伝の。


169 :作者の都合により名無しです:2005/10/23(日) 15:54:29 ID:sMbc/R500
>新人さん
新連載おめでとうです。ロマンシングサガはやった事ありませんが、
好きなバキキャラが活躍しそうなので期待してます。
完結目指して頑張って下さい。一度、ミンサガやってみるかな…

>銀杏丸さん
苦悩の果ての結末に、絶倫王の城戸光正と出会った事は幸運ですねえw
アイオロスの覚悟と、サガの狂気と葛藤がうまく書けてたと思います。
自分の中で原作のブラックゾーンが保管出来ました。
今までのエピソードの中でも屈指の出来ですね。でも、難しい単語多過ぎw

>しぇきさん
書いているうちに乗ってしまい、筆が進んで短編の域を超えるのは好いことです。
最初はコメディかなーと思ってましたが、恋愛ものになってアクション物になって
最後は白馬の王子様ですね、ドドリアが。そろそろ番外編も佳境ですね。

170 :時空の果てで愛を叫ぶ:2005/10/23(日) 21:15:05 ID:wbIkOdBs0

 実写化反対の声があるにもかかわらず、遂に公開された実写版「タッチ」。
それに不満を募らせるタッチ原作オタの一味は、T-1000を過去へ送り、長澤
ま○みを暗殺することで映画「タッチ」を無きものにしようと企てる。

 一方、それを知った長澤オタの集団は、長澤を守るためにT-800を過去へと
送る。過去へ送られたT-800は、早速バイクをパクり、長澤の元へ向かおうと
するが、その途中で律子(子供)と遭遇。長澤オタにより20歳未満の女は絶対に
殺してはならないとプログラムされたT-800は、事故を避けようとハンドルを
切るが間に合わず、律子を撥ねてしまう。そして、自らも転倒し、ダメージを
負う。命令に違反しハル9000状態に陥ったT-800は取り敢えず律子と同化する
ことによって律子の命を救うが、そのときに生じたエネルギー磁場のために過去
へと時間移動することになる。

 これまた一方、偶然にも原作オタの悪事を知った森山●来は、「タッチなんか
どうでもいいや、(*゚д゚) 、ペッ」などと思っていたものの、T-1000の送られた
時代が「世界の中心で、愛をさけぶ」の撮影中であることに気付き、T-1000を
止めるべく彼も過去へと旅立つ。自分の出世作が消えては困るからだ。



171 :時空の果てで愛を叫ぶ:2005/10/23(日) 21:16:01 ID:wbIkOdBs0

 山☆努らの助けを借り、逃げまわる森山と長澤。しかし、とうとう執拗なT-1000
に追いつめられる。

「助けてください」
 森山が叫ぶ。
 その声に、偶然その辺にいた女(柴咲×ウ)が耳を傾ける。彼女は過去へと飛
ばされて、記憶を失っていた律子だった。
「助けて下さい」
 森山と長澤との楽しかった思い出が脳裏に浮かび、記憶を取り戻す律子。それと
同時に、律子の中でT-800が覚醒する。二人を救うべく、勝てるはずのない戦いへ
と向かうT-800。しかし、その機体には律子の精神が宿っており、それに長澤の手品
の力(謎)が加わることによって、T-800はT-1000を瞬殺する。

 任務を終えたT-800は律子(子供)を母親の元へ送り届ける。何も知らない母親は、
「私の娘にさわらないでよ! このロリ野郎!」と思っているが、顔は笑っている。
 別れを告げるT-800に、また会えると信じて疑わない律子は笑顔で応える。しかし、
二人は共に存在することはできない。律子に命を与えるために、富士の樹海でT-800は
人知れず自らその機能を停止させる。


こんなところで勘弁してくださいm(_ _)m


172 :フルメタルウルフズ!:2005/10/23(日) 21:22:44 ID:FXorofUE0
第一話 狼達の覚醒

空は青く澄み渡り日光が明るく地面を照らしている。文句ないまでの運動日和である。
陣代高校は今日も滞りなく通常通りの授業が行われていた。唯一つの要素を除いて。
それは何も学校の秘密でもなく、かといって邪な人間が校内に乱入したわけでもなく、
見た目は普通の生徒なのに問題ばかり引き起こす児童がいるからである。
彼の名は相良宗介。陣代高校二年であり生徒会役員でもある。
「ぷはーっ!昼飯、昼飯ィ!」
彼の友人、小野寺孝太郎が待ってましたと言わんばかりに弁当箱を開ける。
「んまぁぁぁいい!幸せぇー。」
飢餓感すら覚える空腹から解放されたのかと思えるほど満面の笑みを浮かべながら
弁当を口に運ぶ。
「宗介ー、食事の時ぐらいノート見るのやめなさいよ。」
彼のもう一人の友人、千鳥かなめが宗助を注意する。
「しかしこのノートは古典の為に極めて重要な情報源であって
俺としてはこれに全力で取り組む事を・・・」

173 :フルメタルウルフズ!:2005/10/23(日) 21:24:06 ID:FXorofUE0
「あーあー、頑張るのはいい事だけどよ、メシぐらいフツーに食おうぜ。」
宗介が渋々ノートを机の上に置き食事を再開する。彼に取っての普通とは
通常の人間からはかけ離れた世界の普通なのだ。誰かが少し驚いただけで
銃を取り出したり、電話で手伝ってくれと頼まれたりすると依頼者の身の危険
を考えたりするのは日常茶飯事である。ハタから見れば勘違いしている大馬鹿野郎
としか思えないのであるが・・・。
「思ったんだけどよ、相良ってさもっとこう空気読んだ方がいいんじゃねーの?」
小野寺が提案する。宗介の奇行ぶりは全校に知れ渡っている。上級生から
注意を受けないのはこの学校が寛容な生徒が多いからである。
「軍事ヲタが何かしてるけどまあいいか。」
そんな感じである。
「空気を読む・・・か。具体的にどういう事か想像は付くが・・・
状況によるな。」
宗介が考え込む。頭の中で物事に対する作戦を練ってみる。こういう場合はこうして
ああいう場合は・・・。だが彼の場合殆んどが危険な状況や戦闘に関する作戦なので
危険な勘違いを根拠にした考えが多い。はっきり言って利益よりも害の方が多い。
「宗介、あんた部活入って無かったよね?」
千鳥かなめがいぶかしげに聞く。
「入ってないが・・・だがクラブに入部すると都合が・・・」
「都合とかじゃなくて!あんたこのままミスり続けたら退学になっちゃうわよ!?」
脅しにも似た注意が宗介に向けられる。これにはさすがの宗助もびっくりした。
自分が退学?任務には支障が出る。その気になればかなめを監視する事も出来るが
それは許されない。ミスリルに話してみるか。
「厳粛な所でそういうのを本格的に学んだ方がいいわね・・・先輩後輩関係が厳しい所でね。
場所は・・・北辰館がいいかしら。」
「ホクシンカン?どこかの組織か!?」
宗介が顔をぐっとかなめに近づける。傭兵育ちで傭兵組織”ミスリル”に所属する彼としては
気になる言葉である。

174 :フルメタルウルフズ!:2005/10/23(日) 21:25:26 ID:FXorofUE0
「カラテ団体よ。結構全国に支部があって選手は全国大会で上位に入ってるわ。もちろん
優勝者も数多くね。」
「戦闘技術なら少しは経験があるのだが。」
「あんたねー!戦闘のプロのあんたに言っても釈迦に説法なのは私でも
わかるわよ!そういう所の空気を学べって事!」
千鳥が顔を真っ赤にして呆れている。ここまで来るとまるでコントである。
「先輩後輩関係ならかなりの経験が・・・。」
「戦闘のプロの人達とじゃなくて一般人との経験よ!」
コントみたいな会話の途中で昼休みの終わりを告げるチャイムがなった。


数時間後・・・宗介とかなめは北辰館のビルの前に立っていた。
一階に道場がある。思い立ったが吉日という言葉があるが
それがヒトの形をしたモノが千鳥かなめの性格である。
「いいわね。練習した通りに挨拶するのよ!間違っても
軍隊の規律みたいなのするんじゃないわよ!」
かなめが念を押すかの様に宗介に注意する。何十回と
挨拶の練習を繰り返して多少の疲れはある。だが
それよりも宗介が受け入れられるかが心配だった。
「入門したいのですが。」
受付で入学申込書を書く。かなめも護身術程度に学びたいと思ったので
二人で入門するという事になる。
女子の部は別の部屋で稽古を行うらしいので宗介とかなめは別れた。
目で会話するのは久しぶりだったかもしれない。
道場部屋へ向かう途中、宗介は細身で長身の男と出会った。
これからお世話になる場所なので軽く挨拶をしてすれ違った。
(ほぉ・・・あの少年・・・若いのに無駄なく引き締まった筋肉をしている。この姫川勉を継ぐ者になるかもしれませんね。)
そんな目には気づかずに道場へと入る宗介。中では組み手を行っていた。二人一組になって行う自由組み手。
その中心にいる巨漢が北辰館最高責任者、松尾象山である。宗介に気づいたのかゆっくりと歩き出す。
「おや見学かね?なら見ていってくれたまえ。ウチのスタイルを。」

175 :フルメタルウルフズ!:2005/10/23(日) 21:26:17 ID:FXorofUE0
余裕たっぷりの笑みを浮かべながら話しかける。宗介は少なからず緊張していた。場の雰囲気にではなく
象山のデカさと雰囲気と強さに。戦士特有の第六感というべきモノが働いたのかもしれない。
「松尾館長閣下、お会いできて光栄です。自分は閣下に教えを乞う為に参りました!よろしくお願いします!」
無意識の内に最敬礼を行う宗介を見ても象山は表情を変えず歓迎の笑みを浮かべる。
「そうかい。じゃあルールを聞いた後若いのに寸止め組み手させるから準備しといてくれ。ほら道着だ。」
「恐縮です!」
礼儀作法とルールを簡単に説明してもらった後、宗介は寸止め組み手を受ける事にした。
相手は178CMの男である。20代前半で筋肉ムキムキのいわゆるパワータイプである。
前面に礼をした後構えて向かい合う。宗介は本気を出すつもりでいた。彼に取って寸止めというのは
模擬戦の様なモノである。とはいえ彼は北辰館を猛者揃いの場所だと思っていた。
始めの合図と共に双方が踏み込み突っ込む。お互いの足が衝突する直前で止める。
突き、蹴り、掌底。基本的な技術がある。宗介の技術はマーシャルアーツである。軍隊格闘技なので
空手よりスピード重視である。
「ほぉ、中々やるじゃないか。この私に当ててみるかね?」
象山が笑みを浮かべながら提案する。宗介は戦慄を覚えた。山の様に重量感があるこの男に
自分の攻撃は当たるのだろうか?
「待って下さい!」
入り口付近から不意に誰かが叫んだ。先程宗介がすれ違った姫川勉である。
「どうした姫川?」
「パワータイプのあなたが彼に挑めば彼を壊してしまう。才能があるのは認めますがそれは野蛮すぎませんか?」
象山が腹を抱えて笑う。そんな気などなかったように。自分は防御で宗介に打たせるつもりだったのだろう。
「オイラは手を出さない。この坊やの腕を試すだけだ。姫川、若い頃のお前を見てるようだぜ。」
二人の強力な雄を前に宗介は背筋をピンと張り胸を張って休めの姿勢を取っていた。


176 :フルメタルウルフズ!:2005/10/23(日) 21:33:23 ID:FXorofUE0
元ネタ説明

相良宗助(フルメタルパニック!)軍事組織”ミスリル”に所属する傭兵。
幼少時からゲリラに参加した戦場経験がある。現在陣代高校2年。

千鳥かなめ(同上)陣代高校2年。頭の中に知識が埋め込まれている為
”ウィスパード”と一部の関係者からは言われている。

松尾象山(餓狼伝)空手団体”北辰館”の設立者。パワー系の巨体である。

姫川勉(同上)北辰館 の NO.2。スピード系の細身。

長編を描かれている方二名の作品のキャラと被ってしまいました。
こちらは短編シリーズを元に描くつもりです。アクションコメディーを
目指すつもりなので。
失礼しました。

177 :作者の都合により名無しです:2005/10/23(日) 21:42:01 ID:3qvh1s4f0
おお、新作乙ですー
「その名はキャプテン作者氏」に続き、うれしい限りですー
フルメタルパニックという作品はどのようなものか存じませんが、
いきなり像山との組み手をする辺りかなり使えそうですね。
軍隊格闘技の使い手という事は、ひょっとして殺人経験も?
像山のドギモを抜くような組み手を見せて欲しいですね。
でも、アクションコメディなら、殺伐としたものにはならないかな?



178 :作者の都合により名無しです:2005/10/23(日) 23:11:04 ID:iHNkF1If0
>フルメタルウルフズ
新作、おつです!
象山のところへノコノコ乗り込む主人公がいい!
もしかして買っちゃったりして?それはないか。
出来れば、長い事連載して欲しいです。

「時空の果てで愛を叫ぶ 」は一発ねたでしょうか?
面白かったですけど、正直コピペと思いました。


179 :作者の都合により名無しです:2005/10/23(日) 23:49:54 ID:quSUkJF80
>>177
「ひょっとして」どころか殺しまくり。
軍人としての経験だけなら下手すりゃ勇次郎クラス。

180 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/24(月) 02:27:08 ID:UwtnW4AY0
<元水上水族館・クレーター>
「ドドリア、”アレ”はどうなんだ・・?」
サラダはドドリアに担がれたまま、首を上に向けて話しかける。
「ああ、大丈夫だ!安心しろ。」
ドドリアはそう言ってラムネ・ドライバである指輪を見せながらゆっくりと地上に降り、サラダをおろす。
一方、用務員は突然サラダが消えたことに対してパニックになっているようで
笑いながら辺りをブリッチしながら駆けずり回っている。
「あいかわらず・・。怖いな・・。あのリアルエクソシストは・・・。」
「だな・・。それよりも旦那。期待していいのかい?”アレ”に関しては。」
「ああ、さっきも言ったが俺になら使える筈だ!」
ドドリアの発言に確固たる自信を感じる二人。
これは嫌味な意味ではなく、あくまでそう感じさせる雰囲気を纏っていることから派生した事だろう。
ドドリアはラムダ・ドライバを扱えるという自信を二人に感じさせると、なるべく二人から離れたところに飛んでいく。
「ここら辺なら・・。」
ドドリアは二人から十分距離が離れたのを確認すると、用務員を見つめながらゆっくりと地面に降りる。

-------対峙する二人・・・。
その距離はおよそ300mといったところだろう。

用務員は地面に降りたドドリアを識別すると、大口を空けながら先程サラダたちの攻撃で落とした
チェーンソーを拾い上げエンジンを掛ける。

ブロフォン・・・。ブロン!!ドドドドドドドドド・・・・・!!!

ドドリアもラムネ・ドライバを使おうと精神を集中させようとする・・・・が!!
「ケケケケケケッケ!!!ピ〜〜〜〜ンク!!斬る斬る斬るキルキルキル!!!」
と300mを一瞬に0にするような跳躍でドドリアに近づく。


181 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/24(月) 02:27:47 ID:UwtnW4AY0
「くっ・・。」
ドドリアは先程と同じようにエネルギー波を撃ち、それを加速度に変えながらすんでのところで避け続ける。
(これじゃあ・・。使う暇がない!!)
ドドリアがそう考えている最中も、一向に止まることのない斬撃。
いくら大振りの攻撃ばかりとはいえ、元々は天と地ほどのレベル差がある二人。
援護無しにそう何分も避け続けられるものではない。

そしてだんだんドドリアにチェーンソーがかするようになり・・。
(あ・・・、当たる・・・?まだ・・・。死にたくない!!みんな・・・。)
用務員の動きについていけなくなったドドリアは決して受けてはいけない一撃を・・・!!

「「ドドリア?」」
その光景に思わず声を荒げて叫んでしまうサラダとウエハーツ。
それもそのはず用務員のおじさんの一撃は、見事にドドリアの体にヒットしていた・・・。
用務員の一撃をまともに食らい、大きく吹き飛ばされるドドリア。
(ああ・・・。こんなところで・・。ザーボン・・。そして・・。)
ドドリアは用務員から一撃を食らったことを認識しながら、薄れゆく意識の中で走馬灯を駆け抜けるはずだったのだが・・。
(あ、あれ・・?中々意識が無くならないぞ?それに・・・、痛みも・・・。)
一向にお迎えが来ないことに不思議に思ったドドリアは、試しにむくっと上体を起こす。
「あ・・・。傷が・・・・ない?」
そうドドリアが自分の体のどこを見ても、チェーンソーによる外傷が全くない。それどころか・・・。

「けけっけ・・?折れた?」
用務員は自分が先程まで振り回していたチェーンソーを見る。
するとチェーンソーは根元からボッキリと折れているではないか!
そして用務員はドドリアに警戒の色を示したのか、初めて自分から距離を取る。


182 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/24(月) 02:28:24 ID:UwtnW4AY0
一方、ドドリアは自分の無事と折れたチェーンソーを見ながら、
「これは・・。一体・・?まさか・・・・!」
とひとつのある仮説にたどり着いていた。

”これは自分の気持ちを弾にして敵にぶち込む兵器”
”大切な人を守るための武器”

これは先程のサラダやミルコ。そして令嬢の言葉。
自分の気持ちを弾にして攻撃できるのならば・・・。

その逆は?

確かに自分はチェーンソーが当たる瞬間に”まだ死にたくない”と泣きたいほど心の底から思った。
この時ラムネ・ドライバが反応したとしたら?

「これは武器だけでなく、防具としてもとしても扱えるのか・・。」
ドドリアはこの一回でラムネ・ドライバの二つ目の顔に気付いたのであった。

-----------------------------------------------------------------------------------

183 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/24(月) 02:29:44 ID:UwtnW4AY0

------数分後・・・。

ブオン!!

用務員のおじさんの拳が空を切る!
無論、避けているのはドドリアである。
本来ならドドリアに避けられる攻撃ではないのだが、用務員もチェーンソーを折られたことに
警戒したようで若干動きが悪い。
ともかくドドリアは今のところは生き残っているのだ。

”こんなことを何時までも燻っているいるわけには行かない。”

ドドリアは若干焦りながら用務員と何とか距離を取り、反撃に移るための隙を見つけようとする。
(やばい・・・。な・・。さっきは助かったが、次に当たった時も発動するかわからんしな・・。)
そう。先程はラッキーで防いだが次も続く保証はない。
ドドリアは出来るだけ自分が無事なうちにラムネ・ドライバを”武器”として発動させたいと考えていた。

------------------------------------------------------------------------------------------

184 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/24(月) 02:30:31 ID:UwtnW4AY0
もう何度目の攻撃だろうか?

警戒する用務員のおじさんのおかげで攻撃が鈍り助かっているが、中々隙が見つからずに焦りばかりが募る。
(本当に・・。このままじゃあ・・。)
ドドリアがそんなことを考えていると、用務員のおじさんは警戒して力をセーブするのが飽きたのか、
大きく振りかぶって一撃必殺を狙ってくる!
(来た!これしかない!)
ドドリアは待っていましたと言わんばかりに用務員のおじさんの拳が自分の頭付近に来るタイミングに合わして、
おじさんの拳を受け流そうとする!

「グッァ・・・!」

何とか成功したが、用務員のおじさんの拳の衝撃波で左腕がやられてしまう。
だがその痛みを堪え、ドドリアはその反動を利用して用務員と距離を取る。
「ふう、ふう・・。」
ドドリアは動かなくなった左腕は気にしないようにしながら、表面上だけでも落ち着きを取り戻そうと努める。

(・・・・ふう。よし!後は、ラムネ・ドライバで!)
なんとか表面上は落ち着きを取り戻したドドリアは”大切な人”、つまり”ザーボンと令嬢だけ”
を思い浮かべながら目の前に小さな銃弾を作り出した!

「こ、これが?」
ドドリアが自分の思いで出来た弾を見て思わず驚愕する。
「と、ともかくこれで!!」
今度はこの弾が”用務員をぶち抜く”イメージをし・・・。

「行けぇぇぇぇ!!!!!!」
ラムネ・ドライバで出来た小さな銃弾は”用務員をぶち抜く”ためにドドリアの叫びとともに飛んでいった!

185 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/24(月) 02:31:16 ID:8Bxiz9FH0


キュルキュルキュル・・・・。

綺麗な弾道を描き、ドドリアの作り出した銃弾は用務員に見事-----直撃する!!
これがドドリアのイメージ通りなら次の瞬間、腹に穴を開けた用務員がいることになるだろう。

--------が、

バチッ!

用務員にラムネ・ドライバで作り出された銃弾が当たると同時に辺りにハエが潰れたような音が響く。
「え・・・。」
その音に思わず呆然とするドドリア。
後方でサラダ達も同じようなリアクションをしていた。
そう、もう解るとおり通用しなかったのだ。ドドリアがラムネ・ドライバで作り出した弾は・・・。

----------------------------------------------------------------------------------------

186 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/24(月) 02:32:08 ID:8Bxiz9FH0
「ドドリア!撤退しろ!」
ドドリアの生み出した弾では用務員を倒せないと判断したサラダはウエハーツのスカウターでドドリアに撤退の要求を出す。
当然この状況を見て撤退の要求を出したサラダの判断は正しいのだが・・。
「お、俺はまだやるぞ!!まだ・・・、まだ!!」
しかしドドリアはラムダ・ドライバがあっさり破られたことで冷静な判断を失い、
またラムネ・ドライバを使って弾を打ち出そうとする。

そしてその声を聞いたサラダはドドリアが冷静な判断が出来ないと悟り、
「ちっ!ウエハーツ!ザーボンを頼むぞ!」
「おい!どうする気だ?サラダ!もうこっちもヘトヘト何だぞ!行くんじゃない!」
とウエハーツの声を無視して一人ドドリアの元に向かっていった!

一方、ドドリアは人が変わったようにひたすらラムネ・ドライバで弾を作り出して打ち出しては用務員に弾き飛ばされ、
また作っては・・・、と何回も不毛なことをしていた。

--------さらに何回か同じ事をやって・・・。

「く・・・、なんで、なんで奴を倒せないんだ!!!!!!!」
遂にドドリアはこの状態に耐え切れなくなり、ラムネ・ドライバを使わずに特攻する!
「うわああああああああああああああああああああ〜〜!!!!!!」
皆から託された用務員を倒すという思い。全てが一瞬で崩壊するする瞬間でもあった・・・。


187 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/24(月) 02:33:40 ID:8Bxiz9FH0
何の策も無しに突撃するドドリア!
そして用務員のおじさんは何もせずただ懐へ飛び込んでくるドドリア目掛けて、狂気に彩られた拳をぶちこもうと・・・・。

ドゴン・・・!

辺りに響く不吉な打撃音。
拳圧で巻き起こる粉塵・・・。

振り降ろされた拳に先にいたのは・・・

---------ドドリアを仁王建ちの様相で庇ったサラダだった・・・・。

--------------------------------------------------------------------------------------

188 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/24(月) 02:41:35 ID:8Bxiz9FH0
どうも、書置きしておくとこの話が来週かかっても投稿し終えないので、
今日も投稿させてもらいますのしぇきです。

え〜と、ここからが長いです・・・。
スイマセン。

新人さんが今日も到来?
凄いです。

>フルメタルウルフズさん
ズということは椿も登場?
用務員を気絶させる技の持ち主なら、かなりの格闘展開にもなりそう!
コメディーとの両立、楽しみにしています!頑張ってください!

では失礼します・・・・。

189 :2話「運命」:2005/10/24(月) 03:10:01 ID:MJMcS4QK0
俺たちゃ海賊!俺たちゃ海賊!
我慢の限界だ、愛用の斧を取り思いっきり投げつける。砕け散る海賊時計(ブッチャー製)
心の底からすっきりした。いつか本物にも叩きつけてやる。そう考えていた所へゲラ=ハがドアを開いた。
「キャプテン、集会の呼び出しです。」
今にも眠りだしそうな目をこすり、鏡でヒゲがずれてないか確かめながらゲラ=ハに聞く。
「誰だ?そんなアホらしいこと考え付いたのは?」
海賊が団結するのは相手が帝国など襲いづらい相手の時くらいのはず。大抵は仲たがいしているので、
罵詈雑言の言い合いで終わるのがセオリーだ。はっきりいって時間の無駄もいいとこである。
「どうやらブッチャーのようです。」
ピクリ、と血管が浮き上がる。たとえようの無い怒りがこみ上げる。当然だ。
あんな最低最悪の目覚めをもたらす究極の騒音兵器を贈りつけて来た張本人である。
「調度いい、あのバカをそこの騒音兵器みたいにバラバラにしてやる。」
粉々になった海賊時計に目をやる。するといきなり、
俺たちゃ海賊!俺たちゃ海賊!
「壊し足りねぇようだな・・・」
音のする部分を拾い上げ、空中に投げ捨てる、そして・・・
「いくぞ!ゲラ=ハ!」
「はい、キャプテン。」
全力で斧を投げるホーク。斧の基本技のトマホーク。
そして全力で槍を投げるゲラ=ハ。槍の基本技ジャベリン。
完璧なタイミング2つの攻撃を当てる、これを連携という、空中で粉々になる海賊時計。
一般的に連携攻撃は無理やり繫げて読むのでこの場合「トマジャベリン」と読む。ぶっちゃけダサい。
「取り合えず、話を聞くとしようじゃねぇか・・・」
完全に壊してすっきりしたのか冷静になり、話を聞いてから叩きのめす、そう考えるホーク。
その一方で、甲板掃除をしていたスペックは船の屋根をぶち抜いた槍と斧を間一髪受け止めていた。
これで買出しの必要もない。偉いぞスペック。

190 :2話「運命」:2005/10/24(月) 03:10:50 ID:MJMcS4QK0
「マストを張れぇい!」
ホークのゲラ=ハに続く第2の相棒、レイディラック号。小型な分小回りが効き、速くは無いが、
待ち伏せして前方に先回りしたり、追いかけてくる帝国船を岩にぶつける様に誘導したりと、
様々な所で役に立つ。一応はモンスターからも逃げられる速度なので使い勝手がよい。
今まで何度も助けられてきた。しかしそれは危機を幾度も潜り抜けてきたということなのだ、
船の至る所がすでにボロボロだ。とても嵐に耐えられるとは思えない。ブッチャーの件が終わったら、
休ませてやろう、そして次の船の名は、レイディラック2世だ・・・正直もうちょいでかい船が欲しい。
船との思い出に耽っている内にゲラ=ハがパイレーツコーストに着いたことを告げる。
「おお、手際がいいな。碇を下ろして上陸だ。スペック!帆を下げろ!」
碇を下ろし、ロープで船を小さな港に固定する。碇を下ろす衝撃でマストに登っていたスペックが揺れている。
しかし、ジジイとは思えない身体能力で揺れが収まる前に帆を下げてしまった。雑用には勿体無い、しかし、
新しい雑用をスカウトするのは面倒だ。船に部屋も増築しなくてはならない。一部屋ぐらいはなんとかなるが、
武具を考えるとやはり厳しい。レイディラックにはもう少し頑張ってもらわなくてはいけないかもしれない。
だが今はブッチャーが先である。集会所へと歩くホーク一向、しかしまだブッチャー本人がが来てない、
との事なので、パブで時間を潰すことにし、早速中に入ると先客が詩人に歌をリクエストしていた。
あまり見慣れない格好だ、軽装なので恐らくシーフ当たりだろうか?腰にも曲刀のような、
反りのついた剣をぶら下げていた。髪は短く、ある程度成人している女性のようだ。そして、何かを感じる。
なんだか良く分からないが「運命」みたいなものを会ったばかりの、話してもいないこの女から感じたのだ。
恋愛やら愛やらではないなにか、とにかく「運命」的なものを感じるのだ、隣にいる金髪の男からも。
その男の剣からも、形は違うのに女のぶら下げている剣と同じ雰囲気がする。共通しているのは、剣についた「石」のみである。
何かしらの、そう、まるで魔力か何かのような力を感じる。しかし禍々しい物ではない。むしろ、暖かく、力強い、
そういった力だ。そんな事を考えていたら金髪の男がこちらを見ていた。少し探りを入れることにした。
「おい、あんたどこの出身だい?見たことも無い剣を持ってるが?」
出身はともかく、剣が相当な業物だったりしたらごまかすだろう。そして男の返答は、
「え、出身?リーネの村ってとこから来ました、この剣は、ぐえっ!」

191 :2話「運命」:2005/10/24(月) 03:11:29 ID:MJMcS4QK0
「そうだ、そして今、破壊神サルーインが復活をとげようとしている。」
サルーイン・・・兄のデス、妹のシェラハは光の神エロールの力に屈したが、サルーインだけは、
最後まで抵抗したという、神同士の戦いはその強大な力のあまり、世界を滅ぼしかけていた。
それを避けるために光の神エロールは、人間の中からサルーインと戦う勇者を選ぶことにした。様々な試練を乗り越え、
人々から英雄と呼ばれるようになった者に、神の造りし神秘の宝石、ディステニィーストーンを与え、
サルーインの下へと向かわせたのだ。そして、その英雄こそ、銀の戦士ミルザであった。
ミルザは4人の仲間と共にサルーインを打ち破ったが、戦った後に残されたのは平和な世界、そして、
彼らの武具のみであった・・・。エロールは彼らの死に涙し、星となって永遠に輝くことを許したという。
この話が本当だったとしても、神がいる、というのは今、頭に響いているから分かる。幻聴ではない。
魔術による洗脳も感じない。しかし何故、俺に第2のミルザになれ、と?俺は英雄からはほど遠い存在だ。
英雄を殺すのが惜しくなって悪党を、とでも?そんなのは御免だ。いくら海の神が、
海賊にとって大事な存在でもみすみす死ねと言われたら溜まったものではない。相手は破壊神だ、
いくらディステニィーストーンを手に入れようと勝ち目はない、俺はただの海賊船の船長、それだけだぞ?
いくら魔物を倒そうと、人の命を助けようと、海賊は英雄にはなれない。そう思うと海神はこう告げた。
「これはお前の運命だ、しかし、当然、運命は自分で変える事もできる。そしたらまた別の人間がサルーインと戦い、
その結果がお前の後に迎える運命となる。それで死んで満足なら好きにするがいい。」
冗談じゃない、破壊神と相打ちで死のうが、復活した邪神に殺されようが俺には同じことだ。どちらにせよ、
死ぬ。しかし自分以上に強い奴なんて、未だ見たことは無い。この辺で渡り合えるのはゲラ=ハくらいな物だ、
範馬とかいうガキも強かったがいずれ毒で死ぬだろう。解毒術を使ってやるのもいいが治っても結局、
奴が破壊神に勝てるとは思えない。しかたない、旅にでて自分より強い奴がいたらディステニィーストーンを
渡してやればいいか、サンゴ海にいなくとも外の世界には腐るほどいる、そう思い引き受けることにした。しかし、
「始めから他の奴に頼るような奴に渡すと思うか?お前がその気になったら、自分の力で手に入れろ。
言ったはずだ、強制はしない、とな。それからその二人、力になるだろう、助けてやるといい。」
そういい残し、声は途絶えた。

192 :2話「運命」:2005/10/24(月) 03:14:28 ID:MJMcS4QK0
順番ミスしました・・・↑の前にこの文を挟んでください・・・

話そうとしたとこを女に殴られて止められた、隠すと言うことは業物には間違いないだろう。
なにやら小声で話し始めた。
「何やってんのよ、この田舎モン!」
「いや何って普通に答えただけ・・・」
もう一発殴られている。剣への期待が膨らむ。
「この剣はねぇ!この世に2つとない喋る剣なのよ!質に入れないでどうすんのよ!」
剣を男に突きつけているようだ。
「いや、俺のも含めれば2本あるじゃな・・・あべし!」
顔が粉々に砕けるような音がしたが、音だけのようだ。かなり気合いれて殴ってるのが音だけで十分に分かる。
「とーにーかーく!乗ってる船が難破したせいで、こんな海賊だらけの危険なとこ来ちゃったんだから!
何事もなく出る方法を考えなくちゃいけないんでしょーが!あんな見てくれだけで海賊だって分かる人間に、
剣のことを話すんじゃないわよ!」
断片的に情報が聞こえた。船が難破して迷っているのと、あの剣がこの世にそうそう見つかるような、
安物とは訳が違うこと、海賊らしく船に乗せる素振りを見せて襲って奪うのがベストだろう。
そう考えた時、頭に声が響いた。
「愚かな・・・力が欲しくばそんな剣ではなく、求めるのだ・・・運命石を・・・」
威厳のある、しかしどこかで聞いた様な声、そうだ、術を使う際、神に祈る、そしてその力を行使する。
水の術法を司る、海神ウコム・・・!しかし、運命石?聞き覚えがある・・・そうだ、ディステニィーストーンだ。
「バカな・・・あれは伝説じゃねぇのか?」
また声が響く。
「伝説ではない。神がいなければお前達は力を使えん、そして、このウコムが実在するのだ。他の神も平等に
実在する。そう、闇の三柱神も。」
三柱神、死の神デス、破壊神サルーイン、闇の女王シェラハの三兄弟。世界を混乱に落としいれ、破壊しつくした、
あの邪悪な神々が・・・そう頭に浮かんだことを海神は見抜いたのか。

193 :2話「運命」:2005/10/24(月) 03:15:32 ID:MJMcS4QK0
結局ディステニィーストーンは貰えないやら、見知らぬ男女を助けろだの言っておいて剣の正体や、
ディステニィストーンの在り処すら教えないで黙り込んでしまった。なんて無責任な神だ。
そんなことを考えていると、女が話し掛けてきた。
「もしもし?ちょっとオッサン。」
どうやら脳内会話をしている間に向こうも話が終わったようだ。
「おお、なんだ?」
と、聞き返したところどうやら脳内会話中にゲラ=ハと交渉していたようだ。
「あのトカゲさんがあんたに船を頼めば出してくれるって言うんだけど信用できないわ。
安心できるような証拠を頂戴。お金とか。」
海賊は駄目でトカゲ人間はいいのか。それに、なんで乗せてやるのに金を出さなきゃいけないのか。
どうやら根っからの金の亡者のようだ。無視して金髪の男に話を持ちかける。
「おい、あんたいくらぐらい持ってる?」
無視されて機嫌を損ねた女が突っ掛ってくる。
「人の話を聞きなさいよー!」
そこにマスターが、
「店内ではお静かにお願いします・・・。」
と注意され、渋々声を静めたようだ。。これで少しはまともな話が出来るだろう。ところが・・・
「無一文です。」
と、笑顔で言い放った。金の亡者とアホのコンビのようだ。話を聞くとブッチャーの手下とイカサマポーカーで
掏られたようだ。まぁここは一つ船の掃除でもしてもらうことにした。ゲラ=ハに二人を案内させ、
集会所へ向かうことにした。当然ブッチャーの名は出さない、100%女が問題を起こすだろう、そして連れてく間際に、
「そういや名前を聞いてなかったな。俺の名は、キャプテン・ホーク!」
「俺はスタン、スタン・エルロンっていいます。で、あっちがルーティ、ルーティ・カトレット。」
その時、物陰で何かが動いているのに、誰も気づかなかった様だ・・・

194 :邪神?:2005/10/24(月) 03:51:43 ID:MJMcS4QK0
痛恨のミスでした・・・スマソ・・・orz
こんなことがないよう善処するのでご勘弁を・・・
今回は「運命」ってことでディステニィストーン話とテイルズオブデスティニーから2人参戦です。
結構好きな作品なので他のキャラも場合によっては出るかも。
そして168氏に指摘されたのでコテハンつけてみました。一万円の限定フィギュアではないです。
ちなみにベースはミンソンです。SFCは2,3しかやったことがないです。
弟がクソゲーマーなので1を持っていたので貸してくれと言ったら。
「あんたじゃ無理だ、俺が替わる。」
とか抜かしたのでSFC本体にヒビいれときました。使えるからOK
こんなしょうもないリアルネタで落ちつけてスマソ・・・orz

195 :作者の都合により名無しです:2005/10/24(月) 14:31:04 ID:/ObCHMF90
>しぇきさん
おー、まだ続くんですか。もうこれだけで長編に行きそうな勢いですな
ラムネ・ドライバって元ねたあるのかな?たまにラムダになってますがw
最後のサラダの男気を引き継いで、ドドリアの反撃はなるんでしょうか?

>邪神?さん
スタンとルーティはディスティニーの主役ですね。特にルーティは好きなので
ヒロイン扱いでお願いします。サルーインがラスボス扱いかな?
ようやく討伐メンバーも決まったみたいですね。バキや勇次郎も出て欲しいなあ

189→190→192→191→193の順番ですね。

196 :作者の都合により名無しです:2005/10/24(月) 18:30:17 ID:WAmoiFdA0
>しぇき氏
上でラムネとラムダが指摘されているのでついでに。
>>163のクルツって?文脈からウエハーツの事なんだろうけど。
前から指摘されているけどもう少し落ち着いて文を見直しては如何でしょう?
以前に比べると大分マシになっているとはいえ、相変わらず誤字脱字などが目立つのは勿体無いです。
折角お話が面白くなってきても、こういうミスを頻発すると台無しになってしまいますよ。
フルメタは知らないけどしぇきさんの作品は楽しみにしているので頑張って欲しいところです。

197 :ふら〜り:2005/10/24(月) 19:36:49 ID:XPkGYEKl0
新しい人も増えて、ますます好調ですねぇ。私もまた書きたい。いや書こう。書くぞっ。

>>サマサさん
ステータス画面を開きPARも使うユーゼスが駆るは、素敵過ぎるロボ。本っ当に何でも
ありですなこの戦いは。底抜けに、というか壁も天井も抜けて面白いです。こんな流れの
中で、次回いよいよアスランのターン……∞ジャスティス、何をカマしてくれますやら?

>>銀杏丸さん
「弟への思い」に続き、今回は「親友への思い」。さすが教皇候補、強さと勇気と優しさ
を兼ね備えた漢だ、アイオロス。あと城戸氏……言っちゃ何ですが、あの男をここまで
美化できるのはスゴイ。蟹も魚もでしたが、銀杏丸さんの星矢への愛ゆえなんでしょうね。

>>時空の果てさん
普通のドラマに関してはほぼ壊滅状態な私ですが、本作品に登場する「彼ら」の気持ちは
よ〜く解ります。アニメでも特撮でも、似たようなことはありますからねぇ。今だと星矢
が大戦争。初代ウルトラマンのラスト悲劇版、でしたが見事なりT-800。安らかに眠れ。

>>ウルフズさん
しぇきさんに続いて来ました、フルメタっ! 素手の格闘に限ってのことなら、表社会
にも宗介を上回る人はいるでしょうから(象山なら多分大丈夫)、これは楽しみです。
密かにかなめの方にも期待。宗介だけでなく、彼女の練習・試合ぶりも見てみたいです。

>>しぇきさん
仮にそこで勝利しても、作中の人物は誰も賞賛してくれない部分ですが、私は賞賛する!
>”大切な人”、つまり”ザーボンと令嬢だけ”
そうかザーボンも一緒か、ドドリア。感情移入して読んでたつもりでしたが、彼はその上
を行ってましたよ。そして、このまま見せ場なしでもいいかなと思ってたサラダが……!?

>>邪神? さん
何の問題もなく「変態」「化け物」で扱われてるヒーロー&ヒロインって一体。スペック
がちょこまかしてるのは可愛いですけど、いつかは戦力としての活躍を期待です。本編の
主人公ホークは結構冷静な判断・分析をしてて結構頼れる男の模様。今後の活躍や如何に。

198 :作者の都合により名無しです:2005/10/24(月) 19:51:45 ID:oR/Vqb+40
ふら〜りには、またパトレイバー物を書いて欲しい。

199 :三話「もう一つの運命」:2005/10/24(月) 20:44:55 ID:MJMcS4QK0
集会所へ到着したホーク、すでにブッチャーは来ていたようだ。
「遅かったな、まぁ、レイディラックはノロマな船だからなぁ。」
薄汚い笑いに手下も反応する。一人じゃなにもできない屑の集まりだ。複数で言い寄ってこっちの意見は潰される。
何を言っても無駄なので、無視して本題を聞くことにした。
「うるせえぞブッチャー、さっさと本題に入りやがれ!」
荒々しく叫ぶ、怯んだ部下が情けない悲鳴を上げるのが微かに聞こえた。当のブッチャーは余裕たっぷりの面で答えた。
「まぁそういきり立つんじゃねぇよ、今から話してやるからよく聞きな、最近は海賊も増えた。当然、襲われる船も増える。
帝国は当然、警備を強化するだろう。」
内心驚いた、あのブッチャーがまともな話を持ちかけている、さらに話は進む。
「そこで、俺たちも団結する必要がある、それには統率を取る優れたリーダーが必要だ。まぁ、俺を置いて他には居ないだろうがな。」
見直した途端これだ、自分がボスになりたい山猿が真面目ぶっているだけだった。帰ろうかと思ったが、まだ続きがあるようだ。
「そして、新しい海賊団を担う、俺が考える対策はこうだ。」
もう自分がリーダーである事が確定したかのようないい振りだ。もはや聞く耳を持たないホーク、次に出る下らん言葉を聞く前に、
ここを出ようとしたが、一足遅くその言葉は放たれた。
「まず、襲った船の奴等は口封じに皆殺し、金品は残さず頂き、船も頂く。こうすりゃ気づかれねぇ。」
その言葉を聴き、出るのを止めるホーク、ほっといたら本当にやるであろう、誰も反論しないようだ、面倒だが自分が意見することにした。
「バカかお前?俺たちは自由な海賊だ、誰にも縛られねぇ!大体、船の奴等を皆殺しにしたって金が増える訳じゃねぇだろ。
そんなことすりゃサンゴ海に船がこなくなって俺たちはお終いだ!」
だがブッチャーも、ホークの言葉に耳を貸す気はないようだ。
「だったら、サンゴ海を離れりゃいい!俺たち全員が手を組めば、外の世界でだって好き勝手できる。」
とことん頭が悪いようだ、帝国の戦力も把握していないくせにこんな役立たずの屑の集団で何が出来るというのだ。
「帝国を丸ごとを敵に回す気か!?バックにどれだけの戦力があるのか分かってねぇのか!」
2,3言葉を交えただけで早速、山猿がキレた用だ。
「グダグダうるせぇ奴だ!そんなに言うなら決闘だ!力の強い奴に従う!これなら文句ねぇだろ!」

200 :三話「もう一つの運命」:2005/10/24(月) 20:45:45 ID:MJMcS4QK0
話して分からないならしかたない、こいつは根っからの悪党だ、叩き殺しても別に誰が困るという事も無いだろう。
こいつの部下も、ブッチャーに降れば楽が出来るだの唆されて、海賊どころかチンピラに成り下がった様な奴等だ、信頼など存在しない。
「いいだろう、場所は?」
そう聞くとブッチャーはいつもの薄汚い笑いを浮かべて、
「マスク島だ、逃げるんじゃねぇぞ!」
その言葉を最後に解散することになった。やっとあのマヌケ面に斧を叩き込める、楽しみだ。しかし、頭は悪くても海賊としての年季は長い、
油断できる相手ではない、いい武器が入っていないか武器屋を念入りに調べることにした、その途中、レイディの姿が見えた。
「ほ〜らぁ〜私の分まで働きなさいよ〜。」
正確にはその上でくつろいでいる亡者の姿だ、俺の船で日光浴してやがる、金髪は・・・デッキブラシが良く似合うな。
雑用に雇うか考えてしまうほどだ。まぁ今は武器が先だ、歩を進めよう、視線を武器屋の方へ移したのだがパブが賑わっている。
何かあったのだろうか?時間に余裕があるか確かめ、中をのぞく事にした。詩人が何やら話している、ゲラ=ハに見せてやれないのが残念だ。
「誰か、私の歌に合わせて踊ってくれませんか?見事な踊りを披露してくれたら、この宝石を差し上げます。」
その宝石に目をやると、美しく、それ以上に妖しく輝く中に幻想的な魔力を感じた、間違いない、ディステニィーストーンだ。
何故、そんな物をただの吟遊詩人がもっているのかはこの際考えない事にした、しかし、それにしても踊りなんてやったことがない。
金で交渉しようにも武器が買えなくなる。まぁ諦めるのも自由なのだ。くだらん理由での挫折だがしかたあるまい。
そう思ったが一人の踊り子が名乗り出た。
「旅の一座のバーバラよ、エルマン、荷物をよろしくね。」
そう名乗った銀髪の美女は踊るスペースを確保するため周りの海賊をどかした。
海賊も踊りや歌に興味があるのか、あるいは女に興味があるのか、にやけながら広がる。
そして歌が始まる、歌にあわせて踊るたび、アクセサリーが鳴る、しかしその音は邪魔にはならない。
アクセサリーの音も歌に合わせて鳴るからだ、その熟練の業に、思わず普段、馬鹿騒ぎするだけの踊りしか踊らない海賊も感嘆の声を上げる。
詩人は気に入ったのか、
「いやぁ、プロの業を見せてもらいましたよ、では、どうぞ・・・。」
優しく、紳士的な振る舞いでバーバラに宝石を譲り渡した。
「じゃあ、ありがたく頂いとくわ。」
踊りに自分が納得できる出来だったのか、満足そうに受け取る。特に宝石がそこまで欲しかった訳ではないようだ、自分への自身の満ちた顔をしている。

201 :三話「もう一つの運命」:2005/10/24(月) 20:46:25 ID:MJMcS4QK0
「さて、いくわよエルマン、グレイ、うっかり長居しちゃったけど特に用がある訳でもないしね。」
エルマンと呼ばれた男は荷物袋に渡された宝石、紫に輝く幻想的な宝石、アメジストを入れようとする。しかし、荷物袋に入りきる前に、
「待ちな、そいつを渡して・・・」
言葉が途絶えた、海賊が人の物を奪うのは当然だ、中断するなんて事はないだろう、そう、自分の意思で中断したのではない。
「おい、もう終わりか?まだ一回しか斬っていないぞ?」
銀と紫の混じった長髪を持ち、端整な顔立ちをしたグレイと呼ばれていた男がそう言った時、血が腹から少しずつ滲み出した。
見事な切れ方だ、よほど鋭い剣で斬りつけたと思いきや、持っているのは古臭い刀であった。その刀にも違和感を感じた。
しかし禍々しい力だ、スタン達の剣とは恐らく全く別の物だろう、「運命」なんて物は微塵も感じない、何か別の意思が憑いている様な感じだ。
この見事な切れ方は、その剣の力か、それとも男の実力か、恐らく後者であろう。
剣の力は弱々しい、とても魔力だけであの少し前まで錆びきっていた様なボロっちい剣を強化出来るとは思えない。しかし、
あの男、かなりの実力者であろう、俺の目を持ってしても見切れなかった。かなりの戦いを潜り抜けたのだろう、相手が魔物、人かを問わず。
外に出たので話を持ちかける事にした。
「おい、あんたら・・・。」
危なかった、自分も海賊なので襲われるだろうと思い斧を構えていたのが幸いした、まぁ逆に危険人物に見られても可笑しくはないが。
「よく受け止めたな、中々骨があるようだ、聞きたい事は分かっている、お前は俺の仲間になれる程強いのか?」
仲間にする気は無かったが、戦力強化のいい機会だ、スカウトしておこう、そう思ったのだが、
「グレイ!ウェストエンドまで護衛してくれるんでしょう?あなたが海賊になるのは勝手だけど護衛が済んでからにしてくれる?」
刀を納め背を向けるグレイ、
「・・・また会おう。」
そういい残し去っていく、かと思いきや、踊り子の女、バーバラがこちらに向かってくる。
「よく彼の剣を受け止めたわね〜、怪我はしてないみたいだけどお詫びにこれ、あげるわ。」
と言ってディステニィーストーン、アメジストを出す。
「いいのか?これを売れば大金持ちになれるかもしれねぇんだぜ?」
女はアメジストに劣らない妖しい笑顔で答えた。
「いいのよ、そんな魔力放出しまくってる、いわくつきの宝石、持ってたらいくつ命があっても足りないわ。」

202 :三話「もう一つの運命」:2005/10/24(月) 20:49:17 ID:MJMcS4QK0
確かにそうだろう、これを狙ったサルーインが強力な配下をぶつけてくるかもしれない、集めるなら急いだ方がいい。
渡す奴を探すにしても急がないと殺される。これはブッチャーとの戦いに時間はかけてられないようだ。去り際に、
「そうか、ありがとよ。後、名前を言ってなかったな、俺の名は、キャプテンホーク!」
お決まりの自己紹介を終えたら、お供の小男、エルマンと言う男が、
「ハイ、ホーク様ですね?私はエルマンと申します、以後、お見知りおきを、機会があったら是非、ウェストエンドのパブへ、
まだ開拓地で、特に何も無い土地ですがよくそこへ立ち寄るんです。それでは。」
愛嬌を振りまき、別れを告げる小男、ウェストエンドへの地図までくれた、いよいよ旅の支度を整えた方がいいかもしれない。
あのグレイという男の事を考えると惜しくなる、旅の助けになっただろう、しかし過ぎたことだ、今はブッチャーとの決闘が先だ、
流石に決闘で仲間に頼るわけにはいかない。今グレイが入っても部屋がなくなり、誰かが潮風に打たれながら、
甲板で眠らなければならない、スペック当たりなら耐えられなくもないだろうが不当な扱いに暴れられても困る。
まぁこんな事はブッチャーに勝ってから考えれば済む事だ。そう思い船に向かうと見慣れない3人組みが船を除いていた。
まず、銀髪の男、でかいハルバートを軽々と持ち歩いている、見た感じ20かそこらの若さで、余程鍛えているのだろうか?
服装もやはり見かけないが軽装な物だ、もう一人は色白の少女、しかしなにか普通ではない感じがする、魔力も確かに秘めているが、
もっと神々しい物を感じる。最後の一人は何か見覚えのある子供だ、金髪で、後姿からもやんちゃな感じがする。まだ少年じみた感じが拭えない。
こちらに気付き、慌てて逃げ出したが、その時見えた金髪の少年の顔を見て驚いた、スタンにそっくりだ。あの二人夫婦だったのか?
夫婦なら親子揃って同じ部屋ですむ。船に乗り込み早速、二人に話を持ちかける。
「お前ら、夫婦ならそういえ、倉庫整理とかで余計な空き部屋作るとこだったんだ、こっちの都合を考えろ。」
「「はぁ!?」」
声をそろえて反論してきた。
「違うのか?」
亡者が鬼の形相で近寄ってくる。
「冗談じゃないわよ!誰があんな田舎モンと夫婦ですって!?ふざけた事いってるとこのボロ船叩き壊すわよ!」
本当に違うようだ、ではさっきの子供は他人の空似か?そんな事を考えている間に、無視したのに騒いでいる二人をゲラ=ハがなだめた。
田舎者扱いに嫌気が指したのだろうか。まぁ確かにリーネの村など聞いたこともないのだが。そんな事より、
さっさとマスク島へ行くとしよう。雲行きがまずい、一雨来そうだ。

203 :邪神?:2005/10/24(月) 21:04:36 ID:MJMcS4QK0
はい、ゲーム比率高くなってきちゃいました・・・
まぁ大陸へいけば漫画から出します。・・・きっと(0w0;)
それでは今週から「知らない人のためのサガ講座」を始めようと思います。
作中でホークに説明臭い台詞を言わせてますが補足にこっちを使っていきます。

ジュエル SFCだと術、ミンソンはクラスに使う何か。作中では石と表記しましたが、ジュエルはたしか宝石という意味だったと思い、
石にしました。

無足 走ったりする技を目にも止まらぬ高速移動での攻撃で盾で防がれなければ回避不可。としておきます。
ミンソンだと詩人さんのちゃんとした説明が聞けます。

加撃 攻撃にさらに攻撃を追加する攻撃。説明書だと単発の攻撃の本来の一撃+返しの一撃とありますが、あきらかに複数回攻撃
するのに加撃が出る技もあるのでこんな説明です。こちらもゲームで詩人さんから聞けます。

奥義 限られた技を特定の状況下で使用すると無足、加撃が同時発生します。これが奥義といい、威力は大幅に上がり、
盾で防がれない限り命中悪くても当たります。こちらも詩人さ(ry

今日はこんな所で、長々と続けるハメになるかもしれませんがよろしくおながいします。(0w0)

204 :作者の都合により名無しです:2005/10/24(月) 23:12:39 ID:n9HZam0F0
邪神?さん乙です(?はなんなんだw)
スクエニ好きの俺としてはゲーム舞台の作品もOKです。
ただミンサガ密度やたら高いですねw
ミンサガのメインキャストほぼ出そうだ。
応援してますのでのんびり長く続けて下さい。


205 :作者の都合により名無しです:2005/10/24(月) 23:48:53 ID:uTobAl930
最近の新人さんはやる気あるなー。邪神さんお疲れ様です。
ディステニィーストーンとサルーインを求める旅、壮大なものになりそうですね。
やはり、これから続々必殺技を戦闘中に閃いたりするのかな?
長編になるのは大歓迎です。頑張って下さい。

206 :作者の都合により名無しです:2005/10/25(火) 00:45:36 ID:K3cEGr660
邪神(?)さん乙。
とりあえず最初にジュエルの扱いについて注意。
SFCのジュエルは、術に関係する何かではなく、通貨の単位になります。
具体的には、1ジュエル=10000金

作品の感想ですが、テイルズシリーズは知りませんが、サガは一部を除けば非常に好きなゲームなので、
これからの展開に期待です。しかし、バキ世界の住人も変態だらけですが、サガもそうですよね。
特に道の往来で剣を自慢する(自称)聖戦士とか、役に立たない回避技しか閃かない重装歩兵とかw
今回は差し出がましいことを言ってしまったかもしれませんが、作品のほうは応援しています。
これからも、無理をしない程度に創作意欲を燃やして、頑張って下さい!

207 :邪神?:2005/10/25(火) 01:18:18 ID:VVE50Qha0
1ジュエル10000・・・たけぇぇぇぇ!(0w0;)
100ジュエルあればすき放題できちゃう時代だったのか・・・。
ミンソンではきっとエロール株が暴落したのでしょう。
まぁもう石扱いなんでこのまんまいきますが訂正dクス206氏。
エロール株暴落ってことはサルーイン株が上がっているのだろうか・・・
冥府いってデスにせがまなきゃ。生贄は・・・ガラハゲで(0w0)

サガ講座番外〜ネタキャラ編〜

ガラハド SFC時代に高価な剣かっちゃった、てへ、とか言ってたら
プレイヤーに無抵抗で殺されちゃう悲劇のネタキャラ。PS2だとハゲになってネタ度アップ。通称ガラハゲ
座右の銘は「な、なにをするきさまらー!」しかしPS2だと襲い掛かってくる危険人物に、見損なったぞハゲ。

棒読み殿下 ブラックプリンスナイトハルト、普通にかっこいいのだが台詞が全て棒読み、
よってネタキャラへ転職。彼の納める自国、ローザリアは大丈夫だろうか?
演説でも棒読みだったら、そう考えると心配でしょうがない。

ダーク 記憶喪失の人、ステータスを上げると女の話を持ちかけてくる、


208 :忍者の証:2005/10/25(火) 13:31:51 ID:d7ZA20rA0
忍者の証  今までのあらすじ

えっとねえ、アタシたちが住んでいる森にねえ、ゴリラが来たの。
でねえ、そのゴリラがガラっていうそこそこのレベルの忍者だったの。
忍者やってるゴリラってやつ? ん、ゴリラやってる忍者かな? ま、どっちでもいいか。

でねえ、そのゴリラ忍者はガラって名前でねえ、すっげえ不細工だけどそこそこの腕なの。
んで、優しくて可愛らしくて天才のアタシがそいつをとりあえず下僕に指名してやったの。超絶天才美少女魔法使いと下僕のゴリラ忍者のコンビ、たんじょおお!!!

あ、言い遅れた。アタシの名前はメイ。ダークのハーフエルフ。
エルフの歴史に名前を刻む…事になる(と思う)天才魔法使い(今ントコはまだ見習い)。
んでねえ、今、ウチの村は大変なの。
すっごい魔法使いの呪いのせいで、滅びの危機にあるの。困った困った。

で、その呪いを打ち破るべく、アタシとおまけが立ち上がったの! 偉いぞアタシ。
その呪いの源は、ン=ヴォスっていう伝説のエルフが掛けやがったもの。
呪いを解くにはアタシがン=ヴォスを倒さなくちゃいけないの。

んで、ン=ヴォスと戦うには、ン=ヴォスが住むピラミッドの封印を解かないとダメ。
そのピラミッドの封印を解くには、4つの祠の中にあるそれぞれの宝珠を壊さないとダメ。
メンド臭いっす。でも、もうアタシの実力で軽〜くひとつめの封印は解いたけどね。
まあ必要無いんだけど、アタシのボディガード 兼 荷物持ちの立場でガラも同行してるし。
あと3つ解けばン=ヴォスとアタシのタイマン勝負(但しゴリラのおまけつき)!!

そんな、アタシの大活躍の物語をお楽しみ下さいなっと♪
http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/aopi/01.htm

209 :忍者の証:2005/10/25(火) 13:32:31 ID:d7ZA20rA0
第九話 引率忍者

「ねー、お腹すいたー、ノド渇いたー、疲れたー、退屈ぅー」
後ろでハーフエルフのガキがぎゃんぎゃん喚く。俺は無視して前進する。
「ねー聞いてんのゴリラー。お腹すいたー。お弁当にしようよう」
頭が痛い。ここを何処だと思ってやがる。マイペースもここまで来れば大したモンだ。
闇の深さを左手の松明で切り裂きながら、俺とメイというハーフエルフは進んでいた。

第二の封印の祠。俺たちはその不気味な腹の中にいる。
メイの魔法で入口を解呪し(動かない相手には魔法も決まるらしい)突入したばかり。
まだ2キロも歩いていねえ。こいつも流石に進入直後は緊張して辺りを警戒していたが、
せいぜい10分保った方だ。あとはずっとこの調子でいやがる。
腹が減っただの、俺の過去をほじくり回そうと色々尋問したりだの、歌いだしたりだの。

敵さんが現れないと思うやピクニックと変わらない塩梅でずんずん歩いて行きやがる。
俺は時々立ち止まって、周りの岩石を凝視する。薄暗い。先が見通せない。
入り口から一本道で迷いは無い。だが、暗さだけで俺の目で遠くが見えなくなるか?
視力の高いエルフの目でも、先を見通せないという。そのエルフはメイなんだが……。

間違い無く、内部にも結界が張られているんだろう。ま、当然ちゃ当然だが……。
立ち止まった俺を、メイは呑気に追い越していく。
そんで、10メートルほど先でニヤニヤ笑いながら「ゴリラ遅い」と笑い出す。
いい気なモンだ。この先、どんな得体の知れない化け物が出るってのかも知れないのに。
俺は薄笑みを浮かべながら先を急ぐ。前方に、クッキリとした妖気を感じながら。


210 :忍者の証:2005/10/25(火) 13:33:24 ID:d7ZA20rA0
暗いよう。詰まんないよう。お腹も減ったし、たいくつー。

大体さ、こういう祠の下の迷宮ってさ、こんな一本道じゃダメだよねー。
やっぱり入り組んでてさ、罠がたくさん仕掛けてあって、お宝も一杯あって。
数歩歩くごとにモンスターが出て来てさ、ゴリラが苦戦して泣きそうになってるのを、
アタシが魔法でパッパッとやっつけてさ、んで最後にアタシが宝珠を叩き割って。
そんな冒険が理想だよねー。

でも、なーんも出て来ない。スライム一匹出て来ない。詰まんない。
アタシの魔力は充溢しててさ、オークでもヒュドラでも一気に来なさいって感じなのに。
詰まんない。で、足が棒になって来た。疲れた。
エルフは知力と魔力は亜人間種の中で一番凄いけど、体力はイマイチなんだよねー。
アタシはエリートの上にハーフエルフだから、少しは体力あるんだけど。
この体力だけのバトル馬鹿のペースで歩いてるんだもん。疲れちゃった。

だけど、アタシのプライドに賭けてこんなゴリラの後を歩くわけにはいかない。
アタシは健気にも力を振り絞って、妖艶で美麗な微笑を浮かべながらガラを抜き去った。
そして振り返ってこう言ってあげたの。
「おほほ。ゴリラさん、アタシのお尻が魅力的過ぎて、わざと後ろを歩いてるのかしら?」

ガラは苦笑いを浮かべてる。勝った。
今はチョっとだけ、戦闘では適わないけど、この旅が終わる頃には楽勝で抜いてるわね。
バトルゴリラ如きに、エルフ様のエリートが後塵を拝したままではいられないわ。
アタシは高らかに笑いながら、スキップしながら洞窟を行く。軽やかに歌いながら。


211 :忍者の証:2005/10/25(火) 13:35:15 ID:d7ZA20rA0
わからん。何故、このお嬢ちゃんは俺を見ながら勝ち誇ったように笑っている?
あの程度の魔法の力量で、何故根拠の無い自信がこうも沸いて出る? わからん……。
◇          ◇          ◇
♪洞窟は続くよ、何処までもいい加減に飽きたけど、それでも歩くよ何処までも♪
♪アタシには、大きな大きな使命があるんだから。村救えるのはアタシだけ♪
♪大好きな人たちと、大好きな場所を守るため、健気なメイちゃんは大活躍♪
◇          ◇          ◇
無茶苦茶な唄を歌いながら、嬢ちゃんはまっすぐ暗闇を進んでいく。俺は危惧する。
こいつには、恐怖という感情が少ない。余程、大事に育てられて来たんだろう。
それは幸せな事だろうが、今ここではマズい。余りにも危険への感度がニブい。
俺はメイの分も辺りを警戒しながら進んでいく。いつでも、ムラサメを抜ける態勢で。
      ◇          ◇          ◇
ふにゃ? 行き止まり? アタシは周りを見渡した。なんかねー。拍子抜け。
ちっちゃい祭壇に、宝珠がデン! と鎮座してる。なんだー、こんなモン、ここ?
ちゃっちい祭壇。らしいといえば、隣の石像くらい。男前の剣士の像が睨んでるくらい。
アタシは喜んで宝珠に近付いていく。よーし、第二の封印ゲット!(壊すんだけど)
      ◇          ◇          ◇
俺の中の警報が鳴り響く。周りは暗闇から開放され、うっすら明るい。松明を投げ捨てた。
ムラサメの柄を反射的に握る。メイに声を掛け、注意を促そうとした…が、遅かった。


212 :忍者の証:2005/10/25(火) 13:42:25 ID:d7ZA20rA0
     ◇          ◇          ◇
にゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
石像が襲ってきたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
     ◇          ◇          ◇
持ちうる最大限の速度で踏み込む。石像は見る見る血色が通り、人化していく。
剣士。それも、その佇まいから分かる。間違い無く凄腕。多分俺と、互角か、それ以上。
剣士が抜く。恐ろしい速さの抜刀。眼下のメイに。速い。間に合うか?
ムラサメが意思を持ったように閃く。金属的な打摘音が響いた。 ……ギリギリかよ。
    ◇          ◇          ◇
アタシはその場にうずくまって目を瞑ったまま頭を抱えた。そーと目を開けてみる。
頭上で、二本の剣がギリギリと硬直状態のまま凌ぎ合っている。その場からピュー。
    ◇          ◇          ◇
俺の手に剣戟の激しさが伝わってくる。ムラサメじゃないと叩き折られていた。
コイツぁ…。とんでもねえ……。俺はその剣士を見、尋ねた。
「おめえが、この二番目の宝珠の守護者かい。名は」
その剣士は突風のような殺気を身に纏いながらも、優雅な物腰が身についていた。
長く尖った耳、金色の瞳。しなやかな長身。一分の隙も見せないまま、剣を引き、言った。
「我が名は、コドン。 ……エルフの騎士」    


213 :青ぴー(パオ):2005/10/25(火) 13:51:47 ID:d7ZA20rA0
やたら遅いけどパート30、おめです。

バレさんを始めとする皆様方に感謝です。
しかし、私が本スレに来るのは3ヶ月ぶり位か?
3日に一度はスレは見てたのですが。
結構忙しくて…もう少し書きたいのだけど。

でもいくらなんでもパート30まで寝過ごすのは不味いと思い、
急いで書きました。うーん、描写がまったくしてないし出来も悪い。
粗筋と推敲含めて2時間掛からなかったのは新記録だけど。
次からはもう少し何とかなると思います。他の作品も含めて。

2chのスレなんて何時までも続く訳はないのですが、
それでも出来るだけ長くこのスレが続くよう願っております。
勿論、書き手としても出来るだけ参加するようにしたいですが。
実質は半リタイア状態だよなーw



214 :蟲師 奥の奥:2005/10/25(火) 15:32:00 ID:z7EApMn00
  
 闇が降りてくる。
 弱弱しい光は、包まれ、絶える。
 ここは、そんなもののかたまり。

 蟲師はいた。
「…野宿よりかマシか」
 そこは、沢山の木に蔽われるようにしてあった。
 奥の見通せない、暗闇に満ちた洞窟。
 蟲師は、一歩足を踏み入れて、止まった。
 悪寒が、全身に行き渡っていた。
 それは闇の意志か。はたまた己の内から湧き上る警戒の声か。
「…入りたくねー」
 今なら引き返せるかもしれない。
 しかし、蟲師にはそれが出来なかった。
 この奥には、形は違えど見知った存在が蠢いている――
 蟲に寄せられる者。同時に、蟲に寄らねばならない者。
 それがギンコの宿命だった。



215 :蟲師 奥の奥:2005/10/25(火) 15:32:32 ID:z7EApMn00

 ギンコがかつて聴いた話。蟲が闇に寄る理由。
 闇とは人を惑わせ、時に喰らい尽くさんと迫り来るもの。だがその一方で、静やかな
人を何も言わず何も思わず包み込んでくれもするもの。
 その本質は蟲と似ている、という。
 要は、気を許せない、警戒すべきもの。ということ。
 ギンコはその言葉に心中で毒づいたが、今なら理解出来る。そう思っていた。
 闇に長く触れていると、人としてのかたちが不安定になってくるが、これまたその一方
で、どこか感覚が研ぎ澄まされてくることもある。闇に飲み込まれるか、逆に良いところ
を喰らってしまうか――それは、人それぞれにより違う『資質』だ。
 ギンコは常々、自分がこの後者に当たる人間だと内心で思っていた。
 自分が自分を得た日から、今日まで旅を続けられてきたのもその資質に寄るところが
大きいのではないか――そう考えてきた。しかし、違う。
 ギンコはやはり、後者ではなかった。
 後者はこの永久の闇の奥の奥深くに忍び、誰かがやってくるのを待っている。
 純然たる闇の王が、口を開けて待っている。
 そして――前者の世界は、そこで終わりを迎えるのだろう。
 ギンコは今後悔した。何故、入口で引き返さなかったのだろうかと。
 何かがいるのは、分かっていたのだ。甘かった。
 そう、自分を責めた。
 自分は闇に喰われる者なのだと、知っていた筈なのに。
 そんな事を考えている間に、ギンコは奥の奥に辿り着いてしまっていた。



216 :蟲師 奥の奥:2005/10/25(火) 15:34:23 ID:z7EApMn00

「…お前は、人間か?」
「ああ。おれはにんげんだよ」
「いや、違うな」
「ちがう?」
「お前は闇に――蟲に喰い尽くされた奴さ」
「むし?」
「『常闇』という蟲がいる。そいつがお前を取って喰って――」
「ちがう。それはちがうよむしし」
「――違う?」
「むしし。おまえはこわがっているだろう。おまえはやみがこわいのだ。だからそんなうそ
をついてみずからをなぐさめているのだ」
「嘘だと? 俺は――」
「おまえはしょせんりくつにしはいされかんかくをとぐことをわすれたおろかものだ。そして
おれはくわれたのではない。くってやったのさ。やみをな」
「…違う! お前は常闇に――」
「なんといおうが」
「――」
「おまえはよわい。おまえはよわいいきものだ」
「…お前は強者だというのか」
「おれはやみをくいつくす、せかいさいこうのそんざい。ばんにんがひれふすやみにただ
ひとりめいれいをくだせるしこうのそんざいなのさ。おれはやみであり、やみはおれである。
そしてだれも、やみにはさからえない」
「…お前だって、万能ではない。闇は光に照らされるもの。そして俺は、その光を持っている
のだ」
「ひかりか。なるほど。てらしてみるがよいわ」
「言われなくても」
 ギンコは、火を灯した。声の主の顔を見ようとしたが、見えない。顔だけではない。胴も、腕
も、足も、全てが見えない。確かにそこにあるのに、まるで体の芯から闇に染まっているよう
に見通せない。


217 :蟲師 奥の奥:2005/10/25(火) 15:34:55 ID:z7EApMn00
「…やはり、お前は常闇に憑かれている。常闇に憑かれると、闇の思念が侵入してくるためか
思考がうまく出来なくなり、そして最後には体が闇に染まったようになってしまう。お前はもう末
期だ。どうしようもない」
「おれはやみをすべるおうだと、いわなかったか――」
「!」
 火が消えた。消された。ギンコは急に激しい圧迫感を覚えた。締められている。何に?
「やみはじゆうじざいだ。おまえをこのままにぎりつぶすこともできる。おれがやみのおうである
こと、つたわったか」
「所詮……この中だけで、だろうが……外にでりゃ、お前などは」
「いうねえ。わいしょうなむししがよくもまあそういうことを、な」
「うぐ」
 口から、鼻から、目から――闇が、ギンコの体に入りこんでくる。
「おまえをしはいしてやろうか」
「し……配なんて、出来るかよ」
「できないとおもうのか?」
「…できるんじゃねえの?」
「ふふん、しょうじきなおとこだ。なあに、しはいするきはない。おれになんのえきもないからな――」
「…えき……?」
「おまえがまたしょうこりもなくあるきづつけるというのなら、またあうこともあろう。とこしえのやみの
なかで――」

 ギンコは、激しく咳き込んでいた。
 闇の声が聞こえて、最後に気が遠くなり――そして、表に出ていた。
 闇を喰い、闇を制するもの。あれがそうなのだろうか。
 いや、違う。
「…くそ、お前は、闇の王なんかじゃねえぞ……ただ、蟲に憑かれて勘違いしているだけだ」
 ギンコはそう呟き、立ち上がって、森に入っていった。
 闇の王――それは未だ姿を現してはいない。



218 :ゲロ ◆yU2EA54AkY :2005/10/25(火) 15:35:54 ID:z7EApMn00
パオさん、続けて申し訳ないです。
アフタ読んだらラブロマがいきなり最終回でビックリ。告知なかった筈。でも頑張ったと思います。
あと初めてライトノベルと称される作品を買ってみました。
しかし、アニメの蟲師は評判いいですね。見れる方は見てみて下さい。嬉しくて何も考えずに今回書いてしまいました。

>>22
説明口調は、もう仕方ないといった感じで……ちょっと時間のない状態で焦って書いてたというの
もあると思いますが。ロッテがね……

>>23
正直、最近書いた二次創作(と言っていいのかどうか)の中では一番自己満足度高かったです。
所詮自己満足ですが。

>>24
遅れましたが、おめでとうございます。自分はこれからペース落ちると思うんですが、このスレには
何の悪影響もないでしょう。素晴らしい方がたくさんおりますから。

>>25
関係というのは、性的関係でしょうか? それはない……と思います。でもご想像にお任せします。
色っぽい表現は思わず使ってしまうのです。趣味です。ごめんなさい。
あと「皆が入ってる」というのは、ルナリアが入ってきたとき一緒に溶けた親や友達の成分が入ってきた
という取り方もできますし、そういう生々しいものではなく、彼らの意志が入ってきたとも取れると思います。
まあなんというか、背負って生きてやる、という娘ですルリは。

>>29>>44
ルリはですね、まずルナリアという名前を考え付きまして。で、自然とルナリアを体内に持つ人間=ルナリアン
という風になりました。どうせなら主人公も「ル」で始まる方が自然だろうと思い、ルリになりました。

>>34
確かに……SFにおける戦う女といえばそんな感じですよね。まあ僕の嗜好に寄るところが大きかったと思います。

では次回。これから『キノの旅』読みます。まだ4頁しか読んでないんで何とも言えませんが、良さそうです。

219 :作者の都合により名無しです:2005/10/25(火) 17:08:14 ID:x/2K4RK+0
>パオさん
お久しぶりです!やはりパート30はパオさんがいないとね。
相変わらずメイも可愛いし、コロコロ視点が変わるのもスピード感あっていいです。。
次は出来るだけ早く、北の果てからかDIOをお願いします。


>ゲロさん
おお、久しぶりの蟲師だ。嬉しいです。(百物語は?w)
闇の王ですか。子供口調だけど禍々しい存在みたいですね。今までの祓いとは違うかも。
ギンコ、苦戦しそうですね。あと更新ペース落ちるんですか。残念。


あとパオさん、もうコテ半はパオ統一でいいんじゃないですか?


220 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/25(火) 19:25:26 ID:WtorE5Of0
「ガッァ・・・・。」
サラダは用務員の一撃を受け、その場に倒れ込む。
これはレベル差があるドドリア達にとって、決して受けてはいけない一撃だった。

「サラダ・・・、サラダっ!!」
遠くからはザーボンの元にたどり着き介抱しながら、その光景を見て必死に叫んでいるウエハーツの声が聞こえる。

一方、光景を誰よりも近くで見ていたドドリアは脳内でサラダが何度もその場で崩れ落ちる瞬間をリピートしながら、
自分のした大きすぎる過ちにただひたすら後悔していた。
(俺は・・・、一体なにをしていたんだ・・・。)

ドドリアがそう考えていると、きぐるみの上からでは全く分からなかったが、
まだ息のあるサラダが絞り出すように声をかける。
「ド、ドドリア・・・。」
「さ、サラダ?生きているのか?」
「ああ、このきぐるみ”フリ太君”のおかげだ・・。」
「そうか・・・。良かった・・・。」
と心底安心するドドリア。
「ドドリア・・。お前に言っておくことがある・・。」
「何だ・・・?」
「戦場では冷静さを失った方が必ず負ける・・・。例え仲間が目の前で散ろうとも、決して冷静さを失ってはならない・・。」
「サラダ・・・。」
「お前は先程、早く決着をつけたいために冷静さを欠いていた・・。だから一撃も奴には通じなかっ、ぐあっ!」
「お、おい!サラダ?」
「だ、大丈夫だ・・・。ドドリア。お前は大佐殿が選んだ男だ・・・。
だから俺も必ず用務員の奴を倒せると信じている・・・。臆すな!冷静にいけ!ドドリア!」

221 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/25(火) 19:26:21 ID:WtorE5Of0
サラダが叫ぶ度に血に染まるフリ太君のきぐるみ。それに遂に見かねたドドリアは、
「分かった!分かったから!もう喋らないでくれ!」
と言ってしまう。そんなドドリアの声を聞いたサラダは、
「お前は誰にでも優しいのだな・・・。そんな所に大佐殿は惹かれたかもしれん・・・。ドドリア・・・。勝てよ・・・・。」
と言ったきり喋らなくなる。
驚いたドドリアは思わす青ざめるがきぐるみの中から寝息が聞こえるのに気付くと、複雑だが少し安心した顔になる。
「俺は・・!」
そしてドドリアの顔は先程の冷静さを失ったのと違い、落ち着いてはいるが目に炎を燃やしたような顔になって立ち上がった!

--------------------------------------------------------------

222 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/25(火) 19:28:23 ID:WtorE5Of0
〈元水上水族館・クレータ‐〉
「なぜ〜、ピンクばかり残る〜〜!ピ〜ン〜ク〜がアアアアア!!!」
用務員のおじさんは先程の攻撃でドドリアを倒せなかったことに苛ついているのか先程の様に狂気の笑顔は消えて、
ただ苛立ちを表すだけの形相に変わる!
しかしドドリアはそんな用務員の様子に臆せず、ラムネ・ドライバを発動させようと先程の令嬢の言葉を思い出しながら、
思いを指輪に集中させる。

゛大切な人を守りたいと思えばラムネ・ドライバが後は教えてくれますよ。゛

(そう、そうだったんだ・・・。最初は俺は・・・。)

ドドリアは最初は気絶しているザーボンや安全な場所にいる令嬢のことだけを思い、
それをラムネ・ドライバで弾として撃ち出してきた。

しかし--------これはいわゆる自分よがりな考え方。

確かにその二人は今までのドドリアの人生の中でフリーザ並に人生のウェイトを占めてきた存在だろう。
たしかにランクをつければ1、2位を争う存在。

しかし今、彼がここに立っているのはその二人だけのおかげではない。

例えば、マオやウエハーツ等といった、今回助けに来てくれた今日まで一度も会ったことも無かったミスリルの隊員達。
そしてこのラムネ・ドライバを開発中に命を落としたと言われる見知らぬ人も今、彼がここまで生き残れている要因だろう。

つまり、それらの存在が1つになってドドリアは今ここにいるのだ!


223 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/25(火) 19:30:34 ID:WtorE5Of0
決して忘れてはいけない!

自分が戦う理由が自分だけの物ではないことを!

人を守るということに順番や順位がないことを!

”大切な人を守る”ことは唯の自分のエゴだけではいけない事を!

--------そしてそれはラムネ・ドライバを通じてサラダが教えてくれたものだ・・。


(そうだ!俺は一人の力だけでここに立っているわけではない!だからそんな俺が今出来ることは・・・・!)

「このラムネ・ドライバで俺を生かしてくれた”大切な皆”を守ることだああああ!!」

もう死んでしまった開発者が空に描いた、真のラムネ・ドライバの存在の意味に気付いたドドリアは今の叫びとともに
ラムネ・ドライバを発動させ、天からの祝福のような温かい光を生み出す!
「ケケケケケケケケ・・・!」
一方、用務員はいつの間にやらラムネ・ドライバを発動させたドドリアの懐に入り、鳩尾にショートアッパー気味のパンチを放つ!!

バシッ・・!!

・・・が、用務員の銀河最強クラスのパンチは何故かドドリアに届く前に先程、ドドリアによって生み出された光に弾きとばされる!

「俺はこんな物でやられる程度の覚悟でここにいるわけではない!行くぞぉ!!」
とドドリアは言いながら自分が生み出した光を大砲の砲弾位の大きさに収束させ、用務員に向かって光の砲弾を打ち出す!

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・。

ドドリアが撃ち出した光の砲弾は圧倒的存在感で大きな地響きを引き起こしながら、用務員を確実に捕らえ--------た!

224 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/25(火) 19:31:48 ID:WtorE5Of0

「う、ウォォォォォォォォォォ!!!」
ドドリアが唸ると同時に光の砲弾が用務員に直撃し、遂に防御の姿勢を取らせることに。
「こ、このまま・・・・・、消えてしまえ!!!!!」
さらにドドリアがそう叫ぶと光の砲弾はさらに威圧感を増しながら用務員を飲み込んでいく!
苦悶の表情の用務員。
(よ、良し!!勝ったか?)
その顔を見たドドリアは勝利を確信したのか思わず一瞬だけ気を緩めてしまう。

そう、それは------------確かに一瞬だった・・・。

-------------------------------------------------------------------------------
ゴ、ゴゴゴゴゴゴ・・・・。

”勝てる!”と思い、最後の最後で一瞬だけ気を緩めてしまったドドリア。
普通の相手なら、一度取り込まれそうになったらもうこの世には戻ってこれないだろう。
しかし、この一瞬の気の緩みがドドリアに最後の試練を与えることに・・・!

(グアッ!お、押し戻される・・・?)
なんと用務員はドドリアの一瞬の隙を突いて光の砲弾を押し返し始める。
(な、なんで・・?ラムネ・ドライバで作った弾を押し戻せるんだ・・?
まさか・・、ラムネ・ドライバは奴の思いにも反応しているのか?)

使用者の思い(気持ち)具現化するラムネ・ドライバ。
本来ならただ破壊を望むものに扱えるはずはないのだが、心はあくまで愛しきサメを殺された用務員の純粋な復讐。
その純粋な思いはドドリアが気を緩めた瞬間にドドリアの思いを一時的に上回り、ラムネ・ドライバを反応させたのだった・・・。


225 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/25(火) 19:33:37 ID:WtorE5Of0
(そうか俺が水槽を壊したせいでサメが死んだから、俺達に攻撃を・・・。だが・・、俺にも譲れないものが-----あるんだ!!!)
ドドリアは用務員の気持ちを知った上で気を引き締めなおし、用務員の”思い”に負けじと、自分のありったけの”思い”を
ラムネ・ドライバにぶつける!

ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・!!!

二人の強大な”思い”がラムネ・ドライバを通して砲弾を一軒屋並に巨大化させる!

「ま、まけるもの・・・か・・・・。」

「か、カトリ〜ヌ・・。カトリ〜ヌ・・。」
そしてこの最終決戦は一瞬でも気を抜けば光の砲弾に自分が飲み込まれるという超極限状態になっていた。

--------------------------------------------------------------------------------

226 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/25(火) 19:37:28 ID:WtorE5Of0
一方、ウエハーツはサラダが倒れてからもこの中ではまだ比較的体力のあるザーボンの介抱をしていた。
「このままじゃ、やっぱり分が悪いな・・・。」
ウエハーツは用務員の常軌を逸した精神状態から、平常心のみの”思い”で戦かっているドドリアの方が分が悪いと考えていた。
「どうする・・。俺は限界だし・・。やはりザーボンの旦那を起こして援護してもらわねえと!」
そう言って、ウエハーツは必死に気絶しているザーボンに呼びかける。
「起きろよ!旦那!気合出せ!気合!!」
ウエハーツは必死に呼びかけるが、ザーボンからは返事が無い。
「う、く・・・。やば・・・い。」
そしてウエハーツがザーボンに呼びかけている頃、ドドリアはウエハーツの読みどおり、
疲れしらずの用務員に押されていた・・。

--------------------------------------------------------------------------------

227 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/25(火) 19:41:17 ID:/yqBT22C0
「う・・・・、ざ、ザーボン・・。みんな・・・。」

遠くからドドリアの苦痛の声がかすかに聞こえる・・・・・。

その声を聞いたウエハーツはさすがに険しい顔になりザーボンに向かってこう叫ぶ!
「オイ!ザーボンよう!よくは知らないが、お前はドドリアの親友なんだろ?兄弟なんだろ?
そんなお前が兄弟が苦しんでいる時にのうのうと寝ている場合かよ!オイ!」
とウエハーツはありったけの声でザーボンに叫ぶが---------反応はない・・。

「クソう!何でだよ!兄弟は助け合うものなんだろ?なんで起きて援護に行かないんだよ!
なんでさっきまで知り合いでもなかったサラダに全てを任しているんだよ!
アレだってお前が行くべきだっただろうが!それとも奴が怖くてタヌキ寝入りか!!
オイ!いい加減起きろ!この-----------------------

------------------------卑怯者がァァァ!」

”卑怯者!!”

この言葉にピクンと体が反応するザーボン。
ウエハーツはその反応を見逃さず、ありったけの声で「”卑怯者!”起きろ!」と叫び続ける。
そしてそのたびに反応するザーボンの体。
まるで”卑怯者!”と呼ばれる何かと戦っているように・・・・。

-----------------------------------------------------------------------

228 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/25(火) 19:51:30 ID:/yqBT22C0
どうも、これからこの物語の裏主人公のザーボンsideに少しだけ入ります。
しぇきです。

レスをくれた皆様どうもです。
誤字脱字は気にしていますが、クルツは酷いですね。
多分、大まかに書きなおしたときにノリでクルツと書いてしまったようです。
スイマセン。
ラムダ・ドライバはラムネ・ドライバです。
ドラゴンボールの世界なもんで。
これも、クルツと同じ原因です。
気をつけます。
今回は・・・。無いはず・・・。

>青ピーさん=パオさん
どうも、最近ここでお世話になっているものです。
以前のようなご活躍を期待しております。

>茄子さん
更新ペースダウンは残念です。
後、ルリについて解答をくださってありがとうございます。

>邪神?さん
ハイペースですね。テイルズは好きなのでスタン達の活躍も期待しております。
勇次郎がでたら戦うのかな?

では失礼します・・・。

229 :作者の都合により名無しです:2005/10/25(火) 20:15:17 ID:m8VjfwAL0
パオ氏復活おめ。ゲロ氏茄子長編移行おめ。しぇき氏とりあえずおめ。

>忍者の証
随分懐かしい気がするこの作品w半年振りくらいかな?この凸凹コンビは好きなので
期待してます。次回はガラのカッコよさの爆発かな?もう少しサクサク連載して欲しい。

>蟲師
人気作品復活ですな。番外編の位置づけでも無さそう。闇の王とか物騒なキャラからして、
本当の意味の完結編かな?更新ペース落ちても期待し続けますので頑張って下さい。

>フリーザ野球軍
裏で頑張るザーボン。原作と違い良いやつですな。ドドリアも頼もしい相棒をもったものだ。
主人公の(はず)のドドリアをみんなで盛り上げて、決戦って感じですなー。


今日も阪神負けてるよw
ロッテ強すぎ・・(ゲロさんはロッテファンかな?)
バレさん落ち込んでないだろうか。

230 :作者の都合により名無しです:2005/10/25(火) 21:20:21 ID:S7906FDM0
うわぁ・・・w
ひどい駄文がたっくさんだぁ

231 :作者の都合により名無しです:2005/10/26(水) 00:49:35 ID:wIeXKRWl0
>蟲師
人気作品復活ですな。番外編の位置づけでも無さそう。闇の王とか物騒なキャラからして、
本当の意味の完結編かな?更新ペース落ちても期待し続けますので頑張って下さい。

バカな読者ほど腹の立つもんはないな。

232 :作者の都合により名無しです:2005/10/26(水) 01:11:01 ID:8L1d1uUr0
>>231
ゲロさん???

233 :四話「決闘」前編:2005/10/26(水) 01:14:09 ID:djyk8C1h0
「遅いな・・・。」
マスク島の近くに船を止めてブッチャーを待つ、これなら何か策を用意されても対処できるだろう。
あの山猿が正々堂々と勝負等と考えるはずが無い。しかし、安心はできない、さっきまで曇っていた空が快晴になっているのだ。
何かしらの不安を煽る。さらに予備のまんじゅうが切れてスペックがおじいちゃんに戻ってしまっているのだ、
あきらかな戦力不足、一方、こちらの不安など無視してはしゃいでいるバカップル。何をのん気に釣りしてんだ。
「フィーーッシュ!」
なんでいい年こいてそんな恥ずかしい叫び声上げてんだこの田舎者は、本職は本当に剣士なのか?
「ほらほら!もう一匹くるわよ〜。」
何が「くるわよ〜。」だ、アホかと、馬鹿かと。
お前らな、たまたま釣れたからって普段やらねーような釣り楽しんでんじゃねーよボケが。
良く見りゃまだ2,3匹じゃねーか。2,3匹だよ、2,3匹。
カップル揃って決闘前の人の船で釣りか、おめでてーな。
フィーーッシュとか叫んでんの、もう見てらんない。
お前らな、その魚食っていいから部屋に帰れと。
海賊船ってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
反比例をしめすグラフのごとき曲線の甲板で、向かい合った奴といつ喧嘩が始まってもおかしくない、
刺すか刺されるか、そんな雰囲気がいいんじゃねーか、金の亡者と田舎者はすっこんでろ。
で、やっと亡者が部屋に帰ったと思ったら、金髪のアホがまた「フィーーッシュ!」とか叫んでるんです。
そこでまたぶち切れですよ。
あのな、「フィーーッシュ!」なんてきょうび流行んねーんだよボケが。
得意げな顔してなにが「フィーーッシュ!」だ。
お前は本当にフィッシュの意味が分かっているのかと問いたい、問い詰めたい、小一時間問い詰めたい。
お前、「魚ーーー!」って叫びたいだけちゃうんかと。海賊通の俺から言わせてもらえれば今、
海賊通の間での最新流行はやっぱり、ブラックジャック、これだね。
BJ、これが通の間の呼び方。こっそり裾にジョーカーいれてブラックジャック。
これ最強。しかし、これを頼むと次から服をチェックされてその隙にカードと一緒に金まで掏られたりする、諸刃の剣、
素人にはお薦めできない。まあお前、バカップルは部屋で寝てなさいってこった。

234 :四話「決闘」前編:2005/10/26(水) 01:14:52 ID:djyk8C1h0
「何考えてるんだ・・・俺?」
あまりに暇なせいか妙な言葉の羅列が頭を過ぎる。いつの間にか金髪の方も部屋に戻っていた。
結局、大漁と言うわけでもなく、中途半端な数の魚が釣れたようだ。武器屋で新品の斧を仕入れてしまい、
金に余裕はない、大根おろしが欲しいが塩か醤油だけで食うことになりそうだ。その時頭に、
「魚焼きには、醤油だろ?」
というフレーズが浮かんだ、「暇」という名の病魔の末期症状は恐らく、こんな妄想を繰り広げる物なのだろう、
ふんどし一丁のムキムキの男の声だった。醤油魚ならスペックも元に戻るだろうか?くだらない心の問答が終わった途端、
いきなり波が揺れだす、風が強くなった訳ではない、大型のモンスターもこの辺にはいないはずだ。
大型の船か?ブッチャーの船はでかいがそれだけだ、速さがないと、こんな揺れはおきないだろう、さらに揺れは大きくなる、
見晴らしはいいのだ、大型船だったら目に見える、となると残る可能性は・・・
「やられた・・・ゲラ=ハ!全速で離脱だ!パイレーツコーストに戻るぞ!」
周りに続々と帝国船が集結していく、一定距離を保ちながら、どうやら弓を使ってくるようだ。
「キャプテン、これは・・・」
ゲラ=ハも気がついたようだ、そう、
「ブッチャーめ、仲間を売りやがった!」
何か手を用意するとは思ったがまさか海賊仲間を売るという、海の男としての一線を越える行動にでるとは、
急いで碇を巻き上げ、帆を上げる、しかし、
「うてぇぇーー!」
帝国船から聞こえたその一声と共に、上空に放たれる無数の矢、向こうに大型船はない、レイディなら振り切れるはずだ、
ただし、被害が少なければ、の話だが、上空に放たれた矢が帆をかすめる。怒りと悔しさのあまり叫ぶ、
「ブッチャァァァァ!」
怒りが頭の中を支配しそうになる、しかし冷静に判断しなければこの状況下から生き延びることは出来ない、
冷静になり頭を働かせるホーク、長年に渡って、とはいってもまだ30だが物心ついた時から海賊だったのだ、その年期が告げている、
編み出した危機への対抗策を、小回りと軽さを活かし、岩を使って飛び、相手に移動パターン、向かう先を掴まれることのないようにする、
さらに、左右へ素早く動きつつ、洞窟へ逃げ込み隠し通路を使う、これが今できる一番生存率の高い逃走経路であった。
しかし数が違いすぎる、せめて矢をなんとかできればそれだけで逃げ延びられる確立は上がる。だが飛び道具がない、そこへ、
「ちょっとぉ!何が起こってんのよ!」
いい所へ女の方が来た、一か八かだこいつ等に賭けてみよう、剣の力が役に立つ物であることを祈りつつ指示をだす、
「おいお前等!助かりたかったら上から降って来る矢をなんとかしろ!」
急に危機に陥った事を知り、慌てるルーティ、
「矢って・・・ひゃあ!」
間一髪避けたようだがそんな事では状況は変わらない。その時、スタンの姿が見えた、

235 :四話「決闘」前編:2005/10/26(水) 01:15:57 ID:djyk8C1h0
「眠・・・ふぁぁぁぁ・・」
そういい残して眠ってしまった、使えないにも程がある、ルーティが無理矢理たたき起こす。
「ちょっとお!しっかりしなさいよ!か弱い乙女に盾になれっていうの!?」
「・・zzz・・・」
駄目だ、当てにならない、相当寝起きが悪いようだ、矢が顔を掠めているのにもかかわらず熟睡している、
スピードが徐々に落ちる、帆に当たり始めている、このままじゃ洞窟にたどり着く前に沈む、その時、
帝国船を一蹴するかのように波がうねった、まるでホーク達の船を守るように。この機を見逃すホークではない。
「よっしゃあ!こいつもウコムのお導き、って奴かぁ!?」
一気に洞窟へと突っ込む、よく帆が加速できるだけ残っていた物だ、奇跡だろう、隠し通路をつかいパイレーツコーストへ向かう。
どうやら撒いたようだ、桟橋に着いてすぐ碇を下ろし、港へつける。
「いくぞ!ゲラ=ハ!」
目指すは集会所、ブッチャーを叩きのめすために、
「ブッチャぁ!」
勢い良くドアを開く、待っていたのは意外な反応だった。
「遅かったじゃねぇか、帝国の犬が!」
何をふざけた事を、売ったのは自分だろうが、
「何言ってやがる!帝国に俺を売り飛ばしやがって!」
手に愛用の斧を握り締める、ゲラ=ハも同様に槍を構える。
「それはこっちの台詞だ!現にこいつが、お前に頼まれて俺の情報を帝国に売ったと、白状したぞ!」
見たことも無い男がこっちを見ている、十中八九ブッチャーの手下だろう。さらに下っ端が調子に乗って突っかかってきた。
「ホークさんよ、あんたには失望したぜ、仲間は売らねぇってのが俺等のルールだろうが!我慢できねぇ、皆ぁ!やっちまおうぜ!」
10人以上はいる海賊が一斉に襲い掛かってきた、まずい、頼りになるのはゲラ=ハだけ、この人数差を覆すような技はない、
あまりに複数の相手を相手にしたことはないのが凶とでたようだ、だがそれでも諦めない、まだ希望はある、
そう信じて斧を取り、覚悟を決める、その時、
「イラプション!」
部屋の真ん中に巨大な火炎の渦が出来上がる、何が起こったのか一瞬理解できなかったが、声の主は紛れも無い、あの男、
どうやら希望が見えてきたようだ。
「キャプテン、助けにきたわよ〜、お礼は後でたんまりヨロシクぅ!」
「まさか・・・ルーティまで死者の目覚めを習得してるなんて・・・。」
本当にさっきの声の持ち主か疑うほど生気がない、しかし、今は死者の目覚めとやらの正体よりも、前にも増してあの剣の正体が疑わしい。

236 :四話「決闘」前編:2005/10/26(水) 01:17:08 ID:djyk8C1h0
火の術法を使うモンスターとはあまり戦ったことが無いが、どう見てもこれは術法ではなかった、神々しさを感じない。
そうホークは感じ取った、倒すのを目的とした、神の力を使わない、人間の生み出した、人間の魔力如きでは、
作り出せない炎。そのあまりの激しい炎の力にその場にいる誰もが驚愕していた。見た感じ優男に見えるこの金髪の青年、
その実、戦士としての、人を殺める覚悟を持ち合わせているようだ、しかし、やはり非情に徹しきることが出来ないのか、
皆殺しどころか、大半が生き延び、動けるものは皆、逃げ出した、その様子を見つめるブッチャー、
「なんだぁ?あの炎は!?」
次々と燃えてく部下をみて危険を感じたブッチャー、一瞬動揺したようだが、余裕の笑みは消えない。
「おいおい、ホーク、ちょいとばかし汚ぇだろそいつぁ、妙な術使ってくる助っ人とはよぉ。」
自分のことを棚にあげてよくまぁ言えた物だ。
「何が汚ぇって?汚ぇのはテメェだろ屑野郎!綺麗さっぱりこの世から消してやるから、覚悟しやがれ!」
ホークの挑発に過剰に反応する、どうやら切り札があるようだ。
「ククク・・・テメェこそ・・・血反吐吐いて死になぁ!」
そう叫んだブッチャーは徐に壁に向かい、張ってあった賞金首の紙を剥がす、その上に妙な魔方陣が浮き出る。
そしてさらにそこから冷気が放たれ、液体が拭き出す、それは見る見るうちに固まり、形を変え魔物の姿となる、
不定形、自然界の精霊から泥で出来た魔物まである他のモンスターと区別されるタイプのようだが、
こんなにも巨大な不定形のモンスターは見たことも無い、不定形の中でも上位に位置する魔物であろう、
何故ブッチャーがこんな化け物を飼い馴らせるのか、確かに疑問だが今はそんな事を問う余裕はない。
「行けぇ!アイス・デビル!皆殺しだぁ!」
氷の化け物が砕け散る、そして空中へと浮かび、高速で降り注いできた。
「うぉぉぉ!?」
思わぬ攻撃方法に反応が遅れる、威力も半端ではない、迂闊に近寄りすぎた、こんな隠し球があるとは、
巨大な氷塊が体に突き刺さる、動きを封じられる、まずい、回復術を唱える暇がない、殺される、死を覚悟したその時、
「ヒール!」
体の痛みが消え、血が注がれてくる感じ、傷まで塞がっている。暖かい光に包まれる、だがこれにも、
神の力は感じられない、しかし傷薬等のような人工的な感じもしない、まるで人の温もりの様だった、
「これなら、文句はないでしょ?」
満面の笑みで金をせびる、その余裕な態度が気に入らないのか、またもブッチャーがキレる。
「クソ共がぁぁ!アイス・デビル!何してやがる!さっさと元に戻らねぇか!」
そう叫ぶとバラバラになった氷塊が元に戻る、ブッチャーを見据えてホークが猛る。
「ここからが本番だぜぇ!」

237 :四話「決闘」前編:2005/10/26(水) 01:18:14 ID:djyk8C1h0
スタンが剣を構え、切りかかる、しかしあっけなく弾かれる、
「こいつ・・・硬すぎる!俺が術で攻撃するからゲラ=ハは足止めをしてくれ!」
詠唱の構えに入るスタン、そしてルーティは、
「サーチガルドぉ!」
援護かと思いきや金を探し始めた、そのままどうやって見つけたのか分からないが隠し部屋にまでいってしまった。
ルーティ戦闘放棄。
「おい!回復はだれがやるんだよぉー!」
ゲラ=ハ&スタンVSアイス・デビル戦闘開始。

「形勢逆転だな。」
自信満々に言い放つホーク。
「ふん、そういう事は・・・俺に勝ってからいえぇぇぇ!」
ブッチャーが先に動いた、高くジャンプし全力で斧を投げつける、トマホークの上位技、フライ・バイ。
上空から加速を付けて飛んでくる斧を、盾で防ぐホーク、ブッチャーが一瞬視界が塞がった隙を付くため、高速で相手の後ろへ移動する、
そして足の腱を切ろうとする、相手の動きを奪うための技、かかと切り、しかも腐っても鯛、どんなに屑でも流石は海賊のボス。
実力は本物である、目にも止まらぬ高速で移動、かかと切りの無足、「無足かかと切り」
「貰ったぁぁぁぁ!」
全力で足をそぎ落としにかかるブッチャー、常人なら腱どころか足首を丸ごと持ってかれるであろう、しかし、
「やっぱりな。」
起動を見切り、斧を踏みつけて地面に固定する、完璧なタイミングだったのに、驚愕しつつも斧を放して逃げようとするブッチャー、
しかし、ホークはそんなに甘い男ではない、裏切り者への制裁は、罰か、死である。
「動くな、トマホークでテメェの頭かち割るぞ。」
その言葉に怯え、足を止めるブッチャー、ホーク側の勝利が確定した。
「な・・・なんでかかとを狙うと・・・」
悔しそうに、何故自分の技が見切られたか尋ねるブッチャー、ホークは答えた。
「馬鹿の考えが分からねぇ程、馬鹿じゃねぇよ、相手の動きを奪えば、殺せなくても逃げられるから狙ったんだろ?」
見透かされていた浅はかな考え、だが正直、バキと戦ってヒントを得ていなかったら安全に盾で防いで戦いを伸ばしたかもしれない、
部下を操り楽をしてきたブッチャーと、戦闘の勘が錆び付く間も置かず戦い続けたホークとの、経験の差であった。

238 :邪神?:2005/10/26(水) 01:44:56 ID:djyk8C1h0
ブッチャーが呆気なさ過ぎますがアイス・デビルの方はもうちょいまともかと・・・
後半はデビルとの決闘です、ホークはブッチャーを逃がさないよう足止めしているので参戦しません。

今週のサガ講座

陣 特定の形の隊列を組み、連携を行うと発生し、発生した陣の種類によって神への信仰度が上がったりする。
連携の攻撃力を飛躍的に上昇させるため、狙って使えば強敵との戦いが楽になったり、「神の恩恵」の条件を満たしやすくなります。

神の恩恵 場所や状況、強い信仰の心によって発生する神からの祝福、条件は厳しいが戦況が激変する程の力がある。
ホークは水術法をよく使ったりするのでウコムへの信仰が高かったりします。当然、他の神を信仰し、祝福を受けられます。
悪行を働いたり、三邪神を崇拝する陣を使うと信仰度が上がります、まぁ邪神の陣は悪人にしか効果はないですが悪行は、
善人にも平等です。

閃き 使い慣れた武器で強敵と戦っていると、自然と体が動き、新しい技を編み出すことがあり、これを閃きといいます。
雑魚でも閃かないこともないですがやはり強い敵の方がいいです。

これ等全てを、作中で表現できるか分かりませんが、まぁやってみます。

239 :作者の都合により名無しです:2005/10/26(水) 12:43:01 ID:TWd4FM7D0
邪神さんお疲れ様です。
タイトルの物々しさとは反対に、コメディタッチの戦闘ですなw
ロマサガ・テイルズファンの俺としては嬉しいけど、知らない人付いていけるかなw
更新ペースも良くて感心します。これからも頑張って下さい!


パオさん帰ってきて、蟲師も復活したけど、VSさんやブラキンさん、ミドリさんとかは
どうしたのかな。一番心配なのはザクさんだけど。

240 :作者の都合により名無しです:2005/10/26(水) 17:13:47 ID:BvcDTuof0
邪神氏お疲れ様です
スタンとサガのレギュラー陣が同じSS内で戦っているのは新鮮ですな
更新ペースも速くてとても楽しみです。頑張れ

241 :バレ ◆sssssssDAo :2005/10/26(水) 21:47:17 ID:+CTO8zxM0
>青ぴー様
 お帰りなさい。
 半ばリタイアなどと言わず、昔のペースでの投稿を期待しています。
 (更新頻度の落ちた私が言えた義理ではありませんが)
 剣士コドンの復活、隻腕はン=ヴォスにやられたものでしょうか?
 彼が味方になるか敵(下僕化)となるか、楽しみです。
 あと、長編に移行させました。新しいアドレスはhttp://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/ninjya/01.htm

>ゲロ様
 新シリーズでしょうか、続編でしょうか。ともかく乙です。
 (蟲師に茄子、魔女、百物語、同時4本連載‥‥凄い状況ですね)
 今回の男が食う側だったのか食われた側なのか分かりませんが、本人にとっては
 もうどうでもイイ事なんでしょうね。何となく「ロードス島戦記」のウッドチャックを
 思い出しました。
 アニメ蟲師、先週はツーリング準備で見逃してました。そんなに評判良かったのですか、
 少し残念。

242 :バレ ◆sssssssDAo :2005/10/26(水) 21:50:27 ID:+CTO8zxM0
>しぇき様
 何か原作ブウ編での元気玉の押し合いを思い出しますねえ。
 しぇき様の書くドドリア&ザーボンは色々悩んだり考えこんだりと、妙に人間臭くて、原作とは
 全然違うイメージになってますが、それが妙にあってますね。
 もう最後まで書き上げているとの事ですが、最後にはザーボンの苦悩が拭い去られていると
 いいですね。

>229様
http://ss-master.sakura.ne.jp/cgi-bin/bbs/data/IMG_000040.jpg
るーるーるるるるるー

>邪神? 様
新連載乙です。感想はサイトBBSに書かせて頂きます。

最後に30スレおめでとうございます。このスレが終るまでには私もSS投下します(多分‥?)

243 :ふら〜り:2005/10/26(水) 22:04:19 ID:8mUxf0+G0
>>邪神? さん (0w0)←もしかして……ディスか?
始まって以来の軽快なギャグ調路線から、始まって以来の派手&緊迫バトルへと急展開
でしたね。元ネタ知らずですが、刃牙やスペックも忘れず顔出しして下さってますし、
自分の判断を全く疑わず突き進むホークも良い感じ。ご無理なきよう、続けて下さいっ。

>>青ぴーさん(どこへ行っていたんだッ、チャンピオン!)
久方ぶりに会ってみれば、相変わらずですねぇこの二人は。タイトルそのまま、色っぽい
雰囲気にはほど遠い。今のところ足手まといにしかなってないネイが、旅の中で成長して
活躍できるか。逆に、捕らわれの姫君と化すか。ガラとの距離の変動、はたしてどちら?

>>ゲロさん
今回は映画の『スウィートホーム』を思い出しました。あれほどの殺傷力はないみたい
ですけど(やらなかっただけ?)、闇を視覚でなく触覚で感じながら襲われるって怖い
ですね。あるいは本当に蟲を支配してるのかも……ギンコも、少しはそう考えてるかも。

>>しぇきさん
前回の感想で賞賛した私の立場をどーしてくれるドドリア。また更に上に行ってしまって。
でも「おだやかで純粋な悪から超サイヤ人」的理屈で用務員も負けない。考えてみれば、
フリーザ第二形態と同等の鎧を易々と突き破った奴な訳で。逆転の鍵はザーボンにあり?

244 :作者の都合により名無しです:2005/10/27(木) 09:54:46 ID:fQoWWsYv0
バレさん、久しぶりに書いてくれるんですか。
ありがとうございます。ところで>>242のアド先見えませんw

245 :邪神?:2005/10/27(木) 21:30:08 ID:WWFjS9gS0
「ハァ・・ハァ・・駄目だ、全然効かない・・・それどころか溶けもしないよコイツ・・・。」
実はイラプションで力の半分以上を浪費していたスタン、ゲラ=ハにも疲れが見えてきた。このままではまずい、その時、
「キャーッ、お金よぉー!お・か・ね!こーんなに沢山、お宝もあるわよー!」
海賊達の盗品を奪っている、しかし何時もの事なのでスタンは気に留めない、それより回復を、そう言おうとしたら、
「あら、怪我してるの?悪いけど罠の解除やら解毒で力なんてとっくに使い切っちゃったわよ?」
抜けぬけと言い放つ、じゃあなんでそんなに元気なのか問い詰めたいが今はそんなことも言ってはいられない、
ゲラ=ハが的確な指示を出す。
「宝の中に薬草があるかもしれません、それで二人とも体力の回復を。」
自分より二人を心配するゲラ=ハ、短い付き合いの中で友情が芽生えたのだろう、スタンがその心意気に答えるため、
全身系を集中し、空のはずの力を使って詠唱に入る、そう、「イラプション」の。
ゲラ=ハもまた、術と同時に攻撃できる技、広範囲攻撃であるイラプションに巻き込まれないような遠距離の技を
出す気でいた、しかし火の術は中途半端なものしか使えず術法技術も低い、そもそもこの魔物の攻撃を掻い潜り、
術を行使する余裕はない、槍の技はジャベリンくらいしか遠距離はない、しかし無理でもやるしかない、
ルーティが手当たり次第に薬草を使い、体力を回復させる、そしてヒールをスタンに唱え、力を呼び戻す、
しかしまだ力が足りない、薬草も、ルーティの体力も尽きた、その時、剣がスタンに語りかけた。
「質に入れるのをやめて、真面目にソーディアンマスターとなる道を選ぶなら、力を引き出してやる。」
その剣、「ディムロス」が目覚めて以来、久しくスタンに話しかける。
「ディムロス?いくら話しかけても何も言わないくせにこんなときだけ・・・」
この時ゲラ=ハは、スタンの集中が途切れたように見えたのか、特攻を仕掛けることを決意した、
その様子を見てその剣、ディムロスが持ち主に語りかける、
「む、あいつ、特攻を仕掛ける気だぞ、選択を急げ、さもないと勇敢な戦士を無駄死にさせることになるぞ。」
今は剣であるが元は百戦錬磨の軍人である、戦士の覚悟を見切ったのだ。
「なっ・・くっそぉ・・・仕方ない、やってやるさ!ソーディアンを集めて世界の危機とやらを止めればいいんだろ!」
咄嗟に言ったようだが、スタンの目には覚悟が秘められていた。これを信じたディムロスは、
「いいだろう、その言葉、忘れるなよ!」
体中が熱くなる、今、剣を一振りすればこの場の全てが消滅する気がする、慎重に力を抑え、頭に浮かんだ呪文を唱える。
「ファイアーウォール!」


246 :五話「決闘」後編:2005/10/27(木) 21:33:08 ID:WWFjS9gS0
巨大な炎の壁が出現する、アイス・デビルが熱さに耐え切れず溶け、そして叫ぶ。しかし、それは逆効果だった、
氷の魔物は自分の体に異変を感じ、体中の炎を自ら発する冷気で吹き飛ばし、猛り狂いながらゲラ=ハに突撃する、
だがゲラ=ハも易々とそんな単純な攻撃を食らう程、やわではない、姿勢を低く保ち相手の動きに会わせて、
おそらく、魔物の体重を支えているであろう出っ張りに、なぎ払うように攻撃を仕掛ける、バランスを崩すアイス・デビル、
その隙に間合いをとる、スタンの術が効かない今、対処法は無い、少しでもスタンを休ませ、強力な術を放つ時間を稼ごうとする、
その時、
「スタン、無茶だ!今は体力の消費を抑えるべきだ!今イラプションを撃てたとしてもダメージにはならない!」
ディムロスが忠告をするがすでに詠唱に集中し切っている、周りの声は届いていないであろう、
いつ、体力を使い切って気絶し、勝ち目が全て途絶えても可笑しくは無いこの状況、だが、
「うおぉぉぉ!」
尽きていたはずの力が、急に湧き上がってくる、
「スタン?どうしたのだ?何だこの力は・・・。」
ディムロスに力が注がれて行く、先ほど放ったファイアーウォールの飛び散った炎が巨大化しながら上空へと集まる、
「おい、スタン!まさか・・・」
巨大化した炎が、満遍なく天井へ散らばった、この晶術は・・・ダイクロフト突入時のディムロスが、
多勢の敵を相手にする時に好んで使った晶術である、
「アトワイト!あの化け物以外に、バリアーを張れ!」
このままでは全員、焼け死ぬであろう、しかし、
「ダメよ!ルーティは限界だわ!」
時すでに遅く、詠唱が終わり、巨大な火球が降り注いだ。
「フィアフル・・・フレアァァ!」
火の晶術の中でも威力上、三番目に位置する、そして範囲は絶大、だが、そんな技をこの狭い集会所で使うのはまずい、
スタンの精神は限界であろう、自分が半端な力を引き出したばかりに、使えないはずの術を使わせたのだ。正常であったならば、
ある程度は火球を抑えられるであろう、まぁ今のスタンの実力ではたとえ撃てたとしても、それを制御できるかは確かではないが、
ともかく力を使い切ったはずのスタンが、こんな大技を制御出来る訳が無いのだ、部屋中を破壊し、味方にもかなりの損害を出す、
最悪の場合、死人が出るであろう、だがその考えは外れた。
「うぉぉぉ!!」
なんとまだ精神力が持続している、限界は過ぎたはずだ、まさか引き出した力を糧に、この戦闘の中で成長したのか?
上空にあったはずの全ての火球が、アイス・デビルを襲う、

247 :作者の都合により名無しです:2005/10/27(木) 21:33:10 ID:m8lfVK2i0
ファイアーウォールw

248 :五話「決闘」後編:2005/10/27(木) 21:34:22 ID:WWFjS9gS0
「グオオオオォォ!!」
叫び声を上げ、その場でのた打ち回る魔物、スタンも限界を超えた力を無理に引き出したせいか、その場に倒れこむ。
この一撃は致命傷のはずだ、今度こそ決まったと確信したその時、氷の悪魔が最後の力で体をバラバラにする、
最初にホークを攻撃したあの技であろう、だがダメージが大きいためか制御が効かない様だ、あちこちへ飛ぶ巨大な氷塊、
美しく銀色に輝き、見た相手に恐怖と死を与える醜い魔物の殺意、それは例えるならば、そう―銀の雨―そんな言葉が相応しい。
部屋中を破壊して回る氷塊、もはや見境無しだ、手負いの魔物の底力の脅威、それが今解き放たれ、一部の氷塊が標的を、
ゲラ=ハに定めた、
「はっ!」
槍の技術、ディフィレクト、槍以外にも両手で扱う武器は盾の替わりにこの技術を用いる、当然武器を使って相手の攻撃を弾くのだ、
そこにはどんな小さい動作で済ませても一瞬の隙ができる、そして、考え無しに放たれた魔物の脅威の一撃が、
そこを捕らえようとしていた、氷塊が目に映るゲラ=ハ、ディフィレクトの隙が消えないまま、ただ殴るのでは間に合わない、
その時、体が本能の赴くままに動いた、弾いた反動を足に乗せ、一回転していつもの構えへとシフトする、そして、駿足の突き、
その闘気と風圧が交じり合い、一直線に伸びる光の軌跡を生み出す、達人の戦闘経験の生み出すとっさの閃きによって、
その技は放たれた、真っ直ぐに逞しく伸びるその光は腕のようにも見えた、これぞ槍技、「光の腕」である。
放たれた光によって弾き飛ばされる氷塊、しかし光の余波がブッチャーに向かって伸びる、かわすブッチャー、
後ろで斧を構えていたホークも、それを避ける、逃げるのは海賊にとっては生き延びる技術その物である、
すばやく斧を拾い上げ、壁に投げつけ叩き壊す、できあがった穴を体当たりで広げて外へ逃げる、しまった、
逃すわけにはいかない、ホークもそれに続く、一方、魔物は虫の息である、あと一撃で終わる、構えるゲラ=ハ、
スタンが倒れている今、ダメージの見込みがあるのは自分の新技、光の腕のみである、だがしかし、それは放たれることはなかった、
氷塊が次々と溶け出し、魔方陣の浮き出た壁へ向かう、どうやら逃げるようだ、本当の飼主の下へ、となると、
それはブッチャーの飼主でもあるのだろう、この凶悪な魔物のさらに上にいる存在、もしそれが直接牙を剥いたら、
だが今はそんなことを考えていたくは無い、一段落突いてから対策を・・・そこまで考えた所でゲラ=ハの意識が途絶えた、
極限状態で閃いた大技、それは失っていた体力をさらに消耗させたのだ、戦士達にしばしの休息が訪れる。
スタン&ゲラ=ハ、完全、ではなかったが苦しくも勝利。

249 :五話「決闘」後編:2005/10/27(木) 21:35:23 ID:WWFjS9gS0
ブッチャーを追う、スタン達ほどの激戦ではなかったため体力には余裕がある、恐らく船へ逃げ込むであろう、
ならば船に乗り込む際につかう桟橋を狙えば、ブッチャーの船、シーデビルが視界に入る、もう少しだ、
港へ逃げ込むブッチャー、桟橋はすでに架かっている、船に乗り込む前にぶっ壊すしかない様だ、下ろす所を狙うのであったならば、
時間に余裕が有ったであろうがもう下がっているのなら仕方が無い、トマホークでは威力不足、ならば、
「ぬううううぅぅん!」
斧に闘気を注ぎ込み、投げる、だがそれだけではない、当たるまでの間に闘気が分裂し、三つの斧となる、
これぞ今使えるホークの最高の技、トマホークの加撃技、「ヨーヨー」
三つに増えた斧が桟橋を狙う、しかし、シーデビルの甲板に男の姿がみえる、髭を生やした大男である、
「一つでは無理、ならば三つで、単純だが現状で君のとれる最善の策だろう、なかなかクレバー(賢い)なキャプテンだな。」
そう言った大男は、酒を口に含み、鉄製の箱のような物から火を出し、吹きかける、その炎が闘気に包まれた斧を包み、
桟橋への着弾までへの時間を遅らせる、その間にブッチャーは船の上だ、逃すわけにはいかない、急いでレイディの元へ走る、
だがこれでは乗れない、碇が上げられている、甲板には二つの影が、片方はまんじゅう切れでヨボヨボになったはずのスペックと、
もう片方はまたも見慣れぬ小男であった、小男とはいってもエルマンのような陽気な感じはしない、危険な目をしている、
なにやら二人で話しているようだ、言葉を交わす様子が遠くからでも覗える、知り合いなのだろうか?ともかく、
船を寄せてもらう暇はなさそうだ、海に飛び込み、レイディに向かって泳ぐ、この当たりが海賊がいて危険であることを、
魔物は理解しているはずだ、その万が一の可能性を確かめるため魚影を確かめ、無いことを確認する、しかし、
なんと言う事だ、こんな時に幻覚だろうか?人魚の姿が見えた、神が存在するのだから人魚がいても可笑しくは無いが、
まさか伝説上でしか聞いた事の無い生き物を見かけるとは、美しい金色の髪であった、、しかし今は人魚にかまっている余裕はない、
あっても相手が海賊なのは見た目でわかるはずだ、人魚が人の生活を知っていればであるが、ホークに怯えたのか、
素早く泳ぎ去る人魚、しかしその実、人、それとも海賊か、あるいはホークに惹かれたのか、未知への探究心かは分からないが、
物影で気付かれないよう隠れながら船を見つめる、人魚の視線に気付かぬまま船底の板をはずし、船にあがるホーク、
その間、対峙しているスペックと小男はというと・・・
「久しぶりだな・・・スペックさん・・・女神を壊した次は海賊業かね?」
日本刀を左手に持ちながら男は問う、左利きなのか、それとも右手が使えないのか、男の右手はサツマイモのような色になっている、
「ヘッ、ワルクナイモンダゼ、バイキングッテノモ、ソウダ、アンタナマエハ?ニホンゴはムズカシクッテナ、スグワスレチマウ。」
両手を上に挙げながらあくびをして問う。
「ほっ、冗談がきついですな、スペックさんも・・・」
言い終わるか否かの間に距離を詰め、殴りかかる、スペック、初弾をかわされ刀を反される、しかし刀のみねを掴み、
残った手足で殴りかかる、小男の表情が険しくなる、しかし、その時小男の右手が動いた。

250 :五話「決闘」後編:2005/10/27(木) 21:37:26 ID:WWFjS9gS0
シーデビル船上

「助かったぜ、ドリアンさんよぉ・・・」
息も絶え絶えに形だけの礼を言う、ドリアンと呼ばれた男は、
「いやいや、礼にはおよばんよ。」
紳士的に接する、だが、
「もう君は償いを終えたのだからね、裏切りの償いは罰か死か、なのだろう?」
一瞬なんのことか分からない、といった表情でドリアンを見つめるブッチャー、そんなブッチャーに先ほど使った鉄の箱、
ライターを見せびらかす、なにか赤い液体が箱の下のふちからでている細い紐にくっついている、それを見た途端、
手首が熱くなる、咄嗟に確認をとるブッチャー、驚愕と共に叫び声を上げる、
「あ、あっぐあぁぁぁ!い、痛ぇぇぇ!」
右手首が床に転がっている、まるで鋭い刃に切られたのかのようだ、
「さて、次は敗北の償いをしてもらおう、あぁ、助けたことについては礼はいらんよ、当然のことをしたまでだ。」
平然とした顔で言い放つ、こんな事をして置いて顔色一つ変えない、まるで悪魔、放つ気は魔人のようだ。
ブッチャーが腕を切られた怒りでドリアンへと殴りかかる、
「てめぇぇ!ぶち殺す!」
ブッチャーの拳をなんなく受け止め、さらに受け止めた拳を捻る、間接が曲がり切らなくなり、キリキリと悲鳴を上げる、さらに本人までも、
激痛で悲鳴を上げている、腕を捻りながら後ろに回りこみ、そのまま口を塞ぎながらブッチャーへ紳士的に囁く、ただし、悪魔のように、
「安心したまえ、償いとは忠誠を誓ってもらうこと、我等が主、サルーイン様に、そうすればさらなる力が手に入る、
アイス・デビルなんぞよりも強力な力が、君自身に、だ。」
甘い、悪魔の誘惑、敗北を喫したばかりの人間ならば、ブッチャーのような悪人でなくともこの要求を呑むであろう、さらにドリアンは言葉を続ける、
「さぁ、忠誠を誓うのだ、海には海神の手が伸びているらしいので君みたいな人間が必要なのだよ、だが君は力不足だ、
しかしそんなことは関係ない、どんなにひ弱な男も、たとえ赤ん坊であろうと、サルーイン様に祈り、尽くし、忠誠を誓えば
無敵の男になれる、さぁ、右腕を出したまえ、このサルイーイン様のミニオンが宿った短剣を突き立てれば、新しい手首が生え、
新たな力が手に入る。」
言葉巧みにブッチャーを誘う悪魔、その言葉の真偽を確かめるべく、剣を突き立てる、嘘であろうとこのまま手首を失えば、
ホークへの復讐も叶わなくなる、激痛が走る、出血箇所をさらに傷つけるのだ、当然である、しかしそれも一瞬であった、
次の瞬間、赤い、血の様に赤い不気味な手が生える、それは見る見るうちにブッチャーの肌の色と同化し、完璧に擬態してしまった、
「おめでとう、これで君も晴れて我等がサルーイン様の元で働く無敵の軍隊、闇を暗躍する魔の組織、[アサシンギルド]、
の一員だ。この海を闇で包み、さらには世界を闇で覆うために、共に尽くそう。」

251 :邪神?:2005/10/27(木) 21:41:05 ID:WWFjS9gS0
ファイアーウォール叩かれてる(0w0;)、まぁこの後の強敵でもっとマシなのを使える様になってきますよw
後、最初のレスに題名付け忘れました、すいませんorz、凡ミス続きで申し訳なし。。。
何はともあれ、デビル戦、ひとまず終了、あっけなく終わったブッチャーも一応ライバル的な扱いだったので、
そのうちまたでますよ、きっと・・・、ゲームでは四天王にミニオンがくっついたところで強くなれるのは水竜のみという、
なんとも微妙な設定だったのでブッチャーはそんなことにならないようにしたいと思います、
それでは今週のサガ講座。今回はネタバレが激し気味なので注意してください。
了承した方のみ
   ↓
   ↓
   ↓
   ↓



ミニオン サルーインのミニオンが生まれるとは、とかエロールさんがいってたので「サルーインの」
という当たりから分身のようなものと判断します。基本は人型ですが地面から生えて来たり、四天王に寄生するので、
形が決まっているのは人形の時ぐらいかなーということにしときます、公式な設定が良く分からない・・・、
アルティマニア買えば載ってるかな・・・。

四天王 サルーインの生み出した、火、水、風、土の属性を持つ、神に匹敵する力を持った強力なモンスター、
とか言われてますがボスなら持ってる2回行動がなく、危険な攻撃も余程のことがない限りしかけてこない、
そのうちの一匹、名前はここでは伏せますがスカーブ山というとこにいる奴は「危険な攻撃が無い」ため
ボスの中ではかなり弱い部類に入ります、おつかいやらミニオン寄生で強力な武器が手に入ったりしますが、
ひらめき度は寄生後も変わらないのでいい技を序盤で閃きたいなら殺してもかまいません。実力差が埋まると
意味が無くなるので、後半に倒すなら寄生させてから、ちなみに寄生は2週以降のイベントです、ご注意を。


252 :作者の都合により名無しです:2005/10/27(木) 22:42:06 ID:iIfyV+l90
邪神さん、連日の投稿お疲れ様です。
ディムロスまで覚醒しましたか。剣と人間のコンビ好きだったなあ。
しかしサルーインまでの道は遠そうですな。スペック少しショボすぎw
個人的にはヴァルキリープロファイルとかのキャラも欲しいけど、無理かな?

253 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/28(金) 11:13:13 ID:KnIsJrmD0
超機神大戦番外編 「アスランの世直し珍道中」最終話・馬鹿のミルフィーユ

「く・・・何が∞ジャスティスだ!PARによって全パラMAXの私に敵うものか!」
 ∞ジャスティスの登場に焦りつつも、ユーゼスの口調にはまだ余裕がある。確かに機体性能では敵わずとも、パイロット
のステータスでは、ユーゼスが完全に圧倒している。それはアスランも分かっていた―――だが。
「ふふふ・・・俺もまだ全てのカードを見せていないぞ、ユーゼス」
「何ぃっ!そんなハッタリを・・・」
「ハッタリかどうか、分かりやすく教えてやろう・・・まずは・・・」
 アスランが意識を集中する。アスランの中でチープなかんじの種が弾けた。そしてアスランの身体から強大なオーラ
が迸り、∞ジャスティスを通してさえその圧倒的な力が感じられた。
「これが俺の真の力・・・その名も<スーパー種割れ人>だ!」
「ぐうっ!?だ、だがまだ私の方が・・・!」
「そうだな。まだお前には及ばないだろう。だが・・・これで終わりじゃないぞ、ユーゼス!」
 アスランがさらに意識を集中した。頭の中で弾けた種が再生し、芽が吹き出た。アスランのオーラが増大する。
「な・・・なんとぉ!?」
「これが<スーパー種割れ人2>ってところか・・・しかしさらに先がある!」
 アスランが極限まで意識を集中させた。イメージ映像の中で種から吹き出た芽が、大輪の花を咲かせた。もちろん
アスランのオーラはさらに強大化した。
「これが最終形態・・・<スーパー種割れ人3>だ・・・!」
「そ・・・そんな・・・こんなことが・・・!お前は一体・・・」
「ふっ・・・とっくにご存知なんだろ?」
 驚愕するユーゼスに、アスランは不敵に答える。
「俺はお前を倒すために降り立ったメカトピア人・・・穏やかな心を持ちながら激しい怒りによって目覚めた伝説の
戦士・・・スーパー種割れ人アスラン・ザラだ!」
 ババーン!とバックに雷鳴が轟くほどの迫力でアスランは言い放った。

254 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/28(金) 11:13:59 ID:KnIsJrmD0
「く・・・くそっ・・・よかろう、ならば私も見せよう・・・最終地獄―――<ジュデッカ>!」
 ユーゼスの操るジュデッカが懐から何かを取り出す―――純白の旗だった。
「こ・う・さ・ん。許して、ねっ?」
「許すかボケェェェェェェェッ!俺たちの想いをかけた一撃を喰らえ!」
 アスランの声とともに、∞ジャスティスがビームサーベルを構え、ジュデッカに向けて突撃する。
 その途中でなんか踏んづけた気もするが、無視してスピードを上げる。
「うおおおおおおっ!恨みと嫉みと憎しみのおおおおおっ!」
「ろくな想いがないな、おい」
「ジャスティス・ソーーーーーードォォォォォォォォッ!そして精神コマンド・必中魂努力幸運ーーーっ!」
 クラフトの突っ込みを無視し、光の刃がジュデッカを真っ二つに切り裂いた―――!
「うおおおおおーーーーーっ!結局ギャグキャラで終わったのが私だーーーーーっ!」
 ジュデッカはちょっと大げさなくらいの大爆発を起こし、ユーゼスと共に消えた。
「終わった・・・何もかも・・・」
 しみじみとアスランが呟く。外へ出ると、バカ王子とクラフトが出迎えてくれた。
「やったじゃないか、アスラン。君を見込んだのは間違っていなかったようだ」
「ふん・・・色々問題はあるが、よくやったな」
「当然だろう、この俺があんな輩に負けるはずないじゃないか!・・・ところでアルマナ姫たちは?」
 アスランは周囲を見回し、アルマナたちを探す。そしてすぐに見つかった。
 三人とも、干からびたカエルのように無残に踏み潰された姿であった。
「・・・まさか、さっき∞ジャスティスで踏んじゃったのって・・・」
「おい・・・文明の発達した惑星の姫を殺したりしたら、全宇宙的指名手配だぞ・・・」
 クラフトのその言葉に、アスランは慌てて三人の脈をとる。
「・・・うむ、流石はギャグキャラ。気絶しているだけとは恐れ入った」
「死ななかったのは幸いだ。だがアスランが踏み潰したとあっては、もはや顔を合わさずに出発した方がいいな」
「ああ。ヒーローは常に孤独。見返りを求めず、ただ去っていくのみじゃないか!」
「というか、ただの責任逃れだがな」
 アスラン、バカ王子、クラフトの馬鹿二名と突っ込み一名は、すたこらさっさと走り去った。

255 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/28(金) 11:14:52 ID:KnIsJrmD0
「ううーーーん・・・はて、私たちは何故こんなところで寝ているのでしょうか?何かに踏み潰されたような・・・」
 アルマナは頭を振りつつ目をパチパチさせた。どうにも記憶がはっきりしない。ちょうど目の前にゼンガーとレーツェル
の用心棒コンビがぼーっと突っ立っていたので、何があったのか聞いてみることにした。
 二人は顔を見合わせ、ごにょごにょ相談してから口を開いた。
「ユ・・・ユーゼスならば・・・我らが倒した!」
 明らかに怪しすぎるが、(最大限にオブラートに包んだ表現で言えば)純真無垢なアルマナは素直に信じた。
「まあ・・・それはスゴイです!ところでアスランさんたちは?」
「ああ。彼らの働きも並々ならぬものがあったのだが、ユーゼスを倒すや否や、
<俺たちはすぐに帰らねば!俺たちの分の報酬はあんたらが全部受け取ってくれ!あんたたちみたいな漢に出会えて
よかったぜ!>とだけ言い残して去っていったよ」
 ますます怪しさが爆発していく。だがやっぱりアルマナは信じちゃうのだった。
「残念ですわ・・・彼らにもお礼を言いたかったのに」
「うむ。もっとゆっくりしていけばいいものを。ところでアルマナ姫、報酬の方を・・・」

 こうしてアスランたちは指名手配犯にならずにすみました。
 アルマナ姫もユーゼスの野望を防ぐことができました。
 ゼンガーたちもお金がっぽりでうはうはになりました。
 めでたしめでたし♪

256 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/10/28(金) 11:15:32 ID:KnIsJrmD0
「・・・と、いうわけだ」
 居残り組のサドとコリンに事の顛末を語り終えて、アスランは優雅にミルクティーを飲み干した。
「めでたしめでたし♪じゃないですよ」
 コリンが口を尖らす。
「なに?何か問題でもあるのか?」
「大有りですよ!補給のほうはどうなったんです?」
 サドの言葉に、アスラン、バカ王子、クラフトは顔を見合わせた。結局バルマー星での事件のせいで、そんなことは
綺麗さっぱり忘れていたのだ。
 考えた末アスランは懐からユーゼスの仮面(レプリカ)を取り出した。
「これでどうだ?レア物だぞ、レア物!」
「ダメです!」
―――彼らの前途は実に多難であった。

257 :サマサ ◆2NA38J2XJM :2005/10/28(金) 11:23:01 ID:KnIsJrmD0
投下完了。前回は>>122より。
次回から本編に戻ります。ちなみにタイトルの<馬鹿のミルフィーユ>はマリみての単行本
<薔薇のミルフィーユ>をもじったものです。
ところで今回は文頭を一文字分空けてますが、結構面倒な作業だったので次回から元に戻します。
いや、やってみるとほんとに面倒なんですよ・・・

>>125
昔のスパロボはスーパー系でも雑魚にあっさりやられたりで、無茶苦茶なバランスでしたよね・・・
今はラスボスでさえ弱すぎですが。

>>126 >>128
節操がないだけだったり(笑)

>>しぇきさん
用務員大貫の圧倒的な力にマジ笑いしてます。これだけ強くて、でもビジュアル的には普通のおっさん。
僕の書くゼンガーが面白いと言ってくれてすげえ嬉しいですが、しぇきさんの書くスパロボキャラも見たいところです。

258 :作者の都合により名無しです:2005/10/28(金) 13:34:47 ID:rfA1uU/p0
はいはい サマササマサ

259 :作者の都合により名無しです:2005/10/28(金) 14:25:50 ID:tpqLsF+60
>邪神さん
えらいキャラ増えて、壮大なアドベンチャーになってきましたね。
これは完全に長編向きの作品ですね。アサシンギルドって原作にあったっけ?
掲載頻度多くてすごいです。無理ないペースで頑張って下さい。

>サマサさん
ある意味、種ファン以外の読者を置いてきぼりっていう展開が潔くていいw
しかし俺は種知らないけど、それでも面白かったです。
バカ王子好きだなー。出来れば次の番外はバカ王子グループだけがいいかなー。
本編も頑張って下さいね。あっちはまだまだ先が長そうですしねーw

260 :AnotherAttraction BC:2005/10/28(金) 19:39:33 ID:S5qbd41B0
前スレ420から
「…エキドナ、この世で最も暗殺に長けた生き物は何だと思う?」
クリードは大窓から差す朝日を受けながら、彼女に背を向ける形で快活に問い掛けた。
「…フクロウ?」
悪くない。確かにフクロウは闇でも獲物を察知し、一瞬の内に猛禽の鈎爪で仕留める。
「…フクロウは羽音が有る。其処が玉に瑕だよ」
「…じゃあ、蛇かい?」
事実、蛇は幾多の暗殺に使われる。毒の牙と隠密性は課題に相応しい。
「…蛇はね、大抵待ってるだけなんだ。狩人としては兎も角、暗殺とはやや違うね」
「まさか…鼠……とか?」
何処にでも侵入し、且つ目立たない。そしてその牙は石壁をも食い破る。前述の二つより限り無く要望に近い生物だ。
「良い所に来たけど、彼らは暗殺者じゃあない。どちらかと言うと侵略者だね」
其処で彼はようやく振り向いた。………酷く凄絶で、愉しそうな貌で。
「……それはね、猫だよ」
エキドナの背筋がぞくりと粟立った。

「その眼は闇を見透かし、髭は空気の流れすら把握し、音も無く確実に忍び寄り、そして獲物に一瞬で喰らい付く。
 ……それがもし、闇に溶け込む黒一色だったら―――どうかな?」
まるで自慢する様に言ってのけた。
実際嬉しいのだろう、顔一面満足の笑みに満たされている。
「………だから、『黒猫(ブラックキャット)』なのかい?」
クリードは益々破顔する。
「そうさ、断じて伊達や酔狂で付けられた名じゃない。
 それ≠ヘ、クロノスで―――いや、世界で最も恐れられた暗殺者だからこそ、なのさ」

クロノナンバーズは、その戦闘や技巧、行動理念等の特徴から見合ったコードネームを賜る。
例えばベルゼー=ロシュフォールは『眠れる獅子(スリーピングレオ)』。
普段は静かなる泰山の如く構え一群の精神的支柱となり、されど有事は燃え盛る烈火の如く猛り矢面に馳せ参じる。
その性情が故に彼はその偉名を授かった。
概ね指示する立場まで退いたとは言え、未だに知る者が聞けば震え上がり、或いは尊敬の念を禁じえない名だ。
何せかつては、セフィリアの父ジェイドと並びNO,1候補に上ったほどだ。

261 :AnotherAttraction BC:2005/10/28(金) 19:41:25 ID:S5qbd41B0
しかし、トレインは違う。彼はただただ獲物を追い詰めるだけだ。
堅牢な城壁。磐石の索敵。狡猾な策謀。屈強の戦闘者。その過程に何が有ろうと知った事ではない。
その全てに捉えられる事無く、標的のみを殺し尽くして来た彼は、呪いか不可視の魔獣に違わない。
…古今東西、権力者が常々恐れてきたのは刺客だ。余りに卓越した腕なら引き入れるか殺すか究極の選択を強いられるほどだ。
核も、戦争も、そのもの自ら障害を越えたりしない。それが得た力をその都度存分に振りかざすだけだ。
されど暗殺者は、プロで有るほど狂信者顔負けの目的意識を以って、虫が本能に従う様なおぞましい冷徹さを携え、
名匠にも劣らぬ創意工夫を余す事無く発揮して命を奪いにやって来る。
それが見る事捉える事叶わぬと有らば、狙われる側には絶望以外の何だと言うのか。
放てば必ず標的を撃ち抜き、何事も無く戻ってくるその魔弾を、クロノスは重宝しつつ恐れ―――――…
何時しか彼に、絶殺の爪牙と最悪の忌み名が贈られた。

262 :AnotherAttraction BC:2005/10/28(金) 19:43:06 ID:S5qbd41B0
「―――世界中の国家及び反クロノス組織に恐れられ、クロノス自体にすら恐れられ、挙句仲間である筈のナンバーズまで畏怖する怪物。 
 それが……彼だよ」
成る程、それは聞くだけなら凄い事かもしれない。しかし―――、
「…でもさ、頭数揃えられて囲まれたら、どうしようもないんじゃないのかい?
 狙うなら兎も角、狙われる側に立ったら脆いんじゃないかと思うんだけどねェ」
それを聞いたクリードは、きょとんとした顔で彼女を見る。そして続く、時間が止まった様な沈黙。
―――――破ったのは、クリードの哄笑だった。
目尻に涙まで浮かべて、楽しくてしょうがないとでも言う風にからからと笑い出した。
対してエキドナは面白くなかった。当然の事を言っただけなのに、こんなからかわれる様に笑われるとは思わなかったからだ。
実際、命を狙われて殺される殺し屋はかなり多い。狙うと狙われるでは、与し方も心境もまるで別物なのだ。
そんな彼女の怒りを目の端で捉えたクリードも、やっとの思いで笑いを抑えた。
「…いやいや、済まない。機嫌を直しておくれよ。
 だけどキミも悪いんだよ………一体僕の話の何を聞いてたんだか」
涙を拭い、彼女に向かい合う形で対面のソファに腰掛ける。
「キミさ、見えない相手を殺せるかい?」
「?」
「確かにキミの道は凄まじい強さだ。流石ナンバーズを一人葬っただけは有る。
 でもそれは………相手が見えての話だろ?」
探る様に、弄う様に、楽しそうな目を向ける。
「……何が言いたいのさ」
まるで隠し持っていたプレゼントを渡す様な心境で、クリードは言葉を重ねた。

「……本気のトレインはね―――――…見えない」


「……黒猫(ブラックキャット)!!!
 テメエをちょっとばかり甘く見てたのは認めてやる………だから詫び代わりだ、受け取れ!!!」
デュラムの撃て、の指示と共に兵士達がトレインに向かって銃を向ける。
ショットガン、短機関銃、グレネードガン、専用サイドカーに搭載した重機関銃(運転者がシート上の操作で撃てるタイプ)…
それらの一大合唱が弾けた。
爆音やら銃声やらが静寂を吹き飛ばし、ライフル弾やら榴弾やら7.62ミリ焼夷弾やらが木々や茂みを薙ぎ払い、
銃火や爆発や火花が闇をその都度鮮烈に引き剥がす。

263 :AnotherAttraction BC:2005/10/28(金) 19:44:31 ID:S5qbd41B0
「―――い……居ねえ?」
手下の一人の疑問が、無数の銃弾に前衛的に刻まれた風景に吸い込まれた。
無論其処には、彼等の常識では転がっている筈の死体は無い。千切れた肉片さえ無い。
「よく捜せ!! 絶対逃げられんじゃねえぞ!!!」
やっとまともに喋れる様になって来たデュラムが、全員に檄を飛ばす。
彼等とて言われるまでも無い、即座にメット内の索敵機構をONにして周囲を見渡した。
バイザーの中に映るは、さながら真昼だ。
アクティヴソナー、赤外線並びに暗視ビュー、閃光保護装置、対弾強化アクリル装甲、電波ステルス、
更には友軍識別機能を搭載するそれは、星の使徒特殊兵装開発部門御用達の最新戦闘服一式だ。
首から下の服は赤外線を遮断し、デュラムのそれとほぼ同等の防弾性をも持っている。
本来ならクリードの許可無くして装備は禁止されているが、デュラムが開発部門を脅して無理矢理用意させた物だ。

何人かがバイクを降りて徒歩の索敵に移る。
恐らく皆元軍人か傭兵辺りだろう、動きに無駄が無い。
訓練された兵士と言うのは退路進路を確保しつつ進軍するのが常。追われれば腕が立とうが只の一人などたちどころに追い詰まる。
「お前等!!! やっぱり出来るだけ殺さずに連れて来いよ!」
闇に消えた彼等に向けて、デュラムは前言を撤回した。
今度こそ、恐れる物など何も無い。この人数、この装備に囲まれて勝てるは愚か逃げられる奴など居る筈も無い。
―――――しかし、彼はもう安心出来なかった。
部下に囲まれても、武装が強力でも、奴の死体を自分で作らない事にはとても安心出来なかった。
されど数も威勢の内と言う。安心こそ出来はしないが幾分頭は冷える。
―――もっと気を配れ。先刻は頭に血が上ったからだ。クールに、完璧に掛かれば問題無い。そして――――

「……おい、どうした!? おい! おい!!」

264 :AnotherAttraction BC:2005/10/28(金) 19:45:04 ID:S5qbd41B0
苛立ちの様な声に、彼なりの精神統一は阻害された。
目を向ければ一人の兵士が、メットに内蔵した通信機に訴え続けている。
「何だ、騒いでんじゃねえ! 奴を見逃したらお前の所為……!!!」
掴み掛かるデュラムに、彼は慌てながら返す。
「い、いや…それが、突然応答が無くなったもので」
言うには、どうやら索敵の為森の奥に入った連中が確認の通信を止めたらしい。
彼等の戦闘服の欠点は、仲間をいまいち確認出来ない事に有る。
各種センサーはあくまで索敵だ。服の隠蔽性が優秀過ぎるため仲間を確認するには視認か友軍識別機能しかないのだが、
後者は所詮急造の為、半径七メートル以内に居なければ発揮出来ない。
故に範囲外に行った友軍とは通常どおり通信しか連絡手段が無い。
「つ、常に後衛と連絡を取り合う手筈だったんですが…三分前から全く…」
…どうせ面倒だから怠っているんだろう、とデュラムは判断した。
それもその筈。仮に自分がそんな事をやるのだったら、面倒だから断じて御免だ。
だが他人がやるのは許せない。そいつが死ぬのは別に良いが、それでデュラムの敗北が近付くのはどうにも我慢ならない。
よって彼は、その兵士の胸倉を両手で掴んで強引に引き寄せた。
「サボってんじゃあねえぞお前等!!! さっさと連絡しろや、ああ!?
 お前等の代わりは幾らでも居るけどなぁ…オレの代わりはオレしか居ねえんだぞ!!!
 判ったら奴をどうしたのか早く言えや! 殺すぞ!!!」
彼の通信機に言ったつもりだが、傍目には彼一人に怒鳴っている様にしか見えない。しかも襟が彼の気管を締め付けていた。
大体が先刻からのトレインの仕業で、ハラワタは勿論頭も煮えくり返っている。其処に火が付こう物なら何がどうなろうと意識の外だ。
その後も次々怒鳴り付けるが、通信は一つも返って来なかった。

「……あ…あの、デュラムさん」
彼の罵声に割り込んだ兵士に、デュラムは殺しそうな目を向ける。
「何だ!!?」
「……そいつ、死んでます」
僅かに透けるメットの向こうの顔は、目を見開き、舌を口から吐き出さんばかりに出している。典型的な窒息死だ。
舌打ち一つで手駒だった死体を投げ出すと、一人殺して若干冷めた頭がふと或る事に気付く。

「………おい、さっきから銃声が一ッツも無えぞ」

265 :AnotherAttraction BC:2005/10/28(金) 19:47:00 ID:S5qbd41B0
一瞬にして全員の気が引き締まった。
この森が広いとは言え、幾ら何でもそろそろ接触して戦闘が展開してもおかしくないのだが、彼の指摘通り一発の銃声も無かった。
応答の無い通信。聞こえない銃声………どう思案しても笑って済む要素が存在しない。
デュラムもまた、自分で気付いた事態に恐怖が忍び寄るのを感じた。
「お…お、おい! お前等!! そうだ、お前等だ。……ちょっと見て来い」
確認したいが嫌な予感がする。何故か行ってはならない気がする……が、幸いな事に使い捨ての駒が周りに居た。
こいつらに確認させれば、奴が逆襲を掛けてこようと己が逃げる暇は有るだろう。

言われた連中も上司のそんな考えは判っていたが、渋々バイクと共に闇の中に入っていく。
………デュラムの横暴は今に始まった事ではない。
元々が好き勝手至上の殺人鬼だ、部下を持てば彼等に感慨だの仲間意識だの有る筈も無い。
殺された仲間は数知れず、殺されなくとも戦線復帰は不可能になるまで痛め付けられた奴も少なくない。
その理由の多くが「暇だから」とか「眼が気に喰わない」とか………つまるところ因縁を付けて他者を嬲るサディストだった。
そのため今回、「仕事が出来たから来い」という主の命に誰もが心中で喝采した。
勿論彼に従うからではない、この功績を元に別の部署に移して貰えればとの魂胆有っての事だ。
……………結論から言って、「クリードには従うが、この男は御免だ」と言うのが彼等の総意だった。
―――約二分後、様子見に行った内の一人から、全隊に或る通信が入った。
『…こちらジョニー、前方に友軍確認……あ?』


けたたましく吼えるバイクを走らせながら、その兵士は前を向いたまま周囲を知覚していた。
それでも目当ての標的は勿論、仲間の影すら見当たらない。高速機動では索敵が荒くなるとは言え、これは変過ぎる。
その気になれば小動物の呼吸すら捉えられる索敵だが、其処までセンサーのレベルを上げる必要もないし、
標的そのものはセンサーに対して丸裸と言っても良い。なのにどちらも見付からないとは如何なる事か。
『…こちらハンス、友軍・標的共に発見無し』
『…こちらミゲル、こちらも発見無し』
(…皆何処行っちまったんだ?)
他の仲間の通信を聞き流しながら、彼は森の更に奥へと突き進んだ。

266 :AnotherAttraction BC:2005/10/28(金) 19:54:55 ID:S5qbd41B0
―――やがて、地を這うヘッドライトの先端に森の構成物とは明らかに違う物が現れた。
見紛う事無くそれは、戦闘服のブーツだ。
バイクを止め、ライトの角度を上げれば―――大樹の前に仲間が一人、ショットガンを両手で抱えて棒立ちしていた。
見た所傷一つ無い。それを見て不安は杞憂と胸を撫で下ろす。
「…こちらジョニー、前方に友軍確認……あ?」
何故か其処で、彼の言葉が止まった。
それもその筈、ある疑問に気付いたからだ。
―――何でこいつ……無事なのに通信しないんだ……?―――
そしてその疑問は、余り考えたくない形で氷解する。

彼の股下から向こうもヘッドライトに暴かれ、闇の帳を剥がれていた。
其処に有ったのは………ほぼ真っ直ぐに立った枝。それにはまるで痩せた蛇の様な細く紅い筋が幾つか絡み付いていた。
「な……」
―――最悪だった。
その兵士は首をねじ折られ、太い枝を背中に刺され、両足とそれとで三脚よろしく立たされていたのだ。
「ひ…非道え……こんな…」
死体をわざわざ手間を掛けて晒す加害者の異常性と残虐性に吐き気を催す。
そのお陰で、その行為の真意と、忍び寄る殺意に気付く事は無かった。


267 :AnotherAttraction BC:2005/10/28(金) 19:55:42 ID:S5qbd41B0
「…おい! 何だよお前等、返事しろ!! おい!!!」 
先刻向かった連中が全員通信を断って、十分が経過していた。
相変わらず銃声は無い。悲鳴も無い。ばかりかバイクの排気音すら消え失せた。幾度か爆発音の類は有ったが、それだけだ。
……人間を恐怖に陥れるのは比較的簡単だ。情報を断片的に伝えるか、行動の結果を伝えなければいい。
トレインがそれを知っているのかは誰にも判らないが、間違い無く全員が恐慌に支配されていた。
「つっ……次だ! オラ、早く行け!!!」
―――中でもデュラムは重症だった。
自分の指示が戦力を割く事に気付かぬまま、無駄と判った筈の命令を繰り返す。
「お、落ち着いて下さいよデュラムさん。ここは分散しない方が…」
諫言した兵士のメットに、ピースメーカーの銃口が押し付けられた。
「……オレが行けっつったら行くんだよ。さっさとしろ!!!」
怒りは血塗れの顔に強調され、さながら悪鬼だ。尤も、悪鬼は断じて恐怖に囚われたりしないが。
戦場で最も恐るるは敵ではない、恐怖に駆られた仲間だ。それが上司ともなれば事態を止める者は一人も居ない。
地獄とは死した後ばかりに有るのでは無い。死の恐怖に直面したその時もまた正しく地獄なのだ。

その時、茂みの一つが葉擦れの音を立てた。
全員の銃口と意識が一斉に其処へと集中し、引金を引こうとしたその瞬間―――――
「ま、待て!! 撃つな! 俺だ、ハンスだ!!」
皆の撃鉄を制しつつ現れたのは、何故かメットを脱ぎ、仲間を背負う一人の兵士だった。
成る程メット内の画面には彼と背負った兵士の識別データが何時の間にか現れていた。
銃を下ろし、僅かに安堵する。
「……脅かすなよ。そっちはジョニーか……一体何が有った?」
その兵士は辟易の嘆息と共に背負う仲間を静かに横たえる。
見れば酷い有様だ。戦闘服は血に染まり、呼吸も怪しい。時々痙攣する手足は重症の程を窺わせる。
「…酷えモンだ」修羅場から生還したハンスはそう切り出した。


268 :AnotherAttraction BC:2005/10/28(金) 19:57:47 ID:S5qbd41B0
――――十分前。
オフロードバイクを軽快に走らせて木々や波打つ地面を鮮やかにクリアしつつ、ミゲルと合流したその時―――
並走状態に成りつつあったミゲルの首が、突然メットごとビールの栓を抜く様に飛んだ。
そして驚く間も無く、彼のメット越しに硬く重い衝撃が突き刺さった。
「があッッ!!!」
その衝撃でメットが割れ、時速何十キロで彼は地面に投げ出された。僅かに耳が捉えた爆発音は二人のバイクが
その辺に激突しての物だろう。
……ようやく三半規管が復活し、よろよろと起き上がって見れば、炎上する二つのバイクと、首無しの死体。
「ひ……!!」
漏れそうな悲鳴を、慌てて両手で封じた。…死体がそれだけではなかったからだ。
首が、腕が、有り得ない方向へと向いた死体達がざっと七つ。壊れた人形の様にそこかしこに転がっていた。
口を両手で抑えたまま、目だけ動かして周囲を確かめる。恐らくこれは此処に有るだけではなく、森の
そこいら中にこの光景が有る事は想像するまでも無い。
本当なら叫びたい所だったが、無理だった。叫ぶや否や、それが得体の知れない怪物を呼んでしまう様な気がして。

これをしたのは間違い無く今ミゲルを殺し、自分をバイクから叩き落した奴だろう。
しかしそれが、本当に先刻見たあの男の仕業なのだろうか?
―――人間業じゃない。これは―――
銃が有る。人数が居る。通信機が有る。センサーが有る。なのに何一つ行動させられぬまま彼等は捻り殺されたのだ。
体の震えが止まらない。動いて音が出るのが恐ろしい。歯の根の鳴る音さえ大き過ぎる気がする。
…………しかしそれでも、逃げなかったら確実に死ぬ!
そう判断した彼は、静かに、されど迅速に走り出していた。


269 :AnotherAttraction BC:2005/10/28(金) 19:59:43 ID:S5qbd41B0
「……その途中にジョニーが居たから、背負って来たんだ」
口には出さないが、勿論その行動は慈悲や仲間意識から来るものではない。恐怖の道連れと襲われた時の盾代わりだ。
言い終えるや彼は自分を抱え込み、震え出す。
「…デュラムさん、何なんですかアイツ。索敵センサーに引っ掛からねえなんて」
「ウ…ウルセェ!!! 黙ってろ!!!」
そんな事を言われても答えられる訳が無かった。
何だ、何を間違えた? 追い詰めたのはこっちの方じゃないか。銃器で、数で、道で……何より、この森に誘い込んだ時点で。
しかし今やどうだ。直立する木々がさながら檻の格子を思わせた。

相手の意図は此処までで充分に読める。
箱に閉じ込めた鼠を外からいきなり槍で突き殺す様に、弄んで殺すつもりだ。
そしてこれは同時に拷問だった。インターバル、殺害、インターバル、殺害、を繰り返す事によって獲物は
殺傷行為よりも待機時間に恐怖する。
斯様な残虐に興じるのは、デュラムが行った数々の非道への返礼だろうか。
「……野郎…舐めた真似しやがって!!!」
当然、吼えた所で事態は何一つ好転しなかった。

270 :作者の都合により名無しです:2005/10/28(金) 20:06:53 ID:ruNssLnN0
自作小説板設立推進スレッド
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/bun/1130497155/l50
ご協力をお願いします。


271 :AnotherAttraction BC:2005/10/28(金) 20:19:15 ID:S5qbd41B0
まさかこのスレでゲラ=ハが見れるとは思わなかった(挨拶)。

好きなキャラだったので嬉しい不意打ちなNBです。
俺も負けじとストレイボウ出そうかな。
「あの世で俺に詫び続けろハートネットーーー」てな感じで。
………いや、勿論嘘ですよ?

しかし今回、軍事知識とアクションの仕事がややお粗末かも。
見る人が見れば穴ぼこだらけなんだろうなあ、色々。
――――……まあいいや、イザとなったらバックレだ。
………いや、これも嘘ですよ? 誓約忘れてませんて。

さて、何か微妙な空気のまま(煙に巻いたとも言う)今回はここまで。ではまた。

272 :作者の都合により名無しです:2005/10/28(金) 21:21:59 ID:OVDyZBuW0
>サマサ氏
イキイキとして暴走しまくった感じの番外編でしたなw
アスランもバカ王子もやっぱり最後まで突き抜けっぱなしだったしw
こういう番外編はいいな。本編のサブ的な意味合いでまた書いて欲しいです。

>NB氏
最初のクリードの語りが淡々とした中の威厳を感じさせていいですね。
いかにも大物、そしてラスボスって感じ。「動」の部分のアクションが
絶賛させられる事が多いNBさんだけど、こういうの書かせてもうまいなー。
その後のデュラムサイドから書いた焦りの描写も流石です。上手い。

273 :作者の都合により名無しです:2005/10/28(金) 23:35:21 ID:hK9wcI1R0
NB氏は文章も構成も美味いな。うらやましい。
クリードの大物ぶりとヂュラムの小物っぷりの対比がよかった。
戦闘の駆け引きみたいなものも。
敢えて出さない事で、見事に姿無き敵の恐怖が書けてるな
お願いだから完結させてな。
あとセフィリアの父親のジェイドって原作準拠?そんな人出たっけ?

274 :作者の都合により名無しです:2005/10/29(土) 03:00:53 ID:lahcjHlp0
・その名はキャプテン
エ?ファイアウォール結構だと思いましたけどね。
スタンとディムロスのコンビも好調で、なんか主役食われてるっぽいですね。
ドリアン、スペックと着たら、次はやっぱりシコルスキーですよね!

・超機神大戦 番外編
シードはよく知りませんが、ギャグとおふざけの中にも熱血が溢れていますね。
ゲームの設定は使いやすいのかな?スパロボネタも良かったです。
次からはいよいよ本編、十三会談との激闘の再開ですね?楽しみにしてます。

・AnotherAttraction BC
後書きの軽さからは全く思いも付かない本編ですねえ。面白いです。
(俺はいつも後書きから先に読みます。特にNBさんは)
デュラムのようなサディストほど攻撃に晒されると強行をきたす物ですね。
マジモードになったトレインは完全なる殺人者ですね。殺さないでしょうが。

275 :作者の都合により名無しです:2005/10/29(土) 16:17:31 ID:2RlqtuwD0
NB氏、面白いのはいいけどもう少し更新多くして下さい。
応援してますので。

276 :AnotherAttraction BC:2005/10/29(土) 16:25:31 ID:ykmiTxAz0
273さんの質問に返信します。
ジェイドは俺のオリキャラです。
話に深みとかバックストーリーとか持たせる為のオリキャラはそこら中に配しておりまする。
そういう意味では鉄血の狼≠ニかもオリジナルですね。
これからも時々ぴょろっと随所に見た事もねえキャラが出て来ますが、
そいつらの事もどうかよろしくお願いしますね。
さて、蛇足はここまで、ではまた。

277 :邪神?:2005/10/29(土) 16:56:07 ID:haaQ7ZFS0
船の下層に位置する部屋から一気に船倉へと這い上がったホーク、窓から外を眺めたが、
シーデビルはもう見失ってしまった様だ、いくらノロマな船でもサンゴ海の入り組んだ洞窟を使われたら、
追いつくのは不可能だ、例えこちらも道を知っていてもサンゴ海には無数の抜け穴がある、
どれを使うかの予測が付かなければ意味が無い、追うのを諦め、小男に襲われていたスペックを援護すべく向かう、
しかし、そこに小男の姿は無く、姿を確認できるのは、紫に変色し、鞭に打たれた様な痣に覆われ、
衰弱しきった様子で倒れるスペックのみであった、駆け寄って見ると、スペックは一枚の手紙をその手に掴んでいた。
「サルーイン殿の軍門に下る気が出来次第、アサシンギルドへ参られよ。 柳 龍光。」
見慣れない字があって読みづらい、メルビルの図書館には様々な書物があると聞く、そこで解読できればいいが・・・。
だが今は、そんな事よりスペックだ、この痣・・・見覚えがある、これは範馬バキ、あの変態についていた痣と、
同じ色をしている、急いで水術、「浄化の水」を唱える、しかし、症状は一度は回復するものの、
一定時間でぶり返してしまう様だ、このままではまずい、その時、道具袋のディステニィストーンが光った、
これは一体?そう思った時、バーバラの言葉の断片が脳裏を過ぎる。
「―こんな魔力放出しまくってる―」
そうだ、この魔力で術の力を増幅させれば、あるいは治るかもしれぬ、しかし「浄化の水」は水術法、対する、
このアメジストは幻のディステニィーストーン、うまくいく保証は無いが、今はこれしかない、早速、
アメジストを手に取り、力の行使へと移る、しかし、魔力がアメジストから流れてくると共に、
頭の中に霧のような物がかかり、うまく力を引き出せない、これがアメジスト、幻の宝珠の力、だが、
この力を引き出せなければ、スペックが死ぬ、仲間を見捨てるわけにはいかない、霧をふりほどき、力を行使する。
「でぇぇぇい!」
宝珠の光が強くなり、空中に魔力で形成された瓶が現れる、その瓶から暖かみの込められた、不思議な水が、
スペックの体へと注がれる、だが、
「くそっ!治らねぇ!」
まだ不十分のようだ、宝珠の力は注がれ続ける、しかし、ホークの力が足りぬのだ、自分の不甲斐無さに、
怒りが込み上げる、その時
「キャプテン、どうかしましたか?」
ゲラ=ハだ、なら他の二人も居る筈だ、ルーティが解毒術も使えれば何とかなるかもしれない、実際、
さっきの隠し部屋の宝箱のトラップ毒を解毒していたようだ、これならば、しかしそんな考えも、
呆気なく脳内で否定される、あの化け物と戦っておいてそんな余裕は無―そこまで考えた所で手の中の宝珠を見る。
まだ希望はある、ルーティにもアメジストを掴んでもらい、力を増幅、あるいは回復させれば、そう考え早速実行に移す、

278 :六話「魔の手」:2005/10/29(土) 16:56:55 ID:haaQ7ZFS0
「ゲラ=ハ!ルーティを呼んで来い!手伝ったら船代チャラにしてやる!」
息も絶え絶えの二人組み、桟橋を渡るその姿はまるで高く、険しいスカーブ山に挑んでいる無謀な冒険家の様だ、
相当体力を消耗したのだろう、話すのもだるい、と言った感じで話しかけてくる、
「あんたぁ・・・あんな雑魚で楽して勝って、逃がしたから外へくっついてって、そんでもって結局逃して、
化け物に必死で戦って、疲れて帰ってきた私達にまだ働けっていうの!?冗談も大概にしないと氷に埋ってもら・・・」
そこまで言いかけて話を止める、物欲しそうな顔でこちらを見つめる、その視線の先には、
「ふふ〜ん、高そうな物持ってるじゃな〜い、?ねぇ、ちょっと見せて?」
そう、アメジストである、だが躊躇している余裕はない、急いでスペックの治療を、
「そんな場合じゃねぇんだ、解毒術を持ってたらこいつで力を増幅して、スペックを治してやってくれ!」
するとルーティは、
「こんなボロ船をタダにするだけで動くと思ってんの?この宝石もくれるっていうなら、考えるけどね♪」
とんでもない金の亡者を船に連れ込んでしまった、いつまでもこんなのが居座っていたら破産するんじゃないか、
そんな心配が頭を過ぎる、次の街に着き次第、追い出してやる、だが今はこいつの剣の、癒しの力が必要だ、
条件を飲もうと口にする直前、スタンが話に割り込んできた、
「ちょっとルーティ!これじゃ追剥ぎだよ!」
まさしくその通りだ、心の中でスタンを応援するホーク、だがルーティも引かない。
「何いってんのよ!散々こき使われたのよ!?たかが宝石一個ならお釣りがくるわよ!」
そのまま言い合いになる、旅の途中、幾度もこんなことがあったのだろうか?昔話にまで入り込んでいる、
そうこうしている間にスペックの脈が弱くなっていく、条件を飲むしかないか?
確かにこいつ等は強いが成長途中だ、今渡しても結局は上位のモンスターに奪われて、サルーイン復活の手助けになる、
流石にそれは避けたい、そんな思いを張り巡らせているうちに、事態は思わぬ方向へ進んでいたようだ、
「じゃアンタがこのボロ船キャプテンと決闘して、勝ったらこの宝石を頂くってのはどう?」
こんな話を持ちかけてきた、もっといい方法が探せばあるだろう、しかし言って聞くとは思えない、
ここは飲むことにした、術を使わせなければ勝機はあるだろう、接近戦闘には自身がある、ならばここは飲むべきだ、
スタンが何か言おうとしていたがそれを言うより先にホーク口が動く、
「その案、乗ったぜ、速いとこ治してやってくれ!脈が無くなり掛けてる!」
スタンが驚いている、案を持ち出した張本人は不敵な笑いを浮かべている、まさか接近状態でもあの力が?
つべこべ考えている暇はない、今はスペックが先だ、しかし、これが終わったら対策を練らなければならない様だ。
あんな巨大な火球を喰らったら溜まった物ではない、

279 :六話「魔の手」:2005/10/29(土) 16:57:33 ID:haaQ7ZFS0
ルーティにアメジストを渡す、アトワイトを握り、精神を集中させるルーティ、いつもより強力な力が、
アトワイトのコアに注がれて行く、そしてその力を癒しの力へと変える、光が優しく包み込む、
ヒールとは色が違うようだ、どうやら単なる毒を治すだけの術ではないらしい、
そして、さらに光が枝分かれし、スペックの痣に集中して行く。
「リカバー!」
音も立てずに光が消える、光の跡に残ったスペック、痣は消えている、成功したのだろうか?
心臓へ耳をあてる、だが、鼓動は聞こえなかった―
「遅かったか・・・。」
確かに成功したはずなのに、そんな顔をするルーティ、やるのが遅すぎたのだ、自分が殺したかの様な気になり、
涙目になるルーティ、ホークは知らないが甲板でスタン、ルーティ、ゲラ=ハ、そしてスペック、
この四人で短い時間ながらも楽しいひと時を過ごしたのだ、ルーティに掃除を手伝うよう懇願するスタン、
楽な仕事じゃないとやらない、と駄々をこねるルーティ、薬草の整理を教えるゲラ=ハ、
スタンとデッキブラシ掛け競争をするスペック、勝者には詩人まんじゅうを奢るという条件で、金に囚われず、
速くリカバーをかけていれば、そう心の中でルーティの顔が金の亡者のそれから少女の表情へと変わる、隣でスタンはその痛々しい姿の少女を支える、
大した思い出ではないが、今は亡きスペックとの共に過ごした時間を思い出し、
その時、桟橋がガタガタ音を立てる、誰か来る?咄嗟に身構えたがやってきたのはゲラ=ハであった、
こんな時になにを、そう思ったがゲラ=ハのその手には新発売、詩人まんじゅう(ピザ)が入った袋が握られていた、
こんな時に何をしているんだ。不謹慎極まりない相棒、幻滅したホークがゲラ=ハに叫ぶ。
「ゲラ=ハぁ!今まで何してやがった!」
だがゲラ=ハは顔色一つ変えずに答える。
「落ち着いてください、キャプテン、毒が治ったら後は体力を戻すだけです。」
もう遅い、すでに死んでしまったのだ、死人にまんじゅうを食わせた所で体力が戻る訳が無い、
そう言う前に、ゲラ=ハはスペックの口にまんじゅうを詰め始めた、すると、
「カワーバンガー!」
なんと生き返ったのだ、唖然とする一同、本人と、そしてゲラ=ハを覗いてだが、だが二人はさも当然、
と言った顔つきだ、そこで何故生き返ったのか、何故まんじゅうで生き返ると分かったのかを聞いてみた、だが、
「毒が裏返ったんですよ。」
「ドクガウラガエッタゼ!」
と、二人で口を揃えて言うのだ、それ以上は聞いても笑っているばかりで何も教えてはくれなかった。

280 :六話「魔の手」:2005/10/29(土) 16:58:03 ID:haaQ7ZFS0
翌日、連戦で全員体は疲れきっていた、唯一元気なのは、死人となったはずのスペックと、
余裕で勝利したホークのみであった、そのため他のメンバーは部屋で休んでいる、スペックを買出しにいかせ、
自分は天候、波を見て出発するかどうかを決める、スペックの方はメモを持たせておいたので、
全員の船旅の楽しいランチが大陸へ着くまで毎日まんじゅうということはないはずだ、そこへスペックが帰ってきた。
「マンジュウ買ウ金ガガタリネェカラヨ、他ノニ使ウヨテイダッタ金ヲツカッチマッタゼ。」
前言撤回、どうやら毎日が楽しいランチを過ごせるのはゲラ=ハとスペックだけとなるようだ。
毎日カレー味以外のまんじゅうを食うことになると知ったら反感を買うだろうが、武器代まで使われてしまったのだ、
これ以上貯金を下ろして入られない、我慢するしかないようだ、一番広い部屋に全員を呼び飯のこと、それから、
これからの事について会議を行うことにした、スタンとの決闘もある、ならば人気の無い所へ行くべきだ。
だが手紙の解読をしたい、メルビル図書館へ向かいたい処だ、決闘は解読が済んでから行いたい、
そういった事について話すことにした、早速ゲラ=ハに部屋に集合するように呼びかける、
ゲラ=ハに任せて一足先に部屋へと向かう、そのころ、船倉にひそむ影があった、
「あんな素敵な五人の、誰とやってもいい・・・・全員喰っちまうってのもいいな・・・・」
荷箱の中で独り言を呟くコートを羽織った男、長い裾の厚めのコートだがその上からでも強靭な肉体が分かる、
早速箱から抜け出し、奇襲を仕掛けるべく自分をカモフラージュできそうな物を探す、すると、
「あ〜!誰だよ!俺のおやつ食べたの!」
思いもよらぬ大声で叫ぶ金髪の少年、一瞬体がビクッと動くが、直ぐに相手を隠れながら見据えるコートの男、
子供といっても警戒を怠るわけにはいかない、仲間が居る可能性もあるであろう、海賊船に子供一人で忍び込むなど、
そしてその考えは的中する、
「馬鹿!スタンさんやルーティさんに聞こえたらどうする!」
銀髪の青年が少年へと注意を促す、その青年と側の巨大なハルバード、それを見てそそられる男、喰いたい、
だがここは抑える、闘気を隠し切れなくなる所だったが、まだ残りもいるかもしれない、
それに騒ぎを起こしてホーク達に見つかる訳にはいかない、流石に6人は厳しい、そこへ、
「カイル、どうかしたの?」
箱の陰に隠れて眠っていた少女が尋ねる、カイル、そう呼ばれた少年が声を抑えながらいきり立って答える、
「荷袋に入れておいた俺のおやつがないんだよ!きっと誰かが盗んだんだ、って言うかロニだろ!
俺のおやつ食ったの!パイレーツコースト限定の「海賊せんべい」5枚入り食べたの!反せ!」
おやつでムキになって突っかかる少年、そういえばさっき箱の傍らにあったせんべいを食ってしまった、
まぁたかが15、6当たりの少年に負ける筈がない、お目当てはロニと呼ばれていた青年だ、

281 :六話「魔の手」:2005/10/29(土) 17:00:57 ID:haaQ7ZFS0
計画なんざ知ったことじゃない、俺が全員喰って終わりだ、思わずにやけるコートの男、
素早く気付かれないように少年の背後へ飛ぶ、音も無く着地し、少年の頭に食い掛けのせんべいを乗せる、
2、3枚乗せたところで周囲の視線が男へと注がれる、熱く注がれる視線に興奮するコートの男、そして一言、
「おやつの時間だぜ、ただし、俺のだがね」
驚いて後ず去る少年、そして少年は怒りに震えた、何故なら、
「お、俺の海賊せんべい・・・」
その反応をみて笑っていた男、しかし、次の瞬間、少年から子供とは信じられない闘気が放たれる、
「うおおおぉぉぉ!」
飾りだと思っていた腰の剣、それは本物であり、そして少年には、達人とも言うべき剣のセンスが宿っていた。
剣先から出る衝撃波をかわし、さらに遅い来る剣撃までもかわし、反撃のチャンスを覗う、しかし、
「それで済むかよ!裂衝…蒼破塵!!」
さらに遅い来る巨大な衝撃波、攻撃がくるとは思わず突っ込んだため、まともに食らう、
「ウゲェェェ!」
嘔吐物を撒き散らしながら吹っ飛ぶ、一応加減したのか、壁を破壊したりは無かった、それどころか、
「なんでまんじゅうだけで暮らさなきゃなんないのよぉぉぉ!」
そんな叫び声と共にそれ以上の衝撃が船に走る、そして、一部の木材が壊れる、
「まずい、カイル!ちゃんと加減したのかよ!」
ロニと少年から呼ばれた青年が木材の補強へ向かう、少年も、
「俺じゃなくてきっと母さんだよ!あの叫び声・・・なにがあったんだろう・・・。」
そのころ、スタンより先に船を壊したルーティとの決着をつけようとするホークをゲラ=ハが抑え、
ルーティの方もやる気なのかアトワイトを握り締めているがスタンに阻まれていた。
この後、話し合いの結果、行き先はメルビル、決戦はスカーブ山の麓、飯は結局まんじゅうが主食と決まった。
無駄に船を壊されたので修理をすることにし、出発は明日となった、船倉へと修理に向かうホーク、そこで見たのは、
「なんだ、ここは大丈夫だったのか、気のせいか床まで綺麗になってんな、スペックが掃除でもしてくれたのか?
おいゲラ=ハ!船倉はいいから他を直してくれ!」
荷箱の中で息を潜める四人、とはいってもコートの男は口と鼻を無理矢理塞がれている、窒息寸前だ、
ホークが去るのを箱にあいた穴から確認し、男の口と鼻を押さえるのをやめる、自分の加速した体を、
衝撃波に叩きつけたのだ、相当体に響いたのだろう、窒息寸前になっても気絶している、その時、
男のコートの中で首飾りが怪しく光を放っていた。そして、それにはこう文字が彫られていた、
「アサシンギルド所属 ランクC シコルスキー 」

282 :六話「魔の手」:2005/10/29(土) 17:03:52 ID:haaQ7ZFS0
大した思い出ではないが、今は亡きスペックとの共に過ごした時間を思い出し、

またやっちゃいました・・・

大した思い出ではないが、今は亡きスペックとの共に過ごした時間を思い出す、

でした・・・今後はもっと時間をかけて見直します・・・。
えー、アサシンギルドは原作に出ますよ、259氏、少なくともミンサガにはでます、
NBさん、ゲラ=ハをピンポイントで打ち抜くとは、やり手ですな。
さて、本編は柳がさっさとどっかいったり、シコルが瞬殺されたり、
なんか無理矢理突き進めてる臭さが文章からプンプン臭うと思いますが、
気合でカバーです、勿論、読者側の Σ(0w0;)ウェ!?
スタンとの決闘で新しい技の閃きも?とか考えてたりそうでもなかったり、
まったり妄想しながらやってきますよ、それではゴギゲンョル(オンドゥル翻訳機使用)

本日のサガ講座

アサシンギルド 世界を牛耳っていた暗殺者集団、滅んでしまったがサルーインが復活させ、
世界を混乱に陥れる気でいる、ダークはここの出身者だし、そのうち本作にもでるかも?

メルビル メルビル帝国のこと、最初の方で帝国ってでてきたのは全てここに関連しています、
ホークの船を襲ったのもメルビル帝国です、光の神エロールの神殿や海神ウコムの神殿、
そして帝国図書館があります、しかし海沿いの、港もついてるくせにあまりいい品が置いてない、微妙。

283 :邪神?:2005/10/29(土) 17:34:18 ID:haaQ7ZFS0
読み返したらまた発見・・・

スタンが何か言おうとしていたがそれを言うより先にホーク口が動く、

スタンが何か言おうとしていたがそれを言うより先にホークの口が動く、

でした・・・しかも最初のレスに題名入れたはずなのになんかコテになってるし・・・
最後のサガ講座編にコテ入れ忘れてるし・・・しょうもないミスばっかorz
素人が玄人には成れぬのだろうか・・・

284 :作者の都合により名無しです:2005/10/29(土) 20:34:17 ID:6YmBsS/s0
乙です。≫282を先に読んで「おいおいスペック死んだのかよ」と焦ったw

常に研鑚の心を持って書きつづけていれば、文章力も上がるしミスも少なくなると
思うよ。
ただ書くだけじゃなかなか文章レベルはアップしない。
ROMの俺が言えるギリじゃないか。


285 :鬼の霍乱 第8話:2005/10/29(土) 23:02:23 ID:tykjy28SO
前回までのあらすじ
勇次郎が何かおかしくなってた。



286 :鬼の霍乱 第8話:2005/10/29(土) 23:06:13 ID:tykjy28SO
バキは笑顔で言いました。
「親父、野球やろうぜ!」
勇次郎は笑顔で答えました。
「おう!父ちゃんに任せとけ!」
微笑ましい親子のやりとりです。
「よし、じゃあ人を集めないとな。」
野球は本来9対9でやるものです。
今、ここにいるのは勇次郎、バキ、ジャック、オリバの4人です。
両チームに必要なのは、9人+9人=18人、足りない人数は18人−4人=14人。
ですから、勇次郎は足りない人数分仲間を呼ぶことにしました。
しかし、勇次郎には14人もの友人はいませんでした。
「親父…。」
バキは落ち込んで隅で小さく体育座りをしている勇次郎を優しく慰めてあげました。
結局、面倒なので人を集めず、バッターピッチャーキャッチャーだけの、
さしずめ学生の休み時間のような感じで野球をすることにしました。
近くのスポーツ店で野球道具一式を揃え、勇次郎、バキ、ジャック、オリバの四人は
親子が野球練習をするシーンのメッカ、の河川敷に向かいました。
惜しむらくは、朝早くに出掛けたため、今はまだ夕暮れ時ではないことです。
親子で野球練習といったら、燃えるようなな夕焼けなのです。
そんな事は気にも留めず、河川敷に着くと四人は早速チーム分けを開始しました。
「「「「グ、パ!」」」」
チーム分けの方法はグーパージャンケンです。
その上、グーとパーがそれぞれ二人ずつに分かれるまで繰り返すという、
実にイカサマのやりやすいタイプでした。
オリバとジャックはグーパー知らないだろ、と思う方もいるかもしれませんが大丈夫です。
なぜなら、この野球もジャンケンも、バキ、オリバ、ジャックで事前に協議した
八百長なのですから。
数回グーパージャンケンを繰り返した結果、バキ、勇次郎チームと
ジャック、オリバチームという編成になりました。


287 :鬼の霍乱 第8話:2005/10/29(土) 23:08:37 ID:tykjy28SO
「親父、先攻後攻のジャンケンがあるんだけど俺が行っていいか?」
「おう、本当は父さんも行きたいが、息子の頼みとあっちゃあ仕方がない。
行ってこい!負けたら承知しないからな!」
勇次郎は笑顔で快く送りだしました。バキが行ったのは勿論イカサマのためです。
その上、バキの背中を軽く叩きながら「ドンマイ、ドンマイ!」
と優しく励ましてくれたのです。
気持ち悪いことこの上なしでした。
それを適当にあしらいながら、バキは笑顔で言いました。
「俺、親父が格好よく打者から三振を奪うところ見てみたいな。」
「おっしゃ、任せておけ!」
二人しかいないので、投げない方は必然的にキャッチャーになります。
こうして、ポジションも決まりました。
渋川先生曰く、一流の格闘家はいつでも臨戦体制でなくてはならないそうです。
バキ達も一流の格闘家なので、準備運動もせずにそれぞれポジションにつきました。
普通の人は野球やサッカーのような激しい競技の前には怪我の予防のため、
念入りな準備運動が推奨されるのでバキ達の真似はしないがいいと思われます。
バッターボックスにオリバが入り、河川敷の土手にジャックが向かうと勇次郎は
声高らかに言いました。
「プレイボール!」
こうして、勇次郎は試合を始めたのでした。

288 :鬼の霍乱:2005/10/29(土) 23:13:36 ID:tykjy28SO
忘れた頃にやって来ました。
惰性に流されて気が付けば10月でした。
やばい、このままじゃあ投げ出しじゃないか、と思い隙を見てコツコツ書いていたらもう11月になってました。
これから年末なのでなおさら暇じゃなくなります。
みなさんがんばってください。


289 :照星物語:2005/10/30(日) 01:02:56 ID:F0rgghxF0
9月25日
唐突ですが日記をつけることにしました。火渡が見にくるので殺したくなりました。
絵日記風のものを目指してみましたが、うまく描けません。鍵もつけたのですが、
火渡にこじ開けられました。何が悪いのでしょうか。火渡へのパンチの入れ方が
悪いのかと思い、何度もいろいろな殴り方をためしてみました。
なぜいきなり日記をつけたくなったかというと、先日、戦団本部に帰った折に、
『セーラー服』の第一人者たる千歳(※)と日記の話をしたからです。これからの大戦士長
は、やはり日記帳のひとつも持っていなければならないと思いました。

※戦団在住の戦士で、筆者と同じ照星部隊の出身。ちなみにセーラー服というのは、中高生
が着るリボンのついた制服。中学生までとか高校生までとか言われており、まともな格好しか
しない大人には一生、縁がないと思われる。

9月26日
バスターバロンを磨きました。

9月28日
防人を見舞いに行った帰りのこと。
道路の向こうから戦士・剛太が血みどろで走ってくるのが見えました。
一体彼の身に何があったのでしょう。なんと半裸でした。
彼は胸に、サイズがAAカップのピンクのブラジャーを付けていました。
彼は左手に、シャワーを浴びる発育不良の女子の写真を持っていました。
彼の右手は空いていましたが、ご飯つぶが沢山ついていました。
彼の両足の元では、モーターギアという武装錬金がうねりを上げて剛太を走らせていました。
彼の首はなぜかなく、ただ血煙が体を濡らしたり風に流されているだけでした。
その後ろからです。
「私の下着と入浴写真を返せー 食べかけのおにぎりを返せー ただし、首は返さねェッ!」
とひっきりなしに声が上がり、道行く人たちは皆驚いていました。
照星、声に聞き覚えがあるような気がしましたが、それを思い出す前に目が覚めました。
どうやら夢だったようです。

290 :照星物語:2005/10/30(日) 01:03:33 ID:F0rgghxF0
9月29日
昨日見た夢が正夢だということが分かりました。胴体は行方知れずです。

10月1日
湯沸かし器が壊れました。
アレはどういう仕組みなんでしょうか。中には小人さんがいて、小人さんの数だけガスコンロがあ
って、ガスコンロの数だけやかんがあって、ついでに水を出すパイプとお湯を流すパイプが小人
さんたちの横に伸びていて、湯沸かし器のスイッチが入ったら皆が一斉にやかんに水をくんでお
湯を沸かして、傍のパイプに流して、もたもたしていると隊長さんっぽい小人が怒鳴って湯沸かし
器の中に緊張の糸が張り詰めたりするんでしょうか。縦社会は大変そうです。
とりあえずお風呂に入りたかったので、火渡にバブルゲイジ(※)を食らわして湯沸かし器の中で
18時間ほどお湯を沸かせ続けてみたところ、小人さんたちはいなかったとのことだったので照星、
ショック。

※オカマの使う武装錬金で、向き出した歯茎は歯槽膿漏で異臭がする。
触れると身長を15cm吹き飛ばすが、吹き飛ばされた身長はどこにいっているのか。
聞いたところ、アフリカの恵まれない子供たちのところへ行っていて、井戸を掘っているらしい。
「だから井戸ができるまでは武装錬金を解除できないのよ」とオカマは力説していた。
筆者は世の中の意外な一面を垣間見た。気がした。

10月3日
最近はまっているのはマジックパズルというおもちゃです。
どういうものかというと手のひらサイズの直方体で、青とか白とか綺麗に塗り分けられている
各面が、1面につき9つに区切られていまして、それらが上下左右に動かせるので配置を
ごちゃごちゃにして、元通りに揃えるのが目的です。
単純ですが奥深い、実に新進気鋭のマジックパズル。平成の新発明とも言えますね。
出会いは非常に運命的でした。
お湯を沸かしてくれる火渡の朝食のアロンアルファを買いに、近所の100円均一へ行っ
た時のこと。
会計を済ますと店員さんがマジックパズルを袋に入れてくれました。
ただしアロンアルファは入っていなかったので、おそらく間違えたのでしょう。

291 :照星物語:2005/10/30(日) 01:04:19 ID:F0rgghxF0
更に照星の記憶を辿ると、代金の105円を払ったかどうかは定かではなく、店員さんも
超魔生物ハドラー(※)みたいな格好をしたおおよそ店員さんらしからぬ店員さんでしたが
きっと彼は店員さんで105円も払ったと思います。火渡にはひまわりの種をあげました。
それから照星はマジックパズルに連日連夜没頭しています。
しかし非常に回転し辛く、色のついたパーツもぼろぼろ取れます。
どうすればいいかメーカーさんに電話しようとも、忙しいのか、
「ユーは、このクワァンパニーの関係者あるか!? 私、金貸してたチャイニーズあるが@☆#!!」
と、金切り声でまくしたてられるだけで、どうにも見当がつきません。
そうそう、インターネットでマジックパズルに関して調べていましたら「ルービックキューブ」なる
まがい物が引っかかりました。こちらはまがい物のくせになんと2000円もします。
105円のマジックパズルを模倣したくせに生意気だと思いました。
きっと動きも悪くて色のついた部分もすぐ剥がれるに決まっています。

※強い。部下たちはギンギラギン。灰になっても勇者にまとわりついてニヤニヤ笑う。

10月8日
早坂秋水の世話をした。
彼は元信奉者にあたるので、正式な戦士になるには毒を抜く必要があります。
まず、香を焚いた水槽に閉じ込めて、三日三晩エサを与えず、清浄なる月の光と輝かしい
太陽の光をたっぷりと浴びせ、イヌノフグリの葉裏についた朝露を6リットルほど一気に飲ま
せ、更に「二度と万引きはしません」という誓約書を書かせる事で、はじめて信奉者の悪い毒素が
出し切られるのです。
その後は、彼にクレジットカードを作らせ、暗証番号を戦団に提出させ「いかな損害を被ろうとも訴え
たりはしません」という誓約書を書かせました。
これにより手続きは完了し、照星の懐に自由なお金が舞い込むこと請け合いです。
ただ、念願の戦士になれた早坂秋水は、姉ともども輝くような笑顔を浮かべていたので、いずれ訪
れるであろう破滅を思うと心が痛みました。
明日はホムンクルスを倒しに行くので、諸々の経費は新しいクレジットカードで補います。

292 :照星物語:2005/10/30(日) 01:04:53 ID:F0rgghxF0
10月9日
今日はホムンクルスを倒しに行きました。
午前8時に起床し、一通り準備をして待ち合わせ場所の駅前についたのが午前9時。
「もー 遅いぞー!」
約束より1時間前についたというのにホムンクルスは口を尖らせて怒り、いつものように
私の額をコツンと小突きました。
ホムンクルスは高そうで綺麗な服を着ていましたが、褒めたとしてもそれが的外れ
だとひどく不機嫌になるのがいつものことなので、やめておきました。
それから電車で二駅先の遊園地に向かいました。車中、タモリが死んだら笑っていい
ともが終わってお昼が寂しくなるけど、その時は午後は○○おもいっきりテレビを見ようと
いう話になるも、じゃあみのもんたが死んだらどうなるのかということになり、結局、結論は出ず。
遊園地はすごかったです。
やたら人相の悪い男たち(※)が鎖鎌やら投網やらを手に、堀の女はどこだ堀の女はどこだと
うら若き女性を執拗に付けねらったり、5分に1度の割合で火縄銃が戦部の頭を吹き飛ばしたり
迫撃砲が撃たれて戦部の胸に大穴が開いて血しぶきが舞い散ったり、取られたおにぎりを思う
あまりに気がふれたなんとかという戦士が腐臭ただよう生首片手に、戦部の内臓をおもうさま
ブチ撒けたりと、休日を利用した家族連れによる平和な光景が展開されていました。
私とホムンクルスはメリーゴーランドに2時間ばかり乗ったあと、採石場に行き戦いました。
勝利。来週も倒すことを約束して、駅で別れました。

※ヘタれるのが早すぎだと思います。それと残り二人になってからの話の動かなさに、やきもき。

10月10日
防人の誕生会をやり、ついでにこの照星物語を終わらせることについての意見交換が行われた。
照星は現在、仕事や趣味に忙しいため、この文章を書き続けることが面倒くさくなった。なので
終わらせてもらうことになった。照星は火渡を殴り続けなければならない。なので、エッセイとか
日記とかをやっている場合ではないのだ。秋水の世話とか手続きとか、引き受けている場合では
ないのだ。防人の見舞いとかマジックパズルとかやっている場合でもないのだ。電話とか湯沸かし
器の心配などをやっている場合ではないのだ。もちろんバスターバロン磨きをやっている場合でも
ないし、遊園地通いやホムンクルス打倒とかやっている暇はないのだ。というわけで今回で終わり
にしたいと思います。

293 :スターダスト ◆C.B5VSJlKU :2005/10/30(日) 01:13:20 ID:F0rgghxF0
お久しぶりです。

乙一の「小生物語」を読んで、武装錬金の坂口照星と
ひっかけて書こうと思い立ったので、投下とあいなりました。
ちなみに最初と最後の日は原作の改変で、後は思いつくままです。
以前、文章力を褒めてくださった方がSS暦を気にしてましたが
大体2年ぐらいですね。はい。しかしまだまだ改善の余地はある筈です。
では。

294 :作者の都合により名無しです:2005/10/30(日) 02:39:47 ID:kNB7tvj80
スターダスト氏おつ。邪神?氏おつ。

>照星物語
日記風SSはスターダスト氏の文体と合ってますね。すんなりと読めました。
最後の打ち切り風(投げ出し?)な締めはありきたりな気がしますので、
もう一捻り欲しかったなあ。
しかしこの日記、明らかに読まれることを前提で書いているような‥‥


>キャプテン
ルーティは何がしたかったのだろ。
結局スペックはヨボヨボのままですか? だったら凄え足手まといな予感。
(パシリにはいいかもしれないが)
シコル登場、そして一瞬の敗北。予想通りというか、ヤムチャキャラの王道的展開でしたね。

ところで邪神?氏のSSは内容は面白いけど、句点が多くてとても読み辛いです。
次回から改善求む。



295 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/30(日) 04:46:48 ID:Snu/8bwD0
<ザーボンside・問答編>
(こ、ここは・・・。)
ドドリアの機転により何とか用務員の斬撃の直撃を逃れた直後、彼は闇の中にいた。
(暗いな・・。明かりを・・・。)
動物や人である習性として真っ先に明かりを探しに辺りをうろつくザーボン。
しかしここには闇が広がるだけで人工的な光はもちろん自然光すらない。
それは人を孤独にする十分な理由だろう。
そしてザーボンの中に少しずつ言葉に孤独感という感情が徐々に生まれ出てくる。
(なにも・・・、ないのか?ドドリアは?用務員は?俺は・・・、どこにいるんだ?)
その感情はだんだん抑えきれなくなり・・・、
「誰か・・・。居ないのか!!」
と爆発する始末。

しかし状況は変わらない。

なぜならここには闇にいる自分しか、自分の存在を確認にする術がないのだから・・・。

-----------------------------------------------------------------------

296 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/30(日) 04:48:31 ID:Snu/8bwD0
-----------------------------------------------------------------------
「・・・・・。」
それからしばらく当ても無く歩き出すザーボン。
そしてその足取りは無論重く、孤独が滲み出している。
まるで人は儚くもこれほど闇に弱いのかと言いたくなる程・・・。

コツ・・、コツ・・・、コツ・・・。

辺りに響くザーボンの足音。
それはザーボンのいる場所がかなりの広さだと証明できる音だが、当然ザーボンは気付かない。

そして・・・・。

「いて!!」
突然、ザーボンの額に衝撃が走る。
不意を突いた衝撃に思わず涙目になりながら前を見ると、見覚えのある文字を目にする。
「何だ・・・?え?幹部室?」
そう、彼が目にしたのは、自分が毎日仕事をしている場所-----------フリーザ軍の幹部室のドアである。

-------------------------------------------------------------------------

297 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/30(日) 04:49:33 ID:Snu/8bwD0
「入る・・・しか無いか・・・。」
ザーボンは幹部室のドアの出現に驚きはしたものの、”人がいるかもしれない”という考えが大半を占め、
無意識のうちにドアを開ける。

すると・・・・。

シュパァ!!!

「うっ・・。」
突然起こる強烈な光。
その光に完全に不意をつかれたザーボンは思わず目を塞ぐ。

-----そして、次の瞬間目を開けると暗かった部屋が綺麗に普段の記憶どおりの幹部室の色合いに変化していた。

「本当に幹部室・・・?なんで、ここが・・・。」
ザーボンが疑念に囚われながら部屋を見る。
すると左はいつもどおり散らかった机、右は綺麗に整頓された机がある。
これはドドリアとザーボンの本質を分ける大きな道標でもあるのだが・・。

ドカ!!

ザーボンがその机を見ていると、ドアが開きなんとドドリアが入ってくる。
「ドドリア?」
思わず目を丸くするザーボン。それもそのはず、今彼は用務員と戦っているはずだ。
そんな驚いているザーボンをまるで見えていないように無視してドドリアは乱暴にドアを閉め、左の汚い机に座る。
「これが・・・、ドドリア?いや、あいつの性格上そんなことは・・。」
ザーボンの頭が本格的にこんがらがると、さらに追い討ちをかけるように、もう一度ゆっくりとドアが開いた。

298 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/30(日) 04:50:16 ID:Snu/8bwD0

ギィ・・・。

「え?う・・・・、嘘だろ?」
ザーボンはドアから現れた人物を見て思わずそう叫んでしまう!
それもそのはず、ドアを開けて入ってきたのが自分自身。
つまり、もう一人のザーボンだったのだ!

-----------------------------------------------------------------------------
「なんだ?なんなんだ?この光景は・・・?」
自分がもう一人出てきてからというもの”孤独感”は吹き飛び、今度は全く落ち着かない様子で、
ザーボンはドドリアともう一人の自分を見る。

すると、今朝のあの光景が・・・。

「実はさ、今日プロポーズなんだ。一生に決めた人って言うのかな?これを逃せば一生結婚出来ないって言うかなんと言うか。
ともかく不安なんだよ。なのに、仕事は終わらないし決心も固まらないし・・。」
長い台詞を呼吸もせずに言ったせいか、ドドリアは呼吸も絶え絶えになりながらザーボンを見上げた。

そして、ドドリアはこう続けた。
「お前、先月結婚しただろ?どうやってプロポーズの日は過ごしたかな・・ってさ・・。ほら、俺ってガサツじゃん?
整理整頓も出来ないし、この容姿だからさ・・。」

299 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/30(日) 04:50:57 ID:Snu/8bwD0

「えっ・・・?」
ザーボン------この場面では第三者のザーボンはこのドドリアの言葉に呆然としてしまう・・。
(今朝と違う・・・。)
ザーボンはそう思いながら、次の台詞。つまり---------綺麗な机に座ったもう一人のザーボンの台詞を待つ・・。

すると・・・もう一人のザーボンは自信満々にこう言った。
「俺か?俺はその日は特に緊張しなかったぜ。何てたって自分の愛した人だからな。失敗するわけねえよ。俺はさ!」

この言葉によりザーボンの心の中に静かに風が吹く・・・・。

---------なにを言っているんだ・・・・。

---------この俺は誰なんだ・・・・・?

---------これは俺なのか・・・・・・?

もう一人のザーボンの台詞により混乱から鬱に変わるザーボン。
だが、もう一人のザーボンの言葉はまだ続く・・・。
「まあ、これを逃したらヤバイだろうけど落ち着けば何とかなるって!要は普段からの行いっていうかな?」

--------普段からの行い?笑わせるなよ?

--------俺の普段の行いなんて・・・・。

300 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/30(日) 04:52:28 ID:tnkrDLwI0

ザーボンはもう一人のザーボンの言葉を聴くたびに自分の普段の行為がフラッシュバックされる。

一切整理整頓できない自分。

人の気持ちを考えずに独りよがりな発言をしてしまう自分。

(そんな自分が結婚?ましてや他人にあんなに偉そうにアドバイスなんて・・・、できるはずがない・・・。)
そんなことを思いながら鬱に引き込まれつつあるザーボン。
しかしその瞬間、今朝の自分のある言葉を思い出す。

”それはお前次第だな。お前が本当に彼女を愛しているのならプロポーズの言葉も
その時の自分の決心も自然と固まるものさ!”

言っていた・・・・・。
ザーボンは思わずしゃがみ込み、顔を手で覆い隠す。
この自分の存在を認めてくれる人がいない闇の中で、
”今の自分の顔を誰にも見せられない”と言わんばかりに・・・・。

今の自分に絶望・・・・?いや・・・、後悔であろう。
ザーボンはひたすら普段の自分の行動に後悔していると、またあたりは暗くなる・・・。

カツン・・・。カツン・・・。

そして、後ろからゆっくりと誰かが近づいてきた。

------------------------------------------------------------------------------

301 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/30(日) 04:54:09 ID:tnkrDLwI0
どうも、夜分遅くにスイマセンのしぇきです。

裏主人公と言うことで長いです。
ということで、キリがいいところで。

皆さんが帰ってきて凄い嬉しいです。
感想は明日投稿したときに書きます。

では失礼・・。

302 :作者の都合により名無しです:2005/10/30(日) 10:58:08 ID:kNB7tvj80
珍しく間隔が空いたね、何かあったのですか?(別に急かすわけじゃないけど)


303 :作者の都合により名無しです:2005/10/30(日) 12:07:35 ID:RfHx/oP+0
鬼の霍乱氏、スターダスト氏復活おめです!
特に鬼の霍乱氏は正直投げ出しと思っていたので
(すみません)びっくりしました。
これからもご自分のペースで頑張って下さい!

>鬼の霍乱
結局、2対2の野球ですか。まるでビーチボールですなw
しかし地上最強の4人が集まっての野球だからこれでいいのか?
オリバはアメリカ1頭がいいはずなのにバカすぎるw

>照星物語
日記の中で錬金戦士が普通の人生を歩めない人種というのがよくわかるw
火渡の部下の連中は辛いだろうなあ。出来の悪い上司の下でw
日記風の作品は2chのネタと相性いいですよね!

>フリーザ野球軍
ザーボンのデジャビュ体験ですが、微妙に朝とは違う風景ですね。
その微妙さというのが、実は肝心な部分であるわけで。
物語の中核を成す部分なのかな?実は今回のうぷ分は。


304 :ふら〜り:2005/10/30(日) 12:09:26 ID:Upr7nlB40
復帰してくれた職人さん、始めるなり凄いペースな職人さん、ハイレベルで続けて
下さってる職人さん。本っっ当に、名将集いし現バキスレ軍。これで何度目でしょう
かね……「今が最高」という気持ちの更新は?

>>邪神?さん
ホーク兄貴のいいところが、少しずつ出てきてますね。スペックの容態に動揺し、何とか
助けようと必死になってる様が良かったです。そこからの復活の仕方もスペックらしいと
いうか、本作らしいというか、でしたよ。死刑囚も集い、世界が広がってきた感じです。

>>サマサさん
イメージ映像で勝手に強くなられては、たまったもんではないですな。しかしこれだけ
大暴れしといて、最後は丸く収まってるのが楽しい。結局アスランたちだけが一文も得
してない、結果だけ見れば立派にヒーロー。この調子でののび太たちとの絡みが楽しみ。

>>NBさん
主人公、どころか主人公サイドが完全に不在。出ているのは敵キャラだけで、そのほぼ
全員が主人公の恐ろしさを語っている。回想と現在進行形の恐怖で、と。救世主パターン
とは逆の形で主人公の強さを描いてますね。希望ではなく絶望を使って。迫力ありますっ。

>>霍乱さん
お久しゅうございまする。相変わらず、キモチ悪いほどに「いい親父」というより「いい
お父さん」してますねこの勇次郎は。優しく無邪気、家庭的で子煩悩。子煩悩なのは原作
でも同様かも、ですが。何やらキナ臭い仕掛けがありそうですが、負けるな勇次郎パパ!

305 :ふら〜り:2005/10/30(日) 12:09:57 ID:Upr7nlB40
>>スターダストさん
これまたしばらくぶりです。筆者の人柄が偲ばれる素敵日記ですが、湯沸かし器小人さん
話が異彩を放って可愛らしい。他は色んな意味での壮絶な光景を淡々と当たり前のように
語ってて(本人にとっちゃ当たり前なんでしょうが)……特に29日、それで済ますかっ!?

>>しぇきさん
心象風景ですか。ずっと引きずっていたザーボンの「何か」、多分自己嫌悪絡みだろうと
思い、いつ出るかと楽しみにしてましたが。これはまた想像以上に重く、根が深そうで。
こんな状況下だというのに。でもこういうことで悩めること自体、「いい奴」の証かと。

>>最後にNBさんへ
原作は完全未読、NBさんのSSだけを予備知識にアニメ視聴開始しました。今のところ、
スヴェンはほぼ抱いていたイメージ通り、彼周辺の洋画風の空気が良い感じです。後は
私の中でスヴェンと双璧を為してる、サヤ姉はどんなかなーと楽しみにしてます。

306 :鬼の霍乱:2005/10/30(日) 14:39:17 ID:VqNJfuw9O
今更ですが、見直したらキング・クリムゾンの攻撃を受けていました。
早い話が一文抜けていました。
攻撃受けたっつーか、120%自分のミスです。
申し訳ない…。

>勇次郎は笑顔で快く送りだしました。バキが行ったのは勿論イカサマのためです。



>その上、バキの背中を軽く叩きながら「ドンマイ、ドンマイ!」
と優しく励ましてくれたのです。
気持ち悪いことこの上なしでした。

の間に、

予め取り決めていたのでしょうが、バキはジャンケンに負けてしまいました。
もちろんジャック達は先攻を取りました。
バキが戻ると、なんと勇次郎はバキの負けを受けて怒るどころか
笑顔で出迎えてくれました。

という文が本当は入っていたのです。
いや〜、失敬、失敬。
もう二度とこういったミスが無いよう、以後気を付けます。

307 :作者の都合により名無しです:2005/10/30(日) 15:18:18 ID:kNB7tvj80
≫306
・・・・・・・・・・・・

308 :作者の都合により名無しです:2005/10/30(日) 21:27:02 ID:NgQDLUzL0
鬼の霍乱さんとスターダストさん戻ってきてるな。嬉しい。
これからも時間に余裕があったらまた掲載お願いします。

しぇきさんや邪神さんも相変わらず好調だし、
バキスレは疲れを知らないな。

バレさん大変そうだがw

309 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/31(月) 00:59:32 ID:3Sd2pGuZ0
「誰だ?」
ザーボンはその音にこれまでに無いほどのスピードで反応し、近づいてきた人物を見る。
すると近づいてきた人物------(闇の中でよく分からないが男であろう人物)は大きく口を開けながら、
ぶっきらぼうに喋りかけてきた。
「ドドリアの奴、プロポーズするのか・・・。お前はどう思う?」
「は?ええっと、そりゃあ・・。」
ザーボンは突然の質問に驚き、答えるのが少し遅くなる。
すると男は待っているのが嫌いなのか、ザーボンを待たずにすぐに口を開いた。
「嬉しい。もしくはオメデトウか?お優しいことだ。モテル男の余裕って奴か?」
「なっ?お前・・・、喧嘩売っているのか?」
ザーボンは男の言葉に思わずファイティングポーズをとる。
しかし男は全く怯むことなく続いてこう言った。
「なんで怒るんだ?結婚しているくせに!先月の披露宴は凄かったなあ〜。」

”また現実をとは逆の訳のわからない設定。”

当然この言葉にザーボンは、
「お前も何を言っているんだ?俺は結婚どころか・・・・、まともに女性と付き合ったことさえない・・。」
と言い男の顔を恨めしそうに見る。
一方、このザーボンの台詞を聞いた男はさっきよりも上機嫌になる。
「ハハ!なんだ?嘘か?ん?どっきりか?いやいや・・・。フリーザも出席してたし、それはないだろ?」
この言葉が気に触れたザーボンは思わず声を荒げる。
「違う!俺は結婚式なんてしていない!大体なんだ?俺にこんなのを見せたのもお前か?お前は一体何が言いたいんだ?」
だが男はその言葉を待っていなかったのか、今度は不機嫌になりこう言った。
「ふう、面白くない奴だな。何が言いたいか?そうだな言ってやる。”ドドリアがプロポーズするんだと。お前はどう思う?”」

初めと同じ台詞・・・。


310 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/31(月) 01:00:42 ID:3Sd2pGuZ0
ザーボンはさすがに堪忍袋の尾が切れたのか、不快を前面に出しながら思いっきり叫んだ!
「嬉しい!オメデトウだ!これで満足か?」
いきなり大声を上げたので息が少し絶え絶えになる。
しかしこの言葉にも男は満足しない様子ですぐに聞き返し言い合いになる。
「本当か?」
「本当さ!」
「それだけか?」
「何だよ?それだけって!」
「嬉しいだけじゃないだろ?」
「訳分からんぞ!いい加減しろよ!」
「訳分かるさ!それだけじゃないんだからな!」
「なんだと?お前は一体俺の何を知っているって言うんだ!!」
「知ってるさ!すべて!」
「え・・・?」
男がそう言うと、男はザーボンの目の前に立つ。
「あ・・・。」
「分かったか・・・?」
男の問いにザーボンは思わず後ろを向く。
「わけが分からない・・・。何で自分がまた・・・・。」
そう、男の顔はザーボンの顔だった・・。

しかも、変身後の・・・・。

知っている方は知っているだろうが、ザーボンは変身型宇宙人。
本当の姿は今の自分やドドリアよりも醜く、強い。
そしてザーボンはその姿が心のそこから嫌いだった・・・。


311 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/31(月) 01:02:15 ID:3Sd2pGuZ0
「なんなんだ?今日は・・。厄日だ、全く・・。」
「そうだな。俺もそう思うよ。」
ザーボンのこの台詞に笑顔で答える本当の-----自分。
「で、どう思ったんだ?ドドリアのプロポーズについて。」
本当の自分はまたこの質問をする。
もう三度目の同じ質問だが今回は本当の意味で違う。
ザーボンもそれが分かったように、
「またか・・。そうだな・・。嬉しかったよ。これは本当だ・・。アイツは親友だし。兄弟みたいなやつだし・・。でも・・。」
「でも?」
「少し・・、羨ましかった・・。」
ザーボンが吐いた、さっきとは別の言葉。
しかしこの言葉にも本当に自分は満足しない。そして本当の自分はさらに言及する。
「それだけか?」
「そうだ・・。多分・・。羨ましかったよ。自分はあんなにダメだからな・・。仕事だけ出来ても意味がない。」
「で?」
「で?って。羨ましいだけだ。他にはない。」
「そうか?羨ましいだけじゃないだろ?お前が感じたことは。」
本当の自分との問答。
まるでナイフで自分の心の患部を抉り出される感覚を受け止めながら、ザーボンは自分の本当の気持ちに少しづつ近づく。
「それだけだ。」
「嘘だな。俺にはわかっている!」
「・・・。ならば、お前が言ったらどうだ!俺なんだろ?」
その言葉に本当の自分は今の自分を本当に哀れそうに見ながらこう言った。
「お前は・・・・・、ドドリアに”嫉妬”している。」
そしてザーボンの患部は摘出された・・・。

----------------------------------------------------------------------------

312 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/31(月) 01:03:45 ID:3Sd2pGuZ0
<ザーボンside・真実編>
「”嫉妬”・・。だと?なんで俺がドドリアに嫉妬するんだ!」
本当の自分の言葉に思わず声を荒げるザーボン。
しかし本当の自分は、ザーボンの言葉を軽く流してこう言った。
「兄弟・・・。か。確かにお前は”そうは”思っているみたいだ・・。だが・・・、それは何でだ?」
本当の自分にそう言われて、また昔のことがフラッシュバックし始める。

----------------------------------------------------------------------------

313 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/31(月) 01:08:03 ID:3Sd2pGuZ0
間違えです。
<ザーボンside・真実編>
「”嫉妬”・・。だと?なんで俺がドドリアに嫉妬するんだ!」
本当の自分の言葉に思わず声を荒げるザーボン。
「兄弟と思っている間柄の奴に、どうして嫉妬なんてするんだ?むしろ喜ぶべきだろう!おい!」
さらに早口でたてしまくるが、本当に自分はうんともすんとも言わない。
そして本当の自分は、ザーボンの言葉を完全に無視した形で上を向きながら思い出すように口を開く。
「兄弟・・・。か。確かにお前はそうは思っているみたいだ・・。だが・・・、それは何でだ?」
本当の自分に呟く様にそう言われて、ザーボンの頭の中に昔のことがフラッシュバックし始めた・・。

----------------------------------------------------------------------------
でした。スイマセン。

314 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/31(月) 01:10:55 ID:KnuQ/IC80
俺がドドリアと出会ったのは、フリーザの幹部候補生になった時だった・・。

その頃の俺はドドリアなど別にどうでもいい存在だった。
というよりもフリーザに気に入られて昇進する。それしか考えてなかった。
だから身の回りのことなんてどうでも良かったし、そうする必要もなかった。

だけど、そんなある日・・・・。

「あの二人は誰ですか?」
フリーザはミルコに渋々連れられ、幹部候補生を視察に来ていた。
一方、ドドリアと俺は偶然共同作業で惑星の環境についての研究をしていて、それが視察中のフリーザの目に留まったんだ。
「戦闘力も高いですね。この二人にしましょう!」

そう、これが俺とドドリアの縁の始まりだ。

「ドドリア!合コンのメンバーが足りないんだ。お前も来るか?」
俺は幹部に近づき暇が出来ると、たびたび合コンを開いた。
当然、今まで根詰めてきたからその気晴らしだ。
その頃の俺はこのルックスのせいで良くモテタモテタ・・・。
ドドリアを誘ったのは当然、自分の引き立て役のためだ。
そう、ホストとかが使う手と同じだな。
ブザイクがその店ではなぜかナンバー2ってね。


315 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/31(月) 01:12:16 ID:KnuQ/IC80
そしてしばらくすると、ドドリアは俺にくっついてくるようになった。
正直、最初はウザかった。
自分がこんなブザイクな奴と付き合っていると、自分の評価が下がる気がするからだ。
「おい、そんなに付きまとうなよ!」
この頃から俺は人の気持ちを考えずに喋る奴だった・・・・。

しかし、そんな俺にドドリアは何時までも着いて来てくれた。助けてくれた・・。

俺が女に振られた時も。
俺が仕事や任務を失敗して、フリーザに殺されかけた時も。
俺を助けてくれた・・・。


そして、いつの間にか”俺達”は親友----------

兄弟みたいな・・・。

いや、”俺は”ドドリアを”兄弟”だと思っていた・・。

ええっと、それで何だっけな。そうそう喧嘩をして仲直りした時に初めて聞いたな。
”なんで俺についてきたんだ?”
って、そしたらドドリアの奴は・・・、
「ん?ああ、なんかな。”親友”以上になれる気がしたんだ!お前となら・・・・。」
ふふ、そんなことを言っていたな・・。

恥ずかしげもなく・・・。

だけど、俺は最初は合コンのための”自分の引き立て役”としてお前に近づいた事は言わなかった・・。


316 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/31(月) 01:13:12 ID:KnuQ/IC80
怖かったんだよ。今の関係が崩れそうで・・。

臆病だったんだよ。

羨ましかったんだよ。

全部なくなるのが嫌だったから・・・・。



それで、-------------そうだ・・・、俺がドドリアを受け入れた理由が”・・”だったからだよ・・。

そう-------------

”自分にないものを全て持っていたから”

----------------------------------------------------------------

317 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/31(月) 01:15:16 ID:KnuQ/IC80
「どうだ?少しは思い出したか?」
本当の自分の言葉に現実に引き戻されるザーボン。
「ああ・・・。全部な・・・。」
「そうか・・・。で、ドドリアがプロポーズすると聞いた時どう思った?」
男は本当にしつこく4度目の同じ質問をザーボンに投げかける。
するとザーボンは観念したように、
「嬉しかった・・。でも嫉妬もしていたんだ・・。自分の方がすぐ別れるにしろ女性経験が多い。
ドドリアは全くと良いほど女性経験がないからな。そんなドドリアが正直、そこまで進んでいる相手が
いるとは信じたくなかった。」
「それで?」
男は表情を変えることなく、ザーボンからさらに聞き出そうとする。
「そうだな・・。恨めしい気もしたが、それは親友の門出の喜びですぐに消えてしまったよ。でも、やっぱり羨ましいし。
さっきも言ったけど”顔がいいから女性にもてる。”これが仕事以外で唯一ドドリアに勝っていると思ってた所だからな・・。
プロポーズの言葉を聞いた時、多分、自分がドドリアより優れているものがなくて自分の存在意義が無くなった様に感じたんだよ・・。
お前の姿になったら、それこそ俺には何も残らない・・・。戦闘力だって、特戦隊にはかなわないし・・・。
-----------そうだよ・・・。羨ましかった!嫉妬してたよ!!」

ザーボンの心の底からの叫び。
それはザーボンが抱えていた悩みを全て吐き出した-------------心の腫瘍が摘出された瞬間だった。

-----------------------------------------------------------------------

318 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/31(月) 01:38:17 ID:KnuQ/IC80
ああ・・・。書いた感想が長すぎてリセットされた・・。
どうもしぇきです。レスをくれた方々いつもありがとうございます。
>NBさん
アニメも始まり、SSも面白さがさらに加速。
期待しています!!
>サマサさん
補給の存在を忘れていたのは読み手もきっと同じですよ。
自分も完全に忘れてました。
後、SRWキャラとDBキャラは相性が良さそうなので、
ギニュー編の外伝で書きます。どうも。
>邪神?さん
ハイペース更新お疲れ様です。
D2のキャラも出てきましたか・・。ということはこの時間軸はD以降?
それともタイムスリップで昔に来たカイルたちなのかな?
>鬼の霍乱さん
野球ですか。参考にさせてもらうと思います。
勇次郎がやはりピッチャーになるのかな?でもコントロールは悪そう・・。
>スターダストさん
坂口照星はスレイヤーズでいうゼロス的位置をWJで読んでいたときは
期待してたんですけどね・・・。この日記の坂口照星はオタクっぽいですね。
突込みが細かすぎ!ハドラーってw

319 :それゆけフリーザ野球軍:2005/10/31(月) 03:01:58 ID:KnuQ/IC80
では失礼します・・・。

320 :作者の都合により名無しです:2005/10/31(月) 14:28:32 ID:/HwptlgZ0
しぇきさん乙です。
なんか妙な方向に話が行ってしまいましたね。
ザーボンがドpドリアに嫉妬か。
明らかに下の人間に対して嫉妬と言うのは
ザーボンには簡単には受け入れられないでしょうな。
どう決着をつけるか、楽しみにしてます。

321 :作者の都合により名無しです:2005/10/31(月) 22:58:29 ID:57B/EpII0
しぇき氏乙
当初のラブコメから戦闘もの、そして今はザーボンの深層心理ものと
次々に様相を変えているな。どんな結末になるか分からないけど
番外編の範疇を超えた力作の結末、期待しているよ。


ふと思ったんだけど、もうすぐバキ終わりそうなんだけど
このスレの愛称、バキ終了後もずっとバキスレか?w

322 :鬼の霍乱 第9話:2005/11/01(火) 00:18:02 ID:UqZ+COrVO
こんばんわ。投下させてもらいます。

323 :鬼の霍乱 第9話:2005/11/01(火) 00:21:21 ID:UqZ+COrVO
「プレイボール!」
爽やかな朝の青空に、範馬勇次郎のよく通る野太い声が響きわたった。
勇次郎の数m先には、腰を落としキャッチャーミットを構えるバキ。
勇次郎の手にはピッチャーグローブと硬式の野球ボール。
対峙するのは、バッター・1番。ビスケット・オリバ。
「いくぞ、バキ!」
言いながら勇次郎は腕を大きく振り上げ、バキの構えるミットの位置を確認した。
内角、低めギリギリ。本当は一球外してオリバの反応を確認しよう、と考えていた勇次郎だが、
他でもない。バキの指示である。今の勇次郎からすれば息子のおねだりは
北の国における将軍様の御命令、悪徳宗教における教祖様の説法みたいなもの。
アイツの指示なら従うしかないじゃないか、と勇次郎は某アニメキャラのような台詞を心の中で呟いた。
ここから先、バキがミットを構えている以上、勇次郎のする事は一つに決まった。
愛する息子の構えるキャッチャーミットのど真ん中に、打者であるビスケット・オリバ
のバットにかすりもしない最高のピッチングをする、ということ。
最高のピッチングと言っても、勇次郎の投げられる球種はただ一つ。不格好な直球。
勇次郎に野球の経験などあるはずもななく、故に勇次郎に選択するような持ち球など
あるはずがなかった。しかし、地上最強とまで呼ばれる剛力と柔軟さを兼ね備えた、見た目も異形の筋肉。
そこから投げられる、否、撃ち出される球の威力は、いか程のものか。
球の縫い目の使い方など知らない、理想的な投球フォームも分からない範馬勇次郎という
男だが、その腕から放られるだけで白球は地上最高速、最強の球威をもって飛んでいくのではないか。
勇次郎を知る人間ならば、そんな幻想じみた考えすら浮かぶだろう。
そして勇次郎を知る人間ならば、幻想は実現させられることを知っている。
今の彼に出来る最高のピッチングとは、素のまま、何の細工も出来ずに、
ただ全力で球をキャッチャーミットに向けて投げるだけ。



324 :鬼の霍乱 第9話:2005/11/01(火) 00:25:17 ID:UqZ+COrVO
彼には自信があった。ただそれだけでも彼が放る球が打たれる事は絶対に無い、という自信が。
ただ無造作放られるだけの球が「最高」になりうるという自信が。
勇次郎は視線をキャッチャーミットに移し、自らの持てる最大の集中力を持って
イメージを開始する。自分の放るボールが、光速を持ってベース上、打者の膝上ギリギリをかすめ、
バキの構えるミットの中に収まる姿を。
何度も何度もトレースし、自分の中に「出来る」という確信を形作っていく。
やがて、その確信が「完成」を迎えた時、勇次郎は動きだした。
思いっきり、足を振り上げる。右腕を背後に引き、肩を溜める。腰を捻り、球の加速距離を
少しでも増やす。体中のありとあらゆる部位に「力み」を加える。
体中、全ての部位に掛る力がピークを迎えた瞬間。
極限まで振り絞った弓の弦のように、力が前へと流れだす。
まるで勇次郎の体全体が切株を砕く、斧のように振り下ろされ…

結論から言うと、範馬勇次郎が、ビスケット・オリバに打たれた。


325 :鬼の霍乱:2005/11/01(火) 00:29:57 ID:UqZ+COrVO
某野球漫画のお約束。
一球に1話使う。
正直、巧い人のような参考になりそうな文は書けませんが、頑張ります。

326 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/01(火) 03:54:14 ID:jLxdaW2d0
下の文章は分かりにくいと思うので、ザーボンの感情が芽生えて苦しんだ理由を自分なりに解釈して簡略的に
書いたものです。

ザーボンとその映し鏡のような存在は、もう5分も問答を繰り返している。
そして、この問答で知った自分の奥底に眠る本当の気持ち。

それは--------”嫉妬心”

人して生きて行く上で何かしら嫉妬心を抱えながら生きていくだろう。
例えば、自分より仕事ができる会社の同僚。
もしかすると、部活の同級生かもしれない。
つまり人は嫉妬無しで生きていくということは出来ないのだ。

しかしその感情は、大抵他人という枠組みと、時間が解決してくれることが多い。

-------だが、

これが自分の親友に嫉妬してしまったらどうであろう?

これが親友以上の間柄と思っている奴であったらどうであろう?

そう簡単に割り切れるだろうか?

------否。

人が1つの感情をそんなにも簡単に割り切れる事が出来るなら人は生きることに価値を、
生きがいを見い出せなく、ここまで反映できなかったであろう。

そう、そのことを受け入れることが例え、”いばらの道”でも・・・。

次の投稿から続きです。

327 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/01(火) 03:54:45 ID:jLxdaW2d0
ザーボンのドドリアに対して感じていた感情。

それは”嫉妬”だった。

そしてザーボンが自らの心を受け止めたことに満足した本当の自分はザーボンの目をじっと見つめながら最後の質問をする。

「”お前は本当にドドリアを助けたいのか?”」
「え・・・。」
「お前が本当にドドリアを親友と、兄弟と思っているはずならすぐにYESと答えるはずだ!」
本当の自分の最後の質問。
これにザーボンは四の五も言わずに、
「あ、当たり前だろ!いくら”嫉妬”したからって奴を見捨てるなんて-------できるものか!」
と力強く答える。
しかし、本当の自分はすぐにこう切り返した。
「そうか・・・。では何で誘拐事件のテレビを見たときにすぐ出向かなかったのだ?
なんで、体が動かなかったんだ?」
「うっ・・・・。」
本当の自分の切り返しに思わず詰まるザーボン。
「親友・兄弟とは所詮は言葉や表面だけ。プロポーズを先に越されたこと位で嫉妬するお前だ。
きっと、端から助ける気などなかったのだろ?」
「ち、違う!」
ザーボンは本当の自分の言葉に思わず声を荒げて抗議する。
しかし、本当の自分の口撃は止まらない。
「ならば、なぜミルコ殿から連絡があるまで部屋にいた?もしも本当の親友なら・・!」
「違う!違う!違う!俺は!俺は!」
ひたすら首が折れるぐらいに首を振り回しながら抗議するザーボン。
「いや、間違ってはいない!お前はそうやって誰かの事を心からは大切に”思う”ことも出来ない卑怯者だ!」
「違う!俺は・・・。卑怯者では!!!それに・・大切な人だって・・。」
「ならばどうやって説明するのだ!」
「・・・・・・・。くっ!」
遂にザーボンは本当の自分の質問に答えられず黙り込む。
「答えられないようだな・・・。」

328 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/01(火) 03:55:33 ID:jLxdaW2d0
ザーボンが答えられないのを見越した本当の自分はすこしザーボンから離れて腕を円を書くように回し、ある場面を映し出す。
「こ、これは・・・?」
映し出されたのはドドリアと用務員。
二人は光の弾を押し合っているように見える。
「これは何なんだ?」
ザーボンが興奮気味に聞くと本当の自分は暗い顔をして答える。
「ラムネ・ドライバに二人の”思い”が反応して、あんな状態になっているんだ。
ドドリアは・・・、かなり劣勢だな・・。このままじゃ確実に死ぬ。」
「ラムネ・ドライバ?それにドドリアが死ぬって?おい!どういうことだ!」
ザーボンは聞き慣れない言葉とこの光景が本当かどうか知りたくて本当の自分に怒鳴りつける。
だが本当の自分はその怒声を無視してこう続けた。
「この状況を見てどうだ?本当にお前はドドリアを助けたいのか?多分近づけば死ぬことになるかもしれない。
あの光の砲弾が思いの均衡で弾けて自分もとばっちりを受けるかもしれない。それでも助けたいか?」
「・・・・・・。」
「どうした答えられないのか?」
本当の自分がザーボンの心をどんどん追い詰める。
本当の自分の声は自分の心を的確に突いてくる。
そして諭してくる・・・。

自分の本質へ気付かせるように・・・・。

しかし今のザーボンにとってこの自分の言葉1つ1つが辛かったのであろう。
先程より余裕がない表情になって、自分自身が保てなくなりそうな顔になるザーボン。

もう、自分のことで押しつぶされそうだった・・・・。


329 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/01(火) 03:56:58 ID:jLxdaW2d0
------------が、その時、本当の自分が映し出した光景から先程のドドリアの声が・・・。
「う・・・・、ざ、ザーボン・・。みんな・・・。」

(うっ・・・。)
ザーボンはその声と姿を見て今までの自分の自分自身への思い、そしてドドリアへの思いが頭の中でフラッシュバックする。
(あ・・・、あああああ・・・・。)

そして・・・・・・。

ザーボンは次の瞬間、はっきりと言っていた・・。
「助けたい。」
それも目にドドリアのように炎を燃やして・・。

------------------------------------------------------------------

330 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/01(火) 03:57:38 ID:jLxdaW2d0
「まだ言うのか?お前は自分よがりで卑怯な人間。そう言っても、土壇場になれば逃げ出すに決まっている。」
ザーボンの「助けたい。」の発言に突然の人が変わったように口撃してくる本当の自分。
明らかに先程までの”諭す”喋り方ではない。
だが、そんな本当の自分の口撃にもザーボンの中にはあの状況のドドリアを助けたい気持ちでいっぱいだった。
今見た光景が嘘でも、ともかくザーボンは一刻でも早くドドリアの元へ行きたいと思っていた。

それは、そう、気付いたのだ・・・・。
自分のドドリアへの本当の思い全てに・・・。
ドドリアの声と姿を見て・・・・、やっと気付いたのだ!
(俺は・・・。俺は!!)
ザーボンは今のこの気持ちを必死に抑えながら、本当の自分に今の自分の気持ちを伝える。
「確かに俺は自分勝手でわがままな人間だ。小さなプライドで人と比べ、満足したりしなかったり・・・。
でも、そんな俺に親しくくれたのは本当の意味でドドリアだけだ。例え自分が心の底から”親友”と思っていなくても
それはゆるぎない事実だ。」
そしてザーボンはさらにこう言った。
「でも、俺は今の光景を見て思った。あそこにいるのは”親友”じゃない。”兄弟”だ。
誰がなんと言うとも・・・・・。そして・・・。」
「そして・・・?」
「俺は兄弟を助けたい!確かにプロポーズの話を聞いた時は驚いた。悔しかった!でも、それと同じように嬉しかった!
確かに誘拐事件を見たときもすぐ助けにいけなかった。それは俺に”嫉妬心”があったからだ。
その・・・。ちょっとざまあみろと思った。でも、でも・・・・。」
早口で喋りだしたせいで呼吸も絶え絶えだが、決して止まることなく喋り続ける。
「それも”兄弟”だからだ!もしも”親友”止まりだったら其処まで思わない!いや、思えない。
所詮は他人だからプロポーズなんて関係はない。むしろ嬉しいだけの感情が残るだろうし。
それにドドリアにそういう感情を持った自分に後に尾を引くほど悩むはずがない!そして・・・。」
もうここまで来ると、感情をダイレクトに言葉にしているのだろう。
そして何かを吐き出すような顔で、ひと呼吸おき・・・。

ジッと本当の自分を見据えてこう高らかに叫んだ!


331 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/01(火) 03:59:20 ID:n5CQbSSw0
「そして何より、プロポーズのことで俺に相談をしてくれた!嬉しかった・・。
でも、だからこそ嫉妬してしまったんだ・・・。俺は・・・・。
あんなにいい奴なのに・・・・・。だから・・・。それを償うためにも助けたい!いや・・・、
助けなくちゃいけないんだ!俺を支えてくれたドドリアを!
あんな状態のドドリアを放っておくことは誰がなんと言おうとも出来ない!
出来ないんだ!

----------------------”兄弟”を!!!!」

ザーボンの心の底からの叫び。
その叫びが答えだったかは分からない。しかし、ザーボンの心に光がさしたことは確かだ。

それを象徴するかのようにザーボンの顔は今、とてもすっきりしている。
体内の末期ガンを全て取り除いて、ここから”自分の新しい人生が始まる!”といったような顔。
まさにザーボンの今の顔はそんな感じである。

そしてその叫びに本当の自分も満足げな顔をする。
でも少しだけ羨ましそうな顔をして・・・。

---------------------------------------------------------------------------------

332 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/01(火) 04:15:26 ID:n5CQbSSw0
「そうか・・・・。良かった・・・・・。そして、その気持ちさえあればラムネ・ドライバも・・。」
満足そうな顔をして口を開いたと思ったら、今度は先程とは変わった口調でザーボンに喋りかける本当の自分。
そしてその豹変した口調と雰囲気にザーボンは思わず驚愕する。
「お、おい!なんだ・・・?」
ザーボンは一瞬パニックになるが、今までの本当の自分の言動-------
つまり時折みせる諭すような言動から、目の前の人物が自分ではないことを本能的に察したのだ。

そして・・・。

「あ・・、おい!お前は誰なん・・だ?」
ザーボンは目の前の自分を模した名も知らぬ彼に恐る恐る話しかける。
別に怖がっているわけではない。
どちらかというと、自分のドドリアに対しての思いを再認識と、
自分の汚い部分を受け止める勇気をくれた事に関しての感謝が多く混じっている。
恐る恐る話しかけたのは、そういうことに慣れていないザーボンが無意識的に取った行動だろう。

しかしこのザーボンの問いに本当の自分に模した名も知らぬ彼は多く語ることなく、
「貴方の心に勝手にお邪魔して本当にすみません。でも・・、貴方の心は泣いていたから・・・。」
「・・。それはいい・・・。俺の方が・・、礼を言いたいぐらいだ・・・。」
ザーボンは、さも当然のように言い返すと、彼はホッとした顔をする。
「良かった・・・。あ、最後に言っておかないと。元はこれが言いたくて来たんだ・・。」
「え?」
「ラムネ・ドライバを宜しくお願いします。これ以上、悲しき思いを成就させないでください・・。」
「悲しき思い?それに・・、ラムネ・ドライバって?」
彼の頼みにザーボンの疑問。

中々二人の話は交わらない。

しかし、彼からは返事は帰ってこなかった・・。
いや、何かを喋っているのだがそれももう聞こえない。

なぜなら彼の上半身は消えかけていたからだ・・・。

333 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/01(火) 04:17:43 ID:n5CQbSSw0

------------------------------------------------------------------------------
「おい!俺はどうしたらいい?おい!」
消え行く本当の自分を模した名も知らぬ彼に、必死に問いかけるザーボン。
しかしその問いに答える彼の声はザーボンに届くことなく姿だけが消えていく・・・。
「おい!おい!聞こえないぞ!俺はまだきちんとお前に礼も言ってないし、ラムネ・ドライバの事だって!!」
ザーボンはさらに叫ぶ。
叫ぶがそれは全て独り言のように辺りに響くだけ。

そして、遂に彼の口元が・・・・。

「おい!消えるな!消えるな!!!まだ言いたいことも!話したいことも!
俺だけ世話になってそれは無いだろ!おい!まだ消えるな!消えるな〜〜!!」
ザーボンは必死に叫びながら、彼の元へ走り出し抱擁する。

(・・・・・・・・・。)

しかしザーボンの叫びも抱擁も虚しくその姿は完全に消え去ってしまった・・・。

334 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/01(火) 04:18:34 ID:n5CQbSSw0
「・・・・。クソ!」
ザーボンは思わず悪態をつく。
しかしその顔は決して苛立っていたり絶望しているわけではない。

なぜなら・・・・。

そう、彼には聞こえたのだ。

今にも消え入りそうな彼を抱擁した時に確かに聞こえたのだ・・。

”ラムネ・ドライバは使用者の”思い”で皆を守るもの。”

”きっと貴方とドドリアさんなら救えるはずです。”

”貴方達の大切な人を。”

”そして・・・、用務員さんも・・・。”
と・・・。

------------------------------------------------------------------------------

335 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/01(火) 04:19:20 ID:n5CQbSSw0
<元水上水族館・クレーター>
「くそ!起きろよ!ザーボン!」
ウエハーツは先程からずっと、ザーボンを起こすために残る体力を使い必死に呼びかけていた。

「ぐ、ぐあああああ!!」

ウエハーツは突如の叫び声に脊髄反射のようにそちらへ振り向く。
するとそこには、巨大な光の砲弾に飲み込まれそうになっているドドリアがいた。
(く、くそ!なんでだ?俺の”思い”だけじゃ、用務員の復讐心を上回れないのか?)
ドドリアがそう思うたび、砲弾はドドリアに近づく。
その距離僅か30cmであった。

「マジでヤベエじゃないか!」
ウエハーツはそれを見てザーボンを起こそうと元に戻る。
しかし、そこにはザーボンがいない。
「・・・?あれ?ザーボン?」
ウエハーツがビックリして辺りをキョロキョロしていると、後ろからザーボンの声が!
「すまない。世話をかけてしまった。」
「うを!そうか・・・、って!遅いんだよ!見ろ!ドドリアの奴、死にそうじゃないか!」
背後からのその声にビックリしながらドドリアの方を慌しく指差すウエハーツ。
まるで傭兵とは思えないほどの落ち着きの無さだ。
しかしザーボンは対称的に落ち着いた態度でウエハーツに向かってゆっくりと話す。
「ああ・・・。だが、大丈夫だ。なぜなら・・・・。俺が命を賭けてドドリアを守るからだ!」
ザーボンのそれはゆっくりだが熱い言葉----------そう決意を秘めた男の言葉だった。

「ウエハーツ。離れていろ!何があるか分からんからな。」
そしてザーボンはウエハーツに避難するよう指示してからドドリアの元へ全速力で飛んでいく。
一人残されたウエハーツは飛んでいったザーボンを見て独り言のようにポツリとこう漏らした。
「顔つきが変わったな・・。会った時よりも・・・。旦那・・・。頼んだぜ!サラダの分も・・・。」

-----------------------------------------------------------------------------

336 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/01(火) 04:31:00 ID:BaMWwbMG0
どうも。
自分の心の奥底なんて真に理解している人はいないと思うという
持論から、ちょっと電波っぽくしたザーボン編でしたのしぇきです。

最後に出てきた、本当の自分を模した名も知らぬ彼は
読んでくださった方々の想像にお任せします。
分かるように書いたつもりです。多分・・・。

>鬼の霍乱さん
打たれちゃった・・・。でも次からは全て三振!と
少年漫画張りのレベルアップした勇次郎が見れるはず!
ドリームズのような長期試合を期待しています。

>レスをくれた皆様。いつもありがとうございます。
まだ力不足ですが、今後ともお付き合いを。
後、バキが終わる前にはバキネタを書きたいと思っています。
くだらない一発ネタで。

では夜分に失礼・・・。


337 :作者の都合により名無しです:2005/11/01(火) 08:23:42 ID:dkWAGByX0
「アライ編をオレたちで作りなおそうぜ」

338 :作者の都合により名無しです:2005/11/01(火) 09:25:23 ID:T7Cb1hkJ0
>鬼の霍乱氏
勇次郎の球はものすごそうだけど、こんなに物事考えるキャラでしたっけ?w
まあ、オリバの筋肉になら打たれますわな。オーガって配球とかまったく考えそうにないしw

>しぇき氏
ザーボンの真の心を吸い出して放たれるラムネドライバ。少年漫画の王道ですな。
原作では「汚い花火」とか言われて散ったのに、このSSではいい友達と彼女に恵まれてますねえ。

339 :フルメタルウルフズ!:2005/11/01(火) 18:47:46 ID:G9251vsf0
第二話 獰猛

「はっ!」
「だっ!」
「かっ!」
気合いの入った声とともに攻撃が繰り出される。相手は松尾象山である。
パワー系だから鋭い蹴りでも防がれる。そして相手は全く後ろに下がらない。
というより二人とも全く最初の位置から動いていない。蹴りのギリギリの間合いの為
踏み込むか回り込もうとしない限り位置に変化はない。
「むん!」
宗介が関節を蹴ろうとする。しかし象山が膝を少し動かしただけで防がれる。スピードタイプ
の宗介でも迷う。カウンターを取るか筋肉の隙間を打つかしない限り相手にダメージは無い。
ローとミドルを混ぜながら攻撃をする宗助だがそれも全て捌かれるか受けられる。
「だっ!」
宗介のハイが象山の顔を狙う。象山がガードを上げた直後に空気が裂ける音がした。
シュッと音を立てて宗介の足の位置が変化したのだ。上段から中段への変化攻撃。
決まった。宗介はそう思ったがそれは裏切られた。蹴りが相手の胴に当たる前に
掴まれたのだ。
「ムフフ、惜しいねぇ。君。鋭い蹴りだねぇ。」
掴んだままの状態から象山は宗介を放り投げる。試合だったら折られていただろう。
ドシッと音を立てて宗介は背中から落ちた。空手家なのに掴んでいる。いや掴んでからの
打撃技もあるのだからいいかもしれないが・・・ひょっとしたら自分が関節技を仕掛けようと
していたのを予測されていたのか?
「基本動作は知っているようだから鍛えればかなり強いね。大会でトップ取れるぐらいにね。」
おおらかな笑みを浮かべながら象山は宗介の肩をポンと叩いた。宗介は象山の雰囲気を見て
善人だと判断した。さすが世界的に有名な空手団体の長だ。入門者をおだてたりハッパをかけたり
するのは大の得意なのだろう。その日は基本的な動作を習った。
「えー、これで今日の稽古は終わり!全員正座で前へ!神前に礼!」
宗介はイスラム教徒なのでこのような形式を見るのは初めてだった。
とはいえ北辰会館は宗教組織などで無い。単純に神棚の方に正座して礼をする。
それだけだ。

340 :フルメタルウルフズ!:2005/11/01(火) 18:49:12 ID:G9251vsf0
「お疲れ様でした!」
門下生がバラバラと帰り始める。
「象山会長閣下!ご指導頂きありがとうございました!自分は精進を続けます!」
象山に深く一礼すると宗介は道場から廊下へと歩き出した。かなめを待つ。
数分後、女子の部の稽古も終わったらしくかなめも出て来た。
「ソウスケーッ、お疲れ。すごかったでしょ?」
「ああ。館長が基本を教えてくれた。鍛錬に鍛錬を積んだ理想の体を持ちながら
熟練した技術を持っている。俺は館長閣下を尊敬している。立派な男だ。」
かなめは内心ため息をついていた。いい事なのはわかるけど、「空気を読む」
という事はわかっただろうか?一般人に接して自分なりに考えるって事は
基本的な事だし。学校はまだ寛容な方だけれど一般社会では・・・。
宗介は今は傭兵だ。だけど成人したら一般人になるかもしれない。
そういう時にミスったら就職できなかったり近所の人達に気味悪がれるかもしれない。
その頃に気づいたって遅いのだ。一般に”ヲタク”と呼ばれる人達よりもそういう所が
劣っている風に見られる可能性もある。何より大きな騒動は起こってないけど学校だって
困っているに違いない。
「良かったわね。さっ、帰ろうか!」
「うむ。」
かなめと宗介は二人並んで帰路についた。

宗介とかなめが北辰館を出た同時刻ーー
一人の男が部屋の中でウォーミングアップをしていた。腹筋、シャドー、腕立て、
拳立て、スクワット、背筋、柔軟運動。汗を流し一呼吸おいて構えを取る。
前屈みになるように右足を前に出し左脚を後ろに。
「はっ!」
気合とともに拳を突き出す。そして回し蹴り。空手の演舞のように体を動かす。
部屋の中にはベンチプレスやサンドバッグ等が置いてある。トレーニングルームの様な
場所である。アパートの一室なのだが広い。部屋だけが広いのではなく、アパート自体が
広いのだ。二階建てで広めのアパートで家賃はそこそこ。数万程度だから普通の肉体労働や
アルバイトでも溜めれば払える。誰かがドアをノックした。男が応対する。
「鞍馬彦一だな・・・。」
「そうです。」

341 :フルメタルウルフズ!:2005/11/01(火) 18:51:07 ID:G9251vsf0
鞍馬と呼ばれた男が答える。尋ねて来た男はもっそりと髭が生え、髪が伸びており全体的に
だらしない雰囲気だった。
「セメントがしたい。」
セメントーーそれはプロレス界では真剣勝負という意味の言葉である。選手同士がルールをその場で決める。
試合では反則になる技も平気で使う。打ち合わせも暗黙の了解も何も無い。決闘。
「外で頼む。」
「はぁ・・・。」
鞍馬がアパートの外に出て空き地へと向かう。丁度日が沈んだ頃で薄暗くなり始めている。警察には
見つかりにくいだろう。
「お名前は?」
鞍馬の言葉が終わると同時に相手が突っかける。下段蹴り。バランスを崩すかあるいは折るか。基本的な
打撃技の一つでもある。鞍馬がスネ受けをする。鋭くも重くもない打撃。そんな技など取るに足らない。
容易に突破して踏み込める。このオッサン、どっかで見たような?まぁいい。そんなのはどうでもいいんだ。
要はさっさと相手を気絶させればいいって事さ。
「へっ!」
不適な笑みを浮かべながら鞍馬が左に動く。丁度相手の右に回りこむ形である。そして手首を掴む。
相手が腕を振ろうとした直後に鞍馬は足払いを払った。相手の体勢を崩しながら関節を極める。
「甘いよ、君。」
相手の男が腕を振る。腕力だけで鞍馬の関節技を振り払うつもりだ。信じられない事に鞍馬の体が浮いた。
100キロ以上ある鞍馬がである。相手が蹴りを放つ。横蹴りが空中の鞍馬の脇に当たる。
「ぐはっ!」
更に相手の男は左拳で腰を入れたフックを放つ。足を動かさずに上半身だけを捻り鞍馬の横っ面を打つ。
そのまま落下する鞍馬を受け止め、両腕で持ち上げ地面に叩きつける。砂埃が上がり
鞍馬の姿が見えなくなる。男が数歩後ろへ下がる。砂煙にまぎれて横や後方から仕掛けられるかもしれない。
「名前をまだ聞いてなかったね・・・。」
据わった目で相手を睨みながら鞍馬が質問する。打撃からの投げで多少はダメージがある。しかもさっきの技はパワーボム。
大会に出た事があるプロレスラーなら顔を知っていてもおかしくはない。だがこの男は大会で見かけた事もない。だが
どこかで会った覚えがある。なぜだ。
「鞍馬君。この前のフィニッシュはタックルからの左ハイだったねぇ。」
朗らかに笑みを浮かべながら相手が鞍馬に話しかける。誰だ?鞍馬は対戦相手の顔は覚えてはいない。
プロレスラーは顔よりも名前が良く知られる。ヒール役のレスラーが改名したりマスクをする為顔を見せられても
わからない場合が多い。しかも相手は過去自分が勝った相手らしい。

342 :フルメタルウルフズ!:2005/11/01(火) 18:54:04 ID:G9251vsf0
「思い出させてあげようか!」
叫ぶと同時に相手がドロップキックを放つ。顔面をガードする鞍馬の腕に痺れが走り、押される。
ズッと足元に線が出来る程である。着地後、相手がミドルを放つ。受け止めようと腕を構えた鞍馬
は異変に気づいた。コンマ一秒で脇に来ると思った蹴りが消失している。腹にも来ない。
ならば・・・。顔面をガードした瞬間に膝に衝撃が走った。膝を突いた鞍馬を相手の男が蹴り飛ばす。
「関節技に対して打撃・・・・。まさか・・・アンタは・・・。」
「船村弓彦さ。」
鞍馬の脳裏に数ヶ月前の大会が蘇った。先輩格の梶原の試合に乱入し自分は相手に勝った。
関節技を使わずに。
「雪辱を晴らしに来たのかい?ゴキレイな文句使うのかな?」
「その口・・・塞いでやる。」
双方どっしりとした構えを取る。手は浅く開き、顔をはさむ様に。足も開く。前屈みに腰を落とす。
お互いに張り詰めている。掴んだら極めるか折るか投げる。そういう感じだ。互いに横に動き
回り込もうとする。鞍馬は不適な笑みを浮かべ、船村は睨む。一歩踏み込んだ直後に
腕が動き、足も動く。そういう空気だ。
ピロロロロ。
「ん?」
鞍馬だけがのんきな声を上げる。船村は睨んだままだ。
双方どっしりとした構えを取る。手は浅く開き、顔をはさむ様に。足も開く。前屈みに腰を落とす。
お互いに張り詰めている。掴んだら極めるか折るか投げる。そういう感じだ。互いに横に動き
回り込もうとする。鞍馬は不適な笑みを浮かべ、船村は睨む。一歩踏み込んだ直後に
腕が動き、足も動く。そういう空気だ。
ピロロロロ。
「ん?」
鞍馬だけがのんきな声を上げる。船村は睨んだままだ。
「ああ!ユミちゃん。今夜会えるかって?ディナーのお店。落ち着いてくつろげるゆったりとしたレストランだよ。」
携帯電話を切ると再び鞍馬は構えた。
「ちゃっちゃと終わらせますね。」
「終わらせるのは俺だ。」

343 :フルメタルウルフズ!:2005/11/01(火) 18:55:45 ID:G9251vsf0
先に動いたのは鞍馬だった。駿速のタックルで掴みかかる。船村の足が鞍馬の鳩尾に触れる。
打つという目的ではなく触れている。膝だけで鞍馬を持ち上げている。タックルに行った鞍馬が
持ち上げられ腕を掴まれている。今の体勢は丁度パワーボムの様な体勢だ。
「蹴り飛ばす事も出来た。だがプロレスに対する礼儀として君を投げる。」
鞍馬の視界が逆さまになる。そして地面が自分から離れていく。離れる?つまり自分は飛んでいる。
船村も飛んでいるらしい。そして自分の視界が揺れた。船村が鞍馬を放り投げたのだ。頭から。
鞍馬の後頭部が地面に当たり体も地面に落ちた。
「・・ッッッ!!」
声にならない叫び声を上げて鞍馬はぐったりとなった。決着がついた。
「ああ、そうそう君のケータイね。」
船村が鞍馬のポケットをまさぐり携帯電話を取り出す。地面に落とすと船村はそれを踏み潰した。
「ふ・・・・若造が!」
吐き捨てるようにいうと船村は去っていった。
ある春の日の夜であった。


344 :フルメタルウルフズ!:2005/11/01(火) 19:00:27 ID:G9251vsf0
第二話終わりました。
コミック版読んでる人にはわかる船村弓彦。スポーツマンから
いっきに荒っぽい系に変化した彼を描きたかったので書いてみたのですが
わかりやすいでしょうか?まだまだ続きますよ。

345 :作者の都合により名無しです:2005/11/01(火) 19:57:32 ID:9ErbAkxB0
>鬼の霍乱
勇次郎が投げているのにどっか牧歌的だ。オリバは確かに古田並にコンピュータが働くから
打てるだろうな。力馬鹿の勇次郎にパワーも負けてないし。しかし、この野球もまたどこへ行くんだw
乱闘で終わったら勇次郎の一人勝ちだな。復活してから2連発、やる気まんまんだな!

>フリーザ野球軍番外編
どこかサイコな雰囲気が漂っていたザーボンにも、最後は友情が勝ったみたいだな。いい収束だね。
ちょっと青春ドラマっぽい臭さもあるけど、確かにこの2人の間柄には他人は入り込めなそう。
あと1、2回かな?野球より話が展開させやすい分、しぇきさんも乗っている感じだな

>フルメタルウルブス!
誰が見ても一発キャラの船村が・・w サムワンや栗木と違い、華が無いまま終わったキャラがw
原作とは逆に鞍馬をカマセにしてますな。なんとなく、餓狼伝における藤巻ポジションなのかな?
原作知らないけど、宗介って中々強いですね。像山に認められているし。
礼儀正しくて、女の子と仲良さそうなキャラもいい。

346 :虹のかなた:2005/11/01(火) 21:37:10 ID:1nWBqKCO0
ごきげんよう、皆様。お久しぶりです。
ttp://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/niji/29.htm からの続きです。



古い温室には再び祐巳と沙織ちゃんの二人きりになった。
静けさを取り戻してしまった温室は急に室温が下がったようで何だか肌寒い。――――雨が近いのだろうか。
ジュネさんと斗貴子さんは連れだって、沙織ちゃんの話――――上原萌奈美さんという子がホムンクルスだという話
――――を確かめに行くらしく、少し前に温室を去っていった。
『気を付けてね』
そう言って送り出した祐巳に微かに微笑んでくれた斗貴子さんは何だかいつもより思い詰めたような顔をしていたけど
……大丈夫だろうか。
何の力もない祐巳はこうして心配することしかできないけど……。
(マリア様。どうか二人を御守り下さい)
胸元からロザリオを取りだし、ギュッと握りしめる。
「紅薔薇さま」
握りしめた祐巳の手を、そっと沙織ちゃんが両手で包み込んだ。
「あの二人なら大丈夫です」
にっこりと笑い、そう言い切った沙織ちゃんの言葉は温かくてすごく説得力のあるモノで。
「……そうだね」
信じられる。……そう、心から思える。
知り合ってからまだ日は浅いのにそう思わせてしまうなんて、沙織ちゃんは本当に不思議な人だ。
「紅薔薇さま。一つお願いがございます」
「なに?」
「今日と明日……お出かけになるのを中止しては頂けませんか?」
祐巳の手に添えた両手に少し力を込め、沙織ちゃんが祐巳を覗き込む。
……沙織ちゃんの言いたいことは解る。
ホムンクルスが祐巳の周囲に現れる以上、休日に人の多い街中になんて出かけたら大変なことになるだろう。
でも。
「日曜日は……」
瞳子との約束がある。
もうずっと前から約束していた、祐巳の誕生日を祝うデート。

347 :虹のかなた:2005/11/01(火) 21:39:41 ID:1nWBqKCO0
「存じております。ですけど……それは、延期しては頂けませんか?」
「…………」
沙織ちゃんがなぜ祐巳と瞳子の約束を知っているのかは少し疑問だったけどそれはこの際横に置いておいて。
(どうしよう……)
少しの間迷う。
すでに今日、瞳子との約束をすっぽかしてしまっている祐巳としては明日も、というのはかなり心苦しい。
けど……。
(やっぱり延期しよう)
だって……もう、誰も傷ついて欲しくない。
血を流し倒れた聖様のあの姿が脳裏を過ぎり、祐巳は更に強くロザリオを握る。
瞳子がああなってしまうなんて、考えただけでも目の前が真っ暗になる。
そんなことだけは絶対に避けなくてはいけない。そう。絶対に、だ。
「……わかった。明日のお出かけは中止にするよ」
沙織ちゃんに了承の言葉を告げたその時、温室の扉が開く軋んだ音が聞こえた。
ほのかな明かりの中、しっかりとした足取りで歩み寄ってくるのは。

「……ここに、いらっしゃったのですね」
「瞳子……」

縦ロールの髪をわずかに揺らす、祐巳の妹。
「よくここが」
「お約束したと思っていたのは私の勘違いだったのでしょうか」
よくここを探し当てたという驚きの言葉を、瞳子が強い口調で遮る。
「後で、と仰ったのは、休み時間でも放課後でもなくて夜ということだったのでしょうか。それとも……」
瞳子の視線が触れ合ったままの祐巳と沙織ちゃんの手を捉え、眉間に濃い皺を作る。
慌てて沙織ちゃんから手を離したけど……瞳子の視線の厳しさは増すばかりだ。
「それとも……お姉様は城戸沙織さんとお話しする時間はあっても瞳子と話す時間はない、ということなのですか?」
「まさか……!」
「でしたら、なぜこんな所で二人きりで密会なんてしているのですか?」
密会、なんてやましいことじゃなくて。
ついさっきまでジュネさんと斗貴子さんもいて、祐巳と沙織ちゃんはずっと二人っきりだったわけじゃなくて。
非道く誤解をしている様子の瞳子にそう説明をしたいのだけど、上手い言葉が出てこない。

348 :虹のかなた:2005/11/01(火) 21:40:44 ID:1nWBqKCO0
“秘密”を言うわけにはいかないから、それを避けて現状を説明するとなると……どう言えばいいのだろう。
元々嘘をつくのは物凄く下手なのに、こんな状況で瞳子を納得させられるような言葉なんてとっさに出てくるはずがない。
押し黙ってしまった祐巳に、瞳子が小さく唇を噛む。
「お姉様……」
「申し訳ありませんが、私はこの後に用事がありますのでお先に失礼させて頂きます」
沈黙を破ろうとしていた瞳子の言葉を遮るように、沙織ちゃんが口を開いた。
「……っ」
明らかに気まずい状況に置かれているのにいつも通りに微笑んで見せた沙織ちゃんを、瞳子がきつく睨む。
「では、紅薔薇さま。瞳子様。ごきげん……痛っ!」
鞄を持ち替えようとしていた沙織ちゃんが、短く悲鳴を上げた。
「どうしたの?!」
「……どうやら、棘にかすってしまった様です」
そう言って抑えた白い指の隙間からは赤い血が滲みだしている。
「ハ、ハンカチっ!」
取りあえずハンカチで血を抑えなきゃ……とポケットから自分のハンカチを取り出そうとして、祐巳は手を止めた。
ハンカチには沙織ちゃんから預かった御守りがくるまっている。
どうしよう。他に何か代わりになるモノ……。
わたわたと祐巳が鞄をまさぐっている間に、沙織ちゃんの目の前には白いハンカチが差し出されていた。
「……どうぞ。念のため、保健室に行かれた方がよろしいと思うけど」
ふわふわのフリルに縁取られた瞳子のハンカチを、沙織ちゃんが受け取る。
「ありがとうございます。お借りしますね。後日お返し致します」
「ええ」
瞳子の表情や声は決して友好的なモノではなかったけど。
例え相手が快く思っていない人であっても、こうやってきちんと相手を思いやれるのは、瞳子のいいところだと思う。
「では……お騒がせして申し訳ありませんでした。ごきげんよう」
再びにっこりと微笑み、沙織ちゃんは祐巳達に背を向け温室を後にする。
「……“保険”は多いに越したことはありませんよね……」
扉の向こうで沙織ちゃんはそんな風に呟いたのだけど、それは当然、祐巳にも瞳子にも聞こえてはいなかった。




349 :虹のかなた:2005/11/01(火) 21:41:50 ID:1nWBqKCO0
温室に二人きりとなった祐巳と瞳子に、再度気まずい沈黙が訪れる。
「噂などと一笑にふしていましたけど……“紅薔薇革命”でも起こされる気ですの?」
苦笑いと共に瞳子が吐き出した言葉に、祐巳の胸が鷲づかみにされたように痛む。
“紅薔薇革命”。
二年生を中心に流れているという件の噂は、平たくいえば「紅薔薇のつぼみの交代劇」。
それはつまり祐巳が瞳子との姉妹関係を解消し新しく妹を――――この噂の場合は沙織ちゃんを――――迎えるということ。
そんなこと、あり得ない。
お姉様が祐巳を選んでくださったように、祐巳だって瞳子に側にいて欲しくて彼女に申し込んだのだ。
祐巳の妹は瞳子だけだ。それはもう、絶対に。
「……お返しした方がよろしいですか?」
そう言って瞳子が胸元から引っ張り出したのは――――かつて祐巳の物だったロザリオ。
それを返すと言うことは…………瞳子が祐巳の妹でなくなるということ。
「瞳子、聞いて?」
何を言ったらいいのか解らないけど、何かを言わなければいけない。
ここで、こんな風に……瞳子にロザリオを返されるなんて考えただけでも目の前が真っ暗になる。
一年半ほど前の“黄薔薇革命”の時、由乃にロザリオを突き返された令様は「死にそう……」と虚ろな表情で仰っていたけど、
その気持ちが今なら痛いほどにわかる。
二人の仲が上手くいっていると思っていたのは自分だけだったのだろうか。
そんなわけない。――――そう信じたい。
何とかして瞳子の誤解を解かなくちゃ――――。
そう焦れば焦るほど言葉は浮かんでこなくて。
「……どうして、何も仰ってくださいませんの?」
「瞳子」
「瞳子は、お姉様がここ数日何かを隠していることを知っています。そんなこと、お姉様を見ていればすぐにわかりますもの。
その何かを秘密にしたいのなら無理に暴く気はありませんわ。でも……」
俯いていた瞳子が顔を上げる。
気の強いキラキラとした瞳が今はうっすらと涙を浮かべていて……罪悪感に息が詰まる。
どうしよう。どうしよう。どうしたらいいんだろう。
「瞳子よりも彼女を選ばれたいのなら……そう仰ってくださればよろしいのに」
「違う!そんなことない!」
「何が違いますの?!今日だけでなく、明日も彼女と過ごされるのでしょう?!瞳子との先約をキャンセルしてまで……。なのに
その理由すら教えて頂けませんの?」

350 :虹のかなた:2005/11/01(火) 21:42:47 ID:1nWBqKCO0
……聞かれてたんだ。さっきの。
ああ。違うの。違うんだ。
瞳子よりも沙織ちゃんを選ぶとかそういう話じゃなくて。
上手い言葉が浮かんでこない。
適当な言い訳なんてすぐに看破される。でも、本当のことを言うわけにはいかない。
一体どうしたら…………。
「……もう、いいです」
絞り出すような瞳子の声に、ハッと我に返る。
俯いた妹は、きつく唇を噛みしめていた。
瞳子の頬を伝った一筋の涙が祐巳の呼吸と、歩み寄ろうとしていた足をも止める。
「――――もういいです!!」
そう叫び、瞳子が温室を飛び出した。
「待って!瞳子、待って!!」
一瞬の間をおき、祐巳も瞳子を追って走り出す。
翻るセーラーカラーだとか、崩れるプリーツだとかに構っている場合じゃない。
ここで瞳子を見失うわけにはいかない。
見失ったら……ここで捕まえられなかったらもう元には戻れないかもしれない……!
そんな恐怖が祐巳の心を浸食する。
瞳子は祐巳を嫌いになってしまったのだろうか。
もう、祐巳を“お姉様”と呼んではくれないのだろうか。
――――嫌だ。そんなのは嫌だ……!!
きっと、誤解を解けば元に戻れるから。戻れるはずだから。
上手く説明できなくても、祐巳がどんなに瞳子が好きで大切かだけは伝えたい。
だから、待って。お願い。祐巳の話を聞いて……!
瞳子は振り返らない。
全力で裏庭を走り抜けていく。……祐巳から逃げるために。
その事実にどんなに胸が痛んでも、足を止めるわけにはいかない。
「瞳子!!」
先程の瞳子の涙が頭から離れない。
待って。待って。待って。お願い――――!
なかなか追いつけない縦ロールが、左右に揺れながら校舎の影に入る。
その後を追って角を曲がった祐巳は、唐突に足を止める羽目になった。

351 :虹のかなた:2005/11/01(火) 21:49:41 ID:1nWBqKCO0
「……あなたは」
祐巳の目の前に立つのは、亜麻色の髪の下級生。
沙織ちゃんの言ったとおりならば……上原萌奈美さん。――――件の、ホムンクルスとなってしまった新入生。
「ごきげんよう。紅薔薇さま」
五日前に会った時と同じように、はにかむように彼女は微笑んだ。
「……瞳子は……?」
祐巳の前を走っていたはずの瞳子の姿がない。彼女の後ろにも誰にもいない。
(まさ……か……)
足下が崩れるような最悪の想像が頭をよぎる。
心臓の音がこんなに煩いのは、きっと走ったからだけじゃない。
「瞳子はどこ……?」
「ああ……。あの方は私達が始末致しますわ。あんな人に紅薔薇さまの妹なんて務まるはずがありませんもの」
その意味を理解しがたい少女の返答に、祐巳は息を呑んだ。
ポツリ、と水滴が頬に当たる。
――――雨。
だけど、そんなことに構っている余裕はなくて。
「瞳子はどこ?!」
「ああ、紅薔薇さま。お怒りにならないでください。こうした方が紅薔薇さまの為なんです」
祐巳はそんなことを聞きたいんじゃない。
前にも思ったことだけど、どうしてこの子との会話はこうも噛み合わないのだろう。
ああ、今はそんなことよりも。
「瞳子をどうしたの?!」
「私はすぐにでもバラバラにしてしまいたかったのですけど、父がどうしても持ち帰れというものですから……」
「どういう意味?瞳子はどこにいるの?無事なの?!」
「ああ、申し訳ありません。今日はすぐに戻らないといけないんです。ごきげんよう、紅薔薇さま」
「あっ……!ちょっと待って……!」
呼び止める祐巳に声は聞こえているはずなのに、彼女はくるりと背を向けた。
そして、そのままあっと言う間に祐巳の視界から姿を消してしまっていて――――。

「……瞳子……瞳子…………瞳子――――…………っ!!」

ガクン、と膝をついた祐巳に、容赦なく雨粒が降り注ぎ始めていた――――――――。

352 :ミドリ ◆5k4Bd86fvo :2005/11/01(火) 21:50:24 ID:1nWBqKCO0
今回はここまでです。ペースが遅くて申し訳ありません。
今更ですが、Part30、おめでとうございます。
気が付いたらこの話も書き始めてから一年が経っていました。
話中ではまだ一ヶ月も経っていませんが……。

それでは、ごきげんよう。

353 :ふら〜り:2005/11/01(火) 22:36:39 ID:Pivhzqqh0
暗い心の中で扉を叩いたり、青い空の下で白球が飛び交ったり。
汗の匂いが漂ってきたと思ったら、薔薇の香りに包まれたり。
今日も今日とて職人さんたち、ご苦労様です!

>>しぇきさん
優越感と劣等感、親しみと憎しみ。壁として育ってしまったこれらを、一体どうするの
かと緊張して読んでたら……それらを切り開くのではなく、跳び越えましたね。そのバネ
になったのは、悩みの元にも救いの光にもなる兄弟の存在。いいですよね、こういう関係。

>>霍乱さん
後書きを見る前に、私も思いましたよ。一球投げて、それがキャッチャーミットに届く
までの間に延々とベンチで会話&解説してるとかですね。刃牙に甘々なモノローグ部分、
勇次郎がどんな笑顔してるのかと想像すると可愛い。でも次回、鬼になってしまう……?

>>ウルフズさん
二戦とも地味で重い、迫力のある攻防でした。この空気の中では、さすがの宗介も銃器類
を持ち出しにくいかも。椿の時もそんなこと言ってましたしね。象山が褒めてましたけど、
大会に出たりするんでしょうか? 餓狼キャラに混じって空手着で……うん、見てみたい。

>>ミドリさん
「正体を隠し通さなくてはならないヒーロー」で見かけるシチュですが、こういう子たち
で繰り広げると雰囲気が違いますね。迷わずハンカチを貸した瞳子、カッコ良かったです。
その瞳子が捕らわれ、少年漫画的には祐巳の戦闘力入手フラグが立った訳ですが、さて?

354 :作者の都合により名無しです:2005/11/01(火) 23:19:59 ID:bhX8Symt0
>フルメタルウルブス
昔のバキスレにはこういう肉体バトルロマンが多かったんですよな
その臭い感じて嬉しかったです。まさか船村とは意表を突かれましたが。
これからもガチガチとしたいい意味で男臭い熱いバトルを書いて下さい!

>虹のかなた
ミドリさんキターーーーーーー!!パート30に相応しいご降臨ですw
相変わらずいいとこのお嬢さんらしさの中にそこはかとなく漂う背徳の香りがいい!
ホムンクルスとのバトルの合間に、沙織に嫉妬する瞳子の一方的なバトルもいいw
あと、マリア様にアテナ様の無事を祈る祐巳がなんとも微笑ましいですなw


355 :作者の都合により名無しです:2005/11/02(水) 00:46:23 ID:zvDj2E4O0
なんでこのパートスレは1000まで使い切らないのかね。

356 :作者の都合により名無しです:2005/11/02(水) 00:52:23 ID:0igoNWXn0
>>355
このスレは字数が多いでしょ?
1000より前にデータ容量の限界が来ているのですよ。OK?

357 :作者の都合により名無しです:2005/11/02(水) 01:07:14 ID:LsexOnU70
>352
ミドリさまイラッシャッタ(゚∀゚)━━!!!!

ああ、細やかな人物描写で描かれるすれ違い…
原作でもありましたが、こういったクロスオーバーだと
こめられるものと選択の重さが桁違いですね
果たして瞳子の運命は?
リリアンに現れたホムンクルスの黒幕の「父」とは何者か?
ホーエンハイム・エルリックなのか(爆
魔鈴さん、シャイナさんら白銀聖闘士組の動向も気になるところです

次回、楽しみに待たせていただきます

358 :作者の都合により名無しです:2005/11/02(水) 11:30:15 ID:H1WCC88O0
フルメタルウルブス、期待度大です。お世辞じゃなく。
ソウスケの強いけど爽やかなキャラがお気に入り。
格闘シーンも書きなれている感じで迫力ですね。
でも、船村は早速カマセになりそうですなw

そしてミドリさん、お帰りなさいませ。今回もよかったです!
実は3人の主人公(沙織、トキコ、祐巳・・ですよね?)の内、
一番好きなのが祐巳です。この人だけ原作知らないんですがw
等身大の高校生ってこの子だけですもんね!

359 :茄子:2005/11/02(水) 12:03:35 ID:74koWxIV0
唐突に、ここまで出てきたキャラクターで今後話に絡みそうな奴をまとめ。

園田夫妻(一話・二話登場。夫が宇宙人。ぼけ嫁)

伊藤育枝(三話登場。二十九歳肝っ玉魔女。五人の子持ち)

鴨川成美(四話・七話登場。誰が主人公かと問われればこの娘だと思われます)

斉藤(同上。成美の彼氏)

千葉(四話登場。辞書に避妊という文字がない)

荒川マナ(四話・十話登場。千葉の子を宿しつつ兄の喫茶店を手伝う)

荒川誠司(八話・十話登場。ミスティという夢魔に心が囚われている)


では、茄子(全24話予定)本編を。



360 :茄子:2005/11/02(水) 12:04:06 ID:74koWxIV0
その13 短い日

「まだお腹大きくならないんだね」
 マナの露出されたお腹を見て、成美はそうこぼした。
「これからだって」
「マナー、泳ごうぜ」
 千葉は、マナの手を引き立たせようとした。この時、遠くの方からその様子
を眺めていたマナの兄・誠司の姿に感付く者は一人としていなかった。
「ちょっと! あんた馬鹿なの? マナはお腹に――」
 むぐ、と言葉を遮られた成美。千葉の手が口を覆ったためだ。
「確かにな。でも、波打ち際歩くくらいならいいだろ?」
 千葉はそう言って、成美の口から手を離し、マナを連れて波の音が聞こえる
方に歩いて行ってしまった。
「あの野郎……」
「なるみー。うみー」



361 :茄子:2005/11/02(水) 12:05:09 ID:74koWxIV0

 大人二人が乗れる大きなゴムボートに揺られ、成美はうとうととしていた。
パラソルで作った日陰。仰向けになった成美は、聞こえてくる波音をこれ以上
なくいい気分で楽しんでいた。
「あー……」
「見ろよ成美! どんどん岸から離れていくぜ!」
「ふーん」
 嬉々として騒ぐ斉藤はまるで子供だった。成美はどうでも良さそうにそれを
受け流した。
「でもさー、マナさんの兄ちゃんいい人だよなー」
 斉藤は成美の上に乗った。成美といえば、特に抵抗もせず受け入れた。
「わざわざ店休みにしてまで、海に連れてきてくれた」
 成美は、それはただの善意だけではなく、あの人なりの狙いがあるのだと
思っていたが、それを言い出す必要性は感じられなかったので言わなかった。
 斉藤はそう言いながら、成美の水着の隙間から手を入れて、乳房を弄びだ
した。成美は、これにも何の抵抗も反応も示さなかった。
「メシも作ってくれるって言うしさ。バーベキューだなバーベキュー」
「いいね、バーベキュー。焼ソバかしら」
 成美はここで、斉藤の今一つ頼り無さげな背中に両腕を回した。



362 :茄子:2005/11/02(水) 12:06:28 ID:74koWxIV0

「どうするのがベストなのか、よくわかんないんだよな」
 事が済んで暫くして、呟いたのは成美だった。
「なに?」
「いや別に」
 二人は岸に向けてボートを誘導しつつ、身なりを整えていた。
「あんた、海パン穿きな。人に見られるよ?」
「構わねー。そんな暇ねーよ」
「馬鹿な男」
 成美はぼそっと言った。
「ああッ!?」
 斉藤の怒声を無視して、成美は海に入った。汚れを洗い落とすため体を擦って
いる。やがて頭まで潜った。
 どうするのがベストなんだろう――
 海中でまた呟いた。
「野菜好きじゃねんだよなあ。材料に人参とか茄子とか玉葱とかあったなあ。バー
ベキューは食いたいけど、野菜はいらねえなあ」
 斉藤はパラソルに向かって言った。
「…だからそんな貧相な体なのか」
 海から出てきた成美は、納得の表情で頷いていた。
「そっちだって言えるもんじゃないっしょ」
「あたしは健康体だっての」
 どうするのがベストなんだろう――とりあえず、今は御飯を食べることか。
 成美は、とりあえずの結論を出しておいた。




363 :ゲロ ◆yU2EA54AkY :2005/11/02(水) 12:07:20 ID:74koWxIV0
上のまとめは、備忘録も兼ねてます。俺が忘れないように……w
正直な話、魔女とか百物語は書くのに多少手間が掛かるため、後回し気味です。
ネタも、ちょっと最近は個人的な作業が中心になっているため、枯渇してます。
考える余裕があまりないんです。でも茄子は楽に書けるので……
こちらは全24話と決めました(原作と同じ話数です)ので、そこまでお願いします。
これからどんどん暇が無くなるので、茄子以外を完結させられるかは不安です。

あと、蟲師は前回ので終わってます。ちゃんと書いておかなかったのが悪かったですね。

>>219
どうも。蟲師は気紛れで書いてみました。でもそれで終わってるんです……すいません。

>>228
いえいえ。質問嬉しかったです有難うございます。
しぇきさんは楽しんで書いてらっしゃるようで何よりですね。何事も楽しくないとね。

>>229
一話限りの復活ってところですかね。もう書く事はないと思います。
代わりと言ってはなんですが、蟲百を気長にお待ちいただければ幸いです。

>>241
連載四本は無理ですwもし保管して頂けるのであれば、「果てなき闇」の下に空いてる
スペースがあるように思うので、そこに入るでしょうか……? 勿論、全てバレ様にお
任せなので申し訳ないのですが。

>>243
あ、『スウィートホーム』は見たことあります。けど、内容はさっぱり覚えていない、と
いうかあまりちゃんと見ていなかったので……内容覚えてないのに見たという事にして
いいのだろうか。

『キノの旅』はてっきりまったり系かと思ってたんですが、とんでもなかったですね。
では、いつになるか分かりませんが、また次回。

364 :作者の都合により名無しです:2005/11/02(水) 12:22:38 ID:H1WCC88O0
茄子もキター!でも短すぎw成美とか好きだから別に良いけど。
人物まとめはありがたかったです

365 :作者の都合により名無しです:2005/11/02(水) 14:27:15 ID:BD9RE+lQ0
ミドリさん、ゲロさんごきげんよう。
ミドリさんは久々の登場、ゲロさんは快調のままで何よりです。

>虹のかなた
太陽のような祐巳が痛々しいですね。でも、沙織と瞳子では瞳子がコンプレックス感じるのも
仕方ないか。戦いだけでなく、こんな日常の争いもこの物語の楽しみです。

>茄子
まとめと本編乙です。この物語は一話完結だと思ってましたが、連作なんですね。
だって宇宙物とかあるしwしかし、やっぱり男は馬鹿だなあ。女性陣の苦労が偲ばれますw


366 :AnotherAttraction BC:2005/11/02(水) 20:01:19 ID:m9gejZTW0
269から。
―――もう随分前から只の一言も言葉は交わされていない。デュラムを中心に円陣を組み(彼の命令で)、誰もが背中を伝う
冷や汗を感じていた。銃の重さは勿論の事、体重さえも支え切れない程重く感じる。
「…何だよ、聞いてねえよこんなの」
「……何処だ…何処に居るんだよ、あの野郎……」
無謀な命令と敵に対する無知のお陰で、部下は既に十人を切っていた。
人は無造作に死ぬものだ。
その道理を誰より理解し、馴染み深い筈のデュラムは、自分がその対象になるとは思っても居なかった。

――――――故に、真っ先に切れた=B

「うおおおおぉオオオ!!! 出て来いテメエ! 汚えぞコラァ!!!」
これまでの所業を棚に上げ、周囲に向けて誘導弾を撃ちまくる。当然周りには自分の兵達が居るというのに。
「デュ…デュラムさん、何やって……あぎゃッ!!」
「う、うわ! うわああああ!!!」
「伏せ…伏せろ! 撃たれるぞ!!」
急ぎ全員が頭を抱えて地に伏せる。それでもデュラムは弾を炸裂弾に変えてなおも連射を続ける。
「うお…おおおおぉオオオオォォォォォォォあああアアアアァァァ!!!」
次々と木々や地面が炸裂し、銃火が咲き乱れ、絶叫だか咆哮だか判らない叫びを銃声に重ねる。
もう彼自身、何をやっているのか理解出来ない。兎に角いつも危機を脱してきた行為を只行っているだけだ。
――――それをトレインが傍観しているのも知らず。

367 :AnotherAttraction BC:2005/11/02(水) 20:02:49 ID:m9gejZTW0
どれだけの時間撃っただろう。
実際には二〜三分程度だろうが、伏せた兵達にもデュラム本人にも永劫の様だった。
彼の銃は弾の摩擦で焼け付き、銃口のみならず銃身までも焼きゴテの如き灼熱の光を放っている。
されど獣の様に呼吸を荒げるデュラムの頭はなお熱い。
何も出来ていない。何も解決していない。この状況に未だ取り残されたまま首に見えないガロート(絞首縄)が掛かっている。
「畜生……畜生、畜生…畜生畜生畜生!!! クソッタレがあッ!!!」
激昂と同時に銃を地面に叩き付けた。
そうしている今も、姿の見えない怪物が闇の中から喰らい付こうと狙っている現実に、彼の精神的ストレスはピークに達していた。
命を狙われる恐怖は並大抵の人間に耐えられる物ではない、只居るだけで吐きそうになってくる。しかし兵士達はまだ耐えていた。
元々嫌われていたのも手伝って、誰もが一足早く狂乱するデュラムを軽蔑していた。

……撃ち疲れたデュラムが肩を落としたその時だった。
彼の背後から、軽い様な鈍い様な音が鳴る。
何気なく振り向いた其処には――――…先刻横たえられた半死半生のジョニーとか言う兵士が、伏せた仲間の首を踏み折っていた。
「……あ?」
メットと戦闘服を纏っている周囲の連中と同じ服装なのだが、何故か其処に血の温もりや心の情動を感じられない。
まるで人形―――それも、殺傷用の自動人形―――が、同じ服を着ているようで………

『あ…ああァァぁぁァぁアアアッッツッッ!!!』


368 :AnotherAttraction BC:2005/11/02(水) 20:03:30 ID:m9gejZTW0
絶叫したのは、彼の前後の兵士達だった。
挟撃の形で銃を構えてジョニーを狙うも、銃爪を引いた時にはその場から消え失せ、高貫通力を誇る七.六二ミリライフル弾の嵐は
お互いを引き裂いて終わる。
しかしデュラムは二人の末路を見る事は無かった。その射線から逃れた当人が視界を埋めるほど肉薄し、
拳を振り上げていたから―――――――……硬く重い衝撃が、顔面に深く突き刺さる。
「ゲハァッ!!」
残る全員が、吹き飛ぶデュラムなど見てはいなかった。
それ以上に、バイザーに移る識別データに注視する――――其処には間違い無く、友軍と表示されていた。
「何で……何で!?」
戸惑いながら構えようとしたハンスのアサルトライフルが突然手からすっぽ抜け、すぐ横の仲間の側頭部を激しく痛打する。
「え?」
あっけに取られたその瞬間、首に何かが巻きついた。
それは今、彼の手から小銃をもぎ取った格子状に編んだワイヤー。それは、ジョニーの手の中に何時の間にか現れた拳銃から伸びている。
急激にワイヤーが引っ張られた途端、絞まるのと首だけに掛かった力の集約で彼の頚骨はあっさりと折れた。
一瞬で燃え尽きる意識の中、ハンスは己が見た無造作に転がる死体達の事を思い出す。
――――こう=c…やったのか―――

―――ハーディスの絞殺形態、尾(テイル)。
銃床から伸びる格子構造ワイヤーは直径三ミリと細いが、超金属オリハルコンと構造が最大張力一六.七トンの奇跡を
実現させた代物だ。
無論本来は只絞め殺すだけのものだったが、先端に開閉式のハーケンを取り付けた事で移動手段にも使用可能。
更にトレインは鞭の様に操る事で半径三メートルの絞殺を可能にした。
…言うまでも無く彼等の目の前の兵士はジョニーではなく、彼を殺して装備を剥いだトレイン=ハートネットだった。
木を隠すには森の中と言う様に、彼は敵の中に潜り込んでいたのだ。
これならば確かに各種センサーに引っ掛かる事は無い。隠蔽性を高くした結果が見事に裏目に出た。
――――しかし、何故友軍認識を誤魔化せるのか? 装着者のDNA検知にて識別すると言うのに。

369 :AnotherAttraction BC:2005/11/02(水) 20:04:42 ID:m9gejZTW0
「う……うお…!!」
一人が慌てて向けた連射式グレネードガンの弾倉部に、それの三倍は速いトレインの銃撃がめり込んだ。
そして弾ける眼の覚める様な爆発。
運悪く巻き込まれた連中は勿論の事、そうでない連中も飛び散った破片で完全に認識を奪われた。
ただ――――唯一殴り飛ばされて大の字で朦朧としたデュラムだけが、爆発の効果圏の外から瞬く間に展開する一部始終を見る。

爆発の数瞬前、手首の返しだけでワイヤーを回収したトレインは、今度はそれを上方に投げた。
ハーケンが木に突き刺さるや否やワイヤーを力任せに引き、それと同時の絶妙のタイミングで飛ぶ。
―――――矢か何かの様な凄まじい速度で、トレインは宙に舞った。
そして木立の中に消え失せた。

370 :AnotherAttraction BC:2005/11/02(水) 20:05:16 ID:m9gejZTW0
その光景を呆然と眺めていたデュラムだったが、寝転がったまま意識が覚醒していく。
「……野郎…上に居やがったのかァッ!!!」
叫ぶや放つ散弾が見る間に木立を暴き立てるも、案の定其処に標的は居なかった。
「立てやお前等!! 奴が何処から来るか判ったぞ!!」
鬼の首を取った様な自信を漲らせ、彼は意気揚々と立ち上がる。
しかし容易に立てるのは彼だけの話、爆発そのものに巻き込まれた兵士は言うに及ばず、
残る兵士達は破片程度では死人は居ないものの、戦意を完全に挫かれ起き上がれない。
「何だ、どうしたお前等!! 仲間の仇討ちてえと思わねえのか!? ああ!!?」
その怒号に、一人の兵士が起き上がる。
「チッ! 立つならさっさと…!」
「……いい加減にしろ」
驚いた事に、その兵士の開口一番は上司への罵声――――否、怨嗟だった。
「…ああ? 何だテメエ。もう一回言って見ろ」
「…いい加減にしろ、っつったんだよ。このアホ野郎」
明らかにその兵士は怒っていた。それも、彼等の命を脅かす敵ではなく共闘する上司に。
「俺達はなァ…クリード様の成さんとする世界の変革の為に星の使徒に入ったんだ。お前みたいな考え無しのバカに
 使い潰される為に入ったんじゃねえ」
言葉はますます熱を帯びていく。そして彼の言葉に生き残った全員が同意した。
「アイツの言った通り、勝ちたいだけのゴロツキ風情が人の上に立ってんじゃあねえよ。
 お前から道を取ったら一体何が残るってんだ」
それを聞くデュラムの貌から、徐々に険が失せていく。
「作戦も何も滅茶苦茶の癖に我だけは強くて、強いから何でも通ると思ってる割にゃクリード様には腰低くして、
 挙句その鬱憤を俺達にぶつけて来やがる腰抜けが!!
 テメエ何様だ!? これ以上テメエの言う事聞くくらいなら死んだ方がマシ……!!!」
――――――暗い森に、一発の銃声が響き渡った。
「……んじゃあ、死ね」
硝煙を吐く拳銃を構えたまま、デュラムはつまらなそうに言い捨てた。
上半身を手首以外全て失った死体が倒れた時、ようやく兵士達はデュラムが彼を撃ち殺した事を理解する。

371 :AnotherAttraction BC:2005/11/02(水) 20:10:00 ID:m9gejZTW0
「え? あ…え、と……あ、ああ……あ…」
「あ、ああ…ひッ、い…いいいい、いい」
完全に押し黙る者。意味不明の声を漏らす者。良く理解出来なかった者……程度の差は有れ彼等は確かな絶望を思い知らされる。
愚暗極まる上司が正気を疑う命令を飛ばし、逆らえば即殺す。これ以上の不条理そうは無い。
『あ、ひ……いいいいぃぃぃぃい!!!』
遂に二人ほど、立ち上がって逃げ出した。
デュラムが呆れ顔でそれに向かって照準を合わせた瞬間―――――――

一人が突然、茂みに引きずり込まれた。

「……い…嫌だ、嫌だああアアァァ…!!」
絶叫は、頚骨が折れる音で終わった。
デュラムも、すぐ側で仲間の死に様を聞かされた兵士も、傍観者だった生き残り達も、最悪の怪物の存在を完全に忘れていた。
魂まで凍らされた様に、皆が硬直する。
そして残る一人の喉笛に、犠牲者から徴発したであろうアーミーナイフが茂みから飛び出し、突き立った。
「ひゅ…」
声、ではなくただ喉を空気が通っただけの音を短く発し、彼は斃れる。
「…もう嫌だ!! 俺は帰る!!!」
一人の兵士が頭を抱えながら叫んだ。体は瘧(おこり)にでも罹った様に震え、メットの顎部から涙が滴る。
それを聞いたデュラムは襟首を捕まえ、無理矢理起こした。
「ウルセェ!!! 奴を殺さねえと殺されるんだぞ! そんな事も判らねえのか、ああ!!?」
とは言う彼の手も同様に震え、顔はすっかり色を失っている。
「俺は…戦って死ぬんだ!! こんな…こんな、ただ殺されるのを待つなんて絶対に嫌だ!!!」
もう既に森は戦場ではない、強いて言うなら屠殺場だ。
そして彼等も獲物ですらない、只義務的に解体される肉≠ノ等しい。
今此処に尊厳も、精神も、慈悲も、一切無い。それこそが、暗殺と呼ばれる純粋な凶行の実質だ。
いっそ逃げ出したいのはデュラムも同じだが、自分がこの場に於いて最大の許されざる者だという事を知っている。
然るに、少しでも永く地獄の道連れ達に居て欲しいのが彼の真意だった。

372 :AnotherAttraction BC:2005/11/02(水) 20:10:40 ID:m9gejZTW0
音が遠い様な静寂の何処かで、またあの嫌な音が鳴る。
そこに視線が集中したと同時に、一瞬前まで兵士だった死体が無造作に倒れた。
それもまた、首を折られたのだろう。血の一滴も流れてはいない。
姿が見えない、感情が見えない、凶器が見えない、殺意の残り香すらない。或る意味芸術的な暗殺が其処に在った。
「母さん……母さん…」
「助けてくれ……死にたくねえよぅ…」
流石にもう叫ぶ人間は居ない。そんなものが無駄だと判り切っているからだ。
もう少し冷静になれば或いは善戦出来たかも知れない。しかし彼等に戦意など望めるべくも無い。
「ウルセェんだよお前等!!! 早く銃でも何でも取れや!! 腰抜けてんじゃねえ!!!」
―――特別で有りたい人間は、周囲と反対の事を只行うと言う。デュラムの怒号は正にそれだった。
「帰るんだ……帰るんだあァ――ッッツッ!!!」
先刻の兵士が立ち上がり、バイクに飛び乗った。
そしてデュラムが止める間も無くロケットスタートで発進した。

背中に受けるデュラムの罵声が小さくなるのを感じながら、彼は徐々に安堵に包まれていく。
―――やった、やった、生き残った―――
普通の生活に適応出来なくて、人殺しの快感が忘れられなくて星の使徒に入ったが、その選択がどれだけ愚かしいかようやく知った。
もう戦いはうんざりだ。星の使徒も御免だ。こんな化け物と殺り合う位なら普通の生活をした方が良い。
そうだ、真面目に働けばきっと今よりはマシな人生を送れる筈だ。
―――何処でも良い、額に汗して働けばきっと良い事が…―――
其処まで人生設計を立てていた彼の首に、投げ縄状のワイヤーがすぽりと嵌まった。

―――彼は、その中では幸せな方だったかも知れない。首が飛んでも未来に希望を持てていたから。

373 :AnotherAttraction BC:2005/11/02(水) 20:11:53 ID:m9gejZTW0
しかし、その最後を余さず見ていたデュラムにとっては絶望の上塗りでしかない。
走り去る兵士の首が突然飛び、乗り手を失ったバイクが後を追う様に樹に激突し炎上。
後には炎とガラクタと、首無し死体が無残に転がるだけ。
…だがそれでも負ける訳には行かない、屈する訳には行かない。横から入って来た兵士達がこの有様では、
自分の番になった時は如何な目に合わされるやら。
その時、唐突に背後から銃のボルトの作動音を聞いた。
見れば一人が遂に小銃を取っているではないか。
「おお…いいぜお前! よし、今すぐ…」
様子を見て来い、と続く筈だったが、言葉は其処で止まる。
その兵士は、やおら滑らかな動作で淡々と銃口を―――――――…自身に向けた。
手加減無しのフルオートが守りの薄い首を吹き飛ばし、殆ど一瞬で絶命する。
それを見たデュラムは呆然と立ち尽くし………そして気が付けば、生きているのは最早彼一人だった。

「クソッタレが……クソッタレが…!! テメエなんぞ怖くねえぞこの野郎!!
 お望み通り一対一で勝負してやる!!! 出て来い!!!」
両手に銃を握り締め、デュラムは闇に猛った。
威勢は兎も角、抜けそうな膝に全力を込めて産まれ立ての子鹿のよろしく震える様は第三者が見れば哀れを誘う。
その上、視界が届かないのを我慢ならぬと言わんばかりに首を激しく前後左右に巡らせる。
その有様たるや、何処からどう見ても怯えている以外の何物でもない。

374 :AnotherAttraction BC:2005/11/02(水) 20:15:30 ID:m9gejZTW0
―――…突然、右の二の腕にハンマーで殴られた様な硬い衝撃が弾けた。
貫通力も衝撃も凄まじく、骨が砕ける音と共に彼は悲鳴すら上げる事も出来ず宙を舞う。
「―――あぐああッ!!!」
悲鳴が上がったのは、樹の幹に激突した後だった。
もう右手は銃を握っていない。呼吸するだけで激痛が走るのはアバラもまとめて砕かれたからだ。
それに負けじと顔を上げれば、銃口と銃床にスパイクが生えたあの銃を振り抜いた態勢で固まる戦闘服が居た。
「ク……ソ…がぁぁ……この…!!!」
恨みを吐くデュラムに気にする事無く、彼はツナギ型の戦闘服を脱ぎ始めた。
―――デュラムは知る由も無いが、この戦闘服の友軍認識DNAセンサーには前着装者の肉片が付いていた。
こうする事でセンサーを誤認させ、まんまと彼は敵陣に侵入しおおせた―――
勿論デュラムにはそんな事はどうでもいい。それよりも遂に千載一遇の勝機が訪れたのだ。
確かに右腕はもう使えないが、まだ無傷の左腕が銃を握っている。
更に相手と来たら、余裕と見てか眼前で脱ぎ辛い服をわざわざ脱いでいる。
――馬鹿野郎が。オレならこのまま撃ってるぜ――
心の中で嘲笑い、気付かれぬ様銃を向けた。
逆転勝利を象徴する為、メットを脱いだ瞬間に頭を撃ち抜いてやるつもりで照準を合わせる。

とうとうメットを脱いだその瞬間―――――…会心のタイミングにほくそ笑んだデュラムだったが、
…何故か、銃爪に掛けた指が止まった。
…そして、顔からも歓喜の笑みが消失し、呆けた様な顔になる。
…何故か、これまで受けた負傷の痛みを全て忘れた。
…全身からも、何故かすうっと力が抜けた。
…しかも何故か、股間が生暖かく重くなった。
そして―――――――――――

「あひいいいいいいぃぃぃぃぃイイイィイイィィィ――――――――ッッッッツツッ!!!」

――――何故か、魂の絶叫を上げていた。

375 :AnotherAttraction BC:2005/11/02(水) 20:30:14 ID:m9gejZTW0
今回はコナンで言う所の解決編ッ(挨拶)!
いやー皆さん、
エキドナ=バ<宴Xじゃなくて「パ」、
スヴェン=ボルフィート≠カゃなくて「ド」だったんですね。
素で間違えちゃったよママン、なNBです。
まあ、いいか。どうせバッタモンSSだし。

さて今回、えらく進んでしまったので投下させて頂きました。
なので、前に指摘された様にやや表現が大袈裟かも。
さて……いきなりですが次回投下をちょろっと予告。

―――――――――――――――オリキャラ、出しちゃいました。

なるべく話を壊さない程度の奴に育ってくれると嬉しいんですがね。
てなわけで、今回はここまで、ではまた。

376 :作者の都合により名無しです:2005/11/02(水) 22:22:30 ID:ZtWgwvnL0
おお、NB氏がこんな短期サイトの掲載してる。信じられないw(嘘です)
ここまで濃い戦闘シーンを書ける人はなかなかいないな。マジでプロはだしだ。
最後のヂュラム絶叫までのカタルシス。お見事です。
オリキャラも期待してます。あと早くセフィリア様出せコラ。(失礼w)

377 :作者の都合により名無しです:2005/11/02(水) 23:34:59 ID:V0jR6UCp0
短編の業師ゲロ氏と描写の鬼NB氏、好きな作者さんが2人
同日に来てくれて嬉しいです。

>茄子
なんか微妙な関係ですね。子供を孕ませておいて成美に迫る斉藤と
それを受け入れる成美。確か年齢10代でしたっけ?成るように成れって感じですねー。

>AnotherAttraction BC
部下の言う事は正しい。不条理極まるデュラムの下に付いた不幸ですね。
しかし、外道に相応しい哀れな最後の絶叫。怒涛のアクションとNB節、楽しめました。
(流石にこのペースの掲載を望むのは酷ですか?)


いや、しかしパート30に相応しい百花繚乱ぶりですね。
ザク氏、VS氏、1985氏、ブラックキング氏など、
しばらくご無沙汰の方もこの機会にぜひ復活を!

378 :作者の都合により名無しです:2005/11/03(木) 13:20:47 ID:7DzBmMR40
デュラム戦一戦だけでここまで書き込めるNB恐るべし。
狂気のまま散ったのもポイント高し。

379 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/11/03(木) 18:32:33 ID:LDRJ2SdT0
第二十六話「絶対者・USDマン」

フェニキア、そしてムスカとの戦いから一夜明けた風の村。のび太たちはすでに帰る準備を整えていた。
「それにしても、なんか話数にして五話分くらい無駄な時間があったような・・・」
「のび太くん、何ごちゃごちゃ言ってるのさ」
ドラえもんが突っ込みを入れた。
「そんなことより、テムジンくんが話があるってさ。行ってきな」
「テムジンが・・・?分かったよ」
のび太はその場を離れ、テムジンの元へ向かった。すぐにその姿を見つけて、そばに走り寄った。
「やあ、のび太。バタバタしてるときに悪かったな」
「ううん、いいよ。で、用ってなに?」
「ああ、これを渡そうと思ってさ・・・」
テムジンは懐からある物を取り出す。それは鎖をつけて首飾りのように細工してある、不思議な輝きを放つ石だった。
「へえ・・・綺麗だね。なにそれ?」
「これはこの村の付近にしかない珍しい石でね、持ってると命の危険から身を守ってくれるって言われてる。お守りに
持っててほしいと思ってさ」
「ぼくに?」
「ああ。・・・本当はおれもついていきたいけど、あんなとんでもない奴らが相手じゃ、おれなんて足手まといにしか
ならないからさ。せめてこのぐらいは、って。受け取ってくれよ、のび太」
テムジンが差し出した石を、のび太は快く受け取り、鎖を首にかける。そこから、友の確かな想いを感じられた。
「ありがとう、テムジン。全部終わったらさ・・・また来るよ!」
「ああ、頑張れよな、のび太!」
二人はがっちりと握手した。

380 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/11/03(木) 18:33:15 ID:LDRJ2SdT0
「・・・うーん、いいなあ。男の子同士の友情って」
物陰から見ていた亜沙は、ほうっと感慨深く息をついた。
「亜沙先輩。別に隠れてみるような必要はないんじゃあ・・・」
「なに言ってるのよ、稟ちゃん。こういうのに水を差すのは野暮ってもんでしょ?」
<はあ・・・女の子ってのは、なんでこんなんできゃあきゃあ騒げるのかね、まったく>
マサキが稟にだけ聞こえるように呆れたような声を出す。それには実に同意だったが、そんなことを言うとさらに
ややこしいことになりそうなので黙っていることにした。かわりに、ふと呟く。
「それにしても・・・島に残ってるみんなは、どうしてるかな」

―――時間をのび太たちがフェニキアと戦った時に戻し、場所をペコたちが残る島に変えて話そう。
果たして、彼らに何があったのかを―――

381 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/11/03(木) 18:34:10 ID:LDRJ2SdT0
「そ・・・そんな・・・なんなんだ、こいつは!」
キラはフリーダムのコクピットの中で、驚愕と絶望が入り混じった声で叫ぶ。彼の目の前にいる<敵>は、特に
何もしていない―――あえて言うと、ただ突っ立って、ラーメンを啜っているだけだ。
その男の名は<USDマン>―――その接近にいち早く気付いたペコの警告により、キラたちは自分たちの愛機に
乗って彼を待ち受けた。
そして現れたUSDマンは、こう言ったのだ。
「おうおう、こんなに並んでお出迎えとは嬉しいじゃねえか!よーし、嬉しいからこっちも出血大サービスだ!
これから俺様がラーメンを食い終わるまで、お前らどんな攻撃したっていいぞ!俺様はラーメン食う以外なにも
しねーからよ。ガンガンこい、ガンガン!」
その舐めきった言葉に一同は憤慨し、容赦のない攻撃を浴びせた―――だが。
USDマンは、本当にラーメンを食べる以外の動作をしなかった。攻撃をよけることすらしなかった。
フリーダムの全武装を開放しての一斉射撃―――ハイマット・フルバーストを放っても、まるで涼しい風がそよいだ、
とでも言いたげにラーメンを啜るだけ。フリーダムだけではない。巨神像の電撃だろうが、エグザスによるガンバレル
だろうが、三機のスカイグラスパーの一斉砲撃だろうが、USDマンに対しては、蚊に刺されたほどのダメージも
与えることがかなわなかった。
巨象に立ち向かうネズミ―――否。恐竜に立ち向かう蟻の気分を、キラは味わっていた。
やがてラーメンを食べ終えたUSDマンが、うーんと背筋を伸ばした。
「なんだなんだ、もうサービス期間終了か?あーあ、つまんねえ。つまんねえから、さっさとてめえらぶっ潰して帰るとするわ」
言うが早いか、USDマンの姿が消えた―――いや、余りの速さに目に映らなくなったのだ。直後、激しい衝撃が
キラを襲った。USDマンがフリーダムの腕を掴み、力任せにジャイアント・スイングの要領でブン回したのだ。
人間サイズの相手が20メートルに達する巨大ロボットを振り回す様は、実に壮観であった―――こんな状況で
なければ、だが。
「うわあああああああああああーーーーーーーーーーーーっっ!!!」
苦痛の叫びを上げるキラだったが、それはすぐに消えた。USDマンが頃合と見てフリーダムを投げ飛ばし、派手に
地面に打ち据えられ、気を失ったからだった。
「かーっ!なんて弱いんだ、てめえは!俺様はちょっとしか本気出してねーんだぞ!?ロクに動きもしねえ雑魚ばっか
倒して、いい気になってんじゃねえぞ!」
侮蔑の言葉にも、言い返せるものなどこの場にいなかった。次は自分の番だと分かっていながら、誰もが金縛りにあった
ように動けなかった。

382 :ドラえもん のび太の超機神大戦:2005/11/03(木) 18:35:22 ID:LDRJ2SdT0
―――3分後。その場に無事でいたのは、ペコが操る巨神像だけになった。
「おうおう、王様よお。犬の王国以来だなあ―――あの時は邪魔が入ったけどよ、今回はノンストップでイカせて
もらうぜ?おらあ!」
再びUSDマンの動きが見えなくなる。
「く・・・くっそおっ!」
ガムシャラに巨神像の腕を振り回すが、そんなものが当たるはずもなく―――逆に、その腕がふっと空を舞った。
USDマンが、あっさりと引き千切ったのだ。
「あ―――」
声を上げようとしたが、できなかった。次の瞬間襲い掛かった凄まじい衝撃が、言葉すらも奪ったからだ。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!」
もはや数えるのも馬鹿馬鹿しいほどの数の打撃を一瞬で巨神像の全身に叩き込まれ、ペコの意識が遠のいていった。
次の瞬間―――巨神像ががらがらと音を立てて崩れていく―――!
「あーあ・・・こんなもんで終わりかあ?全然俺様が楽しめなかったじゃねえかよ?やっぱ風の村の方に行くべき
だったか?ったくよお・・・」
瓦礫と化した巨神像の上でUSDマンは仁王立ちし、いかにもつまらないといった風情で腕を組む。
その姿はまさに悪鬼そのものだった。

383 :サマサ ◆2NA38J2XJM :2005/11/03(木) 18:44:39 ID:LDRJ2SdT0
投下完了。前回は
http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/tyo-kisin/02-25.htm から

小池さんにボコられるキラを想像したら自分で笑えてきました。
つーかUSDマンちょっと強くしすぎたかも・・・でも原作でも核に耐えたしなあ・・・
それはともかく次回からペコ&巨神像パワーアップ編に入ります。
かなりの超展開になりますが、なんとかついてきて下さい(汗)。
つーか、NBさんの戦闘シーンを100とすると、僕の書く戦闘シーンは5くらいかも(いや、マジで)。

>>259
>>272
次回の番外編は未定。やるといてもバカ王子オンリーはちょっと難しいかもしれません・・・

>>しぇきさん
ザーボンの心情描写が丁寧でいいです。僕にはここまできっちり書けませんからこういうのを見ると
羨ましく感じる・・・
ギニューとどのスパロボキャラが絡むのか今からワクテカして待ってます。


ところでアライジュニアって結局なんだったんでしょうか?

384 :作者の都合により名無しです:2005/11/03(木) 21:52:22 ID:BgRo/k/b0
はいはい サマササマサ

385 :作者の都合により名無しです:2005/11/03(木) 22:58:56 ID:dIKTu6s50
>ロクに動きもしねえ雑魚ばっか倒して、いい気になってんじゃねえぞ!
オメガワロスw
アニメ見てない人にはこの台詞の真の面白さが分からんだろうなw
そーいえば、キラって原作でもトップクラス連中にほとんど勝ってないな・・・

386 :作者の都合により名無しです:2005/11/03(木) 23:16:34 ID:7PCY+6cw0
サマサ氏乙です!

USDマンが反則キャラとして君臨するのは賛成ですね。
原作でも結局自滅以外では死ななかったキャラですから。
あまりに強いキャラは倒されるシーン書くのが大変と思いますが
最強キャラが死ぬシーンは大いなる見せ場ですな。

しかし、外見はラーメン好きのおっさんなんだよねw

387 :七話「嵐」:2005/11/04(金) 02:09:36 ID:Q+CerUbY0
「調べてみたが、出てきたのは妙な首飾りだけか。おい、カイル。ちゃんと縛ったか?」
身包み剥され、縛られているシコルスキー、しかも亀甲縛りだ。
カイルへのロニの教育の賜物であろう。
「こんな感じだっけ?でも普通にグルグル巻きにした方がよくない?」
もっともな意見、しかしロニは、
「まぁーったく、これだからお子様カイル君は〜、相手の力を分散させるために、その縛り方を選んだんだ。
もしこいつが縄を引き千切るほどの怪力だったらどうする?」
適当なことを言い出すロニ、本当は面白半分である。
「だから縄の力に頼らずに、そんな複雑な、頭を使った縛り方を選んだんだよ。」
これを真に受けたカイルの反応を心の中で笑う・・・予定だったロニ、カイルは以外にもこう答えた。
「でもこれリアラにやっても全然普通に動けてたよ?」

 ロニの脳内
・・・マジ?俺でも女の子にそんな事したこと無いのにカイルの野郎・・・15そこ等のガキのくせに・・・
俺がそん位の時はスカートめくりで我慢してたんだぞ、クソッ!都会に出て美女達に囲まれる予定が・・・
騎士になった今でもモテなくって、せっかく用意した二人用のベッドも使わずに・・・
キッチンは広々、一人で料理作って・・・今じゃ主婦並の腕前なんだぞ?
そんな振られ続けて苦汁をなめ続けた俺を差し置いて・・・許さん・・・この裏切り者めぇぇぇ・・・許さん!
絶対に許さんぞ!

何か物々呟いているロニ、冗談を真に受けた様だ、普段は冗談に引っ掛かる側のカイル。
ロニが自分の思惑通り引っ掛かったのがうれしかったのか、カイルは内心「やった!」と叫んでいた。
しかしどんどん落ち込んでいくロニ、後姿だけで十分に察せられる、そんなにまずい事をいったのだろうか?
縄で縛る、という行為を相手を動けなくする事意外に知らない少年には、
落ち込む青年の後姿から漂う哀愁は判らないのであった。
慰めるため近寄るカイル、その足音を聞きカイルが近づいている気配を感じ取るロニ、心が嫉妬に駆り立てられる。
ハルバードを持つ手に力が篭る、そんなロニをカイルは優しく慰めるため、いつも通りの反応をする。
「どうかしたのロニ?あ、どうせさっき港でフラれた女の人の事考えてたんでしょ?」
ピクリ、血管が浮き出るロニ、今の状況でいつもの台詞は不味かった様だ。
さらにカイルの追い討ちがロニの理性を崩壊へと導く。
「諦めなって、旅が終わってから探せばいいじゃんそんなの。」

388 :七話「嵐」:2005/11/04(金) 02:12:07 ID:Q+CerUbY0
ブチ、とロニの頭の中で音がした、そんなの?嫌味か?お前はフラれマンだけど俺はモテ男君だぜ。
そう自慢したいのか?しかもそんな所まで関係を進めているだと?もう許さん!泣いて誤っても許さんぞ!
すいませんルーティさん、カイルはここで果てます、こいつは純情をすて汚れに走りました。
俺にはそんな事は我慢できません、無事に送り帰す事が出来なかったことを、心からお詫びします。
そうロニが汚れだの何だのと、自分の事を棚に上げて心の中で呟いたとき、ルーティは、
「へっくし!」
部屋の中でくしゃみをしていた。
ロニの心が修羅の物へと変わっていく、誰も止められないのだろうか、
その時、今のカイルに取っては幸運であろう突然の嵐。
船が大きく揺れる事によってロニの気がそれる、ただし、それはこれからの旅を大きく狂わせる嵐であり、
そして、世界を破壊と混沌の渦に巻き込む怪光、後に「イヴィルスパーム」と呼ばれる破壊現象である。
黒い空に禍々しい光が渦巻いている、まるで人間の欲望全てを吸い上げるかのように。
「スペック!急いで帆を畳め!ゲラ=ハ!スタンとルーティに船の補強をさせろ!浸水しちまうぞ!」
毒が裏返り復活したスペック、本当に死人だったのか疑わしい、以前よりも動きにキレが増している。
瞬く間に帆を畳む、ゲラ=ハは不器用なので修理の知識はあるが、得意ではない。
スタンとルーティを呼び出し、急いで船の復興に当たる。
壊れたばかりの船、この嵐をこんな傷だらけの船で乗り切るのは不可能であろう。
上空から無数の光が落ちてくる、人の命を蝕み、弄ぶかの様に、次々と振り続ける悪意の光。
これもサルーインの仕業だろうか?ともかく、海の上にいるのは得策ではない、
近くの島へ乗り付けなければ、急いで舵を取る、海賊業は長いがこれほどの嵐は体験したことがない、
補修箇所が壊れ、バランスが崩れる、そして、船倉では、
「えらく揺れるな、こりゃ無事に着くのは相当難しいぞ・・・。」
すっかり先程のカイルの発言を忘れてしまった様だ、いつも通り、冷静なロニに戻った今、
驚異的な判断力を誇るロニがそこにいた、ロニの的確な判断によってカイル達の取る次の行動とは・・・
「ま、今ヘタに動いたらばれちまうし、寝るとすっか。」
特に無い様だ、箱の中で横になるロニ、カイルもそれに賛成し、横になる事にした、
「う〜ん、確かに今はヘタに動けないしなぁ、俺達も眠っておこうよ、リアラ。」
リアラと呼ばれた少女は、ただ静かに座り込んでいた、まるで何かに怯えるように、その様子を見て、
心配そうにリアラに話しかけるカイル、
「どうかしたの?大丈夫だよ、こんな嵐くらい、父さん達ならどうってことないって。」

389 :七話「嵐」:2005/11/04(金) 02:14:15 ID:Q+CerUbY0
根拠のない自信を口走るカイル、だが少女の思う所は別にあった。
「復活するわ・・・2本の邪剣が・・・」
その声は雷雨にかき消され少年に届くことはなかった。
じっとこちらを見るカイルに心配を掛けまいと、自分も寝付くことにした少女、
「なんでもないわ・・・お休み、カイル。」
そういって荷箱の中にあった毛皮を被り眠りにつく少女、カイルもロニに見張りを任せ、眠ることにした。
「おい!一人にすんなよな〜・・・ありゃ、駄目だ、もう寝てる・・・。」

一方、甲板では、嵐によって渦巻く荒波と戦う男達がいた。
「ぬおおおぉぉぉ!」
大波が船を飲み込む、必死で周りの物にしがみつきながら耐えるゲラ=ハとスペック、
そしてキャプテンであるホークは舵を握る手のみが生命線であった。
この手に船の乗員達、全員の命が乗りかっているのだ。
離す訳にはいかない、例えどれ程巨大な波が襲おうと、どれ程凶悪な海獣に襲われようと、
ホークの体が限界に達したとしても、その精神は決して揺るがない、だがホークより速く船に限界が来た。
メキメキと音を立てるマスト、折れる直前でスペックが支える、いくらスペックでも無茶だ。
そう一人では、ゲラ=ハも一緒になり荒波からマストを守る、しかし二人の表情は険しい、嵐に体力を削られる、
いくら二人が常人離れしてるとはいえ、このままでは船が大陸にたどり着く前に二人とも死ぬ、
二人を気遣い止めるよう話しかけるホーク、
「無茶するな!お前等はさっさと中に戻って水を掻き出すなりしてこい!
マストがあろうがなかろうがこの波じゃ一緒だ!」
だが止めない、ゲラ=ハがホークに問う。
「キャプテン!私があなたと船を共にしようとしたのは、何故かわかりますか!?」
何をいきなり?訳の判らぬ問いに戸惑うホーク、ゲラ=ハは続ける。
「私は、あなたに仲間に誘われるまでは、ずっと独りでした!」
その言葉を聴き、ゲラ=ハを誘った時の事を思い出すホーク、さらにゲラ=ハは続ける。

390 :七話「嵐」:2005/11/04(金) 02:15:48 ID:Q+CerUbY0
「人間の誰もが、この体を見て恐怖する!誰もが、私達ゲッコの民をサルーインの信者と称し!忌み嫌う!
確かにサルーインは、地べたを這いずる我等に知識を与えてくれました!ですが、人間を皆殺しにしてまで!
彼の元へ仕える気はありません!それを理解してくれたのは、一部の若いゲッコの民以外ではあなただけだったのです、
キャプテン・ホーク!」
確かにそうだ、最初は事情を知らずに仲間にしたが確かにゲラ=ハは俺に聞いてきた。
サルーインの信者かもしれない自分が、本当に仲間になっていいのか?と。
そして俺は、自分は人を何人も殺してる身だ、特に気になどしない、そう答えたのだ。
だがそれと船を守ることに何の関係が?
さらに続くゲラ=ハの言葉に疑問は消え去る。
「私を理解してくれた、初めての人間の仲間の!大切な船を見殺しになど出来ません!」
そうだ、レイディラックは俺の掛け替えの無い相棒、そう教えたのは自分であった、外の世界を知らないゲラ=ハに、
海賊として生きる術を教えたのは自分自身ではないか、そして海賊生活の中でレイディラックがどれ程大切か、
そんな事が判らない訳がない、ゲラ=ハの心意気を無駄にしようとしていた事を知り、己を恥じる。
続けてスペックも、船に命を掛ける訳を話し始めた。
「言ッテクレルジャネェカ!ゲラ=ハ!ダガヨ、俺ダッテキャプテンニツイテクッテ決メタンダ!
ミセテヤルゼ!神ヲブッ壊シタ俺ノ底力ヲヨォ!」
付いて行く、そう決めただけである、それこそが、それだけが元死刑囚である彼を突き動かしていたのだ。
その時初めて気付いた、もう彼の目は危険な犯罪者の目ではない、誇りある海賊の目である事を。
死の危険が伴うというのに、それ程の覚悟を刺青だらけの肉体に宿していたのだ。
そうとも知らず二人の最高の部下の心意気を踏みにじろうとした自分を責めるホーク、心の中で、すまない。
そう呟く。だが決して表には出さない、キャプテンとしてみんなの失望を招くからだ。
決意を新たに渇を入れる。
「この大馬鹿野郎共が!そこまで言うなら折るんじゃねぇぞ!」
仲間への罵声、それこそが自分への渇である、気力を振り絞る海賊ホーク一家。
だが気力だけで乗り切れる程、現実は甘くは無い、このままではどちらにせよ死ぬ、一か八かだ。
斧を手に取り、帆を巻きつけている紐へ投げ、帆を降ろす、一気に加速する船、しかしバランスが崩れる。
これで駄目ならみんな揃ってお終いだ、そんな気持ちが芽生えるも舵を取る手に震えは無い。
その時、一瞬の雷光の元に島が見えた、丁度波の流れる方向にある、これなら行ける。
一筋の希望の光、だがそれを飲む込むかの様な大波が船を包み込んだ。

391 :邪神?:2005/11/04(金) 02:18:31 ID:Q+CerUbY0
最近部屋にネトゲ廃人が出入りする様になったため、更新速度が微妙に低下気味の邪神です。
見直したりする時間が増えたのはいいんですが思いついたネタを忘れることもしばしば・・・

まぁ取り合えず、294氏に「句点多いよHAGE」と言われたので改善してみた・・・・つもり(0w0;)
短く区切るのがどうにも・・・後ルーティですがたしかに普通に読むと可笑しな人ですねこれ、電波に近いですね・・・。
まぁ実体験から
「昔は仲がよかったけど今はどうでもいい人が不意に死んだ時」
みたいなのを出して見ようかなーとして失敗しましたって奴ですorz
大体目の前で死に掛けてる時点で不意ではない、とか突っ込みあるでしょうがorz

取り合えず、しぇき氏の問いについてはタイムスリップです、ただジューダスには会ってません。
出す時グダグダ設定にならないか不安です、本作は自分の「閃き」
で構成されてるのであまり深くは考えなかったり・・・今から案を練るか次にさっさと登場させて
後から取って付けた様な設定をつけるかになるでしょう。でもイヴィルスパーム出しちゃったし内藤が先か?

サガ講座

イナーシーの嵐 多分「イヴィルスパーム」の代わりに入るべき言葉。原作の某王子はこれのせいでえらい目に会う。

レイディラック ホークの船、原作はジャングル突撃ではなくヴェイブにいくが追い出されゴドンゴに着いてから
限界がきて沈む。SFCだと何度も『ウェイプに入る→追い出される』をくり返すとバグる。
初代ロマサガがバグゲーと呼ばれた一つの原因であろう。

392 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/04(金) 04:38:50 ID:GfBEQgHG0
<元水上水族館・ドドリア&ザーボンside>
----------”夜”

それは動物なら本能的に恐れ身を隠すそんな日の入りから日の出までの暗い間。
人々はその恐怖から逃れるために、火で明かりを本能的に使い恐怖から逃れた。

時代は進み、電気を使うことにより人々は夜の恐怖から逃れる術をさらに進化させた・・・。

人々にとって光はいつの時代も夜から自分たちを救うメシアであり友だった・・・。
そして今、光は人々を救済するために再度この地に降臨する----------はずだった。

光は人々にとってはメシアであり友だが、
光にとって人は自分を具現してくれる存在の1つ。
だからといってメシアでも友でもない。

---------そう、勘違いしないで欲しい。光はメシアでも友でも無いのだ・・。

----------------------------------------------------------------------------

393 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/04(金) 04:39:25 ID:GfBEQgHG0
光の砲弾は今日の出来事を再生するかのような悩ましげな光で大きなクレーターを照らしていた。

照らされる先に見える人影の中にはドドリアと用務員のおじさん。
この二人は、互いの思いを賭けてこの光を独占する戦いをしていた・・。

光はドドリアの独占から始まる。
彼の”皆を守りたい”という”思い”から作り出した光は、用務員の存在を消すはずであった。

---------が、それはすぐにとは行かなかった。

ドドリアの”勝った”という一瞬の心の隙から、用務員の愛するサメへの思いが上回ったのだ。

そして--------今、この場は二人の思いは身体と精神の疲労から均衡は崩れ、
ドドリアにとって光はメシアにも友にも出来ない状態だった。

----------------------------------------------------------------------------

394 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/04(金) 04:40:08 ID:GfBEQgHG0
「あ、あああ・・・。」
ドドリアは用務員に一瞬の隙を突かれ、逆に光の砲弾に飲み込まれかける。
そう自分が生み出した、”メシア”であるはずの光に・・・・・・。

(な、何でだ?俺の”思い”じゃ、用務員と比べた時にラムネ・ドライバは力を貸してくれないのか・・?)
今ある現実に絶望を覚えるドドリア。
そして遂に用務員の思いに飲まれ始め、自分の”思い”の正しさを疑い始める・・・。

当然そんな精神状態でラムネ・ドライバの能力を引き出せるはずは無い。
そしてドドリアはゆっくりと光に飲み込まれていく・・。
(ははは・・。最悪だ・・・。で、でも、これで用務員のおじさんが救われるならば・・。)
ドドリアは自分が光に飲み込まれていくのを感じると抵抗するのを止める。
(みんな・・・、協力してくれたのにスマン。でも俺が原因の一つを作ったのだから、この展開も正しいのかもしれない・・。)
そして、ゆっくりとドドリアの体全体を包んでいく-------はずだった。

「お前!こんなところで死ぬつもりか?」
背後から聞こえる男の声。ドドリアはそれに聞き覚えがあった。
(確か・・、この声は・・。)
しかしドドリアがその声を認識する前に背後から現れた男はドドリアの体を光の砲弾から引っこ抜き、
その前に立ちはだかる。
そしてその男ははちきれんばかりの声でドドリアに向かってこう言った!
「ドドリア!お前がどんなことを考えて、どんな理由で諦めかけたかは分からない。だが・・・、
お前が死んだら心の底から悲しんでも足りない人達がいることを忘れるな!!」
「・・・・・。」
男はドドリアの言葉も待たず、目の前に迫る光の砲弾の前に手をかざす。
ドドリアを思いながら・・・、名も知らぬ彼の教えと自分の思いを前面にだしながら、手をかざす・・・・。

395 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/04(金) 04:42:07 ID:GfBEQgHG0

キュイイイイイイイイ!!!

男が手を前にかざすと同時に激しく反応するラムネ・ドライバ。
「え??何でお前がラムネ・ドライバを??」
男はその言葉に特に語ることなく、用務員の”悲しき思い”を”自分の思い”で受け止める。
「くっ!これが・・・・、悲しみ・・?用務員の悲しみか?」
用務員の”悲しき思い”を受けて、男は驚愕する。
それは本当に悲しい。悲しい------”思い”だった。

一方、指輪としてつけているドドリアは二人の思いからなるラムネ・ドライバの反応を直に感じる。
(あ・・・。これが二人の思い・・・。何だろう・・。温かい---けど複雑・・。そして・・。悲しい・・。)
二人の思いを感じると自分のすべきことを思い出し我に返る。
(助けなくては!アイツを・・・。そして・・、用務員も!!)
そして助けてくれた男の側に行くドドリア。

(兄弟)
男?--------いや、ザーボンの元に!

----------------------------------------------------------------------------

396 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/04(金) 04:43:48 ID:GfBEQgHG0
ああああ。
良く見たらここまでが前回の分でした。
スイマセン。
キリが良いので、続きは夜に投下します。
他の職人様の感想もそのときに・・。

では失礼・・・。

397 :作者の都合により名無しです:2005/11/04(金) 14:38:45 ID:Llo/nC9A0
>邪神さま
ようやく主役のシコルスキーが動き始めましたね。彼らしい掴みでいい感じ。
邪剣が二本ですか。敵側に回るのか、対サルーイン戦の切り札となるのか。
まだまだ序盤という感じで、先が楽しみですねー

>しぇき様
いや、十分区切りいいですよ。前回とあわせたら10レスくらいになるしw
でもどんなに緊張感のある最終局面でも、「用務員のおじさん」で台無しになるなあw
結局正式名は出ませんでしたね。そしてフリーザ様も。
でも、ここはやはりフリーザ抜きで決着つけるべきでしょうね。


398 :作者の都合により名無しです:2005/11/04(金) 22:04:24 ID:ybrwOQWv0
>邪心さん
サルーインはいまだ姿を見せないまま、圧倒的な存在感を放ってますね。
シコルスキーなどキャラが揃ってきたが(戦力になるならんは別として)
この上デスとかシェラハとかが出てきたら恐ろしい。

>しぇきさん
用務員とサメの愛情とドドリアと令嬢の愛情の綱引きは五部ですね。
ラムネドライバという天秤に載せて、用務員の悲しみも知るドドリア。
かなり男前な展開ですな。主役だけあって。

399 :作者の都合により名無しです:2005/11/04(金) 23:52:31 ID:qtLKcph80
キャプテンホーク、どうやらラスボス猿印みたいだけど、
ディスティニーキャラが出ているって事は中ボスあたりに
そっち系キャラが用意されてるのだろうか

400 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:02:39 ID:PJAS53aC0
<用務員のおじさんside>
”思い”は決して武器ではない。
しかし時として思いは人を殺す手段の一つともなる。

(”憎い憎い憎い!!”)
この”思い”のところの思いに圧迫死しそうな男が一人。
そしてこの思いから助けようとする男が二人。
武器ではないが、人を殺すには十分な思い---------それが憎しみである。

(潰れろ!潰れろ!そして・・・・・、死ね!!!!)
思いを吐き出すたび、狂情が顔に出る。
思いで目の前の敵(かたき)のうめき声が聞こえる度に、憎しみが更に沸く。
自分が自分でいられないほど。
体中が憎しみで押し潰されそうになろうとも------

払拭されないのだ!

憎しみが!!


------しかし一方、体を潰しそうになるほど果てることの無い憎しみのせいで
自分の復讐への正当性を疑念する思いもまた出始めていた・・。

”本当に憎しみに身を任せるだけでよいのか?”
”そして自分には気付いていないことが、何かあるのではないのか?”----と。

----------------------------------------------------------------------------

401 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:03:54 ID:PJAS53aC0
<元水上水族館・クレーター>
ドドリアとザーボンがそろって用務員と対峙して数十分・・・、二人の精神力は限界に来ていた。

幾度押しても決して破れない均衡。
恐らくドドリアが気を抜く前はこれ程の長期戦にはならなかったのだろう。

なぜか?

なぜだろうか?

恐らくこれを生き抜いたものでも答えは分からないだろう。
それが”思い”。
つまりはこの世で唯一全ての可能性を含んでいる物だ。

----------------------------------------------------------------------------

402 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:05:14 ID:PJAS53aC0
「や・・、やばい・・・。」
光の砲弾、いまや用務員のおじさんの憎しみの砲弾と化した”思い”は、徐々に二人の精神力を上回っていく。

”なぶり殺し”・・・。

これが正しい見方だろう。今の状況を見る限り・・・。
しかし、この状況ながらドドリアとザーボンは諦めていなかった。
例え押されていても、尽きることなの無い”大切な人たちを守るという思い”。
そして二人はもう1つの用務員から伝わる思いによって支えられていた。

「ど、ドドリア・・。どうする?こ、このままじゃ・・・。俺達・・・、いや用務員も・・・。」
ザーボンは自分の精神力が限界に来ていることを感じながらドドリアに話しかける。
「ああ・・・。分かっている・・。感じてるよ・・・。」
ザーボンよりも落ち着いた喋り方であるが、やはり余裕は無いのだろう。
汗でびっしょりとなっているのが、目の前の光の砲弾で手一杯のザーボンですら判るぐらいなのだから。
そして互いに余裕が無く限界だということを良く理解すると、二人はある決断した。
「なあ・・・。多分同じ事を考えていると思うんだ・・・。」
ドドリアがそう言って、限界ながらもザーボンの方を向く。
「そうだ・・な・・。これしかない・・・・な。」
ザーボンもドドリアの方へ向く。
二人は互いにアイコンタクトをすると、用務員に向かってこう叫んだ。

403 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:06:37 ID:PJAS53aC0
「”ゴメンなさい。”と言って許してもらえない事をしてしまったのは分かっている!
でも、今の貴方が町に出たら間違いなく人を傷つけるだろう!俺は、俺だけでなく他の関係ない人まで巻き込むのはゴメンだ!」
とまずはドドリアが叫ぶ。
次にザーボンも声高らかに叫ぶ。
「貴方の”思い”は今、これ以上に無いほど感じている。そして俺達はそれを受け止めなくちゃいけない義理がある!
しかし、俺は頼まれた!貴方を救ってくれと!でも、俺達には貴方を救う手立ても資格も無い!
だから俺達は受け止める!貴方の思いを!」
そして最後に二人合わさって用務員の心にも聞こえるように--------叫ぶ。
「「だから!もうこれで終わりにしよう!!貴方の”憎しみ”に貴方が潰さない内に!!」」

グゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・・・・。

--------二人が叫んだ後、光の砲弾は更に勢いを増した。

---------------------------------------------------------------------------

404 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:10:09 ID:PJAS53aC0
二人の叫びの後、光の砲弾はドドリア達の方へ更に勢いを増す。
このまま行けば間違いなく、用務員の”思い”は成就されるだろう。
しかし、これでは用務員の心は決して晴れることは無い。
そう、彼の”思い”が終わる訳ではないのだ・・・。

確かに愛しのカトリーヌ(サメ)はドドリアやへの字の口の男が原因で死んだ。
カトリーヌを愛していた用務員は当然犯人を憎む。
そして、復讐心が生まれ---始まる・・・・。

が、例えそれを達成できても用務員のおじさんの心は満足だろうか?
殺すことで彼の悲しみは払拭できるのだろうか?

しかもそれだけでは終わらない。

ここでドドリア達を殺したら、フリーザ軍やミスリルが報復に来るだろう。

そしてもし、この星で用務員が二つの組織の総攻撃を受けたら?
その時この星の関係ない人たちまで巻き込まれたら?


405 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:11:53 ID:ee9kGBrI0
それが起こったらもう止まらない。
憎しみが憎しみを呼び、憎しみがこの惑星を覆いつくすだろう。

だから、それを防がなくてはならない。
止めなくちゃいけない。

それが、用務員の”思い”を救うことであり、皆を守ること。
それが、ドドリアとザーボンがこの場にいる意味。
それが、ラムネ・ドライバが今ここに存在する意味。

だからそれらを実現するために二人は用務員に向かって叫んだ。
用務員の悲しき思いを、全てこの砲弾に注ぎ込んでもらうため。

だから今、二人は耐え続けている。
用務員の憎しみで彩られた光の砲弾が破裂するまで・・・。

----------------------------------------------------------------------

406 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:12:40 ID:ee9kGBrI0
「・・・・・。」
二人は限界など、とうに通り越していた。
しかし二人は”大切な人を守る”思い、そして用務員のおじさんの”思い”を救うためという理由だけで耐えていた。

憎しみの砲弾が破裂するまで・・。

しかし、実際はどうであろう?

ありえない。

破裂するはずが無い。
物質ですらないものが、破裂するなど・・。

普通はそう思う。

そう考えて諦める。精神力の差もある。

諦めるには十分すぎる理由だ。


407 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:13:56 ID:ee9kGBrI0

しかし、二人の兄弟は必ず自分たちは耐え切れ、憎しみに彩られた光の砲弾は破裂すると確信していた。
なぜなら、用務員の”悲しき思い”を受け止めるたびに彼の奥底にある、
”復讐の正当性を疑念”する、”これでいいのか?”という”思い”も感じるからだ。

そう、用務員のおじさんも今やっていることが全て正しいことだと感じてはいなかったのである。

”復讐が全てとは・・・。”

------------------------------------------------------------------------------
「「ああ・・・、ああああ!」」
響き渡る二人の兄弟の苦痛の声。
二人がこの砲弾を受け止めてからすでに一時間近く経つ。
光の砲弾は当初の大きさを遥かに超え、小衛星位の大きさになっている。
例えこれが二人の思い通りに爆発したとしても、この惑星は確実にこの宇宙から消える。
そんな破壊力はあるだろう。
しかし二人は様々な思いを信じながら耐え続ける。

”皆を守る。”
”用務員のおじさんの思いを救う。”

そして・・、ラムネ・ドライバの力を信じて・・・・。

----------------------------------------------------------------------------

408 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:15:45 ID:ee9kGBrI0
<水上水族館クレーター・決戦最終章>
今日は空を見上げると月が良く見える。
月は雲にかからずその姿をいかんなくさらけ出し、この星にいる全ての生物を魅了する。

そんな夜の出来事・・・。

この惑星フリーザに住む、とある家の子供がこういった。
「お母さん!今日はお月様が綺麗だね。」
「そうねえ・・。綺麗ね・・。」
どこにでもあり”たい”、幸せな家族の会話・・。
「ねえ!見て!今日はお外が綺麗だから、お月様も二つあるよ!」
「あら・・・。何でかしらね?でも・・、もう1つはなんだか見ていて悲しくなるわね・・。」
母が二つ目の月から感じる思い。
しかし、同じものを見た子供の方は・・・、
「うん!でも・・・。あったかい気もするよ!」

-----------------------------------------------------------------------------

409 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:19:43 ID:ee9kGBrI0
「はあ・・、はあ・・。」
巨大なクレーターに立ち尽くす男の疲労困憊の声・・。
しかしこれはドドリア達ではない。そう、用務員のおじさんの声だ。
そしてその姿は自分の思いに潰されかけているようにも見える。

先程叫んだ兄弟二人の”用務員を自らの憎しみで潰れないでくれ!”
という思いは既に破られそうになっていた・・・。

「あ・・・・。用務員が・・。」
兄弟二人はその姿を見たわけでは無いが、ラムネ・ドライバから今の用務員の状態を感じて、少し絶望的な気分になる。

しかし、その状況が逆に奇跡を起こす!!

「ワシは・・・。ワシは・・・。」
末期だが、用務員のおじさんは自らの憎しみに潰されそうになっている状態のおかげで正気を取り戻す。
すると、姿は見えないが眼前にいる兄弟二人の思いと自らの思いを交互に感じ始める。

”憎しみと復讐”

”守護と救助”

そんな二つの思いを交互に受ける用務員。
そしてその二つの思いを交互に受けていると、
(どちらを信じたら良いのじゃろう・・。今のワシは・・。)
と、最初は心の奥底でしか思っていなかった”本当に憎しみに身を任せて良いのか?”
という思いが、迷いが、今、心の表面に出始めていた。

-------------------------------------------------------------------------------

410 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:20:43 ID:Cj9yQPSj0
(わからん・・。ワシは・・・、何をしたかったんじゃ?愛しいカトリーヌが死んで・・・。
ワシは・・・、何が・・。)
自分の本当の思いを知りたい用務員は、続いて二つの思いを同時に受け始める・・。
憎しみ潰れされないように、強く心を持ちながら・・・。

すると今度は用務員の顔は険しくなったり、安らかになったりする。
これは二つの思いを同時に受け止めているので、用務員の心がどっちつかずになっている表れだろう。

”ワシの・・・。わしの本当の思いが・・・、わからん・・。”
”どうしたら良い?誰か・・!誰か・・・。ワシはこれ以上・・・。”

用務員は二つの思いを感じるほど自分の本当の思いが整理つかなくなっていく。
そしてだんだん心が不安定になり、自らの憎しみがさらに用務員に負荷を掛ける。

(もう・・・。ダメ・・・・か・・。)
憎しみに潰されるのを覚悟した時、不意に愛しいサメの顔が用務員の頭をよぎる。
「か、カトリーヌ・・・。そう・・・か・・・。そう・・だな・・。」

そして--------

自分の気持ちに答えが出た・・。

---------------------------------------------------------------------

411 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 05:30:36 ID:Cj9yQPSj0
用務員は、自分の思いと、ドドリア達の思い。
二つの思いを感じながら自分自身と改めて向き合い-------答えを出した・・・。

それは簡単な・・、本当に簡単なことだった・・。

「ふふふ。そうじゃな・・。カトリーヌもこんなことで喜ばんじゃろうにな・・。
こんな簡単なことじゃった・・。愛しいカトリーヌならきっと復讐なんてして欲しいと考えなかっただろうに・・・。
まったく・・、情けないものよ・・・。」
用務員は自嘲気味にそう言うと、次にそれを気付かせてくれるきっかけをくれた男の顔を思い浮かる。
「あの・・、男のおかげかの・・・。必死にワシのことを思ってくれたからの・・。」

--------そう、用務員のおじさんが出した答えはドドリア達への”憎しみ”ではなく、愛しいカトリーヌへの思いと、
敵(かたき)だが、大切なことを気付かせてくれた者への感謝の思いだった。

キィィィィィィィィィン!!!

ドドリアの指に付けられたラムネ・ドライバが今までと比較にならないほどの反応を示す。
「この・・、反応は・・。」
ドドリアはその反応にいち早く察知する。
------その瞬間ドドリアの負傷した左腕が軽くなった気がした・・・。

-------------------------------------------------------------------------------

412 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 06:01:53 ID:Cj9yQPSj0
ドドリアがラムネ・ドライバの反応に気付いた頃、新たに込められた用務員の”二つの思い”は
先程までの”悲しき思い”と反発していた。

ビチ・・、ビチビチビチビチ!!!!

光の砲弾は思いの反発により徐々に光を失う。
「「「光が・・、消え・・る・・?」」」
光を失った砲弾は、その色を失い、不純物が一切無い透明な砲弾になる。
「あ・・・。あれは・・・。」
すると砲弾が透明になったおかげで、砲弾の向こう側にいる用務員のおじさんを発見するドドリアとザーボン。
そして互いに目が合うと、恥ずかしそうにお互い軽く挨拶をする。

”こんばんわ・・・。”
”どうも・・、こんばんわ・・。”

何気ない会話。
しかしそれこそが真の・・・。

そしてこの会話の後、光の砲弾は周囲をゆっくりと、全てを守るようにさらに大きくなりながら-------

----破裂した-----

----------------------------------------------------------------------

413 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/05(土) 06:17:27 ID:Cj9yQPSj0
最後の投稿だけ、自分なりに上手く書けませんでしたのしぇきです。
もう少し、文章力と構成力があったらな〜、と良く思います。

後は、大団円だけです。

>茄子さん
お疲れ様です。忙しいそうなので、無理をなさらず。
にしても、短いのに中身がある文章。
凄いの一言です。

>NBさん
デュラムの最後・・。なんだか哀れすぎましたね。
イヴに危害を加えていた辺りは、ハイエナのような存在で、
最後の方までいるかと思いしたが・・。
戦闘描写と心理描写の入れ方がものすごく上手くて羨ましいです。

>サマサさん
USDマンがつよ〜〜〜い!ですね。
悪鬼というか、強さのランク的に既に違うというか。
勝てる?のかな?ともかく次回が楽しみです。
後、褒めていただきありがとうございます。頑張ります。

>邪神?さん
質問に答えてくださってどうもです。
それにしてもロニのキャラがあまりにもゲームと同じで笑いました。
なんて不純なんだw
後、やっぱり船旅といったらの嵐!どう乗り越えるかが楽しみです。

では失礼・・・。


414 :作者の都合により名無しです:2005/11/05(土) 13:48:11 ID:j+5bZKuh0
しぇきさんお疲れ様です。
最初はラブコメから始まったこの作品も、ドタバタしながら
戦闘SSになり、最後は友愛ものになりましたね。
個人的にとある家の子供の描写がツボでした。


もうあと2、3本で次スレの季節ですか。パート30だけあって早いですなあ
テンプレ作ります。

415 :作者の都合により名無しです:2005/11/05(土) 14:25:28 ID:j+5bZKuh0
【2次】漫画SS総合スレへようこそpart31【創作】

元ネタはバキ・男塾・JOJOなどの熱い漢系漫画から
ドラえもんやドラゴンボールなど国民的有名漫画まで
「なんでもあり」です。

元々は「バキ死刑囚編」ネタから始まったこのスレですが、
現在は漫画ネタ全般を扱うSS総合スレになっています。
色々なキャラクターの新しい話を、みんなで創り上げていきませんか?

◇◇◇新しいネタ・SS職人は随時募集中!!◇◇◇
SS職人さんは常時、大歓迎です。
普段想像しているものを、思う存分表現してください。

過去スレはまとめサイト、現在の連載作品は>>2以降テンプレで。

前スレ
 http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1129297973/
まとめサイト
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/index.htm


416 :テンプレ2:2005/11/05(土) 14:26:37 ID:j+5bZKuh0
ほぼ連載開始順 ( )内は作者名 リンク先は第一話がほとんど

ドラえもんの麻雀教室 (VS氏)
 http://park14.wakwak.com/~usobare/dora/gateway.html
ディオの世界 (殺助氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/dio/01.htm
虹のかなた (ミドリ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/niji/01.htm
オムニバスSS劇場 (バレ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/bare/16.htm
忍者の証 (青ぴー氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/ninjya/01.htm
黄金時代 (銀杏丸氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/gold/01-01.htm
北の果てより (パオ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/kita/01.htm
AnotherAttraction BC (NB氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/aabc/1-1.htm


417 :テンプレ3:2005/11/05(土) 14:27:13 ID:j+5bZKuh0
上・魔女 中・茄子 下・蟲百物語 (ゲロ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/gero/wi-01-1.htm
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/gero/03-01.htm
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/gero/mu-01.htm
ドラえもん のび太の超機神大戦 (サマサ氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/tyo-kisin/00-01.htm
それゆけフリーザ野球軍 (しぇき氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/ballgame/01.htm
ドラえもん のび太の天聖道士 (うみにん氏)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/uminin/3-01.htm
その名はキャプテン (邪神?さん)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/jyasin/01.htm
フルメタルウルブス! (名無しさん)
 http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/fullmetal/01.htm
鬼の霍乱 (名無しさん)
  http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-short/oni/01.htm

※ サイトの短編カテゴリから長編カテゴリへスレの途中で移行した場合、
  上記のアドレスで作品へつながらない場合があります


418 :テンプレについて:2005/11/05(土) 14:31:43 ID:j+5bZKuh0
間違ってないですかね?
個人的には完結とはいえサナダムシさんの名前がテンプレに無いのが寂しい。
大変残念ですが、作者さんが数ヶ月行方知れずになっておられるので
ザク、超格闘士大戦、Iron Fist Tournament 、Who Fightersの4本を
一時テンプレから外しました。

特にザクと超格闘士大戦はテンプレの上から2番目と3番目だったので残念です・・。 
もちろん、鬼の霍乱作者氏のように復活されたら、またテンプレに入れます。
急に復活でも、復活のご意志を連絡を入れて頂ければOKです。


あと、3本くらい作品着たら次スレですかね・・
それまでの間にザク氏、ブラックキング氏、
Iron Fist Tournament作者氏、ユル氏から作品続行の連絡が来れば嬉しいですが。
もちろん一番は、作品を上げて頂けるのが一番ですが。

419 :作者の都合により名無しです:2005/11/05(土) 14:35:20 ID:yYC/Muk/0
>>418
「茄子」は長編カテゴリです。
http://ss-master.sakura.ne.jp/baki/ss-long/nasu/01.htm


420 :作者の都合により名無しです:2005/11/05(土) 14:36:57 ID:j+5bZKuh0
>>418の8行目訂正
×急に復活でも、復活のご意志を連絡を入れて頂ければOKです
○すぐには復活が無理でも、復活のご意志を連絡を入れて頂ければOKです

無駄レスすみません

421 :作者の都合により名無しです:2005/11/05(土) 14:47:37 ID:j+5bZKuh0
>>419
あれ?>>417のアドでもいけますが。でも長編のアドのがいいですね。

また間違いが見つかるかもしれないし
なによりザク氏やブラキン氏達が復活宣言してくれるかも分からないので
ギリギリまでテンプレ修正を待ちたいと思います。

私がスレ立て出来れば修正を載せず、次スレに直接直して載せますが、
スレ立てられるかどうか


422 :作者の都合により名無しです:2005/11/05(土) 22:27:39 ID:YUu7Fizv0
しぇきさんおつです。
ラムネドライバを通じてのドドリアとおじさんの相反しながらも
共通する思いが良かったです。
長編並みの長さになったこの番外編も、次回で大団円ですか。
フィナーレ楽しみにしてます。あと、本編の再開も。


テンプレまとめの方もお疲れ様です。
相変わらず好調なバキスレ、次ぎスレも職人方頑張ってくれるといいですね。

ザクさん、ブラックキングさん、ユルさん、名無しさん(輪廻さん?)の
復帰を心から待ってます。

423 :作者の都合により名無しです:2005/11/06(日) 16:27:33 ID:OQpgC3MR0
おや、昨日は珍しく来てなかったか。
ここ以外に好調なSSスレ無いから楽しみにしてるんだけどな

424 :ふら〜り:2005/11/06(日) 23:28:13 ID:RxJwAQr40
>>ゲロさん
今後話に絡む……って、もしかして各エピソードが収束して、最終的には全員が一堂に
会するとか? 力を合わせて倒すべき魔王は見当たりませんけど、本当にそうなったら
かなり凄い光景かと。面子を見ると成美は(比較的)普通人ぽい。故に主人公なのかも。

>>NBさん
殺され方自体は銃殺や絞殺で、さほど特殊なものではない。それなのにここまで怖いのは、
トレインのバケモノじみた能力のせいでしょうか。派手な不思議能力ではなく、ただ超絶
した能力。それと「狩られる側の恐怖」の執拗な描写が相まって、息が詰まる思いでした。

>>サマサさん
り、理不尽だ。↑のトレインと同じく、ビームを撃つとか時間を止めるとかそういう類は
何もしてないのに。ただラーメンを食べてるだけ。ただ掴んで振り回すだけ。それでこの
強さって。でも巨神像がパワーアップする? よし、それでプリムラを見返すんだポコっ!

>>邪心? さん
出だしのロニの惨めっぷりは楽しかった。無駄なベッドに無駄な料理の腕。で追い打ちの、
>今の状況でいつもの台詞は不味かった様だ。
これがまた強烈。でも今回メインはやはり、海洋冒険モノ必須の「嵐の甲板」! こういう
時に人の本性が解るってものですが、ホークたちいい男してます。最後の波、かわせるか?

>>しぇきさん
双方一歩も動かない、でも渾身の力のこもった、といっても腕力ではない。そんな不思議
な最終戦でした。マッドで不死身なバケモノとの激しい戦いが、こんな形で幕を下ろすと
は……開戦当初には予想できませんでしたよ。大団円、ドドリアたちの笑顔が楽しみです。

>>415さん
おつ華麗様です。テンプレがもうできていることですし、私のは次スレに移ってから
にしますね。久々に刃牙、いきますっ。

425 :作者の都合により名無しです:2005/11/07(月) 00:03:55 ID:7ao20b2I0
好調だけどいつも最後だけ少し止まりますね。
みんな次スレからを狙ってるのかな。ageとこう。
あとふらーりさん期待してます。

426 :ドラえもん のび太の天聖道士:2005/11/07(月) 12:00:10 ID:YYq0H+rH0
前話 >>86-92

427 :ドラえもん のび太の天聖道士 17:2005/11/07(月) 12:00:48 ID:YYq0H+rH0
のび太の部屋に集まった7人。初対面のエルと出木杉くんがお互いに挨拶をすませてから、
エルと6人が向き合う形で緊急会議は始まった。まず最初にエルが口を開く。

「まずはキミたちが今、一番に知りたがってると思う情報。“蛇”について・・・
僕らムー連邦の知っていることから話していこうか。」
「はい。お願いします。」
「とは言ったものの・・・期待させておいてすまない。“蛇”に関しては間近で探っている
僕らも、実のところあまり詳細に把握できてはいないんだ。ただ・・・」
「ただ・・・?」
「今のところあの巨大な“蛇”と呼ばれる物体は、“生物”である可能性が非常に高い・・・
と、推測されている。」
「“生物”!?」
「あんなでっかいのが生き物だっていうのかよ!?」
「生物・・・そんな巨大な生物が突然、何の前触れもなく出現するっていったい・・?」
ムー帝国の出した“生物”という見解をドラえもんは、どうしても解せない様子である。

「生物であるという根拠は?」
と、これは出木杉。
「ごくごく微量ながら徐々に熱量をあげ・・・・・脈動をはじめている。」
「・・・・脈動!?」
「そう。まるで羊水の中で眠る胎児のようにね。と同時に幻のようなその体に、ごくわずか
ながら重量が計測されはじめている。恐らく微量ながら全海域の水位も上昇しているはずだ。」

エルはおもむろに抱えていたケースのようなものから、一冊の本を取り出した。
「信じるに値するかどうかはわからないが、古くより伝わるムー帝国の歴史書を持ってきた。
この最後の一節を見てくれ。」

    究極の破壊の神の幼生あらわる 幼生孵化せしそのとき
  この世の全ては彼方へと消え去るであろう 幼生の御名それは神の蛇
 

428 :ドラえもん のび太の天聖道士 18:2005/11/07(月) 12:01:44 ID:YYq0H+rH0
「こ、これは・・・!?」
「神の蛇だって・・・!?」
「あの“蛇”のことそのまんまじゃないか!」
驚きを隠せないドラたち6人に、エルは大きく頷いて話を進める。

「幼生の孵化とやらが何を意味するのか。それはまだわからない。だが、もしも“具現化”という
ことであれば・・・」
「あれば・・・?」
「予言をそのまま信じるならば、その具現化されたものこそが、世界を滅ぼす“破壊の神”!」
「そんなの信じられないよ」
のび太が口をとがらして気楽に割り込む。しかし、エルは首を振って続けた。
「だけど・・・現実に“蛇”は現れた。そして・・・」
エルはおもむろに立ちあがり、窓の外を見つめながら語る。
「水位の大上昇。もしも“蛇”が肉体を持ってしまえば、それだけで世界中で大洪水が
巻き起こり、大陸の大半は海に呑まれてしまうだろう・・・。そして、さっき言った通り、
熱量、重量の変化。具現化の兆候は既に始まっている。これはとても偶然とは思えない。」

「このままでも十分大変な事態だってことはわかったけど・・・」
「この先まだまだ変態するってことだよね。破壊の神っていったいどんな恐ろしい姿に・・・」
「仮に見たままの蛇であったとしよう。先ほど言った通り、あの質量のまま実体化すれば
それだけで、地上世界を滅ぼしかねない影響力をもつ。なんとかそれを回避できたとしても、
あれほどの巨体となれば、今の我々の科学力では、有効なダメージを与えられるかどうか・・・」

「“孵化”という言葉通りに、この上さらに僕らの想像を絶する存在に変化していくのならば・・・
そして、それが明確に我々に敵対する存在だとすれば・・・・・・・」
窓の外を見やったまま放たれたエルの最後の言葉は、静かに重く空間を支配した。

「世界の滅びだ・・・!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

429 :ドラえもん のび太の天聖道士:2005/11/07(月) 12:08:06 ID:YYq0H+rH0
本来ならここから>>87-88のヘッドロココ登場に続くはずだったのですが、
順番が入れ替わってしまいました。第2章「伝説のヘッド登場!」終了です。
次章くらいには、ようやくドラ一行が冒険の舞台に旅立てそうです。

430 :作者の都合により名無しです:2005/11/07(月) 13:22:22 ID:ekYvX1CT0
うみにんさんお疲れ様です。
今回はドラチームに出木杉という強力な参謀がいるので、心強いですな。
しかし物語は大きく動き出し、前回のデマオンを上回る存在が確認されましたね。
ますます楽しみです。

でも、いつも投稿規制を超えて書かれるうみにんさんが2レスは物足りないかなあw
お仕事、お忙しいんでしょうね。体に気をつけてがんばって下さい。


431 :火垂るの墓・評論形式:2005/11/07(月) 15:16:56 ID:YkjyroPn0
「火垂るの墓」という作品についての評論です。SS以上に、楽しい二次創作であると
思います。いくぶん試験的な導入ですが、どうぞ。

節子を早い段階で間引いておけば、清太は生存できたと思う。

清太地獄変は映画化されないんですかね。

そもそもジブリが10年以上前に、あんなもんの単行本1〜5巻の分だけをアニメ映画化なんか
したのが始まり。しかもラストに清太氏ぬし(ワラ

アニメの画風の穏やかなのが、全員去勢されたみたいで笑えますよねw
3時間ドラマ版では伯母家族の構成が原作に忠実でしたが、もちろん交尾全般と
VS徴兵逃れの自傷男は皆無。興醒めでした。せめて交尾ぐらい示唆するような演出は
してるかと思いましたが、当てが外れました。ゴールデン中央民放なら仕方ないですが。

オープニングでいきなり清太氏んでるのもインパクト大かと存じますが、
わらひは80年代生まれだしアニメ映画の方を先に知りました。しかも小学校に
担任が持ってきたアニメ絵本でです。原作は中学で日本拳法の部活をやるようになって、
親戚の人に空手の劇画だからって貸してもらって知りました。びびった(;^−^;)。
それでも、先に劇画の方に親しんでからアニメ映画版を観た人は、オープニングはさぞ
インパクトが強かったであろうと存じます。わらひとは逆のパターンですね。

清太地獄変は別冊連載のカラテ地獄変牙には無い拷問や酷い虐め、または武術や
格闘技、裏社会の集団などが多くてバラエティに富んでいるのが魅力ですよね。
もちろんジブリも読売テレビもそんなもん活かせない。というか活かしたら路頭に迷う。
今回の3時間ドラマも、ジブリアニメの方をむっちゃ意識してたし。影響やパロディなんて
レベルじゃなしに、あれは火垂るの墓。清太地獄変の外伝ですらない何か。

432 :火垂るの墓・評論形式:2005/11/07(月) 15:18:05 ID:YkjyroPn0
清太地獄変でも節子は防空壕の近くで餓氏してましたよね。
あれはワンパターンな感じがしますよね。連続ドラマ版では違うことを祈る。

ドラマ版ではドロップ水はなかったですよね。なんで?

清太地獄変のファンの方々、他にも面白い点を挙げていきましょうよ。
原作では親戚らの体と幹部家族のための物資がバーターだったのが居候の理由とか。
それでアニメ版とドラマ版では清太&節子がなぜ居候しているのかの経緯が不自然になって
しまって皆が水交社がどうとか七個が鬼畜とか的外れな感想言ってるんだし。
末期になると交通費も移動の自由も、治安も水交社の福祉分野の余力も貧弱になって
防空壕に移り住まざるを得なくなったとか、近所の目が有ったとか伯母宅での人間関係が原因だったとか、
このスレの皆だって1レスで満足と納得の出来る理由も原作の清太地獄変には満載なんだし。
原作をアニメやドラマにするに当たって改造がたくさんあるから腑に落ちない不自然な点が
たくさんあるだけなんですから。カラテ地獄変牙の兄弟作でもあった清太地獄変を語りましょうよ。
伯母宅の次女を折檻するあたりなんか、炉の青年様たちも萌えると思いますし。

アニメ版と違って、ドラマ版では家族の人数が原作のものと同じに戻っていたことは
過去レスでも述べましたが、ドラマ版での七個の卵が買えるだけの米だったらよかった、という
台詞だって原作に忠実ですよ。あれ、米と換えに行って万屋に買い叩かれてましたもの、卵。
でも農家に行くシーンでは、節子連れてるし伯母宅の長女が通りかかるだけだし、
農家に用心棒みたいな農民風の青年も居ないし、だいぶ原作と違う。

433 :作者の都合により名無しです:2005/11/07(月) 19:32:12 ID:l5IhhtvU0
>うみにんさん
前作にも勝る壮大なスタートですね。
確かに今回の投稿量は少ないけど、内容は詰まってたと思います。
蛇、というと北欧神話を思い出すな。あれも確か終末を表してましたよね。
出来れば、早くのび太の旅立ちを見たいなあ。


>火垂るの墓・評論形式
完全なるスレ違いです。

434 :作者の都合により名無しです:2005/11/07(月) 22:39:05 ID:7ao20b2I0
>のび太の天聖道士
今回は前フリというか、ラスボスっぽい敵の前見せって感じでしたね。
次回は長くて熱い出発をお待ちしてます。

あと2つ位で次スレか。

435 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:34:05 ID:xu7hgJBe0
<3日後・フリーザ中央病院>
「う・・・、う・・ん・。」
ドドリアはゆっくりと目を開ける。
広がる視界。その先には蛍光灯がある。
人工的な光は今のドドリアには眩しく、思わず目をつぶってしまう。
だが、そのおかげではっきりしていく意識。
そして意識がはっきりして初めて感じる消毒液の匂い。

----そう、ここは病院だ。

透明な砲弾が破裂して、意識を失ってから3日後。
ドドリア達、以下五名はこの屈指の大型の病院である、フリーザ中央病院に入院していた。
「こ、ここは・・・?俺は・・・。」
ドドリアは意識がはっきりした後、ゆっくりと上体を起こし辺りを見回す。
するとそこには、ザーボンとサラダがすで起きていてテレビゲームをしていた。
「クヌ!やらせぬ〜!やらせはせぬぞ!」
「・・・・。たかがゲームで何を言っているんだ・・・。ん?またテトリスだ。残念だったな・・。」
サラダがそう言うと、ザーボン側のブロックが下から一斉に上がりゲームオーバーになる。
「サラダ!もう一回だ・・・・、ってドドリア!目が覚めたのか!」
「む。左腕以外は軽症・・。顔色も問題ない。とりあえずは無事に生還できたことを喜ぶがいい。」
二人ともドドリアの目覚めに気付き、それを素直に喜ぶ。
「ああ・・。お前達も無事でよかった。」
そしてドドリアの方も二人の生存を喜んだ。

”それからしばらく三人で話をしていると・・。”


436 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:35:27 ID:xu7hgJBe0
トントン!ガチャ!

「あのう、失礼します・・。」
突然の訪問。三人の視線は開いたドアに一斉に映る。
(・・・誰だ?)
(誰だろう・・?)
(む、侵入者か?)
そんな三人の視線を一斉にドアに釘付けにした人物は・・・、
「あ!!!ドドリアさ〜〜〜〜ん!!!!!」
”ミスリル”所属の傭兵さんを束ねる長(大佐)---つまり、令嬢だった。

----------------------------------------------------------------

437 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:37:41 ID:xu7hgJBe0
「ド・ド・リアさ〜〜ん!!」
令嬢は中に入ってドドリアが起きているのを見るや否や、Bダッシュで加速して一気に飛びつく!
「うげ!う、腕が・・・・。」
突然の愛のフライングボディプレス(LFB)に反応しきれずに腕にちょいとしたダメージを被るドドリア。
顔を見る限り、かなり痛そうである。
(ああ!ドドリアさんは療養中なのに・・。)
令嬢はそんなドドリアの表情を見て思わず心配顔と涙目になる。
「・・・だ、大丈夫です。」
ドドリアはドドリアで令嬢の表情を見て、泣かせまいと極めて冷静に痛みを堪えて答える。
「本当ですか?」
令嬢の顔はさっきより泣きそうな顔をしながらドドリアの顔を見る。
どうやら逆効果のようだ。
「ほ、本当です!ほら!!」
ドドリアはさっきよりも泣きそうな令嬢をなだめようと笑顔で、そう言いながら
自分の左腕を”コツン!”と叩く。
(い・・・、いてえ・・・。)
-------が、やはり痛いので、ドドリアは一瞬痛そうな顔をしてしまう。
令嬢はそんなドドリアの一瞬の変化をそれを見逃すわけも無く、もう一度。
「本当に大丈夫ですか?」
と、ドドリアの顔を”覗き込み”ながら尋ねる。

そう、”覗き込み”ながら・・・。

438 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:38:23 ID:xu7hgJBe0

その儚くも可憐なその表情に、ドドリアの顔はゆでダコよりも真っ赤になる。
無論、そんな顔で自分の顔をのぞきこまれた日にはどんな男も顔を真っ赤にするだろう。
だから仕方ないといったら仕方ないのだが・・・。
「あっ、あっ・・。大丈夫です!大丈夫です!」
ドドリアは令嬢の覗き込み攻撃?に完璧に取り乱してしまう。
普段なら照れていると分かる令嬢だが、今の令嬢にとってみれば勘違いさせるに十分な素材。
令嬢はさらに心配顔そうな顔をして、
「だ、大丈夫ですか!」
「え・・・、大丈夫です。大丈夫です。」
「本当に・・・?」
「本当です。」
「嘘じゃないですか?本当は私のせいでもっと痛めてしまったのでは?」
「いや、大したことは無いですよ。任務中にもっと大怪我したことはありますし・・。」
「本当に?」
「本当ですよ。」
「嘘じゃないですよね?」
「嘘じゃないです。」
と、令嬢は心配の余りに”本当に大丈夫ですか?”合戦を始めてしまう。

-------そして、更に何百回か”大丈夫ですか?”と言った後・・。

「本当に大丈夫ですか?」
「だから・・、大丈夫ですって!本当に・・。」
令嬢はさっきと打って変わって笑顔で同じ事を聞きなおす。
最初の10回ぐらいまでは本当に心配で言っていたようだったようだが、
それ以降はドドリアとじゃれるのが面白くて聞き返しているようだ。
「え〜、本当の本当に(×450)に大丈夫で・・・」

バシッ!

「へブッ!」

439 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:47:32 ID:xu7hgJBe0
令嬢の後頭部目掛けて背後からの強烈なチョップ!
どうやら令嬢の後ろにいつの間にか居た、マオが放ったようである。
令嬢のすぐ後に入ってきたマオは、ずっと二人のやり取りを我慢して見ていたが、
途中から明らかワザと”大丈夫ですか?”と言って終わろうとしないので、さすがに業を煮やしたようだ。
「は〜い!色ボケ大佐〜?ピンクさんもスト〜ップ!!!話が進まないでしょ?
それだってこの話は練習試合より長いんだから!」
令嬢その言葉を聞くと、真っ赤になってマオに抗議する。
「酷いです!いくら私が周囲から見たら恥ずかしいぐらいの恋愛をしているからって
ちょっかい出すなんて・・・。最低です!謝ってください!じゃないと・・・、命令しちゃいますよ!!」
しかし、マオはそんな色ボケ大佐の抗議の言葉を全く相手にせず、ドドリアに用事を伝えた。
「で、起きたみたいだけど・・。用務員のおじさんが今日退院するらしいから話してくる?」
「あ・・・・。」
この言葉に鈍っていた頭が丁度フル回転し始めるドドリア。
「分かりました・・・。ちょっと行って来ます。」
そしてドドリアはゆっくりとベットから這い出て外に出て行った。

--------------------------------------------------------------------------------

440 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:50:39 ID:xu7hgJBe0
外に行ったドドリアを置いて、テトリス大会で盛り上がる一同。
どうやら、サラダ>>令嬢>マオ≧ザーボン>>>>>>>>>ウエハーツの強さ関係みたいだ。

しばらく経って、大会も終わる頃ウエハーツはザーボンに気になっていた質問をする。
「そういやさ。なんで生き残ったんだろうな?俺達?」
この質問にザーボンは、自信なさげな顔をしながら、用務員の”思い”を感じた時のことを如実に話し、
最後にこう付け加える。
「確かに用務員の思いに助けられた。俺等が言える義理ではないが、あのサメへの思いが復讐心を上回ったおかげで、
光の砲弾が”殺すための思い”じゃ無くなった気がするんだ・・。だから・・・。」

最後の言葉を言い終えるとザーボンは天井にある電灯を見る。
そして自分の姿をしていた名も知らぬ彼のことを思い浮かべていた・・・。

(ありがとう・・。本当に・・。後、名前・・、知りたかったな・・・。)

--------------------------------------------------------------------------------

441 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:51:14 ID:xu7hgJBe0
<病院・屋上>
晴天。
雲1つ無い晴天。
どんな思いも全て受け止めてくれるように思えるほどの。

そんな空に下で二人は全てのしがらみを捨てて存在している。
話そうとしている。
そして二人の完全なる和解を手助けしているかのような天気にも思えた。

まあ、テンポ良くいけばなんですけど・・・・。

「あの・・・・。」
ドドリアは用務員のおじさんを前にして、少し尻つぼみしながら喋りかける。
この間、実に30分。
気まずい雰囲気だが、ドドリアは昨日の発狂化していた用務員の恐怖を払拭しながら、遂に話しかける。
やはり人は本能的に一度警戒してしまうと、例え分かり合っても構えてしまう生き物のようだ。
命のやり取りをしたのなら尚更・・・。

「む・・・。なんだね・・・。」
用務員のおじさんもこの状況は気まずかったのか、ドドリアの言葉をすんなり受け入れる。
「俺は・・・。その・・・。スイマセンでした!その、謝ってすむ問題じゃないですけど俺は!俺は!」
とドドリアはここぞとばかりに必死に謝る。

決して己が助かりたい訳ではない。
侮辱しているわけでもない。

これは用務員の思いを正面から受けきった、ドドリアの本心の言葉だろう。
そして当然、用務員のおじさんもそのことは三日前のことで分かっている。

だから・・・。


442 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:52:14 ID:xu7hgJBe0
用務員のおじさんはドドリアの言葉に対して笑顔でこう返した。
「もう、大丈夫ですわ。確かに貴方にも原因があるかもしれんが・・・。
けど、貴方が水槽を壊したおかげで、貴方の恋人は救われたそうじゃないですか。
・・・そう、カトリーヌはその代わりに死んだんです。そう思っています。それに・・。」
「それ・・・に・・?」
「カトリーヌもワシの復讐など望んでいないでしょうから・・・。」
「・・・、用務員さん・・・。」
用務員のおじさんの言葉に思わず涙が溢れるドドリア。
「ドドリアさん。泣かんでくれ・・。ワシはそのことを貴方達から教えられたのじゃから・・。
そう、むしろ感謝しているぐらいじゃよ・・。ありがとう・・・。」
「そ、そんな!俺は何も・・・・。」
涙が止まらないドドリア。
さっきまで自分が用務員に対して思っていた僅かな恐怖を恥じるように泣く。
「ほら・・。今回は、お相子ということで・・・な?」
用務員は笑顔でドドリアを慰めて空を見上げる。
(自分のほうが辛いのに・・。)
そしてドドリアはその言葉(気持ち)を無駄にしないように涙を拭いて、用務員と同じように空を見上げながら、
笑顔で用務員に今の気持ちを一言で伝えた。
「はい!!」

-------今日は晴天。---------

その空は確かに二人の思いを受け止めているように見えた。

-------------------------------------------------------------------

443 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:53:13 ID:xu7hgJBe0
<病院・1Fロビー>
「あ・・・。もう行くんですか・・?」
1Fのロビーでドドリアと用務員は別れの挨拶をしていた。
「うむ。特に怪我も負ってないからの。それに、お主の友人も怪我させてしまった。」
用務員のおじさんは申し訳ない顔をしながらそう言って、出口の方へ向く。
「傷つけてしまったお主の友人には後でちゃんと見舞いをする。じゃけど、その前にやりたいことがあるんじゃ。」
「・・・。お墓ですか・・。カトリーヌの・・。」
ドドリアも申し訳なさそうな顔をしながら用務員の考えを察する。

そして・・・。

「そうじゃ・・。速く造ってやらんとな!!じゃあ・・・、な・・・。」
そう言って用務員のおじさんはドドリアの前から去っていった。

「・・・・・。」
ドドリアは去っていく用務員の背中を見つめながら、今回の事を振りかえる。
(・・・・。色々あったな・・。本当に・・。俺は・・、正しかったのだろうか?)
振り返りながら自分のしたことの正当さを少し考え始める。

これも所詮は自己満足に過ぎない・・・。
しかし、これが今のドドリアが考え付く限りの行動だった・・。

・・・数分後。

ドドリアがその場に立ち尽くし、あの一晩に当たっての自分の行動を振り返っていると、後ろから女神の声が聞こえる。

444 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:56:25 ID:n07Jmnkk0
「ドドリ〜アさ〜ん!」
当然令嬢の声だ。
ドドリアはその声にさっと振り返り令嬢を出迎えようとする。
「あ・・・・。こっちです!」
そんなドドリアの何気ない呼び声に令嬢は過敏に反応して走り出し------

ずるべった〜〜〜ん!!!!

と何もないところで盛大に転ぶ。
普通は中々無い光景だが、ドドリアにとってほぼ日常茶飯事になっていたので慰めながら令嬢を起こす。
「大丈夫ですか?」
「え、ええ・・・。慣れてますから・・・。本当に・・・。」
当人である令嬢も流石に転びなれているので、少し恥ずかしい顔をするが、それ以上のリアクションを起こすことなく立ち上がる。
「あの・・。用務員さんは?」
「え?ああ・・。帰りました・・。」
ドドリアは令嬢の言葉に申し訳なさそうに答える。
令嬢はこのドドリアの言葉と表情に心配したのか、
「あの・・・。用務員さんもきっとドドリアさんのことを許してますから・・。そんなに思いつめたらダメですよ!」
と言い、ドドリアの頭をなでなでする。
思わず赤くなるドドリア。
それを見て安心顔になる令嬢。そして、この勢いにと令嬢はドドリアにまた甘え始める。
「ふふ・・。良かった・・。これ以上落ち込んでいるドドリアさんを見たくありませんでしたから・・。」
「あ。す、スイマセン。」
「もう、謝っちゃだめですよ!私たちは恋人同士なんですから!!
・・・・。それにこれ以上しょぼくれたら、ふふ。命令しちゃいますよ。」
「は!分かっていますが・・。」

-------なんだかんだでしばらくして・・。


445 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:57:52 ID:n07Jmnkk0
「あ!アレはマオ達ですね!お〜〜〜い!!」
令嬢はドドリアに抱っこして貰っている最中にマオ達がロビーにやって来たのに気付く。
どうやらマオ達は中々帰ってこないドドリアを心配して探しに来たみたいだ。
「お!いたか!!」
令嬢の声にいち早く気付いたザーボンは駆け足でこちらに来ようとする・・・が!
「ん?あの本は・・・。はっ!あれは”掃除の仕方☆”か!」
横の売店で、読みたかった本を偶然見つけ、そのまま立ち読みを始めてしまう。
「・・・・。」
そのへんてこな行動パターンに思わず時が止まってしまうドドリアと令嬢。
残りの三人もドドリア達の元へは来ないで、各々別のことをし始める。
どうやら、ドドリアが見つかったので任務完了といったところなのだろう。
変な意味で傭兵らしく、飼い犬ではないという雰囲気を丸出しにしながら、ドドリアと令嬢には一瞥もくれずに、
ウエハーツはナースを口説き、マオはそれを怒突いてとめたりしている。
そしてサラダはサラダで脱出ルートを確保したりと・・・まあ、やりたい放題だ。

446 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 01:58:41 ID:n07Jmnkk0

「・・・・。」
ドドリアはその光景に呆れて声も出ない。だが、なぜか心からの安堵感もある。
(まあ・・、これはこれで・・・。)
一方、横にいる令嬢は本当に楽しそうに笑いながらその光景を眺めて・・、
思ったようにドドリアの方に振り向く。
「ふふ・・。良かった・・。」
「え?」
「これが・・、ドドリアさん達が守った風景なんですね。」
「・・・。」
「確かに用務員さんには悪いことをしました。でも、ドドリアさん達が用務員さんを止めなければ、
この病院も、皆もここにはいなかったんですよね・・。」
ドドリアはこの令嬢の言葉に何か熱いものを感じる。
「だから・・。今は楽しみましょう!皆と居られる事を!そして・・、カトリーヌの分もね?」
令嬢はそう言ってドドリアにウインクをする。

そしてこの言葉を聞いたドドリアは改めて、
”やっぱり自分にはこの人しかいない!”
と思うのだった。

-------------------------------------------------------------------

447 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 02:13:55 ID:n07Jmnkk0
どうもしぇきです。

後、次の投稿で終わります。
そういえば、前にレスをいただいた方で、ドドリアとザーボンの
性格が違うとおっしゃった方が居ましたので、それについて少し。

二人は原作でもあっという間に死んでしまった使い捨てキャラだったので、
完全なる性格付けはしていないように感じました。
ギニュー特戦隊はキャラの強さからそう思われないかも知れませんが、
厳密に言えば、ギニュー位しかちゃんとしたキャラ付けがされていません。
ということで、原作での性格を過大解釈して、今の性格としました。

例えばザーボンは、自分の変身後の姿が嫌いなことから、複雑な心の持ち主で、
本当の姿と一緒で家事的なことが全くダメみたいな。
このSSを読んでくださった方でザーボンやドドリアはこんなキャラじゃない!
という方もいらっしゃると思いますが、一応そんな感じで勝手に性格づけさせていただきました。

>うみにんさん
遂に敵の位置づけが・・・・!
世界の終わりだ!は満月博士の世界は終わりじゃ!を思い出させる台詞回しと、
その直前の文章ですね。

>レスを下さった皆様。
ありがとうございます。
本編へは・・。もう少しまってください。後、書いていない奴等が多々居るので・・。

では失礼します・・。

448 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 02:15:35 ID:n07Jmnkk0
終わりだ!じゃなくて滅びだ・・!ですねスイマセン。
焦ってました。

449 :作者の都合により名無しです:2005/11/08(火) 02:19:05 ID:8lk+TUVr0
乙です。原作では身も心も醜悪なドドリアが、この作品では王子様してましたな。
今回で大団円て感じですが、まだ続きがありますか。すっかり長編になりましたね。
最終回と本編をお待ちしてます。

450 :それゆけフリーザ野球軍:2005/11/08(火) 03:53:49 ID:6HdEx1fW0
最後のそしてこの言葉を聞いたドドリアは改めて、
のそしてはいらないです。
スイマセン。
それにしてもそしてでごまかすことが多いなあ〜。自分の文章は。

>449さん
どうもです。本編の前に他の奴等の話も書くので本編はまだ先になりそうです。


451 :作者の都合により名無しです:2005/11/08(火) 08:57:44 ID:CZwugWWD0
>>しぇきさん
取り敢えずBダッシュワロタ(w`
後、病院が舞台になっているのをみて、原作にあったメディカルマシーン
はどうしたんだろうとか無粋な事を考えてしまいましたごめんなさい。

452 :作者の都合により名無しです:2005/11/08(火) 10:57:40 ID:OFxpDcwb0
乙乙。
いい感じの終わり方でしたよ。(まだ一回あるけど)みんな男前で。
令嬢ってどんな感じのルックスか興味あるなー
地球人基準の美人ではない気がする

453 :作者の都合により名無しです:2005/11/08(火) 13:35:05 ID:r9kbXizg0
しぇきさん乙です
長い激闘を潜り抜けた後のハッピーエンドですな
後書きの「まだ書いてないやつら」って事は
他のキャラの番外編を書くのかな?

454 :作者の都合により名無しです:2005/11/08(火) 13:37:24 ID:r9kbXizg0
新スレ立てようと思ったけど立てられないな。どなたか頼みます

455 :火垂るの墓・評論形式:2005/11/08(火) 14:09:25 ID:qbqZLiBh0
>>433
どんな風にスレ違いでしょうか。

456 :作者の都合により名無しです:2005/11/08(火) 14:12:36 ID:W80gBNea0
しぇき氏乙。最初の構想の3倍くらい長くなったと見た!w
あと1回、がんばって下さいね。

>>455
もういいよ。乙でした。

457 :作者の都合により名無しです:2005/11/08(火) 14:13:21 ID:W80gBNea0
新スレ立てておいたよ。

【2次】漫画SS総合スレへようこそpart31【創作】
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1131426469/l50

458 :作者の都合により名無しです:2005/11/08(火) 21:04:14 ID:Co7lK1PDO
>>455
ヒント:漫画SS総合スレ

485 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.04.00 2017/10/04 Walang Kapalit ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)